異世界転生~筋肉フェチの元女子高生がやらかす物話

アカヤシ

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14歳~男装王子編

第10話 油断大敵!波乱は突然やって来た!

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「あ、あのペルディーダ様!」

ん?この子は確かイリス=サランドラだったか?

「イリス様でしたね?何かご用ですか?」

何か顔を赤らめモジモジしながら何かを言おうとしている。

「どうしました?イリス様」

「あ、あ、あの!突然なんですけどペルディーダ様には婚約者などはいらっしゃるんですか!もしかしてもうご結婚されているのですか!」

婚約者?婚約者ってあの婚約者だよね。いや、いないよ。むしろ私はそういうのがいやで逃亡中なんですけどね。

「私はまだ14歳なのでそういう話は早いと・・・?」

イリスが固まってしまった。

「え?14?私20なんですけど、え?6つも下だったの?え?え?だって?あれ?私より年上かと思って、」

よく聞こえないがなんかブツブツと呟いている。

「どうしましたか?」

私は顔を近づけてイリスの顔を覗き込む。

「~~~~~~!!!!!」

イリスが後ろに勢いよく飛び下がったがそのせいで後ろに倒れそうになったので私はイリスの腕を掴み私側に引き寄せ抱き止めた。

「大丈夫ですか?イリス様、あれ?イリス様」

どうしたんだ!顔から煙が出てるんじゃと思うほど赤くなっている。まさか病気か?私は自分の額をイリスの額に当て熱を測ってみた。熱はない。一応、回復魔法でもかけとくか?ってイリス!どうしたの!更に顔が真っ赤になって口をパクパクさせてる!!何?何かの奇病なのか?

「キスされるんじゃないかと思いました。いや、別に嫌と言うわけではないんですよ。むしろ大歓迎といいますか。ああ、けど6つも年下にいいようにされて、けど、負けません!」

なんか、また、聞こえないボリュームの小言を言い出したな。暫くするとイリスが腕を組んできた。

「あの中庭で少しお話をしたいのです」

ん~?まあ、いっか暇だし。

「はい、喜んで」

私は微笑みかけながら了承する。

「これは脈ありと思ってもいいのでしょうか!いやいやけどけど」

また情緒不安定になったぞこれ大丈夫か?ああ、そういうことか・・・つまり今回の事件で心が病んでしまったんだな、可愛そうにきっと夜も眠れないほどなんでしょう不安で押し潰されそうなんだな。たぶん。
私は指を絡ませ、俗にいう恋人繋ぎをしてあげた。

「さあ、行きましょうか?」

バターん!!

イリス様ーーーー!
なんか鼻血を吹き出して倒れたああああ!
誰か呼んでくるか!回復魔法を掛けたが気絶したままで起き上がってこない。そうだ!あそこに連れていくか!
私はイリスが言っていた目的の場所にお姫様抱っこで連れて行く。通りかかった人達が何やら騒いでいるが対応は後回しにする。さて、着いたけどまだ起きないな、しょうがないベンチに座って待つか。
それから分程でイリスが目を覚ました。

「ああ、お目覚めですか?イリス様」

「私は・・・あれ?え?ええええええええ!!」

今の状態→膝枕をされてるイリス

「あの、あの、ああああ」

私は優しく頭を撫でてあげる。

「落ち着いて下さいイリス様。気分が悪いならそのまま寝ていてもよろしいですよ」

「大丈夫です。けどもう少しこのままで」

それから少し時間がたった。

「あのペルディーダ様にお願いがあるんです。私の恋人になってもらえませんか?」

今なんて言った?

「あっ!違うんです!恋人役を引き受けて下さいませんか?」

なんでも今回の事件をきっかけに結婚話が舞い込んでくるそうだ。

「私は一度婚約破棄されていて、お恥ずかしいのですが20歳になっても未だ結婚できていませんでしたが、一週間前からこの手の話が・・・」

まあ、私の魔石とか売ってお金はあるだろうけど。それとも残りの魔石か?それとも私の力目当てか?そんな見え透いた結婚話なんて受けたくないわなあ。それより、イリス!貴方も形は違えども結婚話で嫌気がさしているのね?そうよね!ん?待てよ・・・ん?ちょっと待て?私もしかして男と思われてませんか!!私は確かに筋肉質だけど別に男を名乗った覚えないんですが!!けど頼ってくれてるし。よし、決めた!!

「私で良ければ喜んで恋人役を引き受けますよ」

「~~~!ありがとうございます!!」

そういえば恋人役って何するの?

「今日の夜にあるパーティーで婚約発表したいと思っています。勿論、嘘のですけど」

今日なの!!

「そういえばペルディーダ様のお名前をお聞きしていませんでしたね」

そういえば言ってなかったな・・・流石にテティじゃ、まずいよね。とりあえず私は、

「ディオです。ディオ=ペルディーダです。イリス様」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

何故こうなった!

サランドラ神王国の王城で開かれたパーティー会場にて。
私の目の前で睨み合いをする二人の女性。
片側はイリス。イリス=サランドラ。このサランドラ神王国の第一王女である。
もう一人は漆黒のドレスの女性。
そうアメリア、アメリア=エルドラド。エルドラド王国の側妃の1人娘である。
そして、私の隣でキャンキャン吠えているのはガウリィ、ガウリィ=エルドラドだ。エルドラド王国の第2王子である。

まさか他国の貴族や王族が来るほどの規模のパーティーだとは思ってもいなかったという油断か?まあ、私のステータスなら余程の事がない限りなんとかなるだろうと思っていた私の過信か?

ああ、誰か、私にこの状況を乗り越える知恵を!!
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