陰キャの俺に美少女が話しかけてきた件~忙しい人向けのラブコメ~

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九話 私の家

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キーンコーンカーンコーン♪

 「HRを終わる。ではみんなは真っすぐ家に帰るように」

 『はーい』

 「起立!礼!」

 『ありがとうございました』

 「おい佐藤!この後ゲーセン行こうぜ!」「いいねぇ!加藤も行こうぜ!」「ウェーイ!」「お?ゲーセンか?俺も行く!この間新しいアーケードが出来たんだよ」


 (はぁ、やっと今日の授業が終わった……しかし毎度あのグループはうるさいな。先生が真っすぐ帰れと言っていたじゃないか。見ろ。東雲さんなんかいつも落ち着いている。少しは見習えよ)

 (ヒャッホオオオオオオ!!!今日の授業が終わったわ!この後は神崎くんと二人で勉強会♪)

 「…………」

 「…………」

 (勉強会のお誘い、まだかしら?)

 (なんだか東雲さんからすごい視線を感じる……は!そうか!勉強会か!……え?東雲さん、今日勉強会するの!?お、俺はてっきり休み時間に軽く教えるつもりだったんだけど……)

 「あ、あの、東雲さ――――」

 「か、神崎くん!?勉強会ね!?」

 「あ、うん……」

 (あ、やる気満々ですね)

 「それで東雲さん、勉強する場所なんだけど……」

 「そうね……図書館でいいんじゃない?」

 「そうか!だったら桜川さんも呼ぼうよ!」

 「え?なんで……?」

 「だって勉強会は桜川さんも参加するんでしょ?」

 (えええええええ!!!わ、私てっきり神崎くんと二人っきりだと思ってたわ!さ、桜川さんも参加するなんて聞いてないわ!で、でも落ち着くのよ私。桜川さんは私に協力してくれるはずだからチャンスをうかがうのよ!)

 「神崎くん、ちょっといいかしら?」

 「あ、桜川さん。どうしたの?」

 「私ちょっと急なお仕事が入ったから今日は参加できないわ」

 「急なお仕事?」

 「ほら、私って新人賞もらって作家になったでしょ?これからアマチュア作家へのアドバイス番組をラジオで放送することになってるの。だから私は勉強会には参加できないわ」

 「ええ!?さ、桜川さんってもうそんなにすごい作家なの?」

 「ええ、そうよ。あ、あと今日は保護者集会があるから学校図書館は使えないわよ。なんでも大の説明会を開くらしい」

 (仕事の件は嘘だけどね……)

 「まぁだから図書館以外の場所で勉強しなさいな」

 「うん、分かった」

 「それと東雲さん、頑張ってね」

 「うん!ありがとう!桜川さん!」

 (な、なにがありがとうなんだろう?)

 (桜川さん……もしかして私のために……)

 「じゃぁ東雲さん、どこで勉強会しようか」

 「え?そ、そうね……」

 (頑張ってねって言われても、何を頑張ればいいの…………?そ、そうだわ!)

 「か、神崎くん!も、もしよかったら――――――――わ、私の家で一緒にやらない?」

 「……え?」

 (し、しし東雲さんの家!!??)

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