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第四部
査問会②
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控室に繋がる扉から現れたのは茶の髪をきっちりまとめ、すっと背を伸ばし機敏に歩く中年の男性だった。ジーモンの息子ヴィム=リット。表向きはゾルガー家の騎士で階級は小隊長。年齢と家格の割に地位が低いのはさぼり癖があって不真面目だからで、小隊長はそんな彼に責任を持たせるための懲罰的なもの。でも実際は影として自由に動くため。
「この者はジーモンの次男だ」
「ヴィム=リットにごさいます」
恭しく首を垂れる姿は騎士らしく洗練されていた。きっちりと騎士服を着込んでいるだけでもどうかしたのかと思いたくなるのに、マナーも弁えていたなんて……意外過ぎて顔に出てしまいそうだわ。
「貴殿がジーモン殿の息子か」
「はい」
くぐもった声質のギレッセン侯爵に対して、ヴィムははっきりした口調で答えた。さすがは影をまとめるだけあるわ、こんな場でも少しも臆したところがない。いつものにやにやした笑みが消えるとこんな顔だったのね。
「では貴殿に問おう。そこにいる者は貴殿の父親で間違いないか?」
ヴィムの視線が真っ直ぐにギュンター様の向こうにいる男性に向けられた。二、三を数えるほどの間、見極めるように男性をじっと見つめた後、再びギレッセン侯爵に向き直した。
「いえ、あの者は我が父ではございません」
決して大きくなかったけれど、否定する声ははっきりと会場内に伝わった。真面目な表情もきびきびした口調も違和感がありすぎる。顔に出ていないわよね。まさかこんな場で困惑に堪える苦行が待っているとは思わなかったわ。
「間違いはないか。もっと近くで確かめてはどうだ? この距離で判断するのは早計ではないか?」
「いえ、確かめる必要性を感じません。我が父は二十年前に亡くなっております」
「それは真か?」
「はい。父は賊に襲われた旦那様を庇い、背から胸に剣を貫かれ、そのまま増水した川に落ちました」
そんなことがあったのね。ヴォルフ様にとって苦しい思い出だと思って尋ねたことはなかったけれど……
「では、遺体を確認したわけではないのか?」
「いえ、有難いことに亡き大旦那様が父の捜索をお許しくださり、後日遺体を発見しました。今はゾルガー領にある我が家の墓に……」
「き、詭弁だ!!」
淀みなく奏上するヴィムの声を遮ったのはギュンター様だった。清々しいほど優等生を演じるヴィムに対し、必死に怒気を抑え込んでいるように見えた。
「ギュンター卿、勝手に発言されては困りますな」
どこかうんざりしたような響きでギュンター様を制したのは騎士団長だった。
「っ! も、申し訳ございません。しかし、あの者の言うことが真実とは限りませぬ。彼の者たちは当主を守るためなら嘘偽りとて辞さぬでしょう」
「それを言うなら貴殿もであろう? 貴殿が連れて来た証人が嘘偽りを述べないとどうして断言出来る? もっとも、今はまともに話をするのもままならぬようだが」
取り繕うように表情を改めたギュンター様だったけれど、騎士団長は流されなかった。むしろ彼への疑念が増しているように見える。
「これは異なことを! 私めは心から我が国を憂いて……」
「だったら、もっと確実で疑いようのない証拠を用意するべきだったな」
「な……!」
諭すような騎士団長の口調にギュンター様が声を詰まらせた。
「それに……そのジーモンとやら、麻薬を常用している者の症状によく似ているが。貴殿が麻薬を使って操っているのではないか?」
「な、なんと! その様な疑いをかけられるとは心外でございます!」
「だったら、その者を預からせてもらおうか」
「……この者が、何か?」
騎士団長の指摘にギュンター様の声がさっきよりも一段低くなり、すっと表情が消えた。どうしたの? 急に暗みを増した彼に背筋がひやっとする。
「先ほどから様子がおかしい。貴重な証人だろう? 王宮の医師に診せた方がよかろう」
「結構です」
騎士団長の諭すような口調をギュンター様は二もなく拒絶した。その口調は目上の者に対する者ではなく、どこか慇懃無礼に聞こえた。彼の気位の高さが今は驕慢にすら見える。
「ギュンター? 騎士団長の仰る通りだ。その者、先ほどより様子がおかしい。医師に診せた方が……」
「黙れっ!」
義父でもあるノイラート侯爵の勧めを娘婿が怒号で返した。一瞬にして会場内の空気が凍り付く。陛下もご臨席されているのに。その一言で不敬罪に問われてもおかしくないのに。当の本人は声を上げた後、立ったまま俯いて微動だにしない。見えない表情に不安を感じたその時だった。
「ギュンター!?」
声を上げたのは誰だったか、それを確かめる間もなく場が動いた。立ち尽くしているように見えたギュンター様が一気に駆け出したのだ。向かった先は……
「っ!」
白目が赤黄色く濁り、狂気に侵されているような目と合った瞬間、身体が硬直した。狙われていると全身で理解しているのに、彼から放たれる鬼気迫る圧に足が床に縫い付けられたように動かない。
「イルーゼ様っ!!」
親友の声が遠くに聞こえた気がしたけれど、次の瞬間、目の前でギュンター様が転び、その勢いのまま並べられた椅子の群れの中へ頭から突っ込んでいった。ガラガラと椅子が倒れる音だけが響く。だ、大丈夫なの?
「無事か?」
「は、はい……」
何が起きたのかわからないまま、ヴォルフ様の問いかけに答えていた。ギュンター様の上に落ちた椅子がまだ音を立てている。木の椅子、しかもここで使われているものは立派な造りだから結構重いはず。あれって相当痛いのではないかしら? 勢い余って転んだの? それにしてはずいぶん派手だったけれど……
ふとヴィムが視界に入った。さっきまでの礼儀正しさを保ちながらも目には笑みが見えた。もしかして……彼が何かやったの? 可能性はあるわね。気になるけれどここで問いただすわけにはいかないわ。そうしている間にも騎士たちが椅子の下敷きになっているギュンター様を引っ張り出していた。
「放せっ!! 放せぇええ!!」
椅子に頭をぶつけたのか、頭から血を流したままギュンター様が激しく身をよじり、捕らえようとする騎士たち相手に抵抗していた。それでも多勢に無勢、しかも鍛錬などしていなさそうなお腹の出た身体ではどうしようもないわよね。あっという間に後ろ手に縛られた。それでも逃げ出そうと身を揺らし、罵詈雑言を放っている。
「いい加減に観念しろ」
「黙れっ!! 俺は、俺はノイラートの当主になる男だ!! 貴様らなどに命令される謂れはないっ!!」
騎士団長が呆れを隠さずにそう告げたけれど、ギュンター様は尚も抵抗していた。どうしたというのかしら? フリーデル公爵と共謀してヴォルフ様を襲った時はもっと潔かったわ。
「お前の負けだ、ギュンター」
「くそっ!! ゾルガー!! この悪魔が!! 貴様さえいなければ俺は、俺はノイラートを継げたものを!!」
淡々と告げたヴォルフ様に返ってきたのは罵る言葉だった。どうしてそこまでヴォルフ様を悪し様に言えるの? そう叫ぶ彼の形相の方がずっと悪魔のように見えるわ。第一ヴォルフ様がいらっしゃらなかったらって……いえ、彼が恨む一因は確かにヴォルフ様にもあるわ。だけど、彼がノイラートの当主になれなくなったのは彼自身の行いのせいじゃない。夫人を裏切らなければ当主になれたのに。自ら機会を逃したのに逆恨みもいいところだわ。
「往生際が悪いよ、ギュンター」
騎士団長らを従えて声をかけたのは陛下だった。目には汚物を見るような蔑みが強く込められていた。ヴォルフ様大好きの陛下らしいと言えばらしいけれど。
「はっ!! そう言っていられるのも今のうちだ。その男はいつか貴様の地位を奪うだろうよ」
「兄上はそんなことはなさらないよ」
「どうだかな。その男は嫁を守るためなら兄弟であろうと牙を剥くだろうよ。そいつはそういう奴だ」
それは呪いの呪文のように暗く忌まわしく響いた。だけど、そんなことはあり得ないわ。ヴォルフ様はいつだって冷静で道を間違えるようなことはなさらないもの。
「ははっ、確かに兄上なら夫人のために王位を手にしようとお考えになってもおかしくないね。だけど、それでも兄上はそんなことはなさらないよ」
陛下が楽しそうに、でもはっきりとそう断言された。当たり前じゃない、ヴォルフ様は私情で動かれたりしないわ。それも私のためにだなんて。
「……どうしてそう言い切れる?」
「簡単なことさ。夫人がそれを望まないから」
どうしてそんなこともわからないんだと言わんばかりの陛下に、ギュンター様が目を丸くしたけれど……どうしてそこで驚くのよ。王位簒奪なんて恐れ多いこと、ごめんだわ。仮にヴォルフ様が望まれたら全力で止めるわよ。第一、王妃なんて私には荷が重すぎるし、子どもたちとの時間が減るから遠慮したいわ。
「この者はジーモンの次男だ」
「ヴィム=リットにごさいます」
恭しく首を垂れる姿は騎士らしく洗練されていた。きっちりと騎士服を着込んでいるだけでもどうかしたのかと思いたくなるのに、マナーも弁えていたなんて……意外過ぎて顔に出てしまいそうだわ。
「貴殿がジーモン殿の息子か」
「はい」
くぐもった声質のギレッセン侯爵に対して、ヴィムははっきりした口調で答えた。さすがは影をまとめるだけあるわ、こんな場でも少しも臆したところがない。いつものにやにやした笑みが消えるとこんな顔だったのね。
「では貴殿に問おう。そこにいる者は貴殿の父親で間違いないか?」
ヴィムの視線が真っ直ぐにギュンター様の向こうにいる男性に向けられた。二、三を数えるほどの間、見極めるように男性をじっと見つめた後、再びギレッセン侯爵に向き直した。
「いえ、あの者は我が父ではございません」
決して大きくなかったけれど、否定する声ははっきりと会場内に伝わった。真面目な表情もきびきびした口調も違和感がありすぎる。顔に出ていないわよね。まさかこんな場で困惑に堪える苦行が待っているとは思わなかったわ。
「間違いはないか。もっと近くで確かめてはどうだ? この距離で判断するのは早計ではないか?」
「いえ、確かめる必要性を感じません。我が父は二十年前に亡くなっております」
「それは真か?」
「はい。父は賊に襲われた旦那様を庇い、背から胸に剣を貫かれ、そのまま増水した川に落ちました」
そんなことがあったのね。ヴォルフ様にとって苦しい思い出だと思って尋ねたことはなかったけれど……
「では、遺体を確認したわけではないのか?」
「いえ、有難いことに亡き大旦那様が父の捜索をお許しくださり、後日遺体を発見しました。今はゾルガー領にある我が家の墓に……」
「き、詭弁だ!!」
淀みなく奏上するヴィムの声を遮ったのはギュンター様だった。清々しいほど優等生を演じるヴィムに対し、必死に怒気を抑え込んでいるように見えた。
「ギュンター卿、勝手に発言されては困りますな」
どこかうんざりしたような響きでギュンター様を制したのは騎士団長だった。
「っ! も、申し訳ございません。しかし、あの者の言うことが真実とは限りませぬ。彼の者たちは当主を守るためなら嘘偽りとて辞さぬでしょう」
「それを言うなら貴殿もであろう? 貴殿が連れて来た証人が嘘偽りを述べないとどうして断言出来る? もっとも、今はまともに話をするのもままならぬようだが」
取り繕うように表情を改めたギュンター様だったけれど、騎士団長は流されなかった。むしろ彼への疑念が増しているように見える。
「これは異なことを! 私めは心から我が国を憂いて……」
「だったら、もっと確実で疑いようのない証拠を用意するべきだったな」
「な……!」
諭すような騎士団長の口調にギュンター様が声を詰まらせた。
「それに……そのジーモンとやら、麻薬を常用している者の症状によく似ているが。貴殿が麻薬を使って操っているのではないか?」
「な、なんと! その様な疑いをかけられるとは心外でございます!」
「だったら、その者を預からせてもらおうか」
「……この者が、何か?」
騎士団長の指摘にギュンター様の声がさっきよりも一段低くなり、すっと表情が消えた。どうしたの? 急に暗みを増した彼に背筋がひやっとする。
「先ほどから様子がおかしい。貴重な証人だろう? 王宮の医師に診せた方がよかろう」
「結構です」
騎士団長の諭すような口調をギュンター様は二もなく拒絶した。その口調は目上の者に対する者ではなく、どこか慇懃無礼に聞こえた。彼の気位の高さが今は驕慢にすら見える。
「ギュンター? 騎士団長の仰る通りだ。その者、先ほどより様子がおかしい。医師に診せた方が……」
「黙れっ!」
義父でもあるノイラート侯爵の勧めを娘婿が怒号で返した。一瞬にして会場内の空気が凍り付く。陛下もご臨席されているのに。その一言で不敬罪に問われてもおかしくないのに。当の本人は声を上げた後、立ったまま俯いて微動だにしない。見えない表情に不安を感じたその時だった。
「ギュンター!?」
声を上げたのは誰だったか、それを確かめる間もなく場が動いた。立ち尽くしているように見えたギュンター様が一気に駆け出したのだ。向かった先は……
「っ!」
白目が赤黄色く濁り、狂気に侵されているような目と合った瞬間、身体が硬直した。狙われていると全身で理解しているのに、彼から放たれる鬼気迫る圧に足が床に縫い付けられたように動かない。
「イルーゼ様っ!!」
親友の声が遠くに聞こえた気がしたけれど、次の瞬間、目の前でギュンター様が転び、その勢いのまま並べられた椅子の群れの中へ頭から突っ込んでいった。ガラガラと椅子が倒れる音だけが響く。だ、大丈夫なの?
「無事か?」
「は、はい……」
何が起きたのかわからないまま、ヴォルフ様の問いかけに答えていた。ギュンター様の上に落ちた椅子がまだ音を立てている。木の椅子、しかもここで使われているものは立派な造りだから結構重いはず。あれって相当痛いのではないかしら? 勢い余って転んだの? それにしてはずいぶん派手だったけれど……
ふとヴィムが視界に入った。さっきまでの礼儀正しさを保ちながらも目には笑みが見えた。もしかして……彼が何かやったの? 可能性はあるわね。気になるけれどここで問いただすわけにはいかないわ。そうしている間にも騎士たちが椅子の下敷きになっているギュンター様を引っ張り出していた。
「放せっ!! 放せぇええ!!」
椅子に頭をぶつけたのか、頭から血を流したままギュンター様が激しく身をよじり、捕らえようとする騎士たち相手に抵抗していた。それでも多勢に無勢、しかも鍛錬などしていなさそうなお腹の出た身体ではどうしようもないわよね。あっという間に後ろ手に縛られた。それでも逃げ出そうと身を揺らし、罵詈雑言を放っている。
「いい加減に観念しろ」
「黙れっ!! 俺は、俺はノイラートの当主になる男だ!! 貴様らなどに命令される謂れはないっ!!」
騎士団長が呆れを隠さずにそう告げたけれど、ギュンター様は尚も抵抗していた。どうしたというのかしら? フリーデル公爵と共謀してヴォルフ様を襲った時はもっと潔かったわ。
「お前の負けだ、ギュンター」
「くそっ!! ゾルガー!! この悪魔が!! 貴様さえいなければ俺は、俺はノイラートを継げたものを!!」
淡々と告げたヴォルフ様に返ってきたのは罵る言葉だった。どうしてそこまでヴォルフ様を悪し様に言えるの? そう叫ぶ彼の形相の方がずっと悪魔のように見えるわ。第一ヴォルフ様がいらっしゃらなかったらって……いえ、彼が恨む一因は確かにヴォルフ様にもあるわ。だけど、彼がノイラートの当主になれなくなったのは彼自身の行いのせいじゃない。夫人を裏切らなければ当主になれたのに。自ら機会を逃したのに逆恨みもいいところだわ。
「往生際が悪いよ、ギュンター」
騎士団長らを従えて声をかけたのは陛下だった。目には汚物を見るような蔑みが強く込められていた。ヴォルフ様大好きの陛下らしいと言えばらしいけれど。
「はっ!! そう言っていられるのも今のうちだ。その男はいつか貴様の地位を奪うだろうよ」
「兄上はそんなことはなさらないよ」
「どうだかな。その男は嫁を守るためなら兄弟であろうと牙を剥くだろうよ。そいつはそういう奴だ」
それは呪いの呪文のように暗く忌まわしく響いた。だけど、そんなことはあり得ないわ。ヴォルフ様はいつだって冷静で道を間違えるようなことはなさらないもの。
「ははっ、確かに兄上なら夫人のために王位を手にしようとお考えになってもおかしくないね。だけど、それでも兄上はそんなことはなさらないよ」
陛下が楽しそうに、でもはっきりとそう断言された。当たり前じゃない、ヴォルフ様は私情で動かれたりしないわ。それも私のためにだなんて。
「……どうしてそう言い切れる?」
「簡単なことさ。夫人がそれを望まないから」
どうしてそんなこともわからないんだと言わんばかりの陛下に、ギュンター様が目を丸くしたけれど……どうしてそこで驚くのよ。王位簒奪なんて恐れ多いこと、ごめんだわ。仮にヴォルフ様が望まれたら全力で止めるわよ。第一、王妃なんて私には荷が重すぎるし、子どもたちとの時間が減るから遠慮したいわ。
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