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模擬空戦の詳細は?
爆撃成功なら・・
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「それで、競技のルールだが。」 「うむ。」 「海上に的のブイが浮かんでいる。」 「うむ。」 「それに、向かって爆撃コースに米軍が進む。」 「うむ。」 「それを、阻止するのが、我らの追撃戦闘機隊だ。」 「ブイが撃沈判定なら米軍の勝ちだ。」 「爆弾は?」 「あ、あ、ドラム缶だよ。」 「爆弾と同じ重さと大きさのドラム缶の加工品だ。」 「中身は。」 「たぶん、砂だな。」 納得の見学者であった。 見学の日本側の技師連中は駆逐艦から見学する。 一般見学者と同じでは、軍事機密の話ができないからだ。 それは、米国も同じだ。 わざわざ、豪華客船を一般客用に仕立ててあった。 米国の軍事技師らは、空母からの見学である。 まあ、国力の差だな。 そして、見学料込なのは、日本も米国も同じだ。 互いに、星条旗と旭日旗で、競り合っている。 やがて、爆撃機が(高度は1万ではない。)編隊で、コースに入ってきた。 高度は1000メートルぐらいだ。 1万では、見えねえよ~の希望からだ。 あまり、低空では空戦が危険だから、1000メートルがキリだ。 そして、東方より、我が国の追撃戦闘機隊だ。 「そろそろ、始まるな。」 「うむ。」 双眼鏡を持つ手が震える。 模擬空戦とはいえ。 互いに、国家の名誉を賭けた戦いである。 「いいか、まずオレが最後尾に喰らいつく。」 「そしたら、それに続いてヤレ。」 我が国の戦闘機隊長が指示だ。 「来たぞ、いいか尾翼のリモコン機銃用意だ。」 米軍側が指示だ。 尾翼はリモコン機銃かよ! シナの義勇軍の爆撃機は銃座があったんだが。 つまり、与圧室だから、尾翼には銃座がないんだな。 米国のグレートイーグルは、空母で分割して運んできた。 それを、羽田で降ろして、組み立てたんだが・・・ 日本の格納庫には入らないので(なんて、でかいんだ。) 滑走路で組み立てたんだ。 これは、こぼれは話だが、第一次大戦の戦勝国として、敗戦国ドイツから日本は飛行船格納庫を手に入れた。 それを、組み立てて、米国から民間が輸入した4発旅客機(DC-4)を組み立てる場所につかったとか。 もちろん、軍が4発爆撃機の設計の参考にするためだ。 その飛行船格納庫が日本で当時最大の格納庫だったのである。 分解調査は米国にバレないように格納庫で隠して軍が調査したらしい。 まあ、その時点で戦争には負けると決まっていたんだが・・・ これは、現実ではないラノベだ 史実は無視である。 話を戻そう。 日本の追撃戦闘機は米国の爆撃機の背後から迫った。 つまり、速度は戦闘機が速いからできるのだ。 まあ、高度は1万ではないから排気タービンの効果は薄いが・・ 「おい、黄色い猿が迫った来たぞ。」 「えっ、こちらは速度600だぞ。」 「ヤツらの戦闘機はどれだけ出るんだ?」 「あの、追撃速度からだと、650は出そうだな。」 「空戦速度が650だと。」 「おい、エンジンブーストで振り切るぞ。」 「無線で指示だ。」 「おう。」 米軍はエンジンブーストで、日本機を振り切る作戦のようだ。 追いつけるかニッポン!
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