日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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敵の戦車も使いようだな。

1両は解析に、他の1両は部品として・・・

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 なんとか、敵が破棄した2両の戦車を牽引して駐屯地へ帰った今野戦車隊である。
平井技師が出迎えてくれた。
 「いやぁ、助かりますよ。」と、平井技師だ。
「初めてですよ、ソ連の戦車をマジマジと見れるのは。」と、T26をながめている。
 「これは、英国のビッカースのパクリだそうですが、なかなかのヤツですよ。」と、正直な感想を述べる。
「我が国の九七式では、まともにやりあえないからな。」と、正直な感想だ。
 「陸軍はロシア時代から、ヤツらは侮れないからな。」と、日露戦争の激戦を思い浮かべる平井技師だ。
まだ、今野少尉がガキだったころの話である。
 「まあ、ヤツらの戦車を解析して、これからの戦闘に役立てるしかないからな。」と、主任が戦車を検分し始める。
 それから、数日たって・・・今野少尉へ平井主任から・・・
「見て欲しいので・・・」と、連絡が入った。
 場所は整備棟だ。 
そこには、バラバラに分解されたソ連軍のT26が・・・そして、整備されたと思われるT26が・・・
 「履帯を破壊されて破棄されたヤツは動かせるように整備しました。」
「ぜひ、乗ってみてください。」と、進める。
 「敵を知らねば、いくさに勝てないからな。」と、隊員を集める少尉だ。
とりあえず、ソ連軍のマークは削ってあるが、日章旗をでかでかと掲げた。
 ソ連軍と間違えて攻撃されるのは、ゴメンだからである。
陸軍旗(旭日旗の光の赤い線が少ない。)も、掲げてついでに満州国旗も付け足す。
 「これなら、まちがえられないだろう。」と、少尉と砲手、操縦手、装填手が乗り込んだ。
「エンジンはガソリンですから。」と、説明だ。
T34などソ連軍はジーゼルエンジンだが、最初はガソリンだったのだ。
 構造がガソリンの方が作りやすいからである。
なんせ、燃料ポンプでなく、キャブレターでいいからだ。
 ジーゼルエンジンはキャブレターは無い。
仕組みが違うからである。
 キャブレターは霧吹きみたいなモノだ。 ガソリンと空気を混合する装置だ。
ジーゼルは圧縮した空気へ軽油を吹いて動くのだ。
 
 操縦手は、はじめは戸惑っていたが・・・そこは、歴戦の勇士だ。
すこし、操作しただけで、「行けますよ、カンタンに操縦できそうです。」と、答える。
 ソ連軍の戦車は女性でも扱えるほど、カンタンに操作ができるのである。
なんせ、レバーが2本とブレーキとアクセルだけなのだ。
 トラクターと同じようなのである。
「では、試験走行へ出発だ。」「ゴ、ゴ、ゴ、ゴ。」と、T26は動きだした。
 「なるほど、45ミリ砲ですか。」と、砲手だ。
「使えそうか。」と、少尉だ。
 「そうですね、安定装置もありますから、我が軍よりは使えそうですね。」と、正確な解析だ。
「それに、長砲身ですから、我が九七式は正面からは無理かと・・・」と、加藤中尉(先遣戦車隊)と同じ意見だ。
 それで、加藤戦車隊長は奇襲や夜襲などの奇策でソ連軍へ当たっていたという・・・・
加藤戦車隊長は、敵の解析をかなり正確にしていたようである。
 それが、臨時とはいえ派遣軍として戦果を上げられたのだろう。
さすが、実力でなった中尉殿は違うと思う、今野少尉だ。
 戦車、はやがて草原へ出る。
「ここいらなら、誰もいないから試射ができそうだぞ。」と、少尉だ。
 「ソ連軍の戦車砲とは、どんなものかな。」と、興味深々なのである。
「あそこの岩へ砲撃できるか?」と、砲手へ・・・
 「え、え、できますよ。」と、装填手へ・・・
装填手は、床にある砲弾をかかえて、砲身へ詰める。
 砲手の肩を合図で軽く叩く。
砲手が少尉へOKのサインだ。
 「てーっ。」と、今野少尉が叫んだ。
砲撃は車長の合図でなのである。
 「バウウウンン。」と、岩が散開する。
試験的とはいえ、初弾で命中だ。 それも、敵戦車の戦車砲をはじめて操作してである。
 これは、砲手の腕もいいんだが・・・敵戦車の主砲も侮れない・・・のだ。
今野少尉は、ソ連軍の戦車の性能はかなりのモノだと実感したのである。

 
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