54 / 55
特別話 きっと、あなた以外いないと思うんです
しおりを挟む
ライヴside
リアちゃんが目覚めてから、リアちゃんに魔法がもう使えないことがわかった。
どうやら魔力がない状態で無理やり『治癒魔法』を使ったため、魔力回路が傷ついてしまったらしい。
それでも死ななかったことは奇跡だ。
リアちゃんはそのことを知って、とんでもない行動に出た。
なんと王位を破棄してしまったのだ。
学院に通い、レオナルドと付き合い始めた。
元兄として複雑な心境だ。
だが、リアちゃんは幸せそうなので良いとする。
「ライオネル様」
「……アンナさん」
気づけば、アンナさんが後ろにいた。
アンナさんは僕の横に並ぶ。
「てっきり、学院をやめてネアル王の元へ帰るのだと思っていました」
「……僕もそのつもりだったんだけどね」
ネアル様は僕の思った以上にしっかりした王様だ。
学院でゆっくり羽を伸ばしてこいと言われれば、ライヴはそれに逆らえない。
「……君、まだレオナルド君に触れないの?」
「はい。ライオネル様以外ダメです。ライオネル様、私にはライオネル様の他にいないと思うんですよ」
「……どういうつもり?」
「ライオネル様、私と付き合ってくれません? リアと師匠は付き合ってるし」
そう言われて、僕は思わず吹き出した。
アンナさんはやっぱり、あいつに似ている。
「何ですか」と言うアンナさんに、僕はそのことを口にした。
「いや、僕の昔の知り合いに、アンナさんにそっくりな人がいてね……性別は違うけど、光魔法が使えたんだ。女性恐怖症で、唯一触れられる女性である人に何度も求婚してた。相手は取られちゃったけどね」
……やっぱり、偶然ではない気がする。
僕は思わずアンナさんに聞いた。
「ひょっとして君、アンリの生まれ変わりだったりする?」
絶対アンナさんは、何言っているんだとか返してくるんだろう。
そう思ったが、アンナさんは意外なことに悪戯っぽく笑った。
「ーーさあ? ご想像にお任せします」
リアちゃんが目覚めてから、リアちゃんに魔法がもう使えないことがわかった。
どうやら魔力がない状態で無理やり『治癒魔法』を使ったため、魔力回路が傷ついてしまったらしい。
それでも死ななかったことは奇跡だ。
リアちゃんはそのことを知って、とんでもない行動に出た。
なんと王位を破棄してしまったのだ。
学院に通い、レオナルドと付き合い始めた。
元兄として複雑な心境だ。
だが、リアちゃんは幸せそうなので良いとする。
「ライオネル様」
「……アンナさん」
気づけば、アンナさんが後ろにいた。
アンナさんは僕の横に並ぶ。
「てっきり、学院をやめてネアル王の元へ帰るのだと思っていました」
「……僕もそのつもりだったんだけどね」
ネアル様は僕の思った以上にしっかりした王様だ。
学院でゆっくり羽を伸ばしてこいと言われれば、ライヴはそれに逆らえない。
「……君、まだレオナルド君に触れないの?」
「はい。ライオネル様以外ダメです。ライオネル様、私にはライオネル様の他にいないと思うんですよ」
「……どういうつもり?」
「ライオネル様、私と付き合ってくれません? リアと師匠は付き合ってるし」
そう言われて、僕は思わず吹き出した。
アンナさんはやっぱり、あいつに似ている。
「何ですか」と言うアンナさんに、僕はそのことを口にした。
「いや、僕の昔の知り合いに、アンナさんにそっくりな人がいてね……性別は違うけど、光魔法が使えたんだ。女性恐怖症で、唯一触れられる女性である人に何度も求婚してた。相手は取られちゃったけどね」
……やっぱり、偶然ではない気がする。
僕は思わずアンナさんに聞いた。
「ひょっとして君、アンリの生まれ変わりだったりする?」
絶対アンナさんは、何言っているんだとか返してくるんだろう。
そう思ったが、アンナさんは意外なことに悪戯っぽく笑った。
「ーーさあ? ご想像にお任せします」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
40
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる