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第2章

臨時の国際会議の開催

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翌日、朝早くからまた全員が応接室に集まっていた。昨日とは違い、少しだけ明るい表情のアンと同じメイド服を着たセレーン嬢がそこにはいた。
そして全員でお茶でも飲もうかとしたとき、急に玄関で大きな話し声がいくつも聞こえてきた。
誰かと思って全員が顔を見合わせていると、部屋がノックされ、顔色の悪いチャールズが入ってきた。

「失礼します。
あの…各国の陛下がお着きです。部屋は…部屋はこちらでよろしいですか?」


その言葉に皆が息をのみ、玄関に出迎えに急ぐ。
信じていなかったわけではない。けれど精霊の力がこんな風にも発揮されるなんて思ってもみなかった。知らないという事は驚きよりも恐怖に近いことなのかもしれない。確かにこんなに何でも力が使えるのなら力を得たいと思う人はいくらでもいるだろう。そして押さえつけるだけでこの力が手に入るのなら誰を犠牲にしてでもこの力を手に入れるだろう。

だがそうしてしまったならそんなのは国民の為の国ではなく、一部の人たちの為だけの国。そんな国が発展していけるはずがない。

そんな事を考えながら玄関に着くとぽかんとした顔の王たちが集まっていた。どうしてここにいるのか、そしてよく見知った顔ぶれがここにいるのか、と。そしてライアンが見えた瞬間、そこにいる王たちの顔がライアンに向いた。

「おおっ!ライアン王、あなたもここに連れられたのか。だがどうして。大体ここはどこなのか。誰か知るものはいないのか」

そんな一人の声にライアン陛下が答える。

「いや、私は連れられてきたわけではない。私たちが皆が集まることを望んだのだ
ここはイヴァンカ国の貴族の別邸。今は私の息子であるフレッドたちが借りている邸だ。

とりあえず話は長くなる。くつろげる時間はあまりないが、席に着き、国際会議主要国である王たちの参加をもって臨時の国際会議を開催したい」

各国の王たちは顔を見合わせながらも国際会議という言葉を聞いた途端、顔色を変え、静かに案内される部屋について来てくれた。
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