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忠告8.彼女の魅力に抗うべきです
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建物も人も全てが煌びやかなダンスホールに着いた私は少々圧倒されていた。さすが公爵家のパーティー、規模が凄い。
キョロキョロと私は辺りを窺うが知っている顔はいないと分かるとダンスパーティーのお相手探しを始めた。一曲踊るだけだ、浮気とは言うまいと言い訳を浮かべ可愛い女の子を探す。
「飢えてるのかもしれない、みんな可愛く見える……」
ここに来てから禁欲状態だった私は皆可愛く見える魔法にかかったようだが大抵パートナーがいた。まあ、ダンスパーティーだから当たり前と言われればそれでお終いだ。
「いない……」少し疲れてしまった私は外の木陰で休んでいる。どこも人が多く、軽く人酔いもしているし喉が渇いたと自分の体から不満がくる。
「大丈夫?」
「え?」
背後横から声がかかり私は振り向くとそこには白金の髪が美しく顔が小さく手足の長い綺麗な女性がこちらを心配していた。
「具合、悪そうよ。人を呼ぶ?」
「い、いや、心配ありがとう。大丈夫」
「そう、ならいいわ。でも気をつけてね」
彼女はただ心配してくれただけだったようで去ろうとするが私は「待って」と腕を掴んだ。びくりと彼女はしていたがそれほど強くは握っていない。
「きみの名前は?」
「……マリーよ」
「マリー、素敵な名前だね。私はシェイン、……ごめんね引き留めて。あの本当に心配ありがとう。嬉しかった」
紳士として心からの感謝をと思い、彼女を引き留めてしまったが固まる彼女を見てまずかったかと冷や汗が出る。大丈夫かと口開こうとしたが彼女の方が早かった。
「ねえ、私と一曲踊らない?」
私の手に触れて彼女は問う。その答えは当然「喜んで」だ。
彼女と腕を組みダンスホールに来るとさっそく曲が始まる。私は彼女の手と腰に触れ、リードした。ダンスの腕は普通の私だが彼女はとても上手だ、美しい彼女が踊る姿はどこか神秘的でお相手出来たことが誇らしい。私は自然と笑みが零れ、彼女も笑う、沢山の魅力が詰まったこの一曲が私の中で大好きになった。
「貴方は心から楽しそうに踊ってくれるのね」
「心から楽しんでいるからね、きみと踊ることを」
私の耳元で囁く彼女へ私も囁き告げた。
曲が終わり私達はバルコニーに出てシャンパンを飲む。ダンス後でとても美味しいと飲んでいれば視線を感じる。
「どうしたの?」
彼女は私の腕から手に触れ、そのまま握ると上目遣いで「今度は……」と続けようとした。しかし被せるように「シェインっ」と名前が呼ばれ私は声の方を見る。
そこには無表情のオルウェンが使用人とセルビスを連れて立っていた。完全に不味いがここはバルコニーで隣にはマリーもいる、逃げられない。
「レイオア公……」
マリーが私と同じように身体を縮ませてオルウェンを見ている。するとオルウェンは「彼と話がしたい」とマリーを見て言う。マリーはコクコク頷き、私を追いて行ってしまうが私は置いてかないでと縋る視線で彼女の背中を見た。すぐに見えなくなった背中に私は泣きそうになるなか、オルウェンが私に近づき「シェイン、今すぐに部屋に戻るんだ」ととてつもなく苛立った声で言う。彼女に振られたし、オルウェンは恐ろしいし、散々な私は静かに頷く。
セルビスに見張られながら自室に戻された私はベッドに死んだように倒れ込み、少し鼻を啜るのだった。
キョロキョロと私は辺りを窺うが知っている顔はいないと分かるとダンスパーティーのお相手探しを始めた。一曲踊るだけだ、浮気とは言うまいと言い訳を浮かべ可愛い女の子を探す。
「飢えてるのかもしれない、みんな可愛く見える……」
ここに来てから禁欲状態だった私は皆可愛く見える魔法にかかったようだが大抵パートナーがいた。まあ、ダンスパーティーだから当たり前と言われればそれでお終いだ。
「いない……」少し疲れてしまった私は外の木陰で休んでいる。どこも人が多く、軽く人酔いもしているし喉が渇いたと自分の体から不満がくる。
「大丈夫?」
「え?」
背後横から声がかかり私は振り向くとそこには白金の髪が美しく顔が小さく手足の長い綺麗な女性がこちらを心配していた。
「具合、悪そうよ。人を呼ぶ?」
「い、いや、心配ありがとう。大丈夫」
「そう、ならいいわ。でも気をつけてね」
彼女はただ心配してくれただけだったようで去ろうとするが私は「待って」と腕を掴んだ。びくりと彼女はしていたがそれほど強くは握っていない。
「きみの名前は?」
「……マリーよ」
「マリー、素敵な名前だね。私はシェイン、……ごめんね引き留めて。あの本当に心配ありがとう。嬉しかった」
紳士として心からの感謝をと思い、彼女を引き留めてしまったが固まる彼女を見てまずかったかと冷や汗が出る。大丈夫かと口開こうとしたが彼女の方が早かった。
「ねえ、私と一曲踊らない?」
私の手に触れて彼女は問う。その答えは当然「喜んで」だ。
彼女と腕を組みダンスホールに来るとさっそく曲が始まる。私は彼女の手と腰に触れ、リードした。ダンスの腕は普通の私だが彼女はとても上手だ、美しい彼女が踊る姿はどこか神秘的でお相手出来たことが誇らしい。私は自然と笑みが零れ、彼女も笑う、沢山の魅力が詰まったこの一曲が私の中で大好きになった。
「貴方は心から楽しそうに踊ってくれるのね」
「心から楽しんでいるからね、きみと踊ることを」
私の耳元で囁く彼女へ私も囁き告げた。
曲が終わり私達はバルコニーに出てシャンパンを飲む。ダンス後でとても美味しいと飲んでいれば視線を感じる。
「どうしたの?」
彼女は私の腕から手に触れ、そのまま握ると上目遣いで「今度は……」と続けようとした。しかし被せるように「シェインっ」と名前が呼ばれ私は声の方を見る。
そこには無表情のオルウェンが使用人とセルビスを連れて立っていた。完全に不味いがここはバルコニーで隣にはマリーもいる、逃げられない。
「レイオア公……」
マリーが私と同じように身体を縮ませてオルウェンを見ている。するとオルウェンは「彼と話がしたい」とマリーを見て言う。マリーはコクコク頷き、私を追いて行ってしまうが私は置いてかないでと縋る視線で彼女の背中を見た。すぐに見えなくなった背中に私は泣きそうになるなか、オルウェンが私に近づき「シェイン、今すぐに部屋に戻るんだ」ととてつもなく苛立った声で言う。彼女に振られたし、オルウェンは恐ろしいし、散々な私は静かに頷く。
セルビスに見張られながら自室に戻された私はベッドに死んだように倒れ込み、少し鼻を啜るのだった。
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