日本戦車を改造する。

ゆみすけ

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戦車の上面は装甲が薄い。

ミッキーの耳が・・・破壊されたぞ。

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 戦車の装甲は、前面が厚い。
そして、一番厚いのが、砲身のカバーだ。 ドイツ軍では、豚鼻(ザウコプフ)という。
 一見して豚の鼻に見えるからである。
ところが、砲塔の上面は、それほど厚くないのだ。
 なぜなら、普通に戦車や野砲で撃ちあっても、砲塔の上面へ砲弾が当たることは無いからだ。
砲塔の上面は、敵の戦闘機などの機銃からの攻撃が、あればあるくらいである。
 そう、めったに無いのだ。
それで、砲塔の上面は後部と同じで、2から3センチくらいの装甲が多いのである。
 戦車というモノは、前面装甲は厚いが・・・他の部分は大したことはないのである。
そして、後部緩衝制御装置で斜め傾斜砲撃が可能になった魔改造戦車15両が・・・
 進軍してきたソ連軍T34の砲塔の上面へ砲撃を・・・

 「ドゥン。」「バウン。」「グワン。」「バカン。」と、15発の砲弾が戦車の上面へ・・・
なんせ、的は大きいのだ。
 これで、外してはシナ軍でもバカにされるほどなのだ。
とうぜん、我が陸軍の精鋭の砲手だ。
 T34の砲塔の真ん中へ・・・ミッキーマウスの耳の真ん中だ。
ちょうど、砲身がある上である。
 砲弾はT34の砲塔の真ん中を抜いて・・・砲身で跳弾となり・・・後部エンジンへ抜けたのだ。
それで、砲身が曲がって使えなくなり・・・エンジンも穴が・・・そして、後部へ徹甲弾が抜けたのだ。
 「どうしたんだ。」と、茫然のイワン隊長だ。
砲弾が戦車内を抜けただけなので、爆発しなかったのだ。
 砲弾は戦車を抜けて・・・あらぬ方向で爆発だ。
もちろん、戦車の装甲を抜いたのだ。 破片くらいは飛ぶが・・・ソ連軍の戦車隊員の制服は分厚い生地で・・・
 ケガで済んだソ連軍の戦車兵らであったのだ。
20両の内、15両が一瞬で使い物にならなくなったのだ。
 幸いにも、イワン隊長の戦車は無事だった。
なら、果敢に日本軍へ逆襲の砲撃だ~と、なるんだが・・・そこは、露スケなのである。
 「いかん、態勢を整えるぞーっ。」と、退却を指示するのだ。
黄色い旗が振られたのだ。
 それで、難を逃れた5両のT34は・・・スタコラとハルピン方面へ体制を整える名目で逃げ去ったのだった。
そして、跡には。 ケガしたソ連兵が・・・4名×15両、つまり60名のケガしたソ連軍兵士が残されたのだった。
 
 「どうします。」と、60名のケガ人のソ連軍兵士を前にして、軍曹が・・・
「いくらなんでも、放置はできないしな。」と、今野少尉だ。
 「でも、60名は荷が重いですよ。」と、軍曹が・・・
そして、「いっそのこと、馬賊へ渡しますか。」と、いいだすが・・・
 漏れ聞いたソ連兵が、「頼む、それだけは。」「お慈悲をもって、馬賊へは渡さないでくれ。」と、懇願だ。
なぜなら、馬賊へ渡されたら・・・なぶり殺しだからだ。(馬賊が国際法を守るはずがない。)
 最初のソ連軍の侵攻で馬賊軍が・・・機関銃で全員、抹殺された恨みは馬賊へ根付いてるのである。
「しかし、ケガの治療はしなければ、国際法違反だから。」と、野戦病院のテントを張って・・・
 赤十字の旗を掲げて・・・
「ところで、あのT34はどうしますか。」と、軍曹が・・・
 難題ばかり言う、軍曹だが役目だから仕方がないのだ。
汚れ仕事は部下の役だからだ。
 「しかし、あんなものクズ鉄にしかならないぞ。」と、少尉がいう。
なんせ、エンジンもバラバラだ、砲塔上には穴が。
 そして、砲身の遊底部は曲がっている。
「オレが見ても、クズ鉄にしか見えないな。」と、こき下ろす少尉である。

 実際、動かない戦車はオブジェにしかならない。
確か欧州で、ドイツ軍のキングティーゲルが戦後長いこと放置されていた話があるほどだ。(それも通路の真ん中だ。)
 そして、ケガが癒えたら・・・また、定番の捕虜送還となるのである。
費用もソ連邦が負担なんてしない。
 すべて、日本陸軍の持ち出しなのだ。
満州政府に言えば、捕虜を満州政府へ渡さねばならない。
 そして、馬賊の仇として・・・公開処刑である。(馬でひっぱり胴体を裂くのだ。)
そうなれば、紛争が戦争になりかねない。
 全面戦争には、絶対反対の日本軍なのだ。
なぜなら、派遣軍程度では済まなくなるからだ。
 日露戦争の第2段となるからだ。
理不尽だが、落としどころは必要なのである。

 やがて、荷台をカラにしたトラックが3台やってきた。
もう、ソ連兵は並んでる。
 「やつらは、早く帰ってウオッカしかないんだな。」と、衛生兵がこぼす。
ロシア時代から、ウオッカで始まりウオッカで終わるのがソ連兵なのである。
 そして、満州国が放置されたT34だったクズ鉄を処分したのは・・・3年後だったとか・・

 
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