大東亜戦争を回避する方法

トヨス型潜水艦。

自動車会社が作った潜水艦。

　シュタイン博士は潜水艦用の原子炉を完成していた。　トヨス自動車の最上級車のクレウンと同じ大きさだ。　放射能はトヨス対放射能装甲が完全に乗員を守る。　トヨス対放射能装甲とは過大命名だが。　それは、軽い素材のセラミックと鉛をサンドして分厚い装甲と同じ防御ができるものだ。　そして、自動車のエンジン音を静かにする技術を原子炉に応用していた。　原子炉は本来雑音がひどい。　原潜は、静かではない。　もろもろのポンプとか冷却水の循環など、音はでるのだ。　それを、快適なクレウン並の静かさだ。　そして、居住性だ。　なんせ、乗っていて安心感とスティタスを感じるクレウンだ。　いつかは、クレウンに・・・は日本人のスティタスなのだ。　それで、トヨスはクレウンを潜水艦にしたのである。　軍事兵器というより、快適な海中散歩である。　かゆいところに手が届く潜水艦である。　まあ、選ぶのは海軍だ。　そして米海軍も控えているのだ。　どうやら、トヨスは米軍向けのようなのだ。　米国軍人は居住性にうるさいのである。　そして、トヨス型はスクリュー推進ではなく、水流推進であった。　スクリューより音が小さいのだ。　船体はトヨスＴ３４装甲である。　そして、粘膜様の樹脂で船体を覆っていた。　つまり、水の抵抗が少なくなるのである。　しかし、トヨスは初めてフネを造ったのだ。　いままで、フネは製造したことは無いのだ。　そこが、経験が豊富な鎌倉造船やヨツビシ、神山造船との違いだが。　まあ、どうなるかはお楽しみだ・・・　そして、ここは神山造船だ。　いままでの、イ号と同じような潜水艦が出来ていた。　スクリュー推進で、形も従来のイ号である。　しかし、建造費は今までの三分の一だ。　亜細亜型の駆逐艦と、ほぼ同じだ。　動力も蓄電池で電動モーターで、Ｕボートと同様である。　そして、海上はデーゼルエンジンで動くのだ。　船体も、長さ１２６メートル、幅３６メートル、最大潜航深度は秘密だが、おそらく５００が限度であろう。　しかし、インドネシアやフィリピンやベトナムが飛びつくのは間違いないだろう。　まだ、まともな日本製潜水艦は高額で数隻も亜細亜諸国は持ってないのだ。　ベトナムなぞ、シナのＵボートに恨みタラタラらしい。　シナは、相手が日本海軍でないと観るとバカにして好き放題らしいからだ。　だから、神山造船は鎌倉やヨツビシに勝てないので潜水艦比べを宣伝に利用して亜細亜諸国へ販売する気である。　それに、軍事機密には抵触しない技術であるから輸出には問題ないのだ。　ウワサでは、すでにベトナム海軍から引き合いがあるらしい。　なかなか神山は侮れないのである。　そして、伏兵のグルップ重工だ。　なんせ、独逸海軍といえばＵボートだ。　いまだに、英国はＵボートと聞いただけで五月蠅いのだ。　そして、ロンメロ夫人のフローラが命名するのだ。　建造に気合が入るのである。　さて、どうなることやら・・・・・