B29を撃墜する方法。

ゆみすけ

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冷却液をながそう。

水冷軸受けの発想。

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 「回転羽根は陶器で、排気ガスの数千度のも耐えるが。」 「うむ、軸受けか?」 「なんか方法はないかだ。」 「ふむ、冷やせばいいんだな。」 「扇風機でつけるか。」 「風を送るのか。」 「しかし、場所がせまいから、回転羽根なぞつくられないぞ。」 「なら、パイプに・・」 「そうだ、水冷エンジンだ。」 「つまり、水冷のパイプを埋め込むんだ。」 「そうだな、とりあえず設計してみよう。」 そして、数日後に下請け工場で完成した排気タービンをエンジンにつけて、テストベンチで、廻すこととなった。 プロペラをつけて、ターボなしだと、1100馬力の星型9気筒2連のエンジンだ。 普通のハヤブサ用である。 「テストを始めるぞ。」 「エンジンを廻すぞ。」 エンジンスターターで、プロペラを回転させる。 「いまだ、スイッチ入れろ。」 「ブル、ブル、ブルン、ブルン。」 エンジンは廻りだした。 「ある程度、暖気運転だ。」 オイルが循環して、温まるのを待つ。 「よし、もういいだろう。」 そして、スロットを上げる。 「キーーーーン。」 排気タービンの音だ。 「水温は、どうだ。」 「いまのところ、70度だ。」 「80度以上なら失敗だぞ。」 水温計とにらめっこだ。 「いま、75度にあがったぞ。」 「では、オーバーブーストを掛けるぞ。」 「制限時間は20分だ。」 「いくぞ。」 スロットを最大に上げる。 エンジンは壊れんばかりに、「キーーーーーーーン。」 と叫んでいる。 「温度は?」 「水温は79度だ。」 「ギリか。」 「時間は?」 「あと、少しで20分だ。」 「よし、いまだ。」 「少し、アイドル運転で排気タービンを冷やそう。」 操縦者には、ブースト制限時間は10分と公言している。 何事にも、余裕は必要だ。 「いま、考えたんだが、水冷ではなく、油冷では?」 「つまり、オイルで冷やすのか。」 「そうだ、オイルなら錆はない、それに、水温が100度を越えるとタービンが破裂の危険が・・」 「ふむ、では粘度が少ないオイルを入れて試そう。」 実験を繰り返す。 そして、色々試す。 そして、少しずつ完成に近づくのだ。 1年なぞ、あっという間だ、でも365日あるのだ。 積み重ねる時間はあるのだ。 こうして、テストベンチで、好成績を収めたエンジンが出来上がる。 追撃戦闘機の機体にエンジンを取り付ける。 「あれっ、ペラが4枚かよ。」 「あ、あ、3枚では高度が高いと推力がでないからな。」 「まあ、空気が薄いからね。」 新型4枚ペラを取り付ける。 「4枚ペラでは、機銃が胴体には無理だな。」 「そうだな、よく気が付いたな。」 「なんせ、ペラの間を機銃の銃弾が飛ぶんだからな。」 「しかし、4枚では、無理だな。」 「間が、短かすぎるからな。」 「まあ、それはエンジンテストが終わってからだな。」 さあ、機体が格納庫から出てきた。 テスト操縦者が・・・・・
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