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11~12 Side 司 06話
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食器を下げに来た稲荷さんに掃除機を借りたい旨を話すと、
「掃除なら私が」
稲荷さんの奥さんが申し出た。
「いえ、一階の秋兄が使っていた部屋だけは秋兄に掃除させたいので」
「いえいえっ、坊ちゃん方に掃除などっ――」
「この人、羽毛布団と枕を引き裂いて部屋中羽だらけにしているので、その片付けだけはやらせたいんです。もちろん自力で……」
冷たい視線を秋兄に向けると、秋兄は情けない顔で苦笑していた。
「さ、さようでございますか……?」
「えぇ、お手数ですが掃除機のみ用意してください」
「かしこまりました。すぐに持ってまいります」
どこか残念そうな顔をしている秋兄に、
「だいたいにして、あんたいっつも尻拭いを蔵元さんと若槻さんにさせすぎなんだよっ」
ずっと言いたかったことを口にして少しすっきりする。
今だって秋兄がこんなところにいる分、ふたりは間違いなく忙殺されているわけで……。
明日の朝迎えに来てほしいとは言ったものの、こんな状態なら今日にでも迎えに来てもらって大丈夫そうだ。
稲荷さんが持ってきてくれた掃除機を片手に一階へと下り、部屋を見渡すも羽だらけ。
そんな中、
「これ、軽量化されたんだね」
秋兄は掃除機の観察をしている。
「さっさと掃除して……」
「掃除、苦手なんだよなぁ……。葵がいたらなぁ……」
「いい加減にしろ……」
「はいはい」
「はいは一回っ」
手伝うつもりなどない。とりあえず、携帯を見つけて電源とGPSの起動を済ませたいだけ。
掃除機のスイッチを入れると、けたたましい音がし始めた。
「軽量化に加えてこの音もどうにかするべきだよね」
まじまじと掃除機を観察する秋兄に、
「どうでもいいけど、この部屋の掃除が終わらなければ釣りには行かせないから」
ボソリと一言零すと、面白いくらいにせかせかと掃除機をかけ始めた。
そんなに釣りに行きたかったなんて初耳だけど……。
第一、秋兄にアウトドアの遊び、というのが想像できない。
不思議に思いつつ、ぎこちなく掃除機をかける秋兄をじっと監視していた。
掃除を始めて十分ほどしたところで携帯が見つかった。
まんまと羽毛に隠れていたわけで、すぐにその電源を入れる。
「はい、あとはこっちの作業が先。まずGPS起動。次に――」
「蔵元と若槻に電話」
「わかってるならさっさと行動しろっ」
秋兄はベッドに座り、肩を竦めて携帯を操作する。
「あ、蔵元?」
その一言を聞いてすかさず秋兄の頭をはたいた。
「いってぇ……いや、こっちの話。今、緑山荘にいる」
今度は投げ出されていた足を蹴飛ばす。
「悪い、手と足が滑った。これ以上何かが滑る前に蔵元さんに謝罪入れてくれると助かるんだけど……」
ポカン、としている秋兄から携帯を奪い取り、
「司です」
『あ、司様っ。秋斗様は――』
心配してくれていることがひどく申し訳なく思えてくる。
「無事です。いつも理不尽なまでに秋兄のフォローをしていただきありがとうございます」
そこまで話し、再度秋兄に向き直る。
「あのさ、携帯を渡したらいの一番に謝るって行為をしてもらいたいんだけど」
真顔で言うと、秋兄はおとなしく「はい」と答えた。
「もしもし……。司に怒られてた。や、本当に悪い……。今日の夜には戻るから――もう少しだけ時間ください」
そうだ、ちゃんとお願いしろ。が、今日の夜戻るつもりなら静さんに連絡を入れなくてはならないだろう。俺は支倉と名乗る男の連絡先は知らないわけだから。
「若槻はどうしてる……? ――そうか、正式に御園生になったか……。名前も変えたって――裏で使ってた名前をそのまま使うとはあいつらしいな。ま、そのほうがカモフラージュにはなっていいもかもな。何かご褒美あげなくちゃ。え? 金? まぁねぇ、給料でも上げるかなぁ……。でもさ、そんなに稼いでどうするの? 俺についてる間って金を使う時間がないだろ? ――ほぉ、そんなところまで人生計画を立てているわけね。ま、いいや。その件は帰ってから……。――うん、心配かけて悪かった」
最後まで「悪い」意外の謝罪の言葉がなかったことに、再度頭をはたく。
「謝罪は?」
にこりと笑みを浮かべると、
「ごめんなさい、すみません、申し訳ございませんでした。――え? いや、司が……いや、なんでもない……」
バランスを崩してベッドに横たわった秋兄からじっと見られる。
「何」
「いや、司の手癖足癖の悪さは湊ちゃん譲りだなと思って……」
「ご希望とあらば、もう一発ずつくらい見舞うけど?」
秋兄は小さくプルプルと首を横に振った。
「若槻さんに電話は?」
「若槻は今電話に出る余裕ないから電源落としてるって」
それもそうか……。
秋兄がここにいるということは、秋兄に振られる開発関連の仕事を全部引き受けているのと変わらない。しかも、今回のことは御園生さんには知らされていないはずだから、強力な補助なしでこなしているわけで……。
――お気の毒。その言葉しか思い浮かばなかった。
「掃除はこの辺にして釣りに行こうよ」
粗方片付いたから掃除は終わらせていいけれど、
「秋兄、そんなに釣りとか好きだった?」
訊けば、きょとんとした顔で「全然」と答える。
「だったら今からでも帰ればいいのに、なんで夜?」
本当に迷惑な人間……。
「……少しさ、昔を思い出しつつ話とかしてみたいと思ったわけですよ」
「は?」
「ずいぶんと長い間来てなかったけど、昔は夏になるとよく来たじゃん」
あまりにも屈託なく笑うから、つい――「ご勝手に」と口が答えていた。
先を歩く秋兄についていくと、外にはすでに釣りの用意がしてあった。
「さぁ、坊ちゃん方まいりましょう! お昼は川原でバーベーキューの予定です。焼きとうもろこしや焼きナス、夏野菜が美味しいですよ」
「うわぁ、バーベキューなんてどのくらい久しぶりだろう?」
秋兄は目を輝かせて話に飛びつく。
なんか、無邪気すぎやしないか……?
そんな感想を持てば持つほど、心配して右手を腫らすほどにエレベーターの壁を殴った自分がバカみたいに思える。
でも、ここでしか見せられない顔もある、か――
藤倉へ戻れば嫌でも仕事漬けの毎日だし、それなりの重責もあるわけで……。
もしかしたら、逃げたのは翠からだけじゃないのかもしれない。
「すべてのもの」から逃げたかったのかもしれない。
秋兄はなんでもそつなくこなすけど、すべて要領よくこなしているわけじゃない。
その影には努力だって膨大な時間だって費やしている。
秋兄の場合はそれを人に見せないだけだ。
人に見せられる部分が少なすぎるのかもしれない。
俺は一緒にいる時間が長いから色んな面を知っているだけで……。
そうだ――人間なんて誰もそんなに完璧でも強いわけでもない。
「司、置いていくぞ!」
別に置いていってくれてもかまわないんだけど――今日くらいは秋兄に付き合ってもいいだろうか。
「……一件連絡入れさせて」
「……静さん?」
「そう。何時にここを出る?」
秋兄の表情が明らかにかげる。
「……三時半」
「了解。自分でかけたければ譲るけど?」
「いや、あと少しだけ甘えさせてよ」
秋兄は珍しくもそんな言葉を口にした。まるで、夏休みのキャンプが楽しくてまだ帰りたくないと思っている少年みたいな顔。
「じゃ、少し待って」
秋兄は頷くと、稲荷夫妻の手伝いを始めた。
リダイヤルから静さんにかけると、一コールで応答があった。
「司です」
『あぁ、秋斗が見つかったようだな。どうだ?』
「意外と元気です。これから釣りに行くとかふざけたこと言ってますが……」
『たまにはいいだろ。司は付き合ってやるんだろ?』
「適当に……。本人、どうやら今日中にそっちへ戻る意思はあるようなので、支倉さんに三時半に迎えに来てもらえるよう連絡入れてください」
『あぁ、わかった。きっとその辺で秋斗が脱走しないように見張っているはずだ』
「じゃ――」
『司、翠葉ちゃんが心配していた。連絡の一本くらい入れておけ』
「翠にはなんて……?」
『迷い猫を探しに行ったと伝えた』
「静さん、大きな間違いひとつ」
『なんだ?』
「狼はイヌ科イヌ属」
『くっ……そう言われてみればそうだな』
「翠にはあとで電話します」
『あぁ、そうしてくれ』
通話を切ると、こちらをうかがっている秋兄がいた。
「何」
「静さん怒ってた?」
「さぁね」
「掃除なら私が」
稲荷さんの奥さんが申し出た。
「いえ、一階の秋兄が使っていた部屋だけは秋兄に掃除させたいので」
「いえいえっ、坊ちゃん方に掃除などっ――」
「この人、羽毛布団と枕を引き裂いて部屋中羽だらけにしているので、その片付けだけはやらせたいんです。もちろん自力で……」
冷たい視線を秋兄に向けると、秋兄は情けない顔で苦笑していた。
「さ、さようでございますか……?」
「えぇ、お手数ですが掃除機のみ用意してください」
「かしこまりました。すぐに持ってまいります」
どこか残念そうな顔をしている秋兄に、
「だいたいにして、あんたいっつも尻拭いを蔵元さんと若槻さんにさせすぎなんだよっ」
ずっと言いたかったことを口にして少しすっきりする。
今だって秋兄がこんなところにいる分、ふたりは間違いなく忙殺されているわけで……。
明日の朝迎えに来てほしいとは言ったものの、こんな状態なら今日にでも迎えに来てもらって大丈夫そうだ。
稲荷さんが持ってきてくれた掃除機を片手に一階へと下り、部屋を見渡すも羽だらけ。
そんな中、
「これ、軽量化されたんだね」
秋兄は掃除機の観察をしている。
「さっさと掃除して……」
「掃除、苦手なんだよなぁ……。葵がいたらなぁ……」
「いい加減にしろ……」
「はいはい」
「はいは一回っ」
手伝うつもりなどない。とりあえず、携帯を見つけて電源とGPSの起動を済ませたいだけ。
掃除機のスイッチを入れると、けたたましい音がし始めた。
「軽量化に加えてこの音もどうにかするべきだよね」
まじまじと掃除機を観察する秋兄に、
「どうでもいいけど、この部屋の掃除が終わらなければ釣りには行かせないから」
ボソリと一言零すと、面白いくらいにせかせかと掃除機をかけ始めた。
そんなに釣りに行きたかったなんて初耳だけど……。
第一、秋兄にアウトドアの遊び、というのが想像できない。
不思議に思いつつ、ぎこちなく掃除機をかける秋兄をじっと監視していた。
掃除を始めて十分ほどしたところで携帯が見つかった。
まんまと羽毛に隠れていたわけで、すぐにその電源を入れる。
「はい、あとはこっちの作業が先。まずGPS起動。次に――」
「蔵元と若槻に電話」
「わかってるならさっさと行動しろっ」
秋兄はベッドに座り、肩を竦めて携帯を操作する。
「あ、蔵元?」
その一言を聞いてすかさず秋兄の頭をはたいた。
「いってぇ……いや、こっちの話。今、緑山荘にいる」
今度は投げ出されていた足を蹴飛ばす。
「悪い、手と足が滑った。これ以上何かが滑る前に蔵元さんに謝罪入れてくれると助かるんだけど……」
ポカン、としている秋兄から携帯を奪い取り、
「司です」
『あ、司様っ。秋斗様は――』
心配してくれていることがひどく申し訳なく思えてくる。
「無事です。いつも理不尽なまでに秋兄のフォローをしていただきありがとうございます」
そこまで話し、再度秋兄に向き直る。
「あのさ、携帯を渡したらいの一番に謝るって行為をしてもらいたいんだけど」
真顔で言うと、秋兄はおとなしく「はい」と答えた。
「もしもし……。司に怒られてた。や、本当に悪い……。今日の夜には戻るから――もう少しだけ時間ください」
そうだ、ちゃんとお願いしろ。が、今日の夜戻るつもりなら静さんに連絡を入れなくてはならないだろう。俺は支倉と名乗る男の連絡先は知らないわけだから。
「若槻はどうしてる……? ――そうか、正式に御園生になったか……。名前も変えたって――裏で使ってた名前をそのまま使うとはあいつらしいな。ま、そのほうがカモフラージュにはなっていいもかもな。何かご褒美あげなくちゃ。え? 金? まぁねぇ、給料でも上げるかなぁ……。でもさ、そんなに稼いでどうするの? 俺についてる間って金を使う時間がないだろ? ――ほぉ、そんなところまで人生計画を立てているわけね。ま、いいや。その件は帰ってから……。――うん、心配かけて悪かった」
最後まで「悪い」意外の謝罪の言葉がなかったことに、再度頭をはたく。
「謝罪は?」
にこりと笑みを浮かべると、
「ごめんなさい、すみません、申し訳ございませんでした。――え? いや、司が……いや、なんでもない……」
バランスを崩してベッドに横たわった秋兄からじっと見られる。
「何」
「いや、司の手癖足癖の悪さは湊ちゃん譲りだなと思って……」
「ご希望とあらば、もう一発ずつくらい見舞うけど?」
秋兄は小さくプルプルと首を横に振った。
「若槻さんに電話は?」
「若槻は今電話に出る余裕ないから電源落としてるって」
それもそうか……。
秋兄がここにいるということは、秋兄に振られる開発関連の仕事を全部引き受けているのと変わらない。しかも、今回のことは御園生さんには知らされていないはずだから、強力な補助なしでこなしているわけで……。
――お気の毒。その言葉しか思い浮かばなかった。
「掃除はこの辺にして釣りに行こうよ」
粗方片付いたから掃除は終わらせていいけれど、
「秋兄、そんなに釣りとか好きだった?」
訊けば、きょとんとした顔で「全然」と答える。
「だったら今からでも帰ればいいのに、なんで夜?」
本当に迷惑な人間……。
「……少しさ、昔を思い出しつつ話とかしてみたいと思ったわけですよ」
「は?」
「ずいぶんと長い間来てなかったけど、昔は夏になるとよく来たじゃん」
あまりにも屈託なく笑うから、つい――「ご勝手に」と口が答えていた。
先を歩く秋兄についていくと、外にはすでに釣りの用意がしてあった。
「さぁ、坊ちゃん方まいりましょう! お昼は川原でバーベーキューの予定です。焼きとうもろこしや焼きナス、夏野菜が美味しいですよ」
「うわぁ、バーベキューなんてどのくらい久しぶりだろう?」
秋兄は目を輝かせて話に飛びつく。
なんか、無邪気すぎやしないか……?
そんな感想を持てば持つほど、心配して右手を腫らすほどにエレベーターの壁を殴った自分がバカみたいに思える。
でも、ここでしか見せられない顔もある、か――
藤倉へ戻れば嫌でも仕事漬けの毎日だし、それなりの重責もあるわけで……。
もしかしたら、逃げたのは翠からだけじゃないのかもしれない。
「すべてのもの」から逃げたかったのかもしれない。
秋兄はなんでもそつなくこなすけど、すべて要領よくこなしているわけじゃない。
その影には努力だって膨大な時間だって費やしている。
秋兄の場合はそれを人に見せないだけだ。
人に見せられる部分が少なすぎるのかもしれない。
俺は一緒にいる時間が長いから色んな面を知っているだけで……。
そうだ――人間なんて誰もそんなに完璧でも強いわけでもない。
「司、置いていくぞ!」
別に置いていってくれてもかまわないんだけど――今日くらいは秋兄に付き合ってもいいだろうか。
「……一件連絡入れさせて」
「……静さん?」
「そう。何時にここを出る?」
秋兄の表情が明らかにかげる。
「……三時半」
「了解。自分でかけたければ譲るけど?」
「いや、あと少しだけ甘えさせてよ」
秋兄は珍しくもそんな言葉を口にした。まるで、夏休みのキャンプが楽しくてまだ帰りたくないと思っている少年みたいな顔。
「じゃ、少し待って」
秋兄は頷くと、稲荷夫妻の手伝いを始めた。
リダイヤルから静さんにかけると、一コールで応答があった。
「司です」
『あぁ、秋斗が見つかったようだな。どうだ?』
「意外と元気です。これから釣りに行くとかふざけたこと言ってますが……」
『たまにはいいだろ。司は付き合ってやるんだろ?』
「適当に……。本人、どうやら今日中にそっちへ戻る意思はあるようなので、支倉さんに三時半に迎えに来てもらえるよう連絡入れてください」
『あぁ、わかった。きっとその辺で秋斗が脱走しないように見張っているはずだ』
「じゃ――」
『司、翠葉ちゃんが心配していた。連絡の一本くらい入れておけ』
「翠にはなんて……?」
『迷い猫を探しに行ったと伝えた』
「静さん、大きな間違いひとつ」
『なんだ?』
「狼はイヌ科イヌ属」
『くっ……そう言われてみればそうだな』
「翠にはあとで電話します」
『あぁ、そうしてくれ』
通話を切ると、こちらをうかがっている秋兄がいた。
「何」
「静さん怒ってた?」
「さぁね」
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