積極的子供部屋おばさん ~親の介護を見据えて実家に戻り、人生の棚卸を始めました~-Third stage-

国府知里

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-2nd stage- NHKドラマ「ひとりでしにたい」ご覧になりましたか?

「ひとりでしにたい」実践編-2 親に介護の体験を聞いてみたら

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 ドラマ「ひとりでしにたい」に触発され、早速実際に調べたり、親のときはどうだったのかという話を聞いてみたりしています。ここでは実践編と称して、私が実際にやってみたことや調べてみた結果を残しておきたいと思います。

 

 先日、母親には父方の祖父、母方の祖父の介護のときの話を聞いてみました。
 すべてを聞き取れたわけではないですが、ここでは2つポイントを上げておきます。

 1、親の方も介護のうっぷんの記憶がたまっていて話したい
 2、終活の状況は人さまざま

 支援の受け方については、まずは前回のログを参考にしてもらえばいいと思いますので、ここでは親と何をどう話すのか、という点で気付いたことを残しておこうと思います。





 1、親の方も介護のうっぷんの記憶がたまっていて話したい

 まず、いきなり「お父さんの遺産と葬式の話なんだけど…」「お母さんどんな介護施設がいい? お墓終いしてもいいよね?」というの話を振るのは結構ハードルが高いかもしれません。親子の関係性や状況によって、聞きやすい場合もあれば、全く話もできない、むしろ全然会ってないとか、生きているかも知らないとか、そういう場合もあるでしょう。幸い、私の両親は健在で頭もまあまあ元気。比較的直接いろいろ聞ける仲なので、ざっくばらんに聞いてみました。

 聞いてみると、自分の介護や葬式については「あと10年か、20年したらね」とあまり話は進まないのですが、自分が行った介護の話なら結構なんでも話してくれました。子からすれば親は介護の先輩。親の方も介護者と言う立場に立っていろいろと苦労や思うところがありありなので、しゃべりたいのです。我が母の場合は、もう初めから「どんなに大変だったか聞かしてやろうじゃないの」という威圧オーラがあふれ出てましたね。

 なので、まず親の終活の話題の前に、親がどんな風に祖父母、義理の祖父母を見送ったかを聞くのは有効手だと思います。この流れで、うまく「じゃあ、お母さんとお父さんはどう?」というふうに持っていけたらいいですね。

 ただ、親子関係や家庭環境が複雑だったり、親も誰かの介護をしたことがない、といった状況もありえます。こうして人生の先輩がそばにいるのはそれだけでありがたいものなんだと感じました。親の世話を見たくないという人や、家族の誰も介護や葬式のことがわからないという人は、それも含めて、相談窓口で話してみるのもいいかもしれません。





 2、終活の状況は人さまざま

 まず、昨年亡くなった母方の祖父Kの場合。
 前回ログの流れで行けば、【3ステップ】はすでに済ませ、介護保険を利用しながら、デイケアに通ってたりしていました。夜中の自宅で転倒してその翌日に亡くなるまで、家で家族と共に過ごすことができていました。

 【相談】地域包括支援センター
  ↓
 【実働】社会福祉協議会
  ↓
 【申請】役場の福祉課

 祖父Kの場合は、まだまだ本人は元気だったのですが、農作業中に脳卒中を起こしたのをきっかけに、すぐに【相談】し、介護保険を利用することにしました。それは、祖父Kのみならず祖母もむろん老齢で、ふたりの主たる介護者が娘H(母の姉)しかいなかったためです。Hの娘夫婦も近くに住んではいるものの、4人の子育て中で多くを頼れません。近くに住んでいる母も度々手伝いに行っていたものの、高齢のHにハードな介護は無理だと思った母が、早々に地域包括支援センターへ【相談】したほうがいいと薦めたからでした。
 
 祖父Kは介護施設への入所などはなく、Hと母に言わせると、世話を掛けずに死んでいったという事でした。葬式の段取りについても、母がHをおもんぱかって段取りや希望をある程度聞き取っていたのでとてもスムーズでした。

 手間取ったことと言えば、田舎の山の所有に関する手続きです。祖父Kの2代前の先祖にまでさかのぼって、土地の利権者18名もの署名押印を集めて、手続きを済ませました。40万ほどかかったそうです。

 ポイント
 ・祖父K本人は結構元気
 ・だけど老齢の祖母もいる
 ・さらに主たる介護者一人だけで手薄
 ・だから早めに介護サービスを利用できるように手続きした
 ・不測の転倒事故で急逝したので、結局あまり介護サービスは使わなかった
 ・葬式の希望など事前に聞き取っておいた
 ・それでも山の名義など聞き漏れていたこともあった



 次に、もう10年ほど前に亡くなった父方の祖父Tの場合。
 介護保険を利用してデイケアなどに通っていました。徘徊とまで行かないけれど、体力があり認知症が進んだため、家族で世話をするのが困難になりました。夜になると覚醒して、戦時中のことを思い出し、ひとりでベッドを持ち上げ、「下に挟まれた仲間を助けなきゃ」とさわいだりしました。こういう事が頻繁になり、祖父Tは介護施設へ入所しました。というのも、家族は自営業を営んでおり、危険作業も伴うので、毎晩起こされ睡眠不足が続くと仕事で怪我をしてしまう恐れがあったからです。

 施設入所後ほどなくして、認知症の症状が進み、有り余る体力のせいもあって、すぐに介護施設では看れないので、病院へ入院するよう促されました。このとき詳しい状況を見聞きしてはいませんでしたが、おそらくはやはり戦争のことを思い出して、重いものを動かしたり持ち上げたり、暴れたりしてしまったのだと思います。

 病院に入った祖父Tは、身体拘束され、認知症や恐らく興奮を落ち着かせるための投薬などの処置を受け、看護師さんを困らせるような行動はなくなったのでしょうが、そのわかりのように衰弱しました。それからほどなくして、病院のベッドで亡くなりました。

 ポイント
 ・【3ステップ】で介護保険・サービスを利用
 ・祖父Tの認知症が進む一方、体力はある
 ・家族が自営業で危険作業が伴う仕事
 ・自宅で介護することが困難であることを【相談】
 ・介護施設へ入所するが、介護では看れないとの判断
 ・病院へ入院。【申請】は介護保険から医療保険へ
 ・体力が衰え逝去





 というわけで、母から聞いた話と、私の実体験を踏まえたふたりの祖父の終末期の話でした。こうして並べてみると、人生の最後には本当にその人の人柄や人生が出てしまうものだなと、いろいろ感じます。人によってはヘビーな内容だな、とげんなりしたことでしょう。「ひとりでしにたい」がドラマとしていかにコメディが効いていて優れているかがわかりますよね。
  

 さて、【終活の状況は人さまざま】という観点でふたつの話を振り返りますと、こういうことです。

 1、【3ステップ】で介護保険・サービスを利用する
 2、本人の要介護の度合い
 3、介護者の人数や状況
 4、親にいくら聞き取りをしても、漏れはある


 それぞれふたりとももちろん介護保険とサービス使いましたが、2と3の状況は人さまざまです。なので、誰かの介護の話を聞いたとして、それが自分の親の介護の話と100%同じで参考になった、なんてことはなかなかないようです。一軒一軒が人それぞれなので、ケアマネがどうしても必要になるんだとわかりますね。

 そして、親と話し合いをして、どれだけしっかり準備しても、親の方も忘れていたり、認知症が進んでわからなかったりして、漏れてしまうことがあります。できれば、相続争いとか借金とかは本当にやめて欲しいと思いますが、それが発覚したらそのときは、覚悟を決めて対処するほかないようです。
 
 ひとまず、この道は親も自分も通る道。できる準備からしておきたいと思います。
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