陰キャの俺に美少女が話しかけてきた件~忙しい人向けのラブコメ~

kzk_nekomimi

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十話 勉強会

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「か、神崎くん、狭いけど、上がって」

 「お、お邪魔します」

 (つ、ついにお、俺は学校一の美少女の東雲さんの家に上がってしまった!家に呼んでもらえるのは予想外だったけど……。そ、それにしてもきれいな家だなぁ)

 (ああ、神崎くんを家に上げてしまったわ!これは互いに親密度を上げるチャンスだわ!桜川さんにもメールが届いてたし。確か――――――)

 『勉強会は互いに仲良くなれるチャンスよ。しかし神崎くんは知っての通り陰キャだから彼からの積極的な行動はないと思ったほうがいいわ。だから東雲さんからの行動が必要よ!スキンシップも大切だから肝に銘じておくように』

 (わ、私からの行動ね。ちょっと恥ずかしいけど頑張るのよ私!)

 「え、えっと東雲さん?親とかはいないの?」

 「え?どうして?」

 「だって家に上がるんだから、挨拶くらいはしておこうと思って、一応『クラスメイト』なわけだし」

 (や、やっぱ『クラスメイト』ってちょっと調子に乗りすぎたかなぁ)

 (く、くく『クラスメイト』!!?? 私達っても、もうそんな関係なの!)

 「りょ、両親は共働きで、今日は帰ってこないわ。だから安心して」

 (あ、安心って何を安心すればいいんだ?って、東雲さんめっちゃ顔赤くなってる。大丈夫かな?)

 (あわ、あわわ……)

 (東雲さん、緊張しているのかな?それもそうか。だってクラスの陰キャ、ましてや男子を家に上げているわけだし、緊張くらいするか。しかし、陰キャの俺が東雲さんに下手なことをしたら……クラス、いや全校男子生徒の殺される。よし!今日は東雲さんには下手なことをしないようにあまり近づかないでおこう。ましてや肌が触れ合うなんて論外だ)






 「じゃ、じゃぁ私の部屋に案内するわ」

 「あ、うん……」

 (し、東雲さんの部屋……)

 「ここよ、じゃぁ始めましょう」

 「あ、うん……」

 (す、すげぇ!イラスト描く機材が沢山ある!本棚にはたくさんのラノベが!ってあれ?あのラノベって……)

 (完全に忘れていたわ。神崎くんのラノベが本棚に置きっぱなしじゃない!こ、これじゃぁ神崎くんのストーカーみたいじゃない!)

 「し、東雲さん。あのラノベって……」

 「ち、違うの!べ、別に神崎くんが描いてるっているからちょっと読んでみようかなって思っただけで別に深い意味なんて……」

 「べ、別に深い意味なんてあってもなくても俺は読んでくれてうれしいよ」

 (やべぇ、今めっちゃ恥ずかしい……)

 (そ、そんな、うれしいだなんて……)

 「と、とにかくべんきょう始めましょうか!」

 「う、うん!そうだね!」

((で、でも嬉しい……))
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