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笑っててほしい。
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「くーちゃん。俺。
進路決まったんだ。」
「まぁく、ん?」
僕は急に不安になって
まぁくんを見る。
「大学進学をやめて
航空の専門学校へ行くよ。」
「そ…うなの…………。」
「4月から寮に入る。」
「……………遠い、の?」
「あー。……少し、な。
中部地方だ。」
「そっか……………………。」
(また……………会えなくなるんだな…。)
僕は泣かないように必死だった。
「俺…………………………………。
奈那美と別れた。奈那美は俺に
大学に進学して近くにいてほしい、と
言ったけど…。
俺は………自分の夢をとった。
それに…………。
奈那美とはダメだったんだ。」
「まぁくん………。」
「くーちゃん。
…………これ制服のボタン。お守り。」
「…………。ありが、とう。」
「くーちゃん。………これ見て。」
まぁくんは鞄から
タブレットを取り出し
カバーのポケットのところから
ラミネートされた写真を出した。
「………………これ…っ!?」
「ふふふ。くーちゃんとの
ツーショット、写真にしたんだよ。
これ見て元気だしてたんだ。」
「僕も…机のところに
挟んでる、よ。
僕も、元気もらってるよ。」
僕の瞳から涙が一筋零れる。
「くーちゃん……………。
泣くな、よ。」
「…………ごめん。」
「くーちゃんには笑ってて欲しい。」
「……………………………………。」
そっと僕の頬につたった涙を
指でぬぐってくれるまぁくん。
「……………くーちゃんが
高校卒業したらさ。
1度遊びに来いよ。観光しよう?」
「いいの?」
「ああ。俺、それを楽しみに
頑張るからさ。」
「ぼ、僕も!」
「ふふ…。……………………。
また時々LINEしてもいい?」
「!!!………もちろんっ!」
「よかった…。」
まぁくんの満面の笑顔に
僕は涙を拭いた。
「まぁくん、これ。
卒業おめでとう!」
悩みに悩んで選んだプレゼント。
「え………。ありがとう。
開けていい?」
僕が深く頷くとまぁくんは
丁寧に包み紙をあける。
「わぁ…!ボールペン?
Mahitoって名前入ってる!
くーちゃんありがとうね!
これで勉強する!大切にするよ!」
「うん!僕もまぁくんの
ボタンをお守りにがんばる!」
「ふふ…。くーちゃんはさ。
夢とかないの?」
「僕、まだわからなくて…。
早く考えなきゃって思うんだけど…。
親は大学にはとりあえず
行ったら?って言うんだけど…。
あんまりそんな気にもならなくて…」
「くーちゃんはくーちゃんらしく
心のままにやりたいこと
やったらいい、よ。」
そう言っていつものように
ぐりぐりと頭を撫でてくれる。
「………………………うん。」
「くーちゃん………。」
「なぁに?まぁくん。」
「………………………あ、いや。
なんでもない。」
「まぁくん?」
「俺さ、またくーちゃんの
料理食べたいな。」
「!!!……………………。
レパートリー増やしとく!」
「あはは!うん。楽しみにしてる。」
それからもいろんなことを
まぁくんと話した。
楽しい時間はあっという間に
過ぎて別れの時。
「じゃあくーちゃん、元気でな。」
「まぁくんも。がんばってね。」
僕は思い切って手を差し出した。
まぁくんはキュッ、と握ってくれる。
「ふふ…。小さい時はずっと
くーちゃんの手を握ってたなぁ。
あの頃が懐かしい…。」
「まぁくん…。嫌じゃなかった?
僕ずっとひっついてたでしょ?」
「嫌、なんて全然思わなかったよ。
むしろ嬉しかったし安心した。」
「そう…よかった……………。
僕は…僕はずっとずっと
握っていたかったよ。
時が止まればいいのに、と
いつも思ってた。」
「くーちゃん………………。」
「まぁくん!勉強がんばってね。
来年、必ず遊びに行くから!
じゃあ、ね!」
僕は後ろを振り返らずに駆け出した。
涙がたくさん出た。けど…。
でもまたまぁくんに会える。
まぁくんに嫌われているわけではない。
それだけで僕は満足だった。
***********************
結局、奈那美は志望校の
国立の外国語大学に無事に合格し
家から通っている。
新しい彼氏もどうやらできたようだ。
僕は高3になってからバイトをしだした。
それは糀さんのお店。
あのあと両親ともう一度あの店に
食事に行き、その時に
アルバイトを募集していることを
知り頼み込んだのだ。
糀さんは二つ返事でOKしてくれた。
紅李翔くんなら大丈夫だ、と。
裏方で掃除をしたり
ゴミ出しをしたり、と
雑用をこなす。
その合間に僕はシェフの仕事が
どんなものか勉強させてもらった。
お客様を第一に考え料理をし
新鮮なものをいかに美味しく
提供するか素材の味を引き出すか。
みんな真剣に命を懸けて
取り組んでいる。
僕は料理人になりたい、と思った。
大学に進んでほしい、と言う
親を説得するのには
時間がかかったけれど…。
最後は折れてくれて。
僕は高校を出たら糀さんのお店で
修行させてもらえることになった。
進路決まったんだ。」
「まぁく、ん?」
僕は急に不安になって
まぁくんを見る。
「大学進学をやめて
航空の専門学校へ行くよ。」
「そ…うなの…………。」
「4月から寮に入る。」
「……………遠い、の?」
「あー。……少し、な。
中部地方だ。」
「そっか……………………。」
(また……………会えなくなるんだな…。)
僕は泣かないように必死だった。
「俺…………………………………。
奈那美と別れた。奈那美は俺に
大学に進学して近くにいてほしい、と
言ったけど…。
俺は………自分の夢をとった。
それに…………。
奈那美とはダメだったんだ。」
「まぁくん………。」
「くーちゃん。
…………これ制服のボタン。お守り。」
「…………。ありが、とう。」
「くーちゃん。………これ見て。」
まぁくんは鞄から
タブレットを取り出し
カバーのポケットのところから
ラミネートされた写真を出した。
「………………これ…っ!?」
「ふふふ。くーちゃんとの
ツーショット、写真にしたんだよ。
これ見て元気だしてたんだ。」
「僕も…机のところに
挟んでる、よ。
僕も、元気もらってるよ。」
僕の瞳から涙が一筋零れる。
「くーちゃん……………。
泣くな、よ。」
「…………ごめん。」
「くーちゃんには笑ってて欲しい。」
「……………………………………。」
そっと僕の頬につたった涙を
指でぬぐってくれるまぁくん。
「……………くーちゃんが
高校卒業したらさ。
1度遊びに来いよ。観光しよう?」
「いいの?」
「ああ。俺、それを楽しみに
頑張るからさ。」
「ぼ、僕も!」
「ふふ…。……………………。
また時々LINEしてもいい?」
「!!!………もちろんっ!」
「よかった…。」
まぁくんの満面の笑顔に
僕は涙を拭いた。
「まぁくん、これ。
卒業おめでとう!」
悩みに悩んで選んだプレゼント。
「え………。ありがとう。
開けていい?」
僕が深く頷くとまぁくんは
丁寧に包み紙をあける。
「わぁ…!ボールペン?
Mahitoって名前入ってる!
くーちゃんありがとうね!
これで勉強する!大切にするよ!」
「うん!僕もまぁくんの
ボタンをお守りにがんばる!」
「ふふ…。くーちゃんはさ。
夢とかないの?」
「僕、まだわからなくて…。
早く考えなきゃって思うんだけど…。
親は大学にはとりあえず
行ったら?って言うんだけど…。
あんまりそんな気にもならなくて…」
「くーちゃんはくーちゃんらしく
心のままにやりたいこと
やったらいい、よ。」
そう言っていつものように
ぐりぐりと頭を撫でてくれる。
「………………………うん。」
「くーちゃん………。」
「なぁに?まぁくん。」
「………………………あ、いや。
なんでもない。」
「まぁくん?」
「俺さ、またくーちゃんの
料理食べたいな。」
「!!!……………………。
レパートリー増やしとく!」
「あはは!うん。楽しみにしてる。」
それからもいろんなことを
まぁくんと話した。
楽しい時間はあっという間に
過ぎて別れの時。
「じゃあくーちゃん、元気でな。」
「まぁくんも。がんばってね。」
僕は思い切って手を差し出した。
まぁくんはキュッ、と握ってくれる。
「ふふ…。小さい時はずっと
くーちゃんの手を握ってたなぁ。
あの頃が懐かしい…。」
「まぁくん…。嫌じゃなかった?
僕ずっとひっついてたでしょ?」
「嫌、なんて全然思わなかったよ。
むしろ嬉しかったし安心した。」
「そう…よかった……………。
僕は…僕はずっとずっと
握っていたかったよ。
時が止まればいいのに、と
いつも思ってた。」
「くーちゃん………………。」
「まぁくん!勉強がんばってね。
来年、必ず遊びに行くから!
じゃあ、ね!」
僕は後ろを振り返らずに駆け出した。
涙がたくさん出た。けど…。
でもまたまぁくんに会える。
まぁくんに嫌われているわけではない。
それだけで僕は満足だった。
***********************
結局、奈那美は志望校の
国立の外国語大学に無事に合格し
家から通っている。
新しい彼氏もどうやらできたようだ。
僕は高3になってからバイトをしだした。
それは糀さんのお店。
あのあと両親ともう一度あの店に
食事に行き、その時に
アルバイトを募集していることを
知り頼み込んだのだ。
糀さんは二つ返事でOKしてくれた。
紅李翔くんなら大丈夫だ、と。
裏方で掃除をしたり
ゴミ出しをしたり、と
雑用をこなす。
その合間に僕はシェフの仕事が
どんなものか勉強させてもらった。
お客様を第一に考え料理をし
新鮮なものをいかに美味しく
提供するか素材の味を引き出すか。
みんな真剣に命を懸けて
取り組んでいる。
僕は料理人になりたい、と思った。
大学に進んでほしい、と言う
親を説得するのには
時間がかかったけれど…。
最後は折れてくれて。
僕は高校を出たら糀さんのお店で
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