280 / 1,060
第七章 つながり
08話
しおりを挟む
ドアをノックする音がして、栞さんが入ってきた。
「夕飯よ」
言われてすぐにリビングへ移動する。
吐き気もだいぶ治まってきたから固形物でも普通に食べられそう。
テーブルの上にはプレートに少量のパスタがよそってあった。
「トマトのパスタっ!」
「トマトの冷製パスタ、翠葉ちゃん好きでしょう?」
「大好きですっ! 栞さん、好きっ」
よしよし、と頭を撫でられていると、栞さんが不思議そうな顔を私の後ろに向けていた。
栞さんの腕に絡みついたままそちらを振り返ると、司先輩が驚いた顔のまま静止していた。
「どうしたんですか……?」
「……いや、翠がそんなふうにはしゃいでるところ初めて見たから」
……そうだったかな。
「あまり意識していないからわからないです」
「ふーん……」
「それを言うなら、司先輩がはしゃいでいるところなんで見たことないし、それ以前に想像もできません」
「……想像しなくていいし」
栞さんがクスクスと笑って会話に混じる。
「司くんはそういうタイプじゃないわよね。子どものころから妙に落ち着き払った子だったし……。どちらかというと無表情で喜んでいたりするわ」
私がラグに腰を下ろすと、司先輩もその隣に腰を下ろした。結果、栞さんだけがソファ座ってパスタを食べている。
「司先輩の小さいころってどんなだったんですか?」
栞さんに訊くと、
「そうねぇ……。とにかくいい子だったわ。無口だけど人に何かを言われる前に自分から行動できる子。一口で言うなら手のかからない子……? それの真逆が海斗くん。あの子は目を離せば池の中に入って鯉を捕まえようとしていたり、塀を越えてお茶会を脱走しようとしていたり――とにかく、目の離せない子だったわ」
「海斗くんらしい」
久しぶりにお腹の底から笑った気がした。
司先輩は小さいころからきれいな顔をしていたんだろうな。そして、海斗くんは予想を裏切らないやんちゃさん。
湊先生や栞さん、秋斗さんの小さいころはどんなだっただろう。いつか、アルバムを見せてもらえたら嬉しいな。
私の小さいころの写真は家族写真しかない。しかも、顔が引きつっているものばかり。
知らないうちに撮られている写真しか普通に笑っているものがない。
写真を撮られるのは苦手だけど、あとになって見られるものだし、残せるものだからいいものなのかもしれない。
人の歴史が残る感じ……。
ご飯を食べ終えるころ、司先輩の携帯が鳴った。
どうやらメールだったらしく、ディスプレイをじっと見ている。
「そういえば、今日は湊先生と海斗くんは……?」
「湊は病院に行く用があるから夕飯はいらないって連絡あって、海斗くんは部活の友達と食べに行くって連絡があったわ」
そうなんだ。湊先生や海斗くんがいないと少し静か。
今日はまだ蒼兄も帰ってきていない。
携帯を見たけれど連絡も入っていないし……。まだ大学にいるのかな。
携帯を見ていると着信が入った。
「蒼兄……。もしもし?」
『出るの早かったな?』
「うん、蒼兄から連絡ないな、と思って見てたの」
『以心伝心?』
「かもしれない。まだ大学?」
『そう、今ゼミが終わって片付け始めたところなんだ。あと一時間くらいで帰れる。連絡遅くなってごめんな。栞さんにも伝えてもらえる?』
「うん、わかった。気をつけて帰ってきてね」
携帯を切ると、そのことを栞さんに告げた。
「相変らず仲いいわね」
「はい」
そんなやり取りをしていると、
「もし御園生さんがいなくなったらどうするの?」
え……蒼兄がいなくなったら――?
先輩の質問に私は戸惑う。
「……御園生さんだっていつかは結婚するだろうし、翠だって結婚するかもしれないだろ」
そんなことは考えたことがなかった。
時々頭をよぎるけど、極力考えないようにしていた。
具合が悪いとき、側についてくれている蒼兄を見ては時間を割いてもらいすぎると思うくせに、どうしてかその先を見たくはなくて――
いつかは自分で自立しなくてはいけないと思っていても、明確なビジョンは見えてこない。
「そうですよね……。蒼兄が結婚しちゃったらひとりになっちゃうな」
少し笑みを添えて答えたけれど、心の中にはひどく現実的で虚しい答えが浮かぶ。
――本当の独り、だ……。
「……翠が先に結婚するかもしれないだろ?」
「……私、結婚はしないと思います」
「どうして?」
栞さんに尋ねられた。
先輩も同じような顔をしている。
「どうもこうも、結婚は――重いです。私には無理……。人の支えがないと普通に生活すらできないのに、誰かの支えになるなんて無理――無理……」
「でも、親は自分より先に老いるけど?」
司先輩の低い静かな声は的確に核心を突いてくる。
顔を上げると先輩の涼やかな目と視線が交わる。
「そうですよね……。いつまでも両親に頼っていられるわけでもない。だから、いつかは自立しなくちゃ……」
不安の波に心が呑みこまれる寸前、
「はいっ、ふたりともそこまで!」
栞さんの声に遮られた。
「翠葉ちゃん、そんなに先のことを今から考える必要もないわ。司くんも、先を見据えるのはいいことだけれど、あまり先を見すぎても良くないわ」
栞さんはそう言ってくれるけど、これはきちんと考えなくてはいけないこと。
今は高校に入学したばかりといえど、卒業するまでにはもう三年を切っているのだ。
その間に高校の先のことを考えなくてはいけない。
私にとっての三年間という時間はひどく長いもののようにも思えるけれど、このことを考え出すと時計の秒針の音すら気になる。
私はいったいどうするのだろう――
以前、湊先生にやれることを探すのではなく、やりたいことを探すんだと言われたけれど、私がやりたいことはなんだろう……。
私は――ただ、普通に暮らしたいだけ。ただ、普通に日々を送りたいだけ……。
常にそう考えてきた自分には、何かをやりたいという欲求が少ないのかもしれない。
「やれるか」ではなく、「やりたいこと」――
それを見つけるのが先決だけど、それを見つけることがとても困難なことであると、どうして気づかなかったかな……。
思考の迷路に囚われていると先輩から声がかかった。
「手のマッサージ、してくれるんでしょ」
ふいに大きな手が頭に乗せられる。
「悪い……考え込ませるようなことを言った」
思い切り首を横に振る。
「……考えなくちゃいけないことだから。実のところ、中間考査のときからずっと考えていて、でも、自分の将来が見えなくて……。考えていると怖くなって目を逸らしてしまうんです」
それは自分の弱さだ。
「……翠、中間考査のときにそんなことを考える余裕があったのか?」
「……え?」
「……ますますもってわけがわからない。それであんな高得点を採ってくるなんて」
「だって……一度悩み始めたら止まらなくて……」
「そういう問題じゃない」
「……え?」
「自分から話題振っておいてなんだけど、あと二年半以上は考える時間がある。焦って考えなくていい」
ぶっきらぼうに言われた。
あ、そうか……。三年を切って二年ちょっとしかないわけではなく、まだ二年半以上はあるのだ……。
その間に見つかるだろうか……。
その前に、私は二年半ちょっとで卒業できるのだろうか。出席日数は足りるのだろうか……。
「しばらく考えるのやめてマッサージに専念したら?」
先輩はずい、と手を差し出した。
「……はい。そうします」
人のために何かできるのは嬉しい。
その線で何かなりたいものを探せないだろうか。
それが見つかったら一番に湊先生に相談しよう……。
私はそんなことを考えながら、先輩の片手を丹念にマッサージした。
「夕飯よ」
言われてすぐにリビングへ移動する。
吐き気もだいぶ治まってきたから固形物でも普通に食べられそう。
テーブルの上にはプレートに少量のパスタがよそってあった。
「トマトのパスタっ!」
「トマトの冷製パスタ、翠葉ちゃん好きでしょう?」
「大好きですっ! 栞さん、好きっ」
よしよし、と頭を撫でられていると、栞さんが不思議そうな顔を私の後ろに向けていた。
栞さんの腕に絡みついたままそちらを振り返ると、司先輩が驚いた顔のまま静止していた。
「どうしたんですか……?」
「……いや、翠がそんなふうにはしゃいでるところ初めて見たから」
……そうだったかな。
「あまり意識していないからわからないです」
「ふーん……」
「それを言うなら、司先輩がはしゃいでいるところなんで見たことないし、それ以前に想像もできません」
「……想像しなくていいし」
栞さんがクスクスと笑って会話に混じる。
「司くんはそういうタイプじゃないわよね。子どものころから妙に落ち着き払った子だったし……。どちらかというと無表情で喜んでいたりするわ」
私がラグに腰を下ろすと、司先輩もその隣に腰を下ろした。結果、栞さんだけがソファ座ってパスタを食べている。
「司先輩の小さいころってどんなだったんですか?」
栞さんに訊くと、
「そうねぇ……。とにかくいい子だったわ。無口だけど人に何かを言われる前に自分から行動できる子。一口で言うなら手のかからない子……? それの真逆が海斗くん。あの子は目を離せば池の中に入って鯉を捕まえようとしていたり、塀を越えてお茶会を脱走しようとしていたり――とにかく、目の離せない子だったわ」
「海斗くんらしい」
久しぶりにお腹の底から笑った気がした。
司先輩は小さいころからきれいな顔をしていたんだろうな。そして、海斗くんは予想を裏切らないやんちゃさん。
湊先生や栞さん、秋斗さんの小さいころはどんなだっただろう。いつか、アルバムを見せてもらえたら嬉しいな。
私の小さいころの写真は家族写真しかない。しかも、顔が引きつっているものばかり。
知らないうちに撮られている写真しか普通に笑っているものがない。
写真を撮られるのは苦手だけど、あとになって見られるものだし、残せるものだからいいものなのかもしれない。
人の歴史が残る感じ……。
ご飯を食べ終えるころ、司先輩の携帯が鳴った。
どうやらメールだったらしく、ディスプレイをじっと見ている。
「そういえば、今日は湊先生と海斗くんは……?」
「湊は病院に行く用があるから夕飯はいらないって連絡あって、海斗くんは部活の友達と食べに行くって連絡があったわ」
そうなんだ。湊先生や海斗くんがいないと少し静か。
今日はまだ蒼兄も帰ってきていない。
携帯を見たけれど連絡も入っていないし……。まだ大学にいるのかな。
携帯を見ていると着信が入った。
「蒼兄……。もしもし?」
『出るの早かったな?』
「うん、蒼兄から連絡ないな、と思って見てたの」
『以心伝心?』
「かもしれない。まだ大学?」
『そう、今ゼミが終わって片付け始めたところなんだ。あと一時間くらいで帰れる。連絡遅くなってごめんな。栞さんにも伝えてもらえる?』
「うん、わかった。気をつけて帰ってきてね」
携帯を切ると、そのことを栞さんに告げた。
「相変らず仲いいわね」
「はい」
そんなやり取りをしていると、
「もし御園生さんがいなくなったらどうするの?」
え……蒼兄がいなくなったら――?
先輩の質問に私は戸惑う。
「……御園生さんだっていつかは結婚するだろうし、翠だって結婚するかもしれないだろ」
そんなことは考えたことがなかった。
時々頭をよぎるけど、極力考えないようにしていた。
具合が悪いとき、側についてくれている蒼兄を見ては時間を割いてもらいすぎると思うくせに、どうしてかその先を見たくはなくて――
いつかは自分で自立しなくてはいけないと思っていても、明確なビジョンは見えてこない。
「そうですよね……。蒼兄が結婚しちゃったらひとりになっちゃうな」
少し笑みを添えて答えたけれど、心の中にはひどく現実的で虚しい答えが浮かぶ。
――本当の独り、だ……。
「……翠が先に結婚するかもしれないだろ?」
「……私、結婚はしないと思います」
「どうして?」
栞さんに尋ねられた。
先輩も同じような顔をしている。
「どうもこうも、結婚は――重いです。私には無理……。人の支えがないと普通に生活すらできないのに、誰かの支えになるなんて無理――無理……」
「でも、親は自分より先に老いるけど?」
司先輩の低い静かな声は的確に核心を突いてくる。
顔を上げると先輩の涼やかな目と視線が交わる。
「そうですよね……。いつまでも両親に頼っていられるわけでもない。だから、いつかは自立しなくちゃ……」
不安の波に心が呑みこまれる寸前、
「はいっ、ふたりともそこまで!」
栞さんの声に遮られた。
「翠葉ちゃん、そんなに先のことを今から考える必要もないわ。司くんも、先を見据えるのはいいことだけれど、あまり先を見すぎても良くないわ」
栞さんはそう言ってくれるけど、これはきちんと考えなくてはいけないこと。
今は高校に入学したばかりといえど、卒業するまでにはもう三年を切っているのだ。
その間に高校の先のことを考えなくてはいけない。
私にとっての三年間という時間はひどく長いもののようにも思えるけれど、このことを考え出すと時計の秒針の音すら気になる。
私はいったいどうするのだろう――
以前、湊先生にやれることを探すのではなく、やりたいことを探すんだと言われたけれど、私がやりたいことはなんだろう……。
私は――ただ、普通に暮らしたいだけ。ただ、普通に日々を送りたいだけ……。
常にそう考えてきた自分には、何かをやりたいという欲求が少ないのかもしれない。
「やれるか」ではなく、「やりたいこと」――
それを見つけるのが先決だけど、それを見つけることがとても困難なことであると、どうして気づかなかったかな……。
思考の迷路に囚われていると先輩から声がかかった。
「手のマッサージ、してくれるんでしょ」
ふいに大きな手が頭に乗せられる。
「悪い……考え込ませるようなことを言った」
思い切り首を横に振る。
「……考えなくちゃいけないことだから。実のところ、中間考査のときからずっと考えていて、でも、自分の将来が見えなくて……。考えていると怖くなって目を逸らしてしまうんです」
それは自分の弱さだ。
「……翠、中間考査のときにそんなことを考える余裕があったのか?」
「……え?」
「……ますますもってわけがわからない。それであんな高得点を採ってくるなんて」
「だって……一度悩み始めたら止まらなくて……」
「そういう問題じゃない」
「……え?」
「自分から話題振っておいてなんだけど、あと二年半以上は考える時間がある。焦って考えなくていい」
ぶっきらぼうに言われた。
あ、そうか……。三年を切って二年ちょっとしかないわけではなく、まだ二年半以上はあるのだ……。
その間に見つかるだろうか……。
その前に、私は二年半ちょっとで卒業できるのだろうか。出席日数は足りるのだろうか……。
「しばらく考えるのやめてマッサージに専念したら?」
先輩はずい、と手を差し出した。
「……はい。そうします」
人のために何かできるのは嬉しい。
その線で何かなりたいものを探せないだろうか。
それが見つかったら一番に湊先生に相談しよう……。
私はそんなことを考えながら、先輩の片手を丹念にマッサージした。
5
あなたにおすすめの小説
光のもとで2
葉野りるは
青春
一年の療養を経て高校へ入学した翠葉は「高校一年」という濃厚な時間を過ごし、
新たな気持ちで新学期を迎える。
好きな人と両思いにはなれたけれど、だからといって順風満帆にいくわけではないみたい。
少し環境が変わっただけで会う機会は減ってしまったし、気持ちがすれ違うことも多々。
それでも、同じ時間を過ごし共に歩めることに感謝を……。
この世界には当たり前のことなどひとつもなく、あるのは光のような奇跡だけだから。
何か問題が起きたとしても、一つひとつ乗り越えて行きたい――
(10万文字を一冊として、文庫本10冊ほどの長さです)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
【完結】イケメンが邪魔して本命に告白できません
竹柏凪紗
青春
高校の入学式、芸能コースに通うアイドルでイケメンの如月風磨が普通科で目立たない最上碧衣の教室にやってきた。女子たちがキャーキャー騒ぐなか、風磨は碧衣の肩を抱き寄せ「お前、今日から俺の女な」と宣言する。その真意とウソつきたちによって複雑になっていく2人の結末とは──
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。
たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】
『み、見えるの?』
「見えるかと言われると……ギリ見えない……」
『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』
◆◆◆
仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。
劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。
ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。
後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。
尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。
また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。
尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……
霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。
3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。
愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー!
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる