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第2話 思い出した!!!
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儂は目を覚ますと見知らぬ場所に倒れ込んでおり子供2人が儂を覗きこんでいた。
頭に痛みを感じたので痛みの感じる場所を、手で様子を確かめようと腕を上げると違和感に気付いた。
儂は心臓の病にかかり身体は骨と皮のガリガリだったはずが、今は身体が子供になっていた。
・・・いや、おかしいじゃろ!!!!
だって儂は60歳以上生きて、最後は山羊頭の怪物と戦って、自分の魔法の余波に巻き込まれて死んだはずじゃ!!!!
「おいバレット!大丈夫か!」
「ちょっとレオ!アンタが嫌がるバレットに無理矢理やらせるから!」
赤髪の男の子と茶髪の女の子が話かけてきた。
「誰じゃ、お主ら?ここはどこじゃ?それにバレット?儂は、」
「おいおい、そういう冗談は洒落にならねえよ!」
「いや、本当にお前達は誰じゃ?ここは『カルヴァン』じゃないのか?」
「え?カルヴァン?合ってるわよ?この町の名前がカルヴァンよ」
「なぬ?ここがカルヴァン?確かここら一帯に森が、」
「森があったのは200年以上前でしょ!何ふざけてるの・・・ねえ、アンタ、本当に大丈夫?」
さっきまで態度がデカかった茶髪の女の子が心配そうにこちらの様子を伺ってくる。
ズキッ!
頭に痛みが走り、その痛みと共に情報が流れ込んできた。
「お主は、『リア』?それに・・・『レオ』か?」
「お前がレオって呼ぶとはな、別にいいんだけど。お前いつも君付けでレオルド君って呼んでたろ?」
「私はイーリアよ。アンタはイーリアちゃんって呼んでたけど」
「そうか?レオルド君とイーリアちゃんじゃったか」
「いいんだよレオで!俺がそう呼べっていつも言ってんのにお前が嫌がるから」
「私もリアでいいわよ!いい!絶対リアって呼びなさいよね!」
「分かった分かった、ん?ああ、確か一人で本を読んでいる儂をレオが運動場に引っ張り出されて、魔剣騎士団ゴッコに付き合わされてたんじゃっけ?で、レオの剣に見立てた木の棒を受けきれずに頭に直撃で、儂が気を失ったんじゃな」
「そうそう!よかった!記憶喪失になったかと思ったぞ!」
儂はバレット。
バレット=フォン=ミュラー。今年5歳になり、この孤児院には珍しい家名持ちだ。
父は確か死んでいて、母に育児放棄されて孤児院に保護されたんじゃったな。
そう、ここはカルヴァンにある孤児院の運動場じゃ。
目覚める前の儂は運動が嫌いで、いつも部屋で一人、本を読んで過ごしていた。他の子供達は皆『魔剣騎士団』や『調査兵団』に憧れて外で元気よくゴッコをしていた。
いつも一人でいるのを見兼ねたレオが無理矢理に儂を引っ張り出して2人で魔剣騎士団ゴッコをすることになって。
バコンと思い切り棒を頭に受け失神したと。
・・・この身体の主の意識はどうなったんじゃろうか?
え?まさか死んで消えた?え?レオ・・・レオルド君、キミ、殺っちゃたの?ん?いや、何となく分かった、儂は頭を打って思い出しただけだと。ただの直感じゃが。とりあえずよかった。儂のせいでこの身体の主の意識が消えたとなると正直後味が悪すぎるからのう。
「もうアンタは魔剣騎士団ゴッコ禁止だからね!危ないことしちゃダメだからね!レオ!アンタは『先生』の所に行くわよ!ちゃんと怪我させたことは報告しなくちゃ!」
「えええ!!!ちょっと待てよイーリア!耳を掴むなよ!イタタタタ!!!バレット助けて!」
レオルドの耳を引っ張り連行していくイーリア。イーリアの迫力に儂ビビっちゃって動けなかった。
強く生きるんじゃレオ!
「さて、さっきリアの奴が気になることを言っとったのう」
『森があったのは200年以上前でしょ!』
儂は図書室に向かいゴルオレス帝国の歴史書を開いた。
先ほどの流れ込んできた記憶を確かめる為にページをパラパラと捲り目的のページを探す。そして遂に見つけた。
『ゴルオレス帝国、カルヴァン大森林に山羊頭の怪物が出現し当時の魔剣騎士団の部隊長、ジンバック=ゼノサーガ部隊長が多数の怪我人を出すも死者を出さずにこれを見事に討伐。しかしその部隊に所属していた『星砕き』は怪物に恐れをなし一人で敵前逃亡。怪我人を見捨てて真っ先に逃げ出した。ジンバック=ゼノサーガはこの功績を讃えられ公爵家令嬢と結婚した。勇敢に立ち向かったゼノサーガ部隊長に比べ、いくら高齢だったとはいえ、星砕きの無様な姿にこんな奴を英雄と呼んでいたのかと。失望したと・・・』
あのクソ野郎!!!!儂を囮にして逃げおったくせに!!!
『森が消失して5年後、突如『塔』が出現し調査するとその塔は『化け物の巣』であると判明。更にその化け物の体内から魔力が宿る石『魔石』が発見され、魔石調達のために兵を大量投入するが、階層を上がって幾度に化け物の強さが上がっていき手に負えなくなっていった。そこでゴルオレス帝国は強者達を各地から集め、『調査兵団』を設立。良質な魔石を入手することに成功した。ところが『隣国のヴィアイン』が塔を狙い進攻してきた。ゴルオレス帝国も最初は塔で手に入れた魔石を用いた『魔装具』で圧倒的な強さを見せつけヴィアインに連戦連勝だったが『ガルシア』『ブライアン』の2国がヴィアインに加勢しためにさすがのゴルオレス帝国も数で押され大敗する。その後、ゴルオレス帝国は貴族制度を廃止され、象徴として皇族が形だけ残され、ヴィアイン・ガルシア・ブライアンに国を3つに裂かれそれぞれの国が送ってきた代表が領地を治め、塔は『ダンジョン』と呼ばれ3国共同管理されることになった。ダンジョンの最高到達階層31』
そうか、ゴルオレス帝国は滅んだんじゃな。
儂はページを少し戻す。
『ゴルオレス帝国皇帝、ナタレオン=ゴルオレス(享年49)』
「皇帝陛下、儂が死んで2ヶ月後に・・・暗殺!!!!その後は第1皇子じゃと・・・陛下は第3皇子に跡を継がせると!あの子は!あの子はどうなったんじゃ!!!」
答えはもう分かっていた。しかし信じられずにページを捲り探す。
『第3皇子は国家反逆罪で斬首され・・・』
ページを捲り捲り、捲る度に涙が出てページを汚す。
「まだあの子は、10歳だった、じゃろ、確かに聡明で優しく強さも兼ね備えて、じゃがまだ10歳じゃった!それを、」
儂は英雄から失墜して腰抜けと臆病者だと後世に伝えられ、儂の友『レオン』の約束を守れなかったことに涙する。
『すまぬ、どうかあの子を支えてやってくれ!頼む!まだ我が国には『星砕き』必要だ!お前がいるから他国に攻められないのがあやつらには分かっておらんのだ!見捨てないでくれ!切に願う!あの子が我の跡を継ぐまでとは言わぬ!せめて後10年、いや5年、』
儂は頭を深々と下げる親友にこう答えた。
『儂は死ぬまでゴルオレス帝国の軍人として生きよう。儂は60越えとるからそこまでは保証できぬがな。儂はこの歳まで独り身で生きてきた。儂はあの子を孫のように可愛がってきた。儂だってあの子が立派な皇帝になるところを見たいからのう』
儂はきっと命欲しさに逃げ出したとあやつに報告されたじゃろう。儂は失望させてしまった。親友に申し訳なく思う。きっと軽蔑されただろう。
「儂は、何のために、200年後なんぞに、どうせなら陛下、レオンやあの子を助けられる年だったらよかった!神よ?儂にどうしろと!何をさせたくて蘇らせた!!!答えろおおおおおおおお!!!!」
答えなんぞ返ってくるわけがないが叫ばずにはいられなかった。
守りたいものはもう存在しない。
復讐する相手もいない。
ゴルオレス帝国自体はそこまで思い入れはない。
儂は友の為に戦ってきた。
レオンに出会うまでは儂はずっと星を撃ち落とすだけが目的で生きてきた。
最初はレオンに何度も住かを訪れては頭を下げられて仕方なく軍に入った。長い年月が経ち、『レオンの子供』が産まれその赤ん坊の小さい手に指を握られた瞬間、あまりの可愛らしさにレオンだけじゃないこの子も守ってやると誓った。
ヴィアイン・ガルシア・ブライアンを相手にする気はない。
だってレオンやあの子を殺したのは・・・レオンと血の繋がりのない第1皇子だ。もう消されて今残っているのは第2皇子血族、こいつもレオンと血の繋がりのない。側室2人がどこぞの男と作ったガキなんぞ死んだって別になんとも思わん。
第3皇子だけが正室の子供、唯一レオンとの血の繋がりがあった。
つまりもうゴルオレスの正統な血統はもうとっくに途切れてる。
頭に痛みを感じたので痛みの感じる場所を、手で様子を確かめようと腕を上げると違和感に気付いた。
儂は心臓の病にかかり身体は骨と皮のガリガリだったはずが、今は身体が子供になっていた。
・・・いや、おかしいじゃろ!!!!
だって儂は60歳以上生きて、最後は山羊頭の怪物と戦って、自分の魔法の余波に巻き込まれて死んだはずじゃ!!!!
「おいバレット!大丈夫か!」
「ちょっとレオ!アンタが嫌がるバレットに無理矢理やらせるから!」
赤髪の男の子と茶髪の女の子が話かけてきた。
「誰じゃ、お主ら?ここはどこじゃ?それにバレット?儂は、」
「おいおい、そういう冗談は洒落にならねえよ!」
「いや、本当にお前達は誰じゃ?ここは『カルヴァン』じゃないのか?」
「え?カルヴァン?合ってるわよ?この町の名前がカルヴァンよ」
「なぬ?ここがカルヴァン?確かここら一帯に森が、」
「森があったのは200年以上前でしょ!何ふざけてるの・・・ねえ、アンタ、本当に大丈夫?」
さっきまで態度がデカかった茶髪の女の子が心配そうにこちらの様子を伺ってくる。
ズキッ!
頭に痛みが走り、その痛みと共に情報が流れ込んできた。
「お主は、『リア』?それに・・・『レオ』か?」
「お前がレオって呼ぶとはな、別にいいんだけど。お前いつも君付けでレオルド君って呼んでたろ?」
「私はイーリアよ。アンタはイーリアちゃんって呼んでたけど」
「そうか?レオルド君とイーリアちゃんじゃったか」
「いいんだよレオで!俺がそう呼べっていつも言ってんのにお前が嫌がるから」
「私もリアでいいわよ!いい!絶対リアって呼びなさいよね!」
「分かった分かった、ん?ああ、確か一人で本を読んでいる儂をレオが運動場に引っ張り出されて、魔剣騎士団ゴッコに付き合わされてたんじゃっけ?で、レオの剣に見立てた木の棒を受けきれずに頭に直撃で、儂が気を失ったんじゃな」
「そうそう!よかった!記憶喪失になったかと思ったぞ!」
儂はバレット。
バレット=フォン=ミュラー。今年5歳になり、この孤児院には珍しい家名持ちだ。
父は確か死んでいて、母に育児放棄されて孤児院に保護されたんじゃったな。
そう、ここはカルヴァンにある孤児院の運動場じゃ。
目覚める前の儂は運動が嫌いで、いつも部屋で一人、本を読んで過ごしていた。他の子供達は皆『魔剣騎士団』や『調査兵団』に憧れて外で元気よくゴッコをしていた。
いつも一人でいるのを見兼ねたレオが無理矢理に儂を引っ張り出して2人で魔剣騎士団ゴッコをすることになって。
バコンと思い切り棒を頭に受け失神したと。
・・・この身体の主の意識はどうなったんじゃろうか?
え?まさか死んで消えた?え?レオ・・・レオルド君、キミ、殺っちゃたの?ん?いや、何となく分かった、儂は頭を打って思い出しただけだと。ただの直感じゃが。とりあえずよかった。儂のせいでこの身体の主の意識が消えたとなると正直後味が悪すぎるからのう。
「もうアンタは魔剣騎士団ゴッコ禁止だからね!危ないことしちゃダメだからね!レオ!アンタは『先生』の所に行くわよ!ちゃんと怪我させたことは報告しなくちゃ!」
「えええ!!!ちょっと待てよイーリア!耳を掴むなよ!イタタタタ!!!バレット助けて!」
レオルドの耳を引っ張り連行していくイーリア。イーリアの迫力に儂ビビっちゃって動けなかった。
強く生きるんじゃレオ!
「さて、さっきリアの奴が気になることを言っとったのう」
『森があったのは200年以上前でしょ!』
儂は図書室に向かいゴルオレス帝国の歴史書を開いた。
先ほどの流れ込んできた記憶を確かめる為にページをパラパラと捲り目的のページを探す。そして遂に見つけた。
『ゴルオレス帝国、カルヴァン大森林に山羊頭の怪物が出現し当時の魔剣騎士団の部隊長、ジンバック=ゼノサーガ部隊長が多数の怪我人を出すも死者を出さずにこれを見事に討伐。しかしその部隊に所属していた『星砕き』は怪物に恐れをなし一人で敵前逃亡。怪我人を見捨てて真っ先に逃げ出した。ジンバック=ゼノサーガはこの功績を讃えられ公爵家令嬢と結婚した。勇敢に立ち向かったゼノサーガ部隊長に比べ、いくら高齢だったとはいえ、星砕きの無様な姿にこんな奴を英雄と呼んでいたのかと。失望したと・・・』
あのクソ野郎!!!!儂を囮にして逃げおったくせに!!!
『森が消失して5年後、突如『塔』が出現し調査するとその塔は『化け物の巣』であると判明。更にその化け物の体内から魔力が宿る石『魔石』が発見され、魔石調達のために兵を大量投入するが、階層を上がって幾度に化け物の強さが上がっていき手に負えなくなっていった。そこでゴルオレス帝国は強者達を各地から集め、『調査兵団』を設立。良質な魔石を入手することに成功した。ところが『隣国のヴィアイン』が塔を狙い進攻してきた。ゴルオレス帝国も最初は塔で手に入れた魔石を用いた『魔装具』で圧倒的な強さを見せつけヴィアインに連戦連勝だったが『ガルシア』『ブライアン』の2国がヴィアインに加勢しためにさすがのゴルオレス帝国も数で押され大敗する。その後、ゴルオレス帝国は貴族制度を廃止され、象徴として皇族が形だけ残され、ヴィアイン・ガルシア・ブライアンに国を3つに裂かれそれぞれの国が送ってきた代表が領地を治め、塔は『ダンジョン』と呼ばれ3国共同管理されることになった。ダンジョンの最高到達階層31』
そうか、ゴルオレス帝国は滅んだんじゃな。
儂はページを少し戻す。
『ゴルオレス帝国皇帝、ナタレオン=ゴルオレス(享年49)』
「皇帝陛下、儂が死んで2ヶ月後に・・・暗殺!!!!その後は第1皇子じゃと・・・陛下は第3皇子に跡を継がせると!あの子は!あの子はどうなったんじゃ!!!」
答えはもう分かっていた。しかし信じられずにページを捲り探す。
『第3皇子は国家反逆罪で斬首され・・・』
ページを捲り捲り、捲る度に涙が出てページを汚す。
「まだあの子は、10歳だった、じゃろ、確かに聡明で優しく強さも兼ね備えて、じゃがまだ10歳じゃった!それを、」
儂は英雄から失墜して腰抜けと臆病者だと後世に伝えられ、儂の友『レオン』の約束を守れなかったことに涙する。
『すまぬ、どうかあの子を支えてやってくれ!頼む!まだ我が国には『星砕き』必要だ!お前がいるから他国に攻められないのがあやつらには分かっておらんのだ!見捨てないでくれ!切に願う!あの子が我の跡を継ぐまでとは言わぬ!せめて後10年、いや5年、』
儂は頭を深々と下げる親友にこう答えた。
『儂は死ぬまでゴルオレス帝国の軍人として生きよう。儂は60越えとるからそこまでは保証できぬがな。儂はこの歳まで独り身で生きてきた。儂はあの子を孫のように可愛がってきた。儂だってあの子が立派な皇帝になるところを見たいからのう』
儂はきっと命欲しさに逃げ出したとあやつに報告されたじゃろう。儂は失望させてしまった。親友に申し訳なく思う。きっと軽蔑されただろう。
「儂は、何のために、200年後なんぞに、どうせなら陛下、レオンやあの子を助けられる年だったらよかった!神よ?儂にどうしろと!何をさせたくて蘇らせた!!!答えろおおおおおおおお!!!!」
答えなんぞ返ってくるわけがないが叫ばずにはいられなかった。
守りたいものはもう存在しない。
復讐する相手もいない。
ゴルオレス帝国自体はそこまで思い入れはない。
儂は友の為に戦ってきた。
レオンに出会うまでは儂はずっと星を撃ち落とすだけが目的で生きてきた。
最初はレオンに何度も住かを訪れては頭を下げられて仕方なく軍に入った。長い年月が経ち、『レオンの子供』が産まれその赤ん坊の小さい手に指を握られた瞬間、あまりの可愛らしさにレオンだけじゃないこの子も守ってやると誓った。
ヴィアイン・ガルシア・ブライアンを相手にする気はない。
だってレオンやあの子を殺したのは・・・レオンと血の繋がりのない第1皇子だ。もう消されて今残っているのは第2皇子血族、こいつもレオンと血の繋がりのない。側室2人がどこぞの男と作ったガキなんぞ死んだって別になんとも思わん。
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