日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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これが、八九式の魔改造だ。

ソ連軍戦車からの移植しか無い。

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 運動しか、模擬戦で勝てなかった日本陸軍の八九式中戦車だ。
「これでは、再度のソ連軍の越境があれば、今度こそ危ういぞ。」と、加藤中尉と今野少尉とオサカベ主任技の結論が出た。
 「それで、私は早急に内地へ帰還命令が出てますので、そろそろ・・・」と、加藤中尉が・・・
「これは、私の主観ですが八九式の改造計画を少し草案しておきましてので。」と、メモ描きをオサカベ主任へ渡す中尉だ。
 パラパラと急いで下見したオサカベ主任が、「なるほど、そうくるか・・・」と、想像の妄想が・・・
「なるほど。」と、主任だ。
 「まあ、八九式を散々に満州平原で運用してますからね。」と、実感のこもった中尉の意見だ。
「内地では、とても満州平原のような運用はできないですから。」とも、加える中尉だ。
 そうなのだ、内地では戦車の満足な運用なぞできない。
なぜなら、内地は狭いからである。
 富士機甲学校もあるんだが、富士山の裾野の樹海といっても・・・満州平原にくれべれば小さな庭だ。
ソ連軍が戦車運用で、それなりの実力なのは広大な国土が味方しているのである。
 どうしても、内地での訓練では奇策や待ち伏せなどの、セコイ作戦しか訓練ができないのである。

  「ところで、この45ミリ徹甲弾を兵器工廠で製造の製造のために、よろしくお願いいたします。」と、オサカベ主任が加藤中尉へ15キロはある砲弾を渡した。
 「いまある砲弾では、底をつきますからね。」と、加える。
「了解しました、至急に依頼して船便で送るように依頼しておきます。」
 「まあ、陸軍工廠でも、戦車砲は新型を鋳造してるころだと、それが使い物になるかわかりませんが。」
そして、15両の八九式中戦車の改造版が今野戦車隊へ再編されることとなったのである。
 そして、数両のソ連軍のT26b型は海を渡り・・・日本の陸軍工廠で研究材料として使われたのである。
その数は3両あまりだ。
 残りの17両は今野戦車隊の訓練や交換部品用としての余生が・・・
なんせ、砲身が外された砲塔がガランドウだからである。
 八九式の57ミリ短砲塔は予備として・・・まあ、溶鉱炉で鋳つぶして装甲板くらいしか生かせないが・・・
砲身は、そんな鋳つぶした合金では使えないからだ。(混ざりモノも多い。)
 よく新聞の再生紙というが・・・あまり、綺麗な紙ではないのだ。
トイレの落とし紙くらいしか使えないのである。

 大連港から、陸軍の徴用船で帰国する加藤中尉らを見送った今野少尉らであった。
馬賊崩れの案内人からは、「今のところ、国境の河をソ連軍が渡河する様子はありません。」と、聞いてる今野だ。
 「八九式中戦車の砲身を長砲身の45ミリに交換できたが・・・」と、不安を隠せない今野新隊長である。
隊長が部下の前では、とても言えない言葉である。
 部下の戦意が失われるからだ。
戦闘中なら、味方が総崩れもありうるのだ。
 もちろん、この言葉は主任技師と内密な話である。
まともに戦えば、八九式中戦車がソ連軍のT26B型に勝てないのは・・・互いの戦車砲の実演であきらかなのであった。
 それで、時間が無いとはいえ敵の戦車砲と交換して対処しているのである。
「動力では、速度など負けてはいない。」と、部下の戦車兵らを鼓舞する今野少尉なのである。
 実際、八九式とT26B型の競争をやってみたのだ。
もちろん、改造前のことだが・・・
 車両の重量は、ほとんど差がない。 
双方が10トン程度だ。
 T26B型は9.4トンだ。 八九式は11トンくらいだ。
つまり、ソ連軍戦車の方が少し軽いのだ。
 それでも、競争は八九式が・・・かろうじて・・・勝ことが・・・
部下の戦意喪失は・・・かろうじて防ぐことが・・・できたのだった。
 それは、T26B型と八九式のエンジンの差だ。
ガソリンエンジンのT26B型とジーゼルエンジンの八九式である。
 戦車は重いのだ。 つまり、馬力ではなくて、トルクが優先するのだ。
ジーゼルエンジンはトルク重視のエンジンなのだ。
 エンジン回転数も1500から2300(毎分)がせいぜいだ。
しかし、低回転でのトルクはあるのだ。
 つまり、発進するときの力があるのである。
日本陸軍は戦車のエンジンをジーゼルにしたのは・・・偶然だった。
 ガソリンは飛行機に使わなくてはならないからだ。(石油資源が無い、日本軍だ。)
飛行機は馬力重視なのである。
 そして、現在になっても我が国の戦車のエンジンはジーゼルなのである。(ヒトマル式戦車はジーゼルエンジンだ。)
100年あまりの歴史と伝統があるのである。(米国も真似できない、それで米国は戦車にガス・タービンエンジンだ。)

 
 
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