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ある程度の重さは必要だな。
軽すぎるのも災難だ。
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「さあ、フランスが離陸します。」 と拡声器がわめく。 双発爆撃機が順に離陸する。 なかなか、軽快に上がっていく。 爆弾を抱いてるんだが、そこは模擬爆弾だ。 まあ、単なるガラン胴なのだ。 爆発はしないのだ。 重さは決まってるが、重さには幅があるのだ。 それで、一番軽いギリで模擬爆弾を作ったフランス軍だった。 (さすが、セコイのだ。) そして、空港の上空で旋回コースに入った。 ドイツ軍の戦闘機に発進許可がでた。 かわいいプロペラを2基廻したドイツのドラ焼き型戦闘機が飛び立つ。 ドラ焼き型は日本でしか通用しない読み方だが・・・ (米国では、バガー型と呼ばれているのだ。) ツエツペルンの技術を使った戦闘機がふんわりと離陸する。 「ドイツは軽そうだな。」 「とても、飛行機には見えないぞ。」 「これは、フランスの勝ちだな。」 空港はフランスバイザイの合唱だ。 まあ、ほとんどの見物人がフランス人が締めてるからだ。 ドイツからの応援団は肩身が狭いのだ。 それでも、ドイツの旗を振り気勢を上がていたが・・・ ドイツの戦闘機が軽いので、なんともいえないのであった。 まあ、一般大衆は軽いと運動性能がいいとは知らないからね。 ゼロ戦が無双だったのは機体が軽かったからだ。 防弾装備も重いから、無いゼロ戦だ。 つまり、ドイツの戦闘機は軽いのは、防弾装備が無いとも言えるのである。 防弾装備は100キロ近い重さがあるのだ。 そういえば、ドイツでは戦闘機の名前をテラーツォイヒと呼んでいた。 お皿の飛行機という意味だ。 (まんまだ。) ここは、ドラ焼き型に軍配が上がるのだ。 まあ、ヨタ話はお終いにして・・・ 「さあ、ドイツ対フランスこ後半戦が始まりました。」 と拡声器が五月蠅い。 フランスの爆撃機は外観は双発の普通の型だ。 胴体に翼があり、翼にエンジンが付いている。 そして、尾翼と垂直尾翼に舵がついてる。 普通の飛行機なのだ。 これといって特徴がない飛行機であった。 しかし、切り札があったのだ。 それは、英国からパクリの電波探信儀だ。 もちろん、パクリだから、最新型ではないが・・・ 機銃と連動して、追撃する戦闘機に機銃が向けられるのだ。 機銃手は引き金を引くのが仕事だったのだ。 オレでも出来そうだ。 ドイツ軍の追撃戦闘機のドラ焼き型がフランスの爆撃機に迫る。 「ふふ、では電波探信儀のスイッチを入れるぞ。」 パチンとONにする。 「・・・」 「あれっ、映らないぞ。」 「ちやんと、スイツチは入れたか?」 「あ、あ、入れたぞ。」 「どうして、映らないんだ。」 爆撃機の後ろから迫るドイツのドラ焼き型だ。 「だから、英国のパクリは・・・」 「いまさら、お寿司だ。」 こんがらがるフランス軍だ。
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