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コノハナサクヤの艦長
山田艦長ですか?
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春麗ひめは、コノハナサクヤの艦長に面会を求めた。 有名なアイドルである、プリプリの殿下であるから、即アポは取れた。 艦橋に春麗ひめはエレベーターで直行する。 「春麗、入ります。」 「うむ、艦橋へようこそ。」 歓迎された。 あれ、艦長かな、いや総理に似ている。 まさか、総理か。 春麗殿下は山田総理と面識は当然にある。 なんせ、満州国のひめだからだ。 それで、「あれ、山田総理、お久しぶりです。」 「うむ、イヤ、わしは総理ではない。」 「え、え、でも、総理に・・」 「まあ、総理は兄貴だよ。」 「え、え、艦長はウワサの総理の弟君ですか。」 「まあ、弟君だ。」 艦長は笑っていた。 「話はマネージャーから聞いている。」 「え、そうなんですか。」 「うむ、しかし条件がある。」 「どんな?」 「それは、教育は空母の飛行隊がやる、それに耐えられる軍人がいるのかだ。」 う、むむむむ、難問だ。 日本軍のような、優秀な軍人は満州国では・・・・・・だ。 平均的に基礎教育を受け、(つまり文字が読める、計算ができる。)約束を守り、(軍隊は軍規や機密が多いのだ。) マジメに訓練に耐える軍人が満州国は皆無だ。 シナとの、くち争いには負けないが、命を掛ける場面には、敵前逃亡もシナや半島のことは言えないのだ。 つまり、それなりに逃げる兵が居るのだ。 まあ、シナより少なくはあるが。 春麗ひめは、沈黙しか出来なかった。 艦長は続ける。 「戦闘機は軍事機密のカタマリだ。」 「その軍事機密を守れるのなら、援助を約束しよう。」 「すこし、考える時間を。」 「うむ、なお援助できる機体は双発の月光の旧型だ。」 「どれほど?」 「そうだな、君の空母艦隊に対する貢献度を考えると100機は下るまい。」 「えーっ、100機も?」 「そうだ、それだけあればシナに対抗できるだろう。」 「ありがとうございます。」 春麗ひめは、思わす艦長にお礼のキッスだ。 春麗ひめは満州国皇帝になるオジにアポを取った。 そして、空母からVTOLで、満州国へ。 奉天で、瓦礫を排除作業の奉天城現場を訪ねた。 春麗ひめの日本軍戦闘機100機の土産話は、瓦礫の排除に疲れ果てていた満州軍に大きな希望をもたらした。 瓦礫の下で亡くなられたと、おぼしき皇帝が姫を日本国に留学させた成果であった。 さっそく、軍人の要員の募集がされた。 満州国には、複葉機の飛行軍しか無かった。 そこに、金属製の双発単翼戦闘機だ。 時速200キロから300キロが、いきなり500キロから700キロだ。 奉天の飛行軍の飛行場も拡張工事が必要だ。 とりあえず、複葉機の操縦士を訓練して、員数は集めた。 まず、シナの攻撃に対抗できる武力、つまり近代的な飛行軍を持つことが急務だ。 春麗ひめは、VTOLで空母へ。 満州国の国民から見れば未来の空想の乗り物に、普通に乗る春麗ひめが、どう見えたことであろうか。 完全に日本国のJKに変貌した春麗ひめを観た満州国民は、どう考えるだろう。 なぜなら、VTOLの側面にはプリプリのタイトルと春麗ひめと思われるイラストが描かれていた。 ひめ専用機があるのか。 満州国民は初めて見たVTOLと、それが春麗ひめ専用機であるとわかると、勝てるぞ、シナに勝てるぞ、歓声がVTOLが飛び去っても消えなかったのだ。
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