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無線機の秘密。
水晶発振子の工夫。
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「しかし、この無線電話は使えますね。」と、軍曹が加えた。
「そうだな、通話距離は市街で10キロだが、郊外だと50キロは使えるからな。」と、中尉だ。
「それも、そうですが・・・以前は、通話が安定してなくて・・・」と、軍曹が加える。
以前に使われていた無線電話装置は周波数が安定しなくて、常に受信機の周波数を操作しながら使っていたのだ。
つまり、送信機の送信周波数が安定してなかったのだ。
「これは、軍事機密らしいが、水晶のカケラで周波数を安定させているらしい。」と、中尉だ。
「水晶って、あの透明な鉱石ですか。」と、軍曹だ。
「そうだな。」と、中尉だ。
「まさか・・・」と、疑いのまなざしの軍曹である。
まあ、軍曹は無線機や電気の知識は陸軍の機甲化程度だから・・・
水晶発振子の知識なぞ・・・無理である。
なんせ、軍事機密だから・・・
1900年初頭にフランスのキュリー兄弟が圧電現象を発見した。
石英などの鉱石の薄い板を電極で挟んで圧電現象を発見したのだ。
石英とくると・・・水晶は・・・と、自然となるのだ。
そして、日本の科学者が水晶片を切断して(2ミリ片だ。)電圧を加えたところ・・・振動が・・・
その振動は安定しており、2メガサイクルだった。(切断方法は日本人の発明だ。)
そして、その振動を増幅して無線機の発振周波数として、音声をのせれば安定した無線電話送信機として使えるのだ。
そして、2メガは短波帯と中波帯の中間だ。
切断の大きさで水晶発振子は20メガまでは、そのまま使える。(それより高周波は倍増回路で高周波化するのだ。)
日本軍は安定した無線電話機を手に入れることができたのだ。
その水晶振動子が使われている無線電話が、八九式戦車へ搭載されているのである。
外観は、いままでの無線電話機と何ら変わらないが・・・
全戦車へ無線機が・・・戦車戦で連携作戦が取れる日本陸軍なのである。
かたや、ソ連軍は・・・隊長車には無線機が・・・他車両は・・・無いのだ。
そして、日本人は組織だった戦いでは無双なのである。
なぜなら、すべての兵が、ある程度の教養があり。
考え方が、ほとんど同じなのだ。
つまり、同じ実力の兵ばかりなのだ。
これが、ソ連軍だと、バラバラである。
兵隊の教養が・・・識字率も低いのだ。
それは、現在でも・・・そうだ。
そして、水晶発振子の短波無線電話機は日本軍だけの装備であったのだ。
もちろん、暗号などは使っていなかったのだが・・・
ソ連軍には無いから、なんら問題はないのだ。
それに、短波だからアンテナが短くてすむのだ。
アンテナの長さは、50メガサイクルだと6メートルからである。
つまり、2メガだと150メートルあまりだが、2で割ればいいのだ。
アンテナは電波の周波数で長さが決まるのだ。
それで、その長さを調整するためのコイルを巻くのだ。
それで、短波帯でも手ごろな長さのアンテナが戦車に使えるのだ。
実際の日本軍は砲塔にハチマキ式のアンテナを・・・まあ、カッコ悪いのだが・・・
このラノベの八九式は砲塔の後部にアンテナを立てていたのだ。
金属の棒で付け根はスプリングで折れないようになってる。
まあ、パット見は昔のラジコン戦車である。
「4号車は?」と、中尉だ。
「まだ、すこし・・・今、位置に着きました。」と、4号車の車長が返す。
「了解だ。」「よし、これで敵を発見しだい、即無線をいれろ。」と、加藤中尉が無線で伝えた。
「・・・来ました、こちら8号。」「うむ、では発見されないように小屋の背後に隠れながら西へ退避だ。」
「了解です。」
加藤中尉は図面の8号に位置に×印だ。
こうして、ソ連軍戦車の侵攻へ合わせて、網(日本軍戦車)の位置を変えるのである。
はじめは、広場の周りの小屋に隠れて・・・それでは、敵の動きがわからない。
最悪、敵に待ち伏せが発見されて、こちらが玉砕も・・・
満州国の騎馬隊との戦闘しか経験が無い、ソ連軍だ。
まだ、日本軍の戦車隊の情報はつかんでいないと・・・
ソ連軍は満州国の騎馬隊に圧勝したので、油断が・・・無いとはいえない。
そこを突くのが、加藤中尉の陽動作戦なのだ。
「敵は20両あまりだ。」「うむ、やはり背後からの攻撃で・・・」と、無線で敵の位置を聞きながら指示を出す、加藤中尉である。
これには、敵の戦車であるT26B型が走行速度が鈍重であったからできたことである。
エンジンの調子がイイヤツで25キロ毎時なのだ。
かたや、八九式は40キロ(正確には39キロ毎時だ。)の平均速度がモノを言ったのである。
エンジン技術では西欧に、なんらヒケをとらない日本なのである。
資源(石油)が無いことだけが・・・アキレス腱なのである。
「そうだな、通話距離は市街で10キロだが、郊外だと50キロは使えるからな。」と、中尉だ。
「それも、そうですが・・・以前は、通話が安定してなくて・・・」と、軍曹が加える。
以前に使われていた無線電話装置は周波数が安定しなくて、常に受信機の周波数を操作しながら使っていたのだ。
つまり、送信機の送信周波数が安定してなかったのだ。
「これは、軍事機密らしいが、水晶のカケラで周波数を安定させているらしい。」と、中尉だ。
「水晶って、あの透明な鉱石ですか。」と、軍曹だ。
「そうだな。」と、中尉だ。
「まさか・・・」と、疑いのまなざしの軍曹である。
まあ、軍曹は無線機や電気の知識は陸軍の機甲化程度だから・・・
水晶発振子の知識なぞ・・・無理である。
なんせ、軍事機密だから・・・
1900年初頭にフランスのキュリー兄弟が圧電現象を発見した。
石英などの鉱石の薄い板を電極で挟んで圧電現象を発見したのだ。
石英とくると・・・水晶は・・・と、自然となるのだ。
そして、日本の科学者が水晶片を切断して(2ミリ片だ。)電圧を加えたところ・・・振動が・・・
その振動は安定しており、2メガサイクルだった。(切断方法は日本人の発明だ。)
そして、その振動を増幅して無線機の発振周波数として、音声をのせれば安定した無線電話送信機として使えるのだ。
そして、2メガは短波帯と中波帯の中間だ。
切断の大きさで水晶発振子は20メガまでは、そのまま使える。(それより高周波は倍増回路で高周波化するのだ。)
日本軍は安定した無線電話機を手に入れることができたのだ。
その水晶振動子が使われている無線電話が、八九式戦車へ搭載されているのである。
外観は、いままでの無線電話機と何ら変わらないが・・・
全戦車へ無線機が・・・戦車戦で連携作戦が取れる日本陸軍なのである。
かたや、ソ連軍は・・・隊長車には無線機が・・・他車両は・・・無いのだ。
そして、日本人は組織だった戦いでは無双なのである。
なぜなら、すべての兵が、ある程度の教養があり。
考え方が、ほとんど同じなのだ。
つまり、同じ実力の兵ばかりなのだ。
これが、ソ連軍だと、バラバラである。
兵隊の教養が・・・識字率も低いのだ。
それは、現在でも・・・そうだ。
そして、水晶発振子の短波無線電話機は日本軍だけの装備であったのだ。
もちろん、暗号などは使っていなかったのだが・・・
ソ連軍には無いから、なんら問題はないのだ。
それに、短波だからアンテナが短くてすむのだ。
アンテナの長さは、50メガサイクルだと6メートルからである。
つまり、2メガだと150メートルあまりだが、2で割ればいいのだ。
アンテナは電波の周波数で長さが決まるのだ。
それで、その長さを調整するためのコイルを巻くのだ。
それで、短波帯でも手ごろな長さのアンテナが戦車に使えるのだ。
実際の日本軍は砲塔にハチマキ式のアンテナを・・・まあ、カッコ悪いのだが・・・
このラノベの八九式は砲塔の後部にアンテナを立てていたのだ。
金属の棒で付け根はスプリングで折れないようになってる。
まあ、パット見は昔のラジコン戦車である。
「4号車は?」と、中尉だ。
「まだ、すこし・・・今、位置に着きました。」と、4号車の車長が返す。
「了解だ。」「よし、これで敵を発見しだい、即無線をいれろ。」と、加藤中尉が無線で伝えた。
「・・・来ました、こちら8号。」「うむ、では発見されないように小屋の背後に隠れながら西へ退避だ。」
「了解です。」
加藤中尉は図面の8号に位置に×印だ。
こうして、ソ連軍戦車の侵攻へ合わせて、網(日本軍戦車)の位置を変えるのである。
はじめは、広場の周りの小屋に隠れて・・・それでは、敵の動きがわからない。
最悪、敵に待ち伏せが発見されて、こちらが玉砕も・・・
満州国の騎馬隊との戦闘しか経験が無い、ソ連軍だ。
まだ、日本軍の戦車隊の情報はつかんでいないと・・・
ソ連軍は満州国の騎馬隊に圧勝したので、油断が・・・無いとはいえない。
そこを突くのが、加藤中尉の陽動作戦なのだ。
「敵は20両あまりだ。」「うむ、やはり背後からの攻撃で・・・」と、無線で敵の位置を聞きながら指示を出す、加藤中尉である。
これには、敵の戦車であるT26B型が走行速度が鈍重であったからできたことである。
エンジンの調子がイイヤツで25キロ毎時なのだ。
かたや、八九式は40キロ(正確には39キロ毎時だ。)の平均速度がモノを言ったのである。
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