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16歳~幸運の黒ウサギ編
第8話 頑張ったらご褒美が貰えた
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「ふむ、ふっ!それで、最近噂になっている近衛のベレーザが何故、ふん!こんな前線にいる?ふっ!」
とハピネス幸国最強の男ハリストン様がスクワットをしながら聞いてくる。
うん、頼むからスクワットしながらはやめてくんないかなあ。
「これから帝国軍との一戦前だというのにまさか本陣から何か指示でも?」
ん?今なんて言いました?
「これからまもなくここは戦場になるぞ?」
・・・・!じゃあなんでアンタはスクワットしてんの!それ所じゃないだろ!戦う前から何で体力消費してんの!
カンカンカンカンカンカン!!
『帝国軍到着!帝国軍到着しました!数はおよそ百!後帝国臣民約五百!!』
前線基地に鐘の音が響き渡り帝国軍来襲が伝えられる。
あれ?到着?なんだその言い回しは?100人?少なくないか?それよりなんで民が戦場に?まさか奴等は自国の民を盾にするつもりか!
「来たか!よし!皆!行くぞ!」
オオオオオオオオオオオオ!!!
ハリストンの言葉に基地にいた兵士があろうことか鎧を脱ぎ捨て服を脱ぎ出した。そしてハピネス幸国軍の約百人が同じ下着姿となった。しかしその下着は見たことがないエグい下着をしていた。俺は恐る恐る聞いてみた。
「あの・・・その姿は一体?」
「これぞ漢の戦闘服!『ブーメランパンツ』だ!」
・・・・やっぱパンツだよね!何考えてんのコイツら!戦闘前に何脱ぎ出してんの!
「さあ!行くぞ!」
マジでその姿で行くの?
そして戦場に到着?そこには帝国軍がこちらと同じ姿をしていた。つまり『ブーメランパンツ』姿でだ。
しかも戦場とはとても思えない。ごちゃごちゃと何かが配置されている。兵器ではないようだが。
「ほう、なかなかの猛者共が集っているな!ハピネス幸国軍よ!気合いを入れろ!!」
オオオオオオオオオオオオ!
「ふん!調子に乗るなよハピネスの!今日はこちらが勝たせてもらう!帝国軍に勝利を!」
オオオオオオオオオオオオ!
そして帝国軍並びにハピネス幸国軍は綺麗に整列し始める。
は?何が始まるんだ?
整列が終わり皆が私語をやめ場が静まり彼らの前に例の痴女ウサギが立つ。
『それでは帝国軍VSハピネス幸国!!第7回マッスルバトルを開催します!まず前回勝者ハピネス幸国の優勝旗の返還!』
・・・・・何これ?
『帝国軍代表による選手宣誓!!代表者前へ!』
「選手宣誓!!僕達はマッスルマンシップにのっとり正々堂々戦うことを誓います!!」
「「オオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」」
『では第一競技、障害物競走サ○ケに出場選手以外は観客席又は各国応援席に移動してください』
どちらも慣れているのか各々移動し始める。
そして競技が始まった・・・・じゃないだろ!何やってんのコイツら。なんで障害物競技を真面目にタイム競ってんの!!しかも帝国臣民が酒や食べ物を売ってるし観戦してるは賭けやってるわで!もう戦争してないよねコレ?遊んでるよねえ!!しかもあの痴女ウサギはなんか『解説者』やってるし!!ぐへぐへ言いながら涎を滴ながらガン見してる正直キモい!!
そんな痴女ウサギの体から小さな光の玉がポワポワと出てきた。
「あああ!!出たぞ!『幸福エナジー』だ!回収しろ!」
何が起きた!
彼女の体から出てきた光る玉を網で回収する帝国民の女子供達に俺は慌てて彼女の元に駆け寄ろうとする。
くっ!なんで側にいなかったんだ俺は!
駆け出そうとする俺をハリストン様が止めに入った。
「いいんだよ。いつも通りだからやらせとけ」
えっ?いつも通り?
「あれは『幸福エナジー』といって彼女の幸せを感じれば感じるほど彼女の体から滲み出る。そしてその『幸福エナジー』は枯れ果てた作物や大地に命の息吹きをもたらし生き返らせる」
何だって?
「グランドロス帝国は嘗てない大飢饉に襲われているらしい。各地で餓死者が相次いでいる。彼等も必死で仕方がなく我が国を攻めていたようだが今は違う。彼女の力で帝国の大地が息を吹き返しているのだ」
うん、まあ、事情はわかりましたけど。
俺は痴女ウサギを見る。
今もぐひひひと笑みを浮かべながらいやらしい目で競技に参加している男達を眺めていた。
あんな変質者に救われるのはちょっと・・・・
「さてベレーザ、君も出るんだそろそろ準備をしろよ」
ん?今なんて?
「前線の視察に来たんだろ?なら実際に参加しないでどうする?あっ、これは今日のプログラムだから出たい競技をチェックしておけよ」
ハリストン様から一枚の紙を渡される。
7:30~8:00
開会式
8:00~12:00
障害物競走サス○
12:00~13:00
昼食並びに応援合戦
13:00~16:00
スポーツ王決定戦
16:00~17:00
ボディビル予選
17:00~18:00
夕食休憩
18:00~20:00
ボディビル本戦
20:00~21:00
交流会
「あ、あの俺はちょっと、その」
1日!こんな事に1日使ってんの?やりたくねえええ!
「ん?ああ、そうだったな」
こちらの考えを読んでくれたのか!
「二日目と三日目のプログラムを渡し忘れていたな!はははは、すまんすまん!」
えっ、(゜д゜)?
「マッスルバトルは三日間行われて各競技にポイントがつけられていて三日間終了時に合計ポイントが高い方が勝ちだ。ちなみに優勝した方だけじゃなく上位入賞者は彼女からのご褒美が貰えるぞ」
ええええええええええ!!
「ははは、そうかそうか泣くほど嬉しいか!よし!貴様には、この『キラキラ☆ラメ入りブーメランパンツ』を履く権利をやろう!大いに励めよ!」
嫌だああああ!それ履くの!何か金色にキラキラ光ってんですけど!恥ずかしいよ!
「あっ、ちなみにそのパンツはエースの証だから」
はい?
「敵の標的になりやすいから気を付けろよ。前回の奴は大怪我負って棄権するはめになっちまったからな」
それって囮じゃねえか!
「よし!三日間全力で戦い今回も取りに行くぞ!」
オオオオオオオオオオオオ!!!
・・・・帰りてえええ!!嫌だああああ!
逃げようとした俺をハピネス幸国兵士が数人で立ち塞がり妨害する。
「何処に行く気ですか?エース殿?」
「ささ、更衣室は此方ですよ?エース様?」
「早く着替えて此方の士気を上げて下さい囮殿・・・じゃなかったエース様」
おい!今囮って言ったよね!今言ったよね!
ああああああああああああ!!
結局数人の男達に連行され着替えさせられた俺は三日間戦い抜き今大会のMVP選手に選ばれた。
全然嬉しくないんですけど!!
そして最終日閉会式、最後の優勝旗授与時。俺は帝国軍とハピネス軍が整列している前に設置された檀上に呼び出される。
『優勝おめでとう。ハピネス幸国諸君。そして最優秀選手のベレーザ。連覇とは凄いね驚いたよ』
「えっと、その、ありがとうございます?」
『どうやらベレーザ・・・君は名誉やら賞品では満足出来なかったようだね?』
「あっ、えっと、それは、その」
だって仕方ないじゃん!あんな恥ずかしい格好させられてやったんだよ!一生物の恥だよ!
『やれやれ仕方がないな。ちょっとしゃがみたまえ』
俺は言われるがままにしゃがんだ。
チュ!
すると頬に柔らかい感触がした。
えっ?今・・・頬にキスされたのか?
すると頭に声が響いた。
『ベレーザ=ポノトテスは格(ランク)アップしました』
ベレーザ=ポノトテス
①種族
ヒューマン格(ランク)3
力10防10速10魔0運1010
②スキル
『武芸者の御技・大剣』『達人の御技・盾』『英雄の卵』『剣神の加護』『幸福兎の加護』『女神の???』
③武器適正
『大剣・特大』
④魔法
『なし』
『幸福兎の加護』
運気+1000上昇
『女神の???』
ランク5で発動が可能になる。その他の詳細不明
は?はああああああ!!格があがっただと!!
彼女は自身の唇をペロリと舐めると、
『ふふふ、これからも励みたまえ』
その一言を言って去っていった。
こうして三日間の前線視察を終え本陣に帰還した。
「で?ハピネスバニーは何処に?」
あっ、忘れてた。
この後、俺は陛下にたっぷりと叱られ危うく斬首にされかけるところだった。
とハピネス幸国最強の男ハリストン様がスクワットをしながら聞いてくる。
うん、頼むからスクワットしながらはやめてくんないかなあ。
「これから帝国軍との一戦前だというのにまさか本陣から何か指示でも?」
ん?今なんて言いました?
「これからまもなくここは戦場になるぞ?」
・・・・!じゃあなんでアンタはスクワットしてんの!それ所じゃないだろ!戦う前から何で体力消費してんの!
カンカンカンカンカンカン!!
『帝国軍到着!帝国軍到着しました!数はおよそ百!後帝国臣民約五百!!』
前線基地に鐘の音が響き渡り帝国軍来襲が伝えられる。
あれ?到着?なんだその言い回しは?100人?少なくないか?それよりなんで民が戦場に?まさか奴等は自国の民を盾にするつもりか!
「来たか!よし!皆!行くぞ!」
オオオオオオオオオオオオ!!!
ハリストンの言葉に基地にいた兵士があろうことか鎧を脱ぎ捨て服を脱ぎ出した。そしてハピネス幸国軍の約百人が同じ下着姿となった。しかしその下着は見たことがないエグい下着をしていた。俺は恐る恐る聞いてみた。
「あの・・・その姿は一体?」
「これぞ漢の戦闘服!『ブーメランパンツ』だ!」
・・・・やっぱパンツだよね!何考えてんのコイツら!戦闘前に何脱ぎ出してんの!
「さあ!行くぞ!」
マジでその姿で行くの?
そして戦場に到着?そこには帝国軍がこちらと同じ姿をしていた。つまり『ブーメランパンツ』姿でだ。
しかも戦場とはとても思えない。ごちゃごちゃと何かが配置されている。兵器ではないようだが。
「ほう、なかなかの猛者共が集っているな!ハピネス幸国軍よ!気合いを入れろ!!」
オオオオオオオオオオオオ!
「ふん!調子に乗るなよハピネスの!今日はこちらが勝たせてもらう!帝国軍に勝利を!」
オオオオオオオオオオオオ!
そして帝国軍並びにハピネス幸国軍は綺麗に整列し始める。
は?何が始まるんだ?
整列が終わり皆が私語をやめ場が静まり彼らの前に例の痴女ウサギが立つ。
『それでは帝国軍VSハピネス幸国!!第7回マッスルバトルを開催します!まず前回勝者ハピネス幸国の優勝旗の返還!』
・・・・・何これ?
『帝国軍代表による選手宣誓!!代表者前へ!』
「選手宣誓!!僕達はマッスルマンシップにのっとり正々堂々戦うことを誓います!!」
「「オオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」」
『では第一競技、障害物競走サ○ケに出場選手以外は観客席又は各国応援席に移動してください』
どちらも慣れているのか各々移動し始める。
そして競技が始まった・・・・じゃないだろ!何やってんのコイツら。なんで障害物競技を真面目にタイム競ってんの!!しかも帝国臣民が酒や食べ物を売ってるし観戦してるは賭けやってるわで!もう戦争してないよねコレ?遊んでるよねえ!!しかもあの痴女ウサギはなんか『解説者』やってるし!!ぐへぐへ言いながら涎を滴ながらガン見してる正直キモい!!
そんな痴女ウサギの体から小さな光の玉がポワポワと出てきた。
「あああ!!出たぞ!『幸福エナジー』だ!回収しろ!」
何が起きた!
彼女の体から出てきた光る玉を網で回収する帝国民の女子供達に俺は慌てて彼女の元に駆け寄ろうとする。
くっ!なんで側にいなかったんだ俺は!
駆け出そうとする俺をハリストン様が止めに入った。
「いいんだよ。いつも通りだからやらせとけ」
えっ?いつも通り?
「あれは『幸福エナジー』といって彼女の幸せを感じれば感じるほど彼女の体から滲み出る。そしてその『幸福エナジー』は枯れ果てた作物や大地に命の息吹きをもたらし生き返らせる」
何だって?
「グランドロス帝国は嘗てない大飢饉に襲われているらしい。各地で餓死者が相次いでいる。彼等も必死で仕方がなく我が国を攻めていたようだが今は違う。彼女の力で帝国の大地が息を吹き返しているのだ」
うん、まあ、事情はわかりましたけど。
俺は痴女ウサギを見る。
今もぐひひひと笑みを浮かべながらいやらしい目で競技に参加している男達を眺めていた。
あんな変質者に救われるのはちょっと・・・・
「さてベレーザ、君も出るんだそろそろ準備をしろよ」
ん?今なんて?
「前線の視察に来たんだろ?なら実際に参加しないでどうする?あっ、これは今日のプログラムだから出たい競技をチェックしておけよ」
ハリストン様から一枚の紙を渡される。
7:30~8:00
開会式
8:00~12:00
障害物競走サス○
12:00~13:00
昼食並びに応援合戦
13:00~16:00
スポーツ王決定戦
16:00~17:00
ボディビル予選
17:00~18:00
夕食休憩
18:00~20:00
ボディビル本戦
20:00~21:00
交流会
「あ、あの俺はちょっと、その」
1日!こんな事に1日使ってんの?やりたくねえええ!
「ん?ああ、そうだったな」
こちらの考えを読んでくれたのか!
「二日目と三日目のプログラムを渡し忘れていたな!はははは、すまんすまん!」
えっ、(゜д゜)?
「マッスルバトルは三日間行われて各競技にポイントがつけられていて三日間終了時に合計ポイントが高い方が勝ちだ。ちなみに優勝した方だけじゃなく上位入賞者は彼女からのご褒美が貰えるぞ」
ええええええええええ!!
「ははは、そうかそうか泣くほど嬉しいか!よし!貴様には、この『キラキラ☆ラメ入りブーメランパンツ』を履く権利をやろう!大いに励めよ!」
嫌だああああ!それ履くの!何か金色にキラキラ光ってんですけど!恥ずかしいよ!
「あっ、ちなみにそのパンツはエースの証だから」
はい?
「敵の標的になりやすいから気を付けろよ。前回の奴は大怪我負って棄権するはめになっちまったからな」
それって囮じゃねえか!
「よし!三日間全力で戦い今回も取りに行くぞ!」
オオオオオオオオオオオオ!!!
・・・・帰りてえええ!!嫌だああああ!
逃げようとした俺をハピネス幸国兵士が数人で立ち塞がり妨害する。
「何処に行く気ですか?エース殿?」
「ささ、更衣室は此方ですよ?エース様?」
「早く着替えて此方の士気を上げて下さい囮殿・・・じゃなかったエース様」
おい!今囮って言ったよね!今言ったよね!
ああああああああああああ!!
結局数人の男達に連行され着替えさせられた俺は三日間戦い抜き今大会のMVP選手に選ばれた。
全然嬉しくないんですけど!!
そして最終日閉会式、最後の優勝旗授与時。俺は帝国軍とハピネス軍が整列している前に設置された檀上に呼び出される。
『優勝おめでとう。ハピネス幸国諸君。そして最優秀選手のベレーザ。連覇とは凄いね驚いたよ』
「えっと、その、ありがとうございます?」
『どうやらベレーザ・・・君は名誉やら賞品では満足出来なかったようだね?』
「あっ、えっと、それは、その」
だって仕方ないじゃん!あんな恥ずかしい格好させられてやったんだよ!一生物の恥だよ!
『やれやれ仕方がないな。ちょっとしゃがみたまえ』
俺は言われるがままにしゃがんだ。
チュ!
すると頬に柔らかい感触がした。
えっ?今・・・頬にキスされたのか?
すると頭に声が響いた。
『ベレーザ=ポノトテスは格(ランク)アップしました』
ベレーザ=ポノトテス
①種族
ヒューマン格(ランク)3
力10防10速10魔0運1010
②スキル
『武芸者の御技・大剣』『達人の御技・盾』『英雄の卵』『剣神の加護』『幸福兎の加護』『女神の???』
③武器適正
『大剣・特大』
④魔法
『なし』
『幸福兎の加護』
運気+1000上昇
『女神の???』
ランク5で発動が可能になる。その他の詳細不明
は?はああああああ!!格があがっただと!!
彼女は自身の唇をペロリと舐めると、
『ふふふ、これからも励みたまえ』
その一言を言って去っていった。
こうして三日間の前線視察を終え本陣に帰還した。
「で?ハピネスバニーは何処に?」
あっ、忘れてた。
この後、俺は陛下にたっぷりと叱られ危うく斬首にされかけるところだった。
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