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碧のお葬式。碧の憧れの人。
しおりを挟む私達が葬式に行くと、淏さんはお母さんの所に駆け寄った。
私はブラブラしていると、ノゾミとルビとスズカ、碧の婚約者のキョウさんとミドリ先生、がいた。
そこにはスバル君の姿は無かった。
碧の死から月日が大分流れたが、無事に葬式が開かれて良かった。
「咲乃!」
呼ばれて振り向くとそこには、高知に帰っていたノゾミがいた。
『ノゾミ!来てくれたんだね。』
「咲乃に話さないといけない事があって、葬式が終わった後2人で話せるかな?」
ノゾミは少し顔色が悪かった。
『いいけど…ノゾミ顔色悪いよ?』
「大丈夫。」
そう言うとノゾミはルビ達のそばに帰って行った。
碧が居なくなってあの3人は普通の友達に戻ったらしい。
私は静かに碧の遺影に近寄った。
碧の遺影写真は、ミスコン優勝の時に記念に撮られた碧の美しい凛とした、表情の写真だった。
涙が溢れてきた。私は例えどんな碧の秘密を知っても嫌いになんてなれないんだ。
動けずにいるとある人物が私に駆け寄った。
「松岡咲乃さんだよね?」
私が振り向くとそこには私と碧の高校時代の英語の教師、【ゴロー先生】がいた。
『ゴロー先生?』
「取り敢えず落ち着く為に外の空気を吸いに行こうか。」
『はい…。』
ゴロー先生は当時生徒達にとても人気のある先生だった。
先生に恋していた生徒少なくはない。
私は先生と外に出た。
「大丈夫かい?」
『はい。ゴロー先生にご迷惑をおかけしてすみません。』
「碧さんの事を恨んでる人間が多いみたいだね…ここに来てからは碧さんの悪口ばかり聞こえて来て、私もうんざりしていたんだ。」
『…そうみたいですね。』
「そんな中碧さんの遺影の前で泣く咲乃さんを見て、碧さんの事を悪く思っている人間ばかりじゃないと知って安心したよ。」
『ゴロー先生は碧の事どう思っていますか?』
「優しいから大きな秘密を1人で抱えてしまう、苦労性な女の子…みたいな感じかな。」
大きな秘密…。
「ゴロー先生は碧の大きな秘密を知っていたんですか?」
その前にゴロー先生は卒業してから、碧との面識があったのかな?
「知らないよ。私に碧さんの秘密を一緒に抱えるほどの、資格はないんだ…。」
『それはどう言う事ですか?』
「…この場では無理だ。改めて今度話をしないか?」
『はい。』
「これ私の連絡先だから。」
『どうして私に話してくれるんですか?』
「君が真犯人を探していると聞いたからだよ。」
『それは誰から?』
私の問いかけに答えようとしたが、そこに淏さんが来た。
「咲乃!もうすぐ始まる中に行こう。そちらは?」
淏さんはゴロー先生を少し鋭い目で見ていた。
『私と碧の高校時代の英語の先生のゴロー先生。』
私が紹介すると淏さんは少し安心した様に見えた。
「そうでしたか、碧の為に来てくださってありがとうございます。もうすぐ始まりますのでどうぞ中に。」
「いえいえ、碧さんは素晴らしい女性でした。今回の事は本当に残念に思っています。では私はこれで。」
ゴロー先生が中に入ると、淏さんは私の方を向いて言った。
「花束の事もあるんだから、行動には気をつけろよ?」
『でもゴロー先生は泣いた私を心配して外に連れて来てくれたんだよ?』
「そうか…大丈夫か?」
『もう大丈夫。私達も中に入りましょう。』
私達は中に入り、碧の葬式が始まった。
碧の葬式は何事も無く無事に終わり、私は淏さんにメールをした。
“少しノゾミと話してきます。話しが終わったらまた連絡しますね。”
私がノゾミと合流して、少しすると淏さんから返信が来た。
“わかった。俺はこのまま実家に行くから後で来い?気をつけろよ。”
淏さん実家に戻るのか…。
“了解です”
私とノゾミは大学近くのカフェで話す事にした。
『話したい事って碧の事?』
私が切り出すとノゾミは頷き、話し始めた。
「碧が不倫してたのは知ってる?」
『うん。碧が亡くなった後に知ったんだけどね。』
「そうなんだ、私碧の不倫相手知ってるの。今日碧の葬式に来てた。」
え?
『それは誰なの?』
ノゾミは周りを再確認し言った。
『碧の高校の先生。』
葬式にはゴロー先生しか来てない。
『ゴロー先生の事?』
「咲乃と外に出て行った人。」
そんな…でもなんで?
碧とゴロー先生はいつから…。
『そうなんだ…それは知らなかった。でもノゾミは何で知ってるの?』
「碧と知り合ってまだ間もない頃、碧とその先生が腕組んで歩いてるの見かけて、最初は彼氏なのかなと思って碧に聞いたんだ。そしたら碧が言ったんだ。《彼とは恋人じゃないよ、でも彼と付き合う事があったらそれは、私の罪が増える時だよ。》そう言われた時、何となくその先生は不倫してるのかなとか思ったんだ。」
碧の罪…。
『それから2人を見かけた?』
「見てない。でも碧が失踪する前に言ったの《私の罪分かるよね?》って。付き合ったんだって思った。でも何で私に言ったのかは、分からないんだけどね。」
『そうなんだ。なんかもう分からなくなる。碧の真実を知る為に私達は頑張ってるのに…。』
「ふふふ」
ノゾミが笑ったので私は驚いていると、なだめる様にノゾミが言った。
「ごめん、ごめん。私達かぁ、あんた達って付き合ってんの?」
え!?
なんでその事知ってるの!?
『なんで!?』
私が慌てて答えると、またノゾミは笑って言った。
「ふふふ。さっき碧の葬式で淏さんが咲乃を探してたの。その時の淏さんの顔で分かるわよ。大切にされてるって分かったら少し安心した。」
ノゾミ…。
私達の事心配してくれたんだね。
ありがとう。
『うん。碧の事もあるからまだ堂々とは付き合えないけど、私も淏さんもお互いが凄く大事なんだ。』
「そんな相手に出会える事は、世界中探しても中々無いと思うんだ。だから本当に嬉しい。私は碧の事で1回は咲乃を突き放してしまったけど、咲乃の幸せは嬉しんだ。」
ノゾミはそう言って、注文したミルクティーを飲んだ。
『ノゾミ…ありがとう。そういえばノゾミから好きな人の話しとか聞かないなぁ?ノゾミは好きな人とかいないの?』
「彼氏はいたよ。でも別れた。なんか碧とコソコソ会ってるみたいだから。」
『碧と?』
「うん。知ってる?ダイスケって言う人。」
え…。ダイスケって…。
『その人とは連絡今もとってるの?』
もしかしてあのダイスケかな…。
「それが今日の朝久しぶりに、連絡してみたんだけど連絡取れないんだ。電話番号変えちゃったのかな?」
ダイスケさんの学生書の写真を持ってるのに気づいた咲乃は、ノゾミに見せて確認しようと思った。
『ノゾミ…これ見て?ノゾミの元彼のダイスケさんってこの人?』
おもむろに写真を取り出して、ノゾミに見せた。
「あっ!ダイスケだ!でもなんで咲乃が写真持ってるの?」
嘘…私どうしたら…。
「…碧の事件に関係してるの?」
ノゾミの声は心無しか震えていた。
私はダイスケさんが亡くなった時の事を話した。
ノゾミは真剣な表情で聞いていたが、後で知った碧がその部屋にいた痕跡の話しをしたら、ノゾミの大きい瞳から大粒の涙が溢れて来た。
私はノゾミにハンカチを渡した。
「ダイスケは最後まで碧との事は否定していたから、いつかまた話せば元の2人に戻れると信じてた。なのに…結局碧を選んだんだね。」
否定…。
ただの言い訳にも聞こえるけど、私にはそうは感じない…。
そもそもダイスケが碧を誘拐して失踪に見せかけて殺す何て事する必要はないのだろうか…。
もう少しダイスケさんの事を聞く必要があるかも。
『あのね?ダイスケさんを知らないけど、私は碧とはそう言う関係じゃ無いと何となく思うんだ。』
「でも2人で何してたのか答えてはくれなかったんだよ?」
『碧にその事は聞いたの?』
私の問いかけに辛そうに答えた。
「聞いたけど、《ダイスケとはそんな関係じゃない。でも何をしていたかは言えないの。》って。そんなの信用出来るわけないじゃん。だって碧はスバルくんを横取りしてたんだよ?」
『確かに…その状況じゃ信じれないのは仕方ないかも…。』
「でも今思えば2人は否定していた…。」
『私もっとダイスケさんを調べてみる。そしたら碧との事が分かるかも。』
「そしたら私にも教えてくれる?」
『もちろん。ノゾミにはその権利があるから。』
そう言うとノゾミは少し不安そうにしていたが、直ぐに凛々しい顔つきになった。
「私もなんか調べてみる。何か分かったら咲乃に知らせるね。」
『うん。頑張ろう。』
私達はそう約束をして、解散する事にした。
私はこの事を淏さんに相談したくて急いで碧の実家に向かった。
そうだ!
淏さんにメールしないと!
“今ノゾミとの話しが終わりました。今から碧の実家に向かいます。”
返事は意外と早かった。
“うん。気をつけろよ。人の多い道を行け。”
私は淏さんの言う通りに人の多い道を行った。
私は碧の実家に向かう途中に、碧の葬式帰りと思われる先生がいた。
葬式が終わってもう、2時間近く経つのに…。
先生は公園のベンチに座り、空を見ているようだった。
『ゴロー先生?』
私が声をかけるとゴロー先生は少し驚き言った。
「おお!君も今帰りか?」
『はい。少し友人とお茶をしていましたが。』
「そうか…。時間があるなら少し話さないか?」
話はしたい、なんかゴロー先生の事ほっとけないし…。
でも淏さんが待ってるし…。
私が迷っているとゴロー先生が遠くを見ながら言った。
「さっき君を迎えに来た人は恋人かい?」
『え?』
私はまた返事に困ってしまった。
そんなに分かりやすいのかな?
「なんだか君を凄く大切にしているみたいだから。もし君達が恋人同士なら時間は無駄にしてはいけないよ?」
私はゴロー先生の隣に座った。
『ゴロー先生は恋人との時間を無駄にしたんですか?』
きっと碧の事だよね…
「無駄にはしなかったが、もっと彼女との時間があるとは思っていたよ。彼女との新しい朝は必ずしも来るわけでは無いんだな…。もっとしてあげたい事や一緒に行きたい場所が沢山あったのにその半分も叶えられなかったんだ。」
ゴロー先生はおもむろにハンカチを出し、自分の目頭をふいた。
『きっとそれは彼女も一緒だったんではないでしょうか?ゴロー先生がそんなにも思ってるんだから、きっと彼女も同じ気持ちだったと思いますよ。』
気休めでもいい、綺麗事でもいい、今はゴロー先生に前を向いて欲しい。
碧との事でゴロー先生にこれ以上後ろを向いて欲しくなかったんだ。
「…知ってるんだね。その彼女が碧の事だと。」
『ごめんなさい。碧の事を捜査していると色々分かってしまって。』
「いいだよ。碧と私は確かに交際していた。私達は出会った時からお互いを意識していたんだ。でも碧が在学中には理性がまだ勝っていた。私達の交際が始まったのは、君達の卒業式の日だった。その日式を終えた私が家に帰ると妻は男と会っていたんだ。その光景を見た瞬間人生の全てが嫌になってしまってね。」
『それは辛いですね。奥さんを怒ったりしなかったんですか?』
先生はタバコに火を付けながら、私の問いかけに答えてくれた。
「怒るって行為は相手を少なからず思ってるから出る行為だと、私は思っているんだ。その時の私は妻の事などどうでもよかったんだ。そして妻もそれを知っていたんだと思う。全く酷い男だな、私は。」
『奥さんとは話さないんですか?』
「妻はおそらくその男と逃げたんだ。後から妻のクローゼットから結婚指輪と手紙を見つけたんだ。《私は貴方に期待していたの。私が他の男と親密になれば貴方は怒ってくれると、でもそれは期待ハズレに終わりました。離婚はしませんが、私の事は探さないで下さい。》と手紙には書かれていたよ。」
奥さんは好きだったんだろうな…。
だからゴロー先生にそんな期待も出来たんだね…。
『それで碧とは?』
「私があの日家を出ると碧がこの公園にいたんだ。碧は何故か泣いていた。思わず声をかけたら碧は両親に絶望したと言っていたんだ。具体的な事は話さなかったが碧も人生が嫌になっていた。そんな碧を見ていたら、私の碧への気持ちが溢れて止められなくなってしまった。気付くと私は碧を抱いていた。」
『それは人生が嫌になった勢いみたいなのもありましたか?』
私は少し鋭い質問ぶつけてみた。
ゴロー先生の正直な気持ちが知りたい。
「それはないな。碧を好きになって一度は理性が勝ち妻を選んだが、それは間違いだと分かってあの時私は、碧に会いたくなっていたんだ。だからあの始まりは私にとっては運命だと思っているよ。」
『そうなんですね。』
「でも妻とは今もまだ別れられていないから、碧との関係は最後まで不倫のままだった。」
『ゴロー先生…。』
私はなんと声をかけたらいいかわからなかった。
実は在学中私もゴロー先生が好きだった。
私の初恋の人の苦しんでる姿は、正直見てられない。
「碧との時間はあまりにも突然に終わりを迎えたが、碧は私に恋をする楽しさや気持ちを教えてくれた。だから私は前を向きたい。」
ゴロー先生は前を向こうとしてるんだ。
『前を向いてる先生の姿はきっと碧も喜んでいると思います。私にもお手伝い出来る事があったら何でも言ってくださいね。』
私がそう言うとゴロー先生は私の手を握り、《ありがとう》と言って泣いていた。
先生はしばらく泣いて、スッキリしたのか。
《また連絡します。また会いましょう。》
と言い去って行った。
私は安心しつつも、ある疑問が浮かんでいた。
それはゴロー先生とノゾミの話が一致していない事だ。
ノゾミはゴロー先生と碧を最初に見かけた時、碧はまだ付き合っていないような事を言っていたらしいが、ゴロー先生は卒業式の夜から関係は始まったと言っていた。
碧がノゾミに嘘を行った可能性もあるが…碧は後日交際した事をわざわざノゾミに報告していた。
報告するなら嘘つく必要は無いのではないだろうか?
『なんかもう分からなくなってきた。』
私が思わず声に出すと、後ろから話しかけられた。
「なにが?」
私は後ろを振り向くと淏さんがいた。
『あー!忘れてた。』
私のその声に淏さんは不機嫌になった。
「俺はこんな汗かいて探し回り、お前を心配してたのに。」
流石に淏さんが可愛そうになってきた。
『ごめんなさい。でも碧の事は少し分かりました。』
「…そうか。」
そして私は淏さんにノゾミとゴロー先生の話をして、矛盾も話した。
『どう思います?おかしくないですか?』
「同じ話しをしてるのに食い違っていると言う事はどちらかが嘘をついた事になる。」
『もしかしたら嘘をついていたのは碧の方かもしれませんね?隠さなきゃいけない関係だから。』
「そうなのかもしれないなぁ、俺には分からないけど」
『そういえば碧の卒業式の日淏さんは家にいなかったんですか?』
碧は家族に絶望したと言っていた…
それは淏さんも含まれているのかな?
「実は碧の卒業前に家を出て1人暮らし始めたからよく知らないんだ。」
『碧は卒業式の日家族に絶望したと言っていたらしいんです。』
「それは親父と喧嘩したんだろう。内容を碧は話したがらないから聞かなかったが、碧が家を出て俺のとこに来たのは卒業式の次の日だったよ。」
そんなに一緒にいたくないほどの喧嘩ってなんだろう?
『ご両親に聞けませんか?私は碧が変わったと思ったのは、大学に来てからです。でもその前に何かあったのなら知っておかなければいけないと考えています。』
「調べてみるよ。とりあえず家に帰ろう。疲れただろ?」
こうして私達は淏さんの家に帰る事にした。
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