島の少女(海女編)

きさらぎ ゆき

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22)鳥的接吻

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22)鳥的接吻

*バードキス
小鳥がくちばしでついばむ様に、軽く触れ合うのを繰り返すキス
(上の表題は正確な訳ではありません)

******
土曜の朝、船の上。
ゆうこは一人、甲板に居た。

今日は月一の、婦人科医院の通院日…

皮膚科での医療脱毛が終わった頃から生理不順になり、婦人科の女医さんを紹介してもらった。
そして間もなく、生理は全く無くなり1年が経過。『閉経』と宣告された。

頭で、「 女、終わっちゃったんだ… 」と直ぐに理解したが、不思議とショックは受けなかった。
流れで再婚してから、あっと言う間の離婚。続いて湿疹。通院。

思えば医者には恵まれたと思う。
島のかかりつけ医、本土の皮膚科、そして婦人科。
みんな女医さんで、それぞれ親切で診立ても確かだった。そのおかげで今、日常生活を普通に送れている。
ただ、湿疹が精神的なものと思われる事や、閉経後の心身の変化も心配だったので、しばらくは婦人科で定期検診を受ける事になっている。

気さくな同性の医師なので、ゆうこにとっても気兼ねなく何でも聞ける関係になっていた。
閉経後に性欲が増した時も相談に乗ってもらっている。

閉経後に性欲が増す…
自分では『女が終わった』と思った時に起こった出来事なので正直戸惑った。自分が変になったのかと心配にもなった。
しかし、正直に相談したら、
「 よくある事ですよ 」
と穏やかに言われたので、すごく安心できた。

生理が来なくなるのは、肉体的には確かに女が終わったという面があるかもしれない。しかし、女性ホルモンが減る事によって男性ホルモンの割合が増える結果となり、それが性欲を招くケースが少なからずあるらしい。(多くはない)
先生の見解では、3~4人に1人くらいの割合だそうだ。

でも、それを聞いた時には、全然うれしくなかったのが本音だった。今さら、もう四十も後半になって、性欲なんて邪魔なだけだと思ったのだ。
おまけに、その向かう対象が、どうやら若い男の子らしい、と気付いた時には、ますます複雑だった。
そんな実現不可能な欲望は、辛(つら)いだけである。

そんな時に、嘘みたいな奇跡が起きたのだ。
つい数時間前の出来事が信じられない。
でも、その事が起きただけで、

「 離婚して(されて)よかった 」
「 さなを押し付けられてよかった。そのおかげで雄一くんがウチに取材に来てくれたのだから 」
「 閉経してよかった。おかげで若い子に対して性欲が生まれて、しかも平気で ナマ で直接、雄一くんを感じる事が出来たし、しかも、本当にレベルの高い男の子の精液を中で出してもらえたのだから 」

と思えている。
雄一くんとしたセックスのおかげで、全てのマイナスな事が、全部プラスにひっくり返ってしまった。
もしも出来る事ならば、彼を一生離したくないとまで思ってしまいそうだ。もちろん実際には無理な事は分かっているが…

それでも今、まだ少し、昨夜の事が夢か幻だったんじゃないか、と思ってしまう。
具体的な事は断片的にしか覚えていない。記憶のほとんどは渦に巻き込まれたみたいな感じだし、ずっと目を瞑っていたから映像としては何も残っていない。
でも、何度も頭の中が真っ白になって身体が吹き飛ぶ感じは、かすかだけど確かにある。
それに…
港で乗船タラップを上っている時に、身体の中から股間に何か とろっ と出てきた感触があって、トイレで確かめたら、それは雄一くんの 精液 と思われるものだった。
だから、やっぱり昨夜は本当だったんだ、とはっきり分かる。恥ずかしいけれどうれしい。セックスが本当だった事と雄一くんが中で出してくれた事… その両方がうれしい。こんな事は恥ずかしくて絶対に他人には言えないけれど…

そんな事を思いながら、ふと、今朝のやり取りも思い出す。
6時過ぎに、雄一くんに「スマホが鳴っている」と起こされた。組合長さんからだった。普段は6時前には起きているので、それに合わせて電話をくれたらしい。でも、今日は、その時間には目が覚めなかったようだ。さすがに疲れていたのだろうか…
用件は、やはり「昨日はどうだった」という話だった。でも、雄一くんの前では話せるはずもない。
だから、今日は本土の病院の診察日である事と、少し寝過ごした事だけ話したのだが、何となく事情を察してくれたらしく、7時半にスクーターで迎えに行って港まで送るよ、と言ってくれた。

その後は、既に目が覚めていたさなに手伝ってもらって、急いで朝食の支度をしたが、雄一くんにもさなにも正直気まずかった。昨夜の記憶はあやふやだけど、とても乱れていた事は確かだった。それに何回も逝ったのだから本当に恥ずかしい。
そして、それを、さなの直ぐ横でしていたのだから、さなも、きっと聞いていたに違いなかった。

朝食の最中に、雄一くんから「 今日の取材は家でしたい 」と言われた。さなのプロフィールをゆっくりと撮影したい、との事。
確かに今日は土曜日で学校は休みだし、一日中、取材に費やせる。それに、雄一くんが、さなの身体に興味を持ってくれた事も分かるので、きっと じっくり と撮りたいのだろう。

正直に言うと、さなに興味を持ってもらう様に仕向けたのは、ゆうこ本人だった。
…さなの身体を自由に撮っていい… という事を最初から雄一にほのめかしたりしたし、夜はもっと直接的に言ったりもした。
自分の中では 何となく した事だったが、今になって考えると、とにかく雄一を家に留めさせる方法の一つだったのだろう。

取材場所の変更は、『みさき』にも関係するので、彼女にもゆうこから「 浜辺ではなく、この家に来てほしい 」と電話を入れた。みさきは起きていて、本人が電話に出たから話も早かった。
そして食後。片付けは さな に頼み、急いで支度を終えて、迎えに来てくれた組合長の原付バイクに2人乗りして港へ向かったのだった。
( この島の道路は、道路交通法の範囲外なので、違反にはならない )

港への道中、組合長さんから聞かれるままに、昨夜の事はだいたい(さなに関する事以外は)正直に話した。
でも港に着いたら、その事が急に恥ずかしくなって、急いで船のタラップを上がった。垂れてきたのはそのせいだったのかも…

そして今。
船はもう直ぐ本土に着く。
「 先生にだけは全部隠さずに言ってしまおうか… 」
自分の心に、「 自慢したい 」気持ちが無いと言えば嘘になる…

船はそろそろ、港に入ろうとしていた。

~~~~~~~~
ゆうこが出掛けてから、雄一は、家の中で さな と2人きりになっていた。

ゆうこが今日、通院のために本土に行く、という事は、昨夜の食事の時に聞かされていたが、出発が思ったよりも早い事は、組合長さんからの電話で起こされてからの、ゆうこの急ぎ方で初めて知った。
でも、そんな時だからこそ、自分の頭の中も変化する。

「 それなら今日は、この家で、さなの裸をじっくりと撮影した方が良いんじゃないか… 」

朝食中に急に閃いて、ゆうこに告げる。
すると、また、みさきの事も思い出す。彼女にもここにきてもらわないといけない。
そして、その事も告げると、ゆうこは直ぐに電話を架けて話をつけてくれた。

正直、みさきをここに呼ぶ事に、ゆうこがどう反応するのか気にはなったが、意外にもあっさりと、当たり前の様に受け取ってくれた。
実は、普段からよく遊びに来ているらしい。だから、ゆうこにとっても、みさきにとっても、ある程度はいつも通りの事の様だ。
(ゆうこが、みさきへの取材を、どの程度の内容で想像しているのかは不明だが…)
雄一としては、さなの取材… というか撮影を、みさきに邪魔されたくはなかったので、本音を言うと『 場所の変更 → みさきはキャンセル 』 したかったのだが、ゆうこの手前、そういう訳にはいかなかった。

雄一は、ご飯とみそ汁と魚の朝食を頂いたが、さなは取材前を意識して、バナナ1本とミルク1杯だけだ。お腹が出てはいけないと思っているらしい。

みさきが来る時間は『 午前中 』という事で、何時頃かは分からなかった。だが、そう考えると、彼女が来た時に、さなのどんな格好を撮影しているのかを考える必要が、むしろ無くなった。
いつ来るか分からない相手に合わせて、撮影内容を考える事には無理がある。だから雄一は思った通りに撮って、みさきがここに来た時に何を見るのかは、こちらの責任ではないし、それを見て、驚いて帰ってくれたら、むしろ都合がよい。

やがて、ゆうこは、迎えに来た組合長さんの原付スクーターの後ろに乗って出掛けて行った。
昨日の ムームー では無く、半袖の白いブラウスに紺の膝丈のスカートを着けている。顔は(ほぼ)ノーメークだが、前髪でおでこが隠れたナチュラルな髪形は、やはりアラサーにしか見えず、その前提でもなかなかの美人である。

「 つい数時間前まで、オレはこの女性とナマでセックスをしていたんだ… 」

ゆったりしたブラウスでも、胸の膨らみは隠しきれていない。

「 オレの腰の上で、あの顔を歪ませて、硬直しながら痙攣していたんだ。 あの突き出た大きな胸を、オレの手がつかんでいたんだ。 この美人の中に、オレはナマで出したんだ… 」

物すごい勝利の感覚。しかも、それは昨夜だけでは終わらないだろう。
今夜も、明日の夜も、毎晩の様に勝ち続ける事が決まっているのだ。

出発前に、組合長さんが、雄一の耳元で、
「 すごく頑張ったみたいね。 ゆうこの顔見たら分かるよ。 今夜もよろしくね 」
と囁いたので、お見通しなのが分かったが、おかげで、ますます堂々とセックスが出来る事も確信する。
何しろ、組合長さん公認なのだから。

雄一は、さなと一緒に家の前に出て、走り去っていく原付スクーターを見送りながら、勃起が静まらなかった。
さな自身は、昨夜の事が組合長さんにどの程度バレてると思っているのだろうか。さなが隣の布団にいた事は想像しているだろう。この家には1部屋しかないのだから。
でも、さな自身は、そこまでは気が回っていないようだった。案外ふつうに組合長さんと挨拶をしていたのだから…

ふと、隣に立っているさなを見ると、まだスクーターの方を見つめている。
服装は、昨夜の汗びっしょりの着物とは別の、海女衣装の着物を着ていて、その下には何も着けていない。
もう、いつでも(取材という建前の)撮影をする準備は出来ている様だ。

そして、雄一は、さなに、

「 じゃあ、早速、朝の取材を始めようか… 今日は、もっとさなの事を知りたいから、家の中でするね 」

と言いながら、家に入ったのだった…

~~~~~~~~

あと何時間後かは分からないが、みさきが入り口を開けるまでは、さなと2人きりで集中して、11歳の少女の身体の全部を撮影し放題だ。
この家は窓が少なく、道路側には一つもない。しかし、室内はLEDライトで、眩しいほど明るかった。

「 それじゃあ、早速、取材に入ろうかな… さな、先ずは海女の格好になってみて 」

少女は一瞬、恥ずかしそうな表情を浮かべたが、それでも さっ と着物を脱ぎ捨てる。
すると、わずか1枚脱いだだけで、海女の姿… 全裸の11歳の少女が現れた。

昨日、昼間も夜も、何度となく見た裸体ではあるが、それでもやはり新鮮である。
少しはにかみながら斜め下に視線を落としてはいるが、手を両横に下ろして前は一切隠していない。
裸足の指が少し畳をつかむ様に曲げられながら、肩幅よりも少し広く、開いている。
おかげで、無毛の股間に縦に奔るスジも、くっきりと見える。

 本当に朝から良い景色だ…

雄一は、ゆうこの無毛のおまんこよりも鋭い切れ味の、この11歳のスジに、思わず見とれてしまう。
それにしても、こんな、わずか十数センチの1本のスジが、何故これほどまでに男性の心をつかむのだろうか…
人体の表面に刻まれた、ただの短い切れ込みである。いや、切れ込みにすぎない。
しかし、この十数センチが、どれほど男にやる気や興奮を起こさせるのか… どれほど大きな価値があるのか…
以前、聞いた事を思い出す。かつては、さなの年齢の少女のスジがはっきりと写った写真集が、一般の書店で全年齢対象に売られていたそうだ。そして、今ではその古本が、信じられない程の高値で、裏で取引されている、と…

「 なぜなんだろう? 本当にただのスジに過ぎないのに? 」

雄一は、とても不思議であり、同時に、とてもよく分かる、と思った。
そして、そのスジを見ながら、雄一の頭の中には新たな台本が浮かんでくる。

「 ゆうこさんには、『入れ』なければ海女の取材を(何でも)頑張って良い、と言われているから、その範囲なら何しても良い訳で… 」

そう考えると、いろいろな『 取材 』内容が頭に浮かんでくる。
何がどうなっても、絶対に『入れない』自信はある。11歳の少女に対して、して良い事と悪い事の区別はつくし、そこは絶対に暴走しない。いや、そんな非人道的な事は良心に誓って出来ない。

小学生の少女を全裸にして撮影したり、その目の前で彼女の義理の母親とのセックスを見せつける事は、雄一の中では『人道的な事』の範囲らしい。15歳の初体験から、自分の2倍以上の年齢のおばさん達と数多くのセックスを重ねてきた間に良識が歪んだとしか思えないが、それでも、雄一の中ではこれが正論らしい。

「 そう言えば、さな… 」

雄一がおもむろに声を掛ける。

「 ゆうこさんから聞いたんだけど、 さな、昨日、お風呂で オナニー してたんだって 」

一瞬、さなのむき出しの肩が ぴくっ と震える。心なしか、足の指先が内側に向けられたが、拡げた足の幅は変えられていない。
雄一と視線が合って、思わず斜め下を向く。
昨夜のゆうこの感じでは、「 オナニーは気付かれていないかも… 」と、もしかしたらの気持ちも込めて、そう思っていたのだが、やはりバレていたらしい…

でも… しかも… 雄一せんせいに話していたなんて…

昨日、砂浜で、雄一の目の前で逝っているのだから、そこまで気にする必要はないのに、それでも『 オナニー 』の言葉の響きには、小6の少女を慌てさせる効果が十分にあった。

「 あ、 さな、 そんなに気にしなくていいから。 女の子がオナニーするのは当たり前の事なんだよ。 それに、さなぐらいの年齢の子にとって オナニー をする事はすごく身体にもいい事が医学的に証明されているからね 」

もちろん、そんな研究も証明もされていない。
でも、気にせず雄一は続ける。

「 それに、ぼくとゆうこさんのセックスを見学して、しっかり勉強してるんだから、オナニーぐらい、深呼吸するのと一緒だよ 」

さなのバランスの良い全裸の肉体が、全身で もじもじ しているのが伝わってくる。

「 ところで、 昨日のぼくとゆうこさんの キス も、見てたよね 」

雄一が少女との距離を詰めながら言葉を続ける。
さなが、小さく頷いて「 イエス 」の意思を示す。

「 うん、 あれもさなにとってラッキーだったんだけど、 あれが本当の キス の仕方なんだよ。 ドラマとかでやってるのは、嘘… とは言わないけど、本当のキスの手前の手前の入り口ぐらいの未完成のキスなんだよ。 それぐらいの事は知ってるでしょ… 」

さなは、実際には、唇と唇が接触する映像を見たことは無かった。ドラマのキスシーンは恥ずかしくて下を向くし、一度見た事はあるが、その時は男性の頭で2人の顔は見えなかった。
でも、唇が普通に触れ合う事は知識としては知っている。
そして、その知識の内容は、昨夜の雄一とゆうこのキスとはかなり違っていた。

さなが知っていたのは、キスの手前の未完成だった…

そう言われたら、そう思えてくる。
同時に、さなは弾みで頷いていた。

「 じゃあ、さな。 今から特別に、ぼくが キス の事を、入り口から本当のキスまで教えてあげるよ。 これから取材を続ける上で、これも必要なことだからね 」

海女の取材とキスの間に、どんな関係があるのか、さなは全く理解できていないが、そのまま雄一が言葉を続ける。

「 ところで、さなは、キスの経験はあるのかな? 」

昨日から現在までの反応から、未経験な事は100%分かっているが、そこを敢えて聞いて新たな反応を楽しんでしまう。
そして予想通り、少女は慌てて首を横に数回振る。

「 そうか… じゃあ全くの初心者だから、ゆっくりと丁寧に教えてあげないとね… 」

雄一が、全裸で脚を肩幅よりも少し拡げて立っている11歳の少女に近づくと、その両肩に ぐっ と力が入った。心身が緊張している様だ。

~~~~~~~~

さなは、ゆうこが出掛けてまだ数分しか経っていないのに、もう頭の中がいっぱいになって溢れてしまいそうだった。
オナニーの事… そして、キスの事…

キスが何かは、もちろん知っていた。恋人や夫婦が唇と唇をくっつける事だ。
それぐらいはクラスの誰もが知っているし、そして、だれもがまだ、経験していない様だった。
もちろん、はっきりとは分からないけれど、それは、クラスで知識は豊富な子でも、経験はまだのはずだ。

そして、本当のキスは…

昨夜の、雄一とゆうこの舌が絡まっている場面が、はっきりと頭に浮かんできて、さなは真っ赤になっていた。
知っていたのとは全然違う。
ゆうこさんが舌を長く伸ばして、雄一せんせいの口に入れて、そのまませんせいの口の中で舌が何回もひねったり舐め合ったりしているみたいだった。唾の音もずっとしていた。

あれを、わたしができるの… ちゃんとうまくできるの…

さなは、これから『 ファーストキス 』をしようとしているという大切な事よりも、雄一せんせいに言われた事を、きちんと出来るのかという事の心配で、頭がいっぱいになっていた。
やはり、海女組合の代表という意識が刷り込まれているのだろうか…
それとも、雄一に見放されたくない気持ちなのだろうか…
さな本人にも、それはよく分かっていない。

その、心の揺れを見透かしたように、雄一が、

「 よし、 じゃあ、これから、さなの ファーストキス をしようか。 しっかりと教えてあげるけれど、ちゃんと付いて来るんだよ… いい? 」

と声を掛けた。
少女の中に、あらためて、でも急に、これから自分が『初めてのキス』をするんだ、という事が、言葉だけじゃなくて意味として実感として形になり、さなは心の中で慌てていた。

「 わたし… 雄一せんせいの事が、カッコいいって思ってる… 最初に見た時から… やさしそうで頭よさそうで… 顔もカッコいいし… 映像の取材するのもカッコいい… 海女の撮影で裸になって、それは、すごく恥ずかしかったけど… せんせいの前だから恥ずかしくても裸になれた… 」

少女の心の中で、昨日からの自分の気持ちが、少し美化されて、少し都合よく展開していく。

「 わたし… 先生の事… もしかして好きなのかな… ううん、そうじゃなくて、先生に気に入ってもらえるのかな… 」

混乱で目の前が見えていない11歳の少女の間近に、見た目は18歳の… 実際は23歳の男性が近づく。
そして、左手が そっ と、まだかすかにくびれ始めただけのウエストラインに回される。

さわっ…
びくっ!

「 ひ… くすぐったい… 」

昨日のくすぐったさとは、また異質の感触に一瞬、少女の身体が反応する。
それを気にせず、雄一の左手は向かって右側のラインまでしっかりと腰に回されて、少女の身体を自分の前でしっかりと固定する。
同時に、さなの身体が小さく震えている事が伝わってきた。これが緊張の震えだと、雄一は直ぐに気付く。

11歳の少女のファーストキスを奪う…

その事が、今、雄一のテンションを静かに上げていく。
今までに数多くのおばさんとのキスを経験してきたが、もちろん、ファーストキスの女は居なかった。自分が奪われただけだった。
でも、ついに、自分がファーストキスを奪う立場になるとは…
しかも、わずか11歳の美少女のを、である。

そして…
触れ合うだけのキスでは終わらせない事も予告済みだ。
11歳の全裸の美少女から、舌を絡ませながら ファーストキス を奪うのだ。

雄一も、少し自分の心の昂りに飲まれかけた。しかし、さなの震えと緊張を身近に知ったおかげで、反対に落ち着く事が出来た。
ふと、視線を下に落とすと、かわいい顔が目を瞑って、少し上に向けられている。
案外素直な、でも薄すぎない小振りの唇は、少し震えている様にも見える。

「 よーし、 まずは、ソフトに… 」

右手の人差し指をそっと少女のアゴにあてがう。
すると、さなが、また ぴくっ と震える。
期待通りの反応だ。

雄一は、心の中で「 いただきます! 」と唱えながら、最初の一口目は『 バードキス 』で攻める事にした。

さわっ…

雄一の上下の唇が、さなの上唇を挟む様に軽く触れた。

びくっ!

一瞬後に、少女の全身が反応する。

「 これが、小学生の唇か… 俺がこの子の唇を、人生で初めて奪ったのか… 」

雄一の心が、冷静さを保ちながらも、静かに高揚していく。
その流れのまま、今度はさなの下唇が軽く挟まれる。
そして、軽く、小鳥がついばむ様に、雄一の唇が何度も何度も、11歳の少女の唇をついばんでいく。

「 n… n… n… n… 」

少女の吐息に合わせて、軽い触れ合いから少しずつ、唇を挟み込み始める。

「 む… む… む… む… 」

雄一の唇が、11歳の少女の唇を、しっかりと捕えながら、上と下を挟み替えていく。

そして、いつの間にか… 2人の唇は、雄一の巧みな誘導によって、蠢きながら深く密着していった。
少女の唇も、かなり頑張って、女の唇を知り尽くした男の動きに付いていっている… 様にも見えたが、実際には翻弄されているだけだった。

「 んむ… んむ… んむ… んむ… 」

雄一の… 男の唇が、さなの… 11歳の初めてキスをしている少女の唇を、巧みに動きながら挟んで密着する。
必死に合わそうと頑張っている少女には、口で呼吸する事がかなり難しくなっている。

「 ん… ん… んんんん……… 」

男がテクニックのレベルを上げていく。少女の息苦しさが増していく。
そして…

「 はっ… 」

少女が自ら、唇に隙間を作った瞬間…

にゅるん…

雄一の舌が、さなの唇を割って入り、
そして…

そのまま、少女の幼い舌に絡みついていった。
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