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日本製の意味・・・
日本軍の兵器ではなく、日本製の兵器なのだ。
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「日本製・・・」 かつて、聞いたことがある言葉だ。 そうだ、競争相手は日本製なんだ。 凝りに凝った、これでもかと思うほどの製品なのだ。 もちろん、安かろう悪かろうの商品もある。 しかし、これは兵器なのだ。 安かろう、悪かろうは無い。 なぜなら、兵士の命にかかわるからである。 日本製、しばらく忘れていた言葉だ。 米国トヨスの技師らは、思い出した。 「そうだ、オレ達は日本人技師だ。」「米国トヨスではあるが、日本人技師には変わりない。」今さらなにをか、いわんやである。 「デーハツも、同じ日本人技師のはずだ。」「なら、ここは勝負しかないな。」 「おう。」 再び、トヨス精神に火が付いた。 太陽炉のトヨス装甲セラミック技術、それの応用である排気タービン技術。 そして、セラミックのジェットエンジンなど、どこにも負けない製品なのだ。 まあ、米国トヨス製ではあるが・・・ 「いつの間にか、米国の潤沢な資金に胡坐をかいていたようだ。」と気が付く技師連中である。 少ない予算で、最高に優れた製品を産み出してきた、日本製のカンバンだ。 「ここは、根本から見直しだ。」と、米国トヨスの技師連中が動き出したのである。 ・・・ そして、発起人の独逸帝国ロンメロ将軍の大会事務所である。 「出場国は、どれだけ集まったか?」 と、役員が集計する。 「うむ、今現在では6ヶ国の戦車だな。」 「世界は100ヶ国以上あるのにか?」 「きみ、いいかね。」「なんだ?」 「戦車を開発して製造できるクニは多くないんだよ。」 「そうなのか。」 「だいたい、この独逸帝国圏内なんか、独逸帝国製しか無いじゃないか。」 「あっ、そうだな。」 「なにを、いまさらだな。」 「では、どれだけかな。」 「10もあれば、いいところだよ。」 そして、参加国は結局10ヶ国と・・・ つまり、独逸帝国、米国、英国、フランス共和国、ソ連、ラィツランド、ローランド、そしてシナと満州国、最後に日本となったのであった。 「これでも、エンジンは自国以外もOKとして10ヶ国だ。」 「自国生産エンジンなら、おそらく3ヶ国だぞ。」 「ヘー、そうなのか。」 「そうだよ、まず米国トヨスだな。」 「あ、あ、有名だからな。」 「そして、日本のデーハツだ。」 「聞いたことがあるぞ。」 「そして、我が独逸帝国だ、それも我が独逸は日本製デーゼルが元なんだぞ。」 「じゃあ、ぁ。」 「そうだよ、実質は米国トヨス対日本のデーハツなんだよ。」 「では、日本対日本なのか。」 「・・・・」 沈黙で答える役員であった。 いつのまにか、日本製が世界を征服しているようである。 ロンメロが生きがいの戦車戦である。 シナでの戦闘で鍛えた独逸帝国は、まさに無双である。 しかし、満州国の米軍戦車隊も勇猛無双との評判だ。 そして、ソ連は独逸帝国製からソ連製へ・・ なんせ、ソ連は共産主義だから、独逸は日本との和解のため距離を置いたからだ。 シナも独逸製からパクリのシナ製、虎戦車である。 ロンメロ軍団にやられっぱなしでは、シナもメンツが・・・
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