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モーゼルに対抗する。
有坂技官
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ここは、討伐隊だ。 本郷隊長が客人と話している。 「では、改造のサンパチでは、敵のモーゼルに対抗できないと。」 「うむ、そこまでは言えないが、ヤツら五連発銃だからな。」 「なんと、、そこまで。」 「あ、あ、鉄ヘルの銃弾痕を見たが、侮りがたいものだ。」 「日本軍の鉄ヘルが抜かれはしないが、あの跡ではな。」 「つまり、狙いが正確ということか。」 「そうさ、騎馬でだぞ、それに朝鮮馬賊が撃つんだからな。」 「とんでも馬賊がだ、もし相手がそれなりなら危なかったぞ。」 「確かにモーゼルは、我らの手に調度いいからな。」 「それで、サンパチを改造するように、有坂技官に頼めないかな。」 「まあ、相談はしてみよう。」 と本郷大佐は約束する。 「つまり、弾倉も5発ではない、すこし長くなるが。」 「あ、あ、わかってる。」 「まあ、15発の弾倉で、3連射が可能なら。」 「まあ、それくらいなら。」 「でも、どうして3発連射なんだ。」 「それが、調度いいのさ、ダダダ、ダダダ、ダダダだ。」 「まあ、誤射が少なくなるな。」 「切り替えレバーで、単発と三発連射ができれば最高と思うが。」 「わかった、しかし3月はかかるぞ。」 「その間、馬賊をどう防ぐかだ。」 「まあ、今回の退避壕が利用価値ありと出たから、それでいこうかと。」 「しかし、ヤツらは、どうして懲りないんだ。」 「そこが、朝鮮なのさ。」 「話ができる相手ではないからな、鉄拳で相手するしかない。」 客人は帰っていった。 本郷隊長は日本の本土に居る、有坂技官に細かい手紙を書いた。 馬賊相手の銃の改造依頼である。 予算は無いが、よい改造となれば日本陸軍が飛びつくだろう。 いまの改造サンパチ歩兵銃では、モーゼルに対抗できないのは明らかだからだ。 モーゼル銃を本郷隊長も見たが、ネジが1本つかっているだけで、それも銃杷のグリップ止めだけだ。 銃の分解にネジ廻しがいらないのだ。 戦場で銃が砂ホコリで詰まることは多々あるのだ。 満州国もソ連の脅威はなくならない。 そのためにも、新たな連発銃は必要なのだ。 いくら97式戦闘機が優れていても、歩兵が勝たなければ占領なぞできはしないのだ。 最後は歩兵で決まるのだ。 これが、歩兵銃から突撃銃ができる過程であった。 陸軍は、突撃で多くの優秀な勇気ある兵士を今まで死なせていたのだ。 陛下から託された兵だ。 無駄死にはさせられない。 敵の大将と刺し違えるならまだしも、無駄に機関銃で戦死では浮かばれない。 しかし、連射ができる突撃銃なら・・・ (改造サンパチは連射ができるが、できるというだけで、機関銃ではない。 突撃銃は短機関銃だ。)
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