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アルジェルドside
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情熱の国に、再び戻ってきた。
水晶先のルシフェルは王子らしく忙しそうに書類を片付けている。
多分ロマドに来たことに気づいていないんだろう。
「ついたぞ」
『ん?……早いな』
「空を飛んだからな」
『風魔より早かったりするのか?』
「合計3日かかった」
『つまり、早いんだな』
風魔では合計5日かかる。
大人数を運べる分、微調整が必要な風魔は自然と速度は遅くなる。
一方で俺は誰かに気を使う必要がないので、体力が許される分飛び続けることができたのだ。
たびたび休憩は挟んだが、ルシフェルの反応がない時はかなりあった。
忙しそうにしているが、見て見ぬふりをした。
『で、どうするのさ。ロマドの王宮に行くのかい? 下手したら君、捕まるよ』
「大抵の王宮には出入り可能だったが」
『それは君の名前が知れ渡っているからだろ。他の国は対抗する術をもたないから通したけど、ここは勇者の末裔の国だぞ。追い返されるのがオチだ』
「手は、ある」
俺は、マルシム家出身。
器用で小回りのきく一族は、大抵の魔術をかじって生きてきたのだ。
もちろん俺だって例外じゃない。
王宮の上空まで来ると、透明化の魔術を使った。
突然俺の姿が見えなくなったことに驚いたルシフェルが、水晶の先で喚いた。
『アルジェルド殿!? もう捕まったのか!?』
「うるさい」
『声はする……?』
『ルシフェル様?』
『っ、ああ、すまない。何でもない』
『そうですか。何かありましたらお申し付けください』
ルシフェルが家臣に話しかけられ、慌てて誤魔化したのを聞いて、愉快で少し笑ってしまった。
ルシフェルがデカイため息を吐いた。
『………面倒だ』
「何でだ」
『勇者の末裔……王族に首を突っ込むんだぞ。フォルテは別に大国じゃないんだ。ロマドに勝てるわけがない』
自分の行動が、ロマドとの戦争の火種になるのかと危惧しているのだろう。
そこはまあ俺が揉み消すから安心してほしい。
『で、どこにいるんだ』
「透明化の魔術を使った」
『もう何でもありだな』
「だが、疲労感が凄い。多分もたない」
透明化したはいいが、どう動くか。
手始めに、王宮へと近づいてみる。
テラスで誰かが、お茶会を開いているのが見えた。
「お姉様、これ、とっても美味しいわね」
「そうね。素敵だわ」
キャッキャッ、ウフフと。
その場面だけ切り取れば、あまりに平和な光景。
しかし少女達の周りには、ぬいぐるみ達が戯れるように動いていた。
「どちらかが人形操術の使い手か……」
『世界は広いね。あんな魔術使う人いるんだ』
ルシフェルは感心しているようだが、俺はそんな場合ではない。
二人の少女。大きく見積もって、およそ12歳程度。
そんな幼い少女達が、人殺しをしようとしている。
その事実が、吐き気がするほどおぞましいものであった。
「でも……神子がまた、現れたんでしょ?」
「お父様が、神子が世界を狂わせるって言ってたわね」
「生きてちゃいけないって」
「生きてちゃいけないって!」
「私達、ヒーローになるんだわ」
「悪をやっつけるの!」
「っ」
きもちわるい。
その、一言につきる。
なんなんだ、これは一体。
俺はなにを見せられている。
「えっと、神子をやっつけるんだよね?」
「そうよ! パーッとね!」
「どうやって?」
「暗殺……そう! 暗殺よ!」
「武力でせーふく?」
「その通り!」
無邪気な笑顔だ。
子供らしい、高い声。
紡ぐ言葉は、恐ろしい。
ルシフェルは何かを感じ取ったのか、一言も発していない。
「私達、お役に立てるのね!」
「そう! お役に立つの!」
「頑張ろう!」
『ーーーーーもう、じゅうぶんだ』
ボソリ、と。
小さくルシフェルがそう言った。
俺ももう、聴いていられなかった。
その場を離れて、透明化の魔術を解く。
「……………」
洗脳に近い教育。
多分そういうものを、彼女達は受けて育ったんだろう。
もちろんロールは決して悪ではないし、殺したところで残るのは人殺しの罪だけだ。
それを、あの少女達は理解していない。
無慈悲に、無邪気に、牙を剥いていた。
『あー……やになっちゃうね。全部見えたよ。全部』
「何が見えた」
『今すぐアストロに戻ったほうがいい。アストロに膨大な数の魔術師を再び送るつもりだ。国王は女神の再来を恐れている。ロールを、殺すつもりなのだろう』
「侵略されるのか」
『武力ではアストロはロマドに敵わない。いくら獣人の身体能力が高いといえど、魔術には勝てないんだ』
「なら、俺が」
『やめておけ。今君がここで暴れ回れば、確かにロマドは多大な被害を受けるだろう。だが、それは根本的な解決にはならない。もっと、徹底的な証拠が必要だ。君が国王を殺したとしても、犯罪者になるだけだからな』
徹底的な証拠。
俺がこの会話を聞いたと言っても、そんなもの証拠になりはしない。
もっと大きな、爆弾が必要。
「ーーーあの」
誰かが、俺を呼んだ。
おかしい、ここは上空のはずだぞ。
警戒して振り返れば、少年が宙に浮いていた。
「お前は」
「ボク、マルドゥアっていいます。先ほどの会話、聞かせてもらいました」
「……ほう」
口止めが必要か。
そう思ったが、少年の口から出た言葉は驚くべきものであった。
「ボクが知っている情報全て、提供します。協力しませんか?」
水晶先のルシフェルは王子らしく忙しそうに書類を片付けている。
多分ロマドに来たことに気づいていないんだろう。
「ついたぞ」
『ん?……早いな』
「空を飛んだからな」
『風魔より早かったりするのか?』
「合計3日かかった」
『つまり、早いんだな』
風魔では合計5日かかる。
大人数を運べる分、微調整が必要な風魔は自然と速度は遅くなる。
一方で俺は誰かに気を使う必要がないので、体力が許される分飛び続けることができたのだ。
たびたび休憩は挟んだが、ルシフェルの反応がない時はかなりあった。
忙しそうにしているが、見て見ぬふりをした。
『で、どうするのさ。ロマドの王宮に行くのかい? 下手したら君、捕まるよ』
「大抵の王宮には出入り可能だったが」
『それは君の名前が知れ渡っているからだろ。他の国は対抗する術をもたないから通したけど、ここは勇者の末裔の国だぞ。追い返されるのがオチだ』
「手は、ある」
俺は、マルシム家出身。
器用で小回りのきく一族は、大抵の魔術をかじって生きてきたのだ。
もちろん俺だって例外じゃない。
王宮の上空まで来ると、透明化の魔術を使った。
突然俺の姿が見えなくなったことに驚いたルシフェルが、水晶の先で喚いた。
『アルジェルド殿!? もう捕まったのか!?』
「うるさい」
『声はする……?』
『ルシフェル様?』
『っ、ああ、すまない。何でもない』
『そうですか。何かありましたらお申し付けください』
ルシフェルが家臣に話しかけられ、慌てて誤魔化したのを聞いて、愉快で少し笑ってしまった。
ルシフェルがデカイため息を吐いた。
『………面倒だ』
「何でだ」
『勇者の末裔……王族に首を突っ込むんだぞ。フォルテは別に大国じゃないんだ。ロマドに勝てるわけがない』
自分の行動が、ロマドとの戦争の火種になるのかと危惧しているのだろう。
そこはまあ俺が揉み消すから安心してほしい。
『で、どこにいるんだ』
「透明化の魔術を使った」
『もう何でもありだな』
「だが、疲労感が凄い。多分もたない」
透明化したはいいが、どう動くか。
手始めに、王宮へと近づいてみる。
テラスで誰かが、お茶会を開いているのが見えた。
「お姉様、これ、とっても美味しいわね」
「そうね。素敵だわ」
キャッキャッ、ウフフと。
その場面だけ切り取れば、あまりに平和な光景。
しかし少女達の周りには、ぬいぐるみ達が戯れるように動いていた。
「どちらかが人形操術の使い手か……」
『世界は広いね。あんな魔術使う人いるんだ』
ルシフェルは感心しているようだが、俺はそんな場合ではない。
二人の少女。大きく見積もって、およそ12歳程度。
そんな幼い少女達が、人殺しをしようとしている。
その事実が、吐き気がするほどおぞましいものであった。
「でも……神子がまた、現れたんでしょ?」
「お父様が、神子が世界を狂わせるって言ってたわね」
「生きてちゃいけないって」
「生きてちゃいけないって!」
「私達、ヒーローになるんだわ」
「悪をやっつけるの!」
「っ」
きもちわるい。
その、一言につきる。
なんなんだ、これは一体。
俺はなにを見せられている。
「えっと、神子をやっつけるんだよね?」
「そうよ! パーッとね!」
「どうやって?」
「暗殺……そう! 暗殺よ!」
「武力でせーふく?」
「その通り!」
無邪気な笑顔だ。
子供らしい、高い声。
紡ぐ言葉は、恐ろしい。
ルシフェルは何かを感じ取ったのか、一言も発していない。
「私達、お役に立てるのね!」
「そう! お役に立つの!」
「頑張ろう!」
『ーーーーーもう、じゅうぶんだ』
ボソリ、と。
小さくルシフェルがそう言った。
俺ももう、聴いていられなかった。
その場を離れて、透明化の魔術を解く。
「……………」
洗脳に近い教育。
多分そういうものを、彼女達は受けて育ったんだろう。
もちろんロールは決して悪ではないし、殺したところで残るのは人殺しの罪だけだ。
それを、あの少女達は理解していない。
無慈悲に、無邪気に、牙を剥いていた。
『あー……やになっちゃうね。全部見えたよ。全部』
「何が見えた」
『今すぐアストロに戻ったほうがいい。アストロに膨大な数の魔術師を再び送るつもりだ。国王は女神の再来を恐れている。ロールを、殺すつもりなのだろう』
「侵略されるのか」
『武力ではアストロはロマドに敵わない。いくら獣人の身体能力が高いといえど、魔術には勝てないんだ』
「なら、俺が」
『やめておけ。今君がここで暴れ回れば、確かにロマドは多大な被害を受けるだろう。だが、それは根本的な解決にはならない。もっと、徹底的な証拠が必要だ。君が国王を殺したとしても、犯罪者になるだけだからな』
徹底的な証拠。
俺がこの会話を聞いたと言っても、そんなもの証拠になりはしない。
もっと大きな、爆弾が必要。
「ーーーあの」
誰かが、俺を呼んだ。
おかしい、ここは上空のはずだぞ。
警戒して振り返れば、少年が宙に浮いていた。
「お前は」
「ボク、マルドゥアっていいます。先ほどの会話、聞かせてもらいました」
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口止めが必要か。
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