505 / 1,309
卒業後
504 星暦555年 藤の月 10日 俺はオマケです。(3)
しおりを挟む
ちょんぼをかました若者の視点です。
------------------------------------------------------------------
>>>サイド ゼルガ・ファルター
「それで、どんな感じなんだい?」
態々王都から様子を見に来てくれた叔父がお茶を飲みながら尋ねた。
「まだ取りかかったばかりなのですが・・・もの凄い勢いで書類の山が整理されていっているので、この調子ならそう長く掛らないで問題は解決すると思います。
シェイラ・オスレイダに出来るのだから自分にも出来るなんて思っていたのがとんでもない思い上がりだったと実感しましたよ」
思わず、ため息が漏れた。
シェイラを最初に見かけたのは大学院でだった。
王立大学の経営学科の生徒だったシェイラが、何故か大学院の歴史の授業に聴講生として参加していたのだ。
一般教養的に受けられる大学の授業ならまだしも、大学院の授業など専門性が高すぎて他の学部の生徒が聴講してもちんぷんかんぷんだろうから助けてあげようと気に掛けていたのに、シェイラは鋭い洞察力と理解力を示す質問を教授に投げかけていて助けるどころの話では無かった。
あっけに取られている間にいつの間にか飛び級して経営学科を卒業していたシェイラは、大学院の経営部に進学しており、相変わらず歴史や考古学の授業に出没していた。
時折授業の討論とかで話したり、グループで行うプロジェクトで一緒になることもあった。大学教授である叔父の親族枠として格安な授業料で大学院に通ってノンビリと知識に囲まれる学生生活を楽しんでいたゼルガは、学部の選択や将来に関して家長と争っていたシェイラの授業料という制約条件を理解していなかったが、経営学部のシェイラに影響されてゼルガも会計学や経営理論といったあまり考古学と関係ない授業も聴講したのだ。
それもあって、考古学者として長年働いてきて歴史学会にも知り合いが多かった叔父がハラファ・ダーロンの下で実務担当をする助手として働けるという話を持ってきてくれた時に、授業で習った内容を活用して是非とも役に立とうと張り切っていたのだ。
シェイラがヴァルージャの新しい遺跡発掘で実質的に実務責任者として発掘班を采配しているという話を聞いてそれを羨ましく思っていたというのも全く無かった訳では無いが・・・自分としては、歴史に熱中しすぎて実務がおろそかになりがちな歴史学会のやり方を少しずつでも改善して行けたらという思いからの行動だった。
が。
授業で習っていた会計の流れには出てこなかった資金のやり取りが幾つも出てきて、意味が無いと思って効率化のために更新を取りやめていた資料が必要になり、何とか自分が作り上げた処理の流れで対応しようとして街の商人に『本当に、良いんですか?領主殿がお怒りになると思いますが・・・』と忠告されて身動きが取れなくなってしまった。
ハラファに相談しても、『ガルバはXXの資料を使っていたんだが・・・』といった調子で、その資料が継続されなかった為に行き詰まってしまった現状をどう解決すれば良いのかは教えて貰えなかった。
あたふたして、発掘班の人にも迷惑を掛けて手伝って貰いながら何とか必死になって現場を回していたのだが・・・。
『年初には王都にガルバも来るはずだから、彼に相談しよう』と諦めたようにハラファが投げだし、思わず目の前が真っ暗になる思いをした。
自分のせいで現場にこれだけ迷惑を掛けてしまうなんて・・・。
年末に王都に帰った際に叔父にも相談したら、結局何故かシェイラ・オスレイダがハラファを助けるために1月来ることになった。
「ガルバは有能だしハラファの発掘現場のことをよく知っているだろうけど、彼はもう別の遺跡発掘の現場責任者だからね。
そうそう簡単にそれを放り出して助けに来るわけにはいかない。
その点、シェイラはガルバと同じぐらい事務関係では有能らしいし、いくら実質的にはヴァルージャの遺跡の実務担当者とは言っても名目上はまだ助手だから、1ヶ月借りてもそれ程大きな話にはならないはずだ。
彼女が来ることで問題が解決できそうで、良かったね」
ノンビリと頷きながら叔父が言った。
「私も彼女も、どちらも大学院を卒業して数年程度の若造なのに、何故これ程に能力の違いがあるのでしょう?
シェイラはヴァルージャの実務の流れを1から作り上げたと聞きましたが・・・」
そう、シェイラは事務作業の流れを引き継いだのではなく、何も無い新しい発掘現場で作業の流れを1から作り上げて潤滑に発掘作業を采配していると聞いたから、自分だって引き継ぐだけで無く効率化が出来るはずだと思っていたのだ。
根拠の無い慢心だったことが直ぐに明らかになったけど。
だが、それが中々認められず、諦めて降参した時には記録がぐちゃぐちゃになっていて自分1人では建て直しすら出来ない状況になっていた。
叔父がおかしげに笑った。
「何を言っているんだい。
ゼルガだって同じ授業を受けて、同じような時間を復習に掛けていても同じ成績にならないのは見てきただろう?
同じ教育を受けていたら同じ結果をもたらせるなんてことは絶対に無いっていうのをちゃんと理解しないと、社会人としてやっていけないよ?
人の能力っていうのは個人個人でかなり違うんだ。
それぞれの個人がどれだけの能力があるかを見極めて、それに対応した仕事を振ることを覚えるのが責任者になった時に一番重要な課題なのさ。
若い間は、自分がどれだけのことをこなせるかだけを理解出来れば良いから楽と言えば楽なんだけど、経験が無いし今までやったことがあることしか挑戦しなかったらいつまで経っても新しいことを学べないからねぇ。
知らないことを挑戦させて貰って、周りに迷惑を掛けないようにちゃんと状況報告を随時上司と行って、必要に応じて早い段階で助けを求めるのが大事なことだと肝に銘じておくんだね」
確かに、同じ講義を受けても『何で???』と思うほど理解が出来てない人もいた。
自分は家で学者だった叔父や祖父から色々聞いていたから他の者とは違うのだと自然に思っていたが・・・考えてみたら、誰もが1人1人違う能力と限界を持っているという当たり前のことをちゃんと理解していなかったようだ。
「これから、私はどうなるのでしょうか・・・?」
シェイラが1ヶ月で現状の滅茶苦茶な状態を解決してくれたとして、その後自分はどうなるのだろうか?
歴史学会に呼び戻されてまた本部での雑用係になるのか、それともそれら許されず、歴史学会から脱退を勧告されるのか・・・。
「まあ、今回は内部的な問題で済んだからね。
特に表立った制裁は無いと思うよ。
ただし、今となっては誰も新しくゼルガと一緒に働きたいとは思わないだろうから、違う発掘現場に行くのは無理だろうけど。
5年か10年か分からないが、しっかり堅実に働いて『ゼルガは若い頃は無茶をしたが、今ならちゃんと経験を積んでいて頼りに出来る』と周りに言って貰えるぐらいの信頼を勝ち取っていかないと」
叔父が肩を竦めながら答えた。
このままこのオーバスタ神殿の遺跡発掘に関われるのならば、これ以上の事は無い。
蹴り出されないよう、頑張ろう。
・・・その為には、シェイラのやることをがっつり見て、何をどうやっていけば効率的に仕事をこなせるのか、吸収せねば。
------------------------------------------------------------------
学者家系出身だったから、事務用雑用係とは言え早い段階で現場に出れたんですね~
他の若いのが現場に出にくくなるような悪影響が残らないよう、リカバー出来ると良いんですが・・・
------------------------------------------------------------------
>>>サイド ゼルガ・ファルター
「それで、どんな感じなんだい?」
態々王都から様子を見に来てくれた叔父がお茶を飲みながら尋ねた。
「まだ取りかかったばかりなのですが・・・もの凄い勢いで書類の山が整理されていっているので、この調子ならそう長く掛らないで問題は解決すると思います。
シェイラ・オスレイダに出来るのだから自分にも出来るなんて思っていたのがとんでもない思い上がりだったと実感しましたよ」
思わず、ため息が漏れた。
シェイラを最初に見かけたのは大学院でだった。
王立大学の経営学科の生徒だったシェイラが、何故か大学院の歴史の授業に聴講生として参加していたのだ。
一般教養的に受けられる大学の授業ならまだしも、大学院の授業など専門性が高すぎて他の学部の生徒が聴講してもちんぷんかんぷんだろうから助けてあげようと気に掛けていたのに、シェイラは鋭い洞察力と理解力を示す質問を教授に投げかけていて助けるどころの話では無かった。
あっけに取られている間にいつの間にか飛び級して経営学科を卒業していたシェイラは、大学院の経営部に進学しており、相変わらず歴史や考古学の授業に出没していた。
時折授業の討論とかで話したり、グループで行うプロジェクトで一緒になることもあった。大学教授である叔父の親族枠として格安な授業料で大学院に通ってノンビリと知識に囲まれる学生生活を楽しんでいたゼルガは、学部の選択や将来に関して家長と争っていたシェイラの授業料という制約条件を理解していなかったが、経営学部のシェイラに影響されてゼルガも会計学や経営理論といったあまり考古学と関係ない授業も聴講したのだ。
それもあって、考古学者として長年働いてきて歴史学会にも知り合いが多かった叔父がハラファ・ダーロンの下で実務担当をする助手として働けるという話を持ってきてくれた時に、授業で習った内容を活用して是非とも役に立とうと張り切っていたのだ。
シェイラがヴァルージャの新しい遺跡発掘で実質的に実務責任者として発掘班を采配しているという話を聞いてそれを羨ましく思っていたというのも全く無かった訳では無いが・・・自分としては、歴史に熱中しすぎて実務がおろそかになりがちな歴史学会のやり方を少しずつでも改善して行けたらという思いからの行動だった。
が。
授業で習っていた会計の流れには出てこなかった資金のやり取りが幾つも出てきて、意味が無いと思って効率化のために更新を取りやめていた資料が必要になり、何とか自分が作り上げた処理の流れで対応しようとして街の商人に『本当に、良いんですか?領主殿がお怒りになると思いますが・・・』と忠告されて身動きが取れなくなってしまった。
ハラファに相談しても、『ガルバはXXの資料を使っていたんだが・・・』といった調子で、その資料が継続されなかった為に行き詰まってしまった現状をどう解決すれば良いのかは教えて貰えなかった。
あたふたして、発掘班の人にも迷惑を掛けて手伝って貰いながら何とか必死になって現場を回していたのだが・・・。
『年初には王都にガルバも来るはずだから、彼に相談しよう』と諦めたようにハラファが投げだし、思わず目の前が真っ暗になる思いをした。
自分のせいで現場にこれだけ迷惑を掛けてしまうなんて・・・。
年末に王都に帰った際に叔父にも相談したら、結局何故かシェイラ・オスレイダがハラファを助けるために1月来ることになった。
「ガルバは有能だしハラファの発掘現場のことをよく知っているだろうけど、彼はもう別の遺跡発掘の現場責任者だからね。
そうそう簡単にそれを放り出して助けに来るわけにはいかない。
その点、シェイラはガルバと同じぐらい事務関係では有能らしいし、いくら実質的にはヴァルージャの遺跡の実務担当者とは言っても名目上はまだ助手だから、1ヶ月借りてもそれ程大きな話にはならないはずだ。
彼女が来ることで問題が解決できそうで、良かったね」
ノンビリと頷きながら叔父が言った。
「私も彼女も、どちらも大学院を卒業して数年程度の若造なのに、何故これ程に能力の違いがあるのでしょう?
シェイラはヴァルージャの実務の流れを1から作り上げたと聞きましたが・・・」
そう、シェイラは事務作業の流れを引き継いだのではなく、何も無い新しい発掘現場で作業の流れを1から作り上げて潤滑に発掘作業を采配していると聞いたから、自分だって引き継ぐだけで無く効率化が出来るはずだと思っていたのだ。
根拠の無い慢心だったことが直ぐに明らかになったけど。
だが、それが中々認められず、諦めて降参した時には記録がぐちゃぐちゃになっていて自分1人では建て直しすら出来ない状況になっていた。
叔父がおかしげに笑った。
「何を言っているんだい。
ゼルガだって同じ授業を受けて、同じような時間を復習に掛けていても同じ成績にならないのは見てきただろう?
同じ教育を受けていたら同じ結果をもたらせるなんてことは絶対に無いっていうのをちゃんと理解しないと、社会人としてやっていけないよ?
人の能力っていうのは個人個人でかなり違うんだ。
それぞれの個人がどれだけの能力があるかを見極めて、それに対応した仕事を振ることを覚えるのが責任者になった時に一番重要な課題なのさ。
若い間は、自分がどれだけのことをこなせるかだけを理解出来れば良いから楽と言えば楽なんだけど、経験が無いし今までやったことがあることしか挑戦しなかったらいつまで経っても新しいことを学べないからねぇ。
知らないことを挑戦させて貰って、周りに迷惑を掛けないようにちゃんと状況報告を随時上司と行って、必要に応じて早い段階で助けを求めるのが大事なことだと肝に銘じておくんだね」
確かに、同じ講義を受けても『何で???』と思うほど理解が出来てない人もいた。
自分は家で学者だった叔父や祖父から色々聞いていたから他の者とは違うのだと自然に思っていたが・・・考えてみたら、誰もが1人1人違う能力と限界を持っているという当たり前のことをちゃんと理解していなかったようだ。
「これから、私はどうなるのでしょうか・・・?」
シェイラが1ヶ月で現状の滅茶苦茶な状態を解決してくれたとして、その後自分はどうなるのだろうか?
歴史学会に呼び戻されてまた本部での雑用係になるのか、それともそれら許されず、歴史学会から脱退を勧告されるのか・・・。
「まあ、今回は内部的な問題で済んだからね。
特に表立った制裁は無いと思うよ。
ただし、今となっては誰も新しくゼルガと一緒に働きたいとは思わないだろうから、違う発掘現場に行くのは無理だろうけど。
5年か10年か分からないが、しっかり堅実に働いて『ゼルガは若い頃は無茶をしたが、今ならちゃんと経験を積んでいて頼りに出来る』と周りに言って貰えるぐらいの信頼を勝ち取っていかないと」
叔父が肩を竦めながら答えた。
このままこのオーバスタ神殿の遺跡発掘に関われるのならば、これ以上の事は無い。
蹴り出されないよう、頑張ろう。
・・・その為には、シェイラのやることをがっつり見て、何をどうやっていけば効率的に仕事をこなせるのか、吸収せねば。
------------------------------------------------------------------
学者家系出身だったから、事務用雑用係とは言え早い段階で現場に出れたんですね~
他の若いのが現場に出にくくなるような悪影響が残らないよう、リカバー出来ると良いんですが・・・
1
あなたにおすすめの小説
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。
ハズレスキル【分解】が超絶当たりだった件~仲間たちから捨てられたけど、拾ったゴミスキルを優良スキルに作り変えて何でも解決する~
名無し
ファンタジー
お前の代わりなんざいくらでもいる。パーティーリーダーからそう宣告され、あっさり捨てられた主人公フォード。彼のスキル【分解】は、所有物を瞬時にバラバラにして持ち運びやすくする程度の効果だと思われていたが、なんとスキルにも適用されるもので、【分解】したスキルなら幾らでも所有できるというチートスキルであった。捨てられているゴミスキルを【分解】することで有用なスキルに作り変えていくうち、彼はなんでも解決屋を開くことを思いつき、底辺冒険者から成り上がっていく。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で
重田いの
ファンタジー
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で、人々の間に静かな困惑が広がる。
魔術師は事態を把握するため使用人に聞き取りを始める。
案外、普段踏まれている側の人々の方が真実を理解しているものである。
俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?
くまの香
ファンタジー
いつもの朝、だったはずが突然地球を襲う謎の現象。27歳引きニートと27歳サラリーマンが貰ったスキル。これ、チートじゃないよね?頑張りたくないニートとどうでもいいサラリーマンが流されながら生きていく話。現実って厳しいね。
生活魔法は万能です
浜柔
ファンタジー
生活魔法は万能だ。何でもできる。だけど何にもできない。
それは何も特別なものではないから。人が歩いたり走ったりしても誰も不思議に思わないだろう。そんな魔法。
――そしてそんな魔法が人より少し上手く使えるだけのぼくは今日、旅に出る。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる