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仲間の想いに触れた夜

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おまけに、こんな風に優しくされたら、女性はちょっと誤解しちゃうかも知れないね。


もちろん、私には親しい友達として優しいだけだけど。


理久先生には感謝しかない。


『あの、今日はマンションまで送ります。雪都君、おぶっていきますから』


『ううん、そんなの申し訳ないから』


『いいですよ、甘えて下さい。1人じゃ大変だし、それに何かあったらダメですから』


何か…って、いったいどんなことを想定してるんだろう。


私、もうそこそこ大人だし。


真剣な顔をしてる心配性の理久先生が可愛く思えた。


『本当に大丈夫だよ。近くなんだから』


『何言ってるんですか。日も落ちてきてるし、彩葉先生も雪都君もすごく可愛いんですから、誰かに狙われたら大変です』


か、可愛い!?


真面目な顔で何を言うの?


って、あっ、そっか、それは雪都のことだよね、私じゃなくて。


一瞬、自分が「可愛い」って言われたのかって、勘違いした自分が恥ずかしいよ。


『理久先生は大袈裟だよ。狙われたらって、こんな私なんかを狙う人なんていないから』


さすがにそこまでの妄想には笑ってしまった。


『…そんなこと…わからないです。僕なら…』


『ん?』


『あっ、いや、とにかく危ないですから送ります。一緒に帰りましょう』


あまりにも言ってくれるから、断るのも悪くて…


雪都もいるし、今日は理久先生に甘えようと思った。


『…うん、じゃあ、ごめんね。よろしくお願いします』


『はい』


笑顔で首を縦に振る理久先生。


『弥生はどうするんだろ』


『弥生先生、さっき電話かかってました。盗み聞きするつもりはなかったけど、たまたま話してることが耳に入ってしまって。後で、お迎えに来てくれるらしいです…』


ちょっと困ったような顔をしてる理久先生を見て気づいた。


『まさか、お迎えって…』
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