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■1.それは耐えがたい専属契約
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けれど、ただでさえ彼女の初めての男になれる喜びに抑えが利かず、一気に貫いてしまったのだ。そのあとのことは自分でも無我夢中すぎて断片的にしか覚えていないものの、今まで抱いてきた多くの女性の中で一番相性のいい身体にやっと巡り合えた喜びが尽きることなく爆発したことだけは、よく覚えている。
初めて職員たちと向き合ったときに、ふと紗雪に目が吸い寄せられていったのも、普段は自分に必要ないと思えば覚えようとしなかった人の名前を瞬時に覚えてしまったのも、まったくもって紗雪が初めてのことだ。
「……ん」
紗雪の中に根元まで埋めたときの、あのきゅうきゅう吸い付いてくるような甘く乞う締め付けを思い出し、ボクサーパンツに収まっていたモノが上を向く。
「ふ……ん」
パンツの中からソレを取り出し、すっかり硬くなっている幹を握る。三十歳にもなって自分で処理するとは思いもよらなかった。そんなことをするくらいなら、後腐れなさそうな適当な女を引っ掛けて抜くのが常だったのに、ほとほと紗雪には困ってしまう。
――だからなのだ。
「起きたのか。早く服を着て出ていきなさい」
「っ……!」
翌朝。熱に浮かされてほとんど眠れなかった体をソファーに投げ出し、眠気覚ましにコーヒーを飲んでいるところに目を覚ました紗雪に、思いとは裏腹なひどい台詞を吐いてしまった。
「すっ、すみません……っ」
はらりと涙をこぼし、ベッドの下からバスローブを拾い上げる紗雪から顔を背ける。
「……すぐに帰りますからっ」
そう言ってバスルームへ逃げる紗雪の横顔をちらりと見やると、当然ながらひどく傷ついた顔をしていて、颯は自分のあまりの不器用さ加減に「チッ」と舌打ちをした。それが聞こえたらしい紗雪は、早く帰れという意味に捉えて肩をピクリと跳ね上げる。
それでもバスルームへ向かう足は止まらず、数分ののち、着替えて慌ただしく出ていった紗雪を追い縋るように見つめたまま、それからしばらくの間、颯は動けなかった。
本当は一晩中そばで眠り、その体を抱きしめていたかった。彼女の目が覚めたら昨晩の乱暴な抱き方を詫びて許しを請い、もう一度、今度は優しく抱かせてほしいと頼むつもりだった。けれど、それを言うより前に、どうにも襲いかかってしまいそうだったのだ。
彼女に言った台詞や取った態度が極端に冷たいものだったのは、紗雪の裸に昂る欲望を何度も寸前のところで堪えたがゆえのことだ。昨夜と同じ、子ウサギのように震え怯える紗雪の視界を強引に塞ぎ、誰にも見られたくない顔で必死に腰を振り動かしてしまいそうで。そんな自分がひどく恐ろしくて。颯は一刻も早く彼女を追い出すしかなかったのだ。
「はぁ……」
ため息を吐き出すと、颯は前髪を掻き上げた。そのまま少し目を閉じる。目の裏に浮かんでくるのは、昨夜の乱れきった紗雪の身体やその感触、可愛らしい声だった。それに先ほどのひどく傷ついた顔が重なり、颯の眉間には苦悶のしわが深く刻まれる。
どちらも颯自身がさせた顔だ。本当は笑ってほしいし、怯えないでほしいのに、いつも傷つけ、逆の顔をさせてしまう。
……思えば昔からそうだった。不器用すぎて思っていることと逆のことを言ってしまうおかげで、好きな相手からは結局嫌われてしまう。力づくで組み伏せたところで、喜ぶのは後腐れのない女ばかり。本当に手に入れたい相手からはいつも嫌われ、そのうち、いかにも優しげなほかの男に取られてしまう。
わかっているのだ。素直にならなければ、気持ちなんて一つも伝わらないということくらい、痛いくらいに。でも、颯にはどうしてもそれができなかった。傷ついた顔を向けられるたびに、泣き顔を向けられるたびに、颯はそんな自分が心底嫌になるのだ。
「すまない……」
そうポツリと落とした声は、ひどく弱々しいものだった。けれど当然、紗雪には届かない。また同じことを繰り返してしまったと嘆きながら見た空は、朝焼けが目に染みるように鮮烈に綺麗で。颯は数秒もしないうちに、逃げるようにそこから目を逸らした。
けれど、どうしても諦めがつかないのもまた、事実だった。軽くシャワーを浴びて眠気を飛ばした颯は、時間になるとスーツに袖を通し、図書館に向かった。本当は時間を拘束されることは好きではない。けれど昨日と違って今日からは、その拘束時間がせめてもの慰めになる。――紗雪を独占したい。身体も心も、全部全部、自分のものにしたい。
図書館に出勤すると、さっそく手近な職員に、人の出入りが少ない静かなところでSEの仕事がしたいのだがと尋ねた。するとその職員はしばし考え、それなら専門図書棟がおススメだと教えてくれた。大きな仕事は一つ片付いたが、まだ小さな仕事も残っている。
適当な理由を付けて昼休みにそこに紗雪を呼び出した颯は、自分の独占欲もここまで来ると狂気だな、などと空恐ろしく感じながらも、
「どうやら君のことがすごく気に入ってしまったようだ。誰にも何も言わない代わりに、しばらく僕の専属になりなさい。返事はイエスしか許さないけど、それでいいね?」
一つも目を合わせてくれようとはせず、ビクビクと震える紗雪に無意識のうちに迫っていた。
絶望しきった顔で小さく頷く紗雪のエプロンとシャツを強引に押しのけると、颯はたまらず、その豊満な胸元に赤い花を散らした。
紗雪は「ん……」と痛みにわずかながら顔を歪めたが、あっさりとその花の刻印を受け入れた。当然だ、彼女は自分の置かれた境遇に絶望しか感じていないのだから。
けれど颯は、今はそれでいいと思った。どんなに醜い繋がりでも、紗雪との関係は断ち切りたくない。それに、自分自身に自信をつけさせてやりたかった。
よくはわからないけれど、どうも紗雪は甘い香りと蜜で男を誘うような容姿をしているのに反して、職場では地味に徹しすぎているところがあるように思う。仕事が仕事だから、そうなってしまうところがあるのも、なんとなく察せる部分はある。けれど、それにしても彼女は常に周囲の視線に怯えていたように思う。
何が彼女をそうさせているのか知りたくもあったし、自分がどうにかしてやりたいとも思った。自分の手で彼女を美しく作り変えるという楽しみもあることにはあるけれど、とはいえ度が過ぎれば逆に悪目立ちしてしまう。だからこその、昨夜の『愚かな生き方をしてきたんだ』という台詞だった。
「この関係を楽しもうじゃないか」
また本心とは反対にひどい台詞を吐きながら、颯は吸い寄せられるようにして、ふにふにと柔らかい紗雪の唇を含んだ。くちゅくちゅと淫らな音を立てて彼女の口腔内を味わうと、専門図書棟内から早々に紗雪を追い出す。
昨夜、散々搾り取ってもらったのに、キスしただけでスーツの下は硬くなりはじめている。こんな間抜けな姿など、見せられるわけもない。
「ふーっ……」
気を落ち着けるように息を吐き出し、颯はスーツの下はそのままにパソコンに向かった。亀頭が執拗に疼くが今は我慢だ。今夜も紗雪を抱きたい。そのためには、たったの一滴だって無駄にしたくはない。
幸い、カタカタとキーボードを打ち鳴らしながら複雑な数列を目で追っていると、そのうち大人しくなってくれた。それに満足した颯は、紗雪を抱くために入っている仕事をできるだけ前倒しして終わらせようと、その後も集中力を途切れさせることなく、キーボードを打ち鳴らし続けたのだった。
結局、その夜も散々紗雪を泣かせ、嬌声を上げさせ、自分の欲望の赴くままに抱いてしまったことを颯はひどく悔やんだ。本当ならば身体を愛されるとはどういうことかを隅々まで感じさせてやりたかったのだが、そう思う心とは反対の台詞を吐き、怯えさせ、まだ女になりたての紗雪にずいぶんと無茶をさせてしまった。
それでも、ほかの男に取られるくらいなら自分でしか満足できない身体に早急に作り変えたかった気持ちも大きかった。
愛がなければセックスは完成しない――それを裏付けるように、一方的な愛を何度もねじ込む颯に対して、紗雪は喘ぎこそすれ一緒に果ててはくれなかったけれど。でも、紗雪が無防備に伏せていったあの本には、身体の関係から入ったのちに気持ちが追いついていくという展開がなされていた。
それをそのまま信じるわけではないし、もし仮に信じるとしても自分自身が紗雪に対して素直になることが絶対条件ではあるけれど、それでも賭けてみたいと思ったのだ。あのような本を嗜む紗雪なら、自分の想いに気づいてくれるのではないのかと。
「早く気づいてくれ、紗雪……。このままじゃ、君にもっとひどいことをしてしまう」
疲れ果て、ぐったりとベッドに沈む紗雪に切なく瞼を震わせると、颯は昨夜と同じように別室に引き上げることにした。
一緒のベッドで眠ることはできそうになかった。罪悪感が颯の胸の中を蠢いていたし、ともすれば、それから逃れるためにせっかくひとときの安らぎの中で眠っている紗雪にまた無茶をさせてしまいそうだったから――。
初めて職員たちと向き合ったときに、ふと紗雪に目が吸い寄せられていったのも、普段は自分に必要ないと思えば覚えようとしなかった人の名前を瞬時に覚えてしまったのも、まったくもって紗雪が初めてのことだ。
「……ん」
紗雪の中に根元まで埋めたときの、あのきゅうきゅう吸い付いてくるような甘く乞う締め付けを思い出し、ボクサーパンツに収まっていたモノが上を向く。
「ふ……ん」
パンツの中からソレを取り出し、すっかり硬くなっている幹を握る。三十歳にもなって自分で処理するとは思いもよらなかった。そんなことをするくらいなら、後腐れなさそうな適当な女を引っ掛けて抜くのが常だったのに、ほとほと紗雪には困ってしまう。
――だからなのだ。
「起きたのか。早く服を着て出ていきなさい」
「っ……!」
翌朝。熱に浮かされてほとんど眠れなかった体をソファーに投げ出し、眠気覚ましにコーヒーを飲んでいるところに目を覚ました紗雪に、思いとは裏腹なひどい台詞を吐いてしまった。
「すっ、すみません……っ」
はらりと涙をこぼし、ベッドの下からバスローブを拾い上げる紗雪から顔を背ける。
「……すぐに帰りますからっ」
そう言ってバスルームへ逃げる紗雪の横顔をちらりと見やると、当然ながらひどく傷ついた顔をしていて、颯は自分のあまりの不器用さ加減に「チッ」と舌打ちをした。それが聞こえたらしい紗雪は、早く帰れという意味に捉えて肩をピクリと跳ね上げる。
それでもバスルームへ向かう足は止まらず、数分ののち、着替えて慌ただしく出ていった紗雪を追い縋るように見つめたまま、それからしばらくの間、颯は動けなかった。
本当は一晩中そばで眠り、その体を抱きしめていたかった。彼女の目が覚めたら昨晩の乱暴な抱き方を詫びて許しを請い、もう一度、今度は優しく抱かせてほしいと頼むつもりだった。けれど、それを言うより前に、どうにも襲いかかってしまいそうだったのだ。
彼女に言った台詞や取った態度が極端に冷たいものだったのは、紗雪の裸に昂る欲望を何度も寸前のところで堪えたがゆえのことだ。昨夜と同じ、子ウサギのように震え怯える紗雪の視界を強引に塞ぎ、誰にも見られたくない顔で必死に腰を振り動かしてしまいそうで。そんな自分がひどく恐ろしくて。颯は一刻も早く彼女を追い出すしかなかったのだ。
「はぁ……」
ため息を吐き出すと、颯は前髪を掻き上げた。そのまま少し目を閉じる。目の裏に浮かんでくるのは、昨夜の乱れきった紗雪の身体やその感触、可愛らしい声だった。それに先ほどのひどく傷ついた顔が重なり、颯の眉間には苦悶のしわが深く刻まれる。
どちらも颯自身がさせた顔だ。本当は笑ってほしいし、怯えないでほしいのに、いつも傷つけ、逆の顔をさせてしまう。
……思えば昔からそうだった。不器用すぎて思っていることと逆のことを言ってしまうおかげで、好きな相手からは結局嫌われてしまう。力づくで組み伏せたところで、喜ぶのは後腐れのない女ばかり。本当に手に入れたい相手からはいつも嫌われ、そのうち、いかにも優しげなほかの男に取られてしまう。
わかっているのだ。素直にならなければ、気持ちなんて一つも伝わらないということくらい、痛いくらいに。でも、颯にはどうしてもそれができなかった。傷ついた顔を向けられるたびに、泣き顔を向けられるたびに、颯はそんな自分が心底嫌になるのだ。
「すまない……」
そうポツリと落とした声は、ひどく弱々しいものだった。けれど当然、紗雪には届かない。また同じことを繰り返してしまったと嘆きながら見た空は、朝焼けが目に染みるように鮮烈に綺麗で。颯は数秒もしないうちに、逃げるようにそこから目を逸らした。
けれど、どうしても諦めがつかないのもまた、事実だった。軽くシャワーを浴びて眠気を飛ばした颯は、時間になるとスーツに袖を通し、図書館に向かった。本当は時間を拘束されることは好きではない。けれど昨日と違って今日からは、その拘束時間がせめてもの慰めになる。――紗雪を独占したい。身体も心も、全部全部、自分のものにしたい。
図書館に出勤すると、さっそく手近な職員に、人の出入りが少ない静かなところでSEの仕事がしたいのだがと尋ねた。するとその職員はしばし考え、それなら専門図書棟がおススメだと教えてくれた。大きな仕事は一つ片付いたが、まだ小さな仕事も残っている。
適当な理由を付けて昼休みにそこに紗雪を呼び出した颯は、自分の独占欲もここまで来ると狂気だな、などと空恐ろしく感じながらも、
「どうやら君のことがすごく気に入ってしまったようだ。誰にも何も言わない代わりに、しばらく僕の専属になりなさい。返事はイエスしか許さないけど、それでいいね?」
一つも目を合わせてくれようとはせず、ビクビクと震える紗雪に無意識のうちに迫っていた。
絶望しきった顔で小さく頷く紗雪のエプロンとシャツを強引に押しのけると、颯はたまらず、その豊満な胸元に赤い花を散らした。
紗雪は「ん……」と痛みにわずかながら顔を歪めたが、あっさりとその花の刻印を受け入れた。当然だ、彼女は自分の置かれた境遇に絶望しか感じていないのだから。
けれど颯は、今はそれでいいと思った。どんなに醜い繋がりでも、紗雪との関係は断ち切りたくない。それに、自分自身に自信をつけさせてやりたかった。
よくはわからないけれど、どうも紗雪は甘い香りと蜜で男を誘うような容姿をしているのに反して、職場では地味に徹しすぎているところがあるように思う。仕事が仕事だから、そうなってしまうところがあるのも、なんとなく察せる部分はある。けれど、それにしても彼女は常に周囲の視線に怯えていたように思う。
何が彼女をそうさせているのか知りたくもあったし、自分がどうにかしてやりたいとも思った。自分の手で彼女を美しく作り変えるという楽しみもあることにはあるけれど、とはいえ度が過ぎれば逆に悪目立ちしてしまう。だからこその、昨夜の『愚かな生き方をしてきたんだ』という台詞だった。
「この関係を楽しもうじゃないか」
また本心とは反対にひどい台詞を吐きながら、颯は吸い寄せられるようにして、ふにふにと柔らかい紗雪の唇を含んだ。くちゅくちゅと淫らな音を立てて彼女の口腔内を味わうと、専門図書棟内から早々に紗雪を追い出す。
昨夜、散々搾り取ってもらったのに、キスしただけでスーツの下は硬くなりはじめている。こんな間抜けな姿など、見せられるわけもない。
「ふーっ……」
気を落ち着けるように息を吐き出し、颯はスーツの下はそのままにパソコンに向かった。亀頭が執拗に疼くが今は我慢だ。今夜も紗雪を抱きたい。そのためには、たったの一滴だって無駄にしたくはない。
幸い、カタカタとキーボードを打ち鳴らしながら複雑な数列を目で追っていると、そのうち大人しくなってくれた。それに満足した颯は、紗雪を抱くために入っている仕事をできるだけ前倒しして終わらせようと、その後も集中力を途切れさせることなく、キーボードを打ち鳴らし続けたのだった。
結局、その夜も散々紗雪を泣かせ、嬌声を上げさせ、自分の欲望の赴くままに抱いてしまったことを颯はひどく悔やんだ。本当ならば身体を愛されるとはどういうことかを隅々まで感じさせてやりたかったのだが、そう思う心とは反対の台詞を吐き、怯えさせ、まだ女になりたての紗雪にずいぶんと無茶をさせてしまった。
それでも、ほかの男に取られるくらいなら自分でしか満足できない身体に早急に作り変えたかった気持ちも大きかった。
愛がなければセックスは完成しない――それを裏付けるように、一方的な愛を何度もねじ込む颯に対して、紗雪は喘ぎこそすれ一緒に果ててはくれなかったけれど。でも、紗雪が無防備に伏せていったあの本には、身体の関係から入ったのちに気持ちが追いついていくという展開がなされていた。
それをそのまま信じるわけではないし、もし仮に信じるとしても自分自身が紗雪に対して素直になることが絶対条件ではあるけれど、それでも賭けてみたいと思ったのだ。あのような本を嗜む紗雪なら、自分の想いに気づいてくれるのではないのかと。
「早く気づいてくれ、紗雪……。このままじゃ、君にもっとひどいことをしてしまう」
疲れ果て、ぐったりとベッドに沈む紗雪に切なく瞼を震わせると、颯は昨夜と同じように別室に引き上げることにした。
一緒のベッドで眠ることはできそうになかった。罪悪感が颯の胸の中を蠢いていたし、ともすれば、それから逃れるためにせっかくひとときの安らぎの中で眠っている紗雪にまた無茶をさせてしまいそうだったから――。
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