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半島への徴兵。
もちろん、秘密だ・・・
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「で、王毅将軍、半島への徴兵は、いかがいたしますか?」 「もちろん、疫病のことは、秘密だ。」 「わかっております。」 「それで、徴兵への対価ですが・・・」 「そうだな、どうせ、生きては帰れんから、ここは賤人から常人への位でどうだ。」 「いいんですか?」 「どうせ、半島の両班貴族どもは、その辺の賤人を差し出すだけだろうからな。」 賤人とは、半島の最低の身分の者達だ。 朝鮮は身分階級が両班貴族、中人、常人、賤人と別れている。 江戸時代の士農工商より、厳格だ。 基本、身分は替わらないからだ。 しかし、宗主国のシナ様が、「おまえは、中人にする。」 といえば、身分が中人だ。 賤人とは、財産もなく、掘立小屋で、雨露がしのげれば、マシな方なのだ。 ノラ犬と変わらない境遇である。 服は1着しかなく、フロなんて見たこともないのだ。 たまに、両班貴族が憂さ晴らしに、賤人を痛めつけて殺すのだ。 それも、苦しめて殺すのである。 もちろん、無実の罪をでっちあげてである。 だから、賤人の寿命は短いのである。 30までくらいか・・・ ほとんどは、幼くして死んだり、オナゴなら幼児のころから、性の捌け口だ。 そこに、シナ様から兵隊の募集である。 もちろん、疫病兵とは伝えないのだ。 だれでも、死にたくはないからね。 そして、シナの作戦だ。 もちろん、ハーグ陸戦条約にはシナは加盟しているが、(清国のとき加盟したのだ。)守る気なんて皆無である。 約束や条約は破るものだ。 ハナっから守る気は無いシナである。 もちろん、加盟するときは、そんなことは言わない。 国際社会は、相手の国を信頼なんてしないのだ。 騙し、騙されるのが当然の世界である。 「将軍、朝鮮兵が3000人ほど集まりました。」 「そうか、では、激でも飛ばすか!」 将軍は壇上から、「諸君、朝鮮の勇敢なる兵士諸君、日本が卑怯にも、いわれのない空爆をしてきた。」 「シナ兵は傷ついた。」 「突然の空爆だ。」 「それで、傷が癒えるまで時間が欲しい。」 「その時間を、諸君らに託したいのだ。」 「帰還の折には、常人の位をさずけようぞ。」 「おーっ。」 「さすが、将軍様だ。」 朝鮮兵は歓喜の声をあげる。 「出発まで、英気を養ってくれ。」 将軍は壇上から退出する。 そこに、シナの係官だ。 「番号で、ならべ。」 「いいか、各人は受付を終わったのち兵舎へ・・」 ・・・朝鮮兵は隊舎へ別れた。 そこには、ベットがあり、軍服や支給品が置いてある。 賤人には身分不相応な待遇である。 「さすがに、シナは大国だな。」 「食事もいいし。」 「これは、色付きの服だぞ。」 朝鮮では、染料で染めた服は両班貴族しか着れないのだ。 賤人なぞ、着た切りスズメだ。 初めは白い服だが、長年の垢で、真っ黒だ。 その黒い服を脱いで、軍服を着てみる。 「なかなかだぞ。」 「さすが、シナ様だ、いい待遇だぞ。」 「シナ様の兵になって、よかったわい。」 よろこぶ、半島の朝鮮募集兵らであった・・・・・
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