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第四部
夫からの提案
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「お、叔父上、何を仰って……」
腰を浮かさんばかりにフレディが声と身体を震わせたけれど、その心情は痛いほどにわかるわ。私も昨夜、この話を聞かされた時は驚いたし、ヴォルフ様が冗談を仰るようになったのかと別の意味で戦慄したもの。働き盛りで体調に陰りはなく、瑕疵もない現状では爵位を譲る利がないから。だけど……
「叔父上、どうしてですか? まさか、体調に何か問題が……」
「体調に問題はない。だが、この先俺が筆頭侯爵であることがこの国に悪影響を及ぼす可能性がある」
「あ、悪影響って……」
フレディの声が嗄れ、薄緑の瞳は真意を探ろうと真っ直ぐにヴォルフ様に向けられていた。誰よりも尊敬し目標としていた叔父の真意を図りかねて混乱しているのね。それでも……以前のように取り乱したりはしていない。だからこそ、今だと思われたのかもしれないけれど。
私が当主の座をフレディに譲ると聞かされたのは昨夜、湯浴みも終え二人きりで寝酒を嗜んでいた時だった。
「イルーゼ、聞きたいことがある」
その声に振り向くと、蒸留酒が注がれたグラスを手に、ヴォルフ様が真っ直ぐに私を見ていた。何かしら?
「俺が、爵位をフレディに譲ると言ったら、反対するか?」
その問いは予想していたどれとも掛け離れていて、すぐには理解出来なかった。爵位をフレディに? 現状でそんなことをする必要なんて……もしかして?
「ヴォルフ様、まさか毒が?」
心当たりといえば、査問会でジーモンから受けた傷のこと。用心していたけれどやはり毒が塗られていたの? 解毒剤も飲まれたし、今だってどこかがお悪いようには見えないけれど、当主を務めるのが難しいほどの症状が? 思い当たった可能性に全身の血がどこかへ流れ出るような感覚を覚えた。
「毒の心配はない」
その言葉に安堵したいけれど、だったら何故? その疑問が拭えなければ安心など出来そうになかった。
「俺が筆頭侯爵でいることが、この国にとっていいと思えないからだ」
「何を、仰って……」
誰よりも、もしかしたら国王陛下よりも国と民のことを考えていらっしゃったヴォルフ様なのに? 誰に告げるでもなく、黙々と民の生活を守るために尽力してくださっていたのを私は知っている。陛下や宰相閣下たちが気付かないことも指摘し、他国の怪しい動きにも目をやり、この国の安定のために尽くしてこられたヴォルフ様が、この国の枷になると?
「どうしてですの? ヴォルフ様は誰よりも国のことを……」
「俺はやりすぎたのかもしれない」
「やりすぎたって……」
いつも通り感情の変化がないヴォルフ様。だからその心中を察するのは簡単ではないけれど、最近はようやく理解出来るようになってきたと思っていた。だけど、今のヴォルフ様のお心が……見えない。
「先々王の負の遺産を払拭し、国とゾルガーの力を取り戻すためにやってきた。ようやく国が安定したと、王が外遊に出ても揺らぐことはないと思っていた。だが、現実は違った」
それは……この度のイステルとギュンター様が陛下の不在に乗じてヴォルフ様に冤罪を被せようとしたことを指していらっしゃるのね。だけど、それはヴォルフ様の過失ではないわ。イステルやギュンター様が己の立場も忘れて私欲に走った結果だもの。一方でヴォルフ様は寝食を惜しんで国のために働かれていたわ。だからヴォルフ様が気にされる必要など一つもないのに。
「ですが、ヴォルフ様は誰よりも国のために尽くしてこられましたわ」
「だが、周囲はそうは思わなかった。お前も見ただろう、裁判や査問会で貴族らが俺を見る目を」
そう言われると何も言い返せなかった。五侯爵家や一部の上位貴族はまだしも、貴族の中にはやはりそうだったかと疑惑を信じる者たちが少なからずいた。ヴォルフ様に非がないことは証明されたけれど、ヴォルフ様は疑惑を向けられたことそのものを問題視されているのね。
「急ぎ過ぎたんだろう。今の俺なら簒奪は容易いと、誰もがそう感じるほどに」
「否定、出来ませんわね」
悲しいけれどそれが現実だわ。そう、今回は事なきを得たけれど、また時が経てば同じような話は必ず上がって来るでしょうね。これまでだって何度も噂になっていたのだから。そして、疑惑が上がるたびにヴォルフ様の名に傷がついていく。今は陛下がヴォルフ様を慕っていらっしゃるから問題ないけれど、もし代替わりされたら? 陛下との間にある親密さはリカード様にはないだけに、緻密に仕組まれたら今度こそ冤罪だと証明することが出来ないかもしれない。
「王もエーリックも俺を頼りすぎている。奴らは何も考えずに俺が提案したことを受け入れるだろう。五侯爵家もだ。俺に物申せるのは今やランベルツくらいだ。ベルトラムは年若く経験が足りず、それはエーリックも同じ。アルトナーも子のことがあるから俺に強く出られない」
確かに仰る通りね。今ヴォルフ様に物申せる人なんかいないわ。公的にも立場的にもそれが出来るのは陛下お一人だけど、その陛下があれだもの。
「だから、爵位をフレディに譲って、一線を引かれると」
「ああ。今のフレディなら筆頭侯爵の務めも果たせるだろう。力関係的にもちょうどいい。元々五侯爵家は特定の者に権力が集中しすぎないようにと、互いに監視し合って暴走しないようにとの考えから生み出されたものだ。当主の代替わりが進み、若い者は年も近く交流もある。年寄りが暴走しても三人いれば止められるだろう」
暴走って……でも、いつの時代も野心に囚われてミュンターの前当主のような者が現れる可能性はないとはいえないのよね。今危険そうなのはランベルツかしら? マルレーネ様が王太子妃になり、いずれ王妃となれば侯爵が野心を持って……はないとは言い切れない。そうなった時、フレディとエルマ様、エーリック様が共闘すればその野心を抑えることは出来るはず。
「王も五侯爵家も、俺に任せておけばいいと考えている。俺が急にいなくなれば行き詰るだろう。俺は不老不死ではない。それでは困る」
「そう、ですわね」
その空気は私も感じていたわ。陛下を筆頭にヴォルフ様に任せておけば大丈夫だと、問題ないと皆が考えている。だけどそこで思考を止めてしまったら失った時の衝撃は図り知れない……
「王は自分で考えて国を導く義務があるが、俺が近くにいるとあれが成長せん」
「……それで、爵位を譲られるのですね」
「ああ」
ヴォルフ様の仰ることは、正しいわ。私も皆がヴォルフ様を頼りにし過ぎていると感じるもの。ヴォルフ様に私欲がなく、常に公明正大でいらっしゃるから問題は起きていないけれど、それが永遠に続くわけもない。
「わかりましたわ。ヴォルフ様のお心のままに」
「お前はいいのか?」
「私、ですか?」
「お前は筆頭侯爵夫人になるためにここに来た。まだ若い、前当主夫人と呼ばれるには早すぎるだろう」
思いもしない指摘だった。確かに同じ年の方々はまだ若夫人と呼ばれ、爵位も義父が持っている方ばかり。この年で隠居している方なんていないわよね。だけど……
「私は、構いませんわ」
「本当にいいのか?」
「最初は、誰にも侮られたくなくて、両親や姉を見返してやりたくてここに参りましたけれど……今、私は幸せです。爵位などどうでもいいくらいに」
何も隠居したからって何もかもを失うわけじゃない。前侯爵夫人の称号は社交界では変わらず力を持つし、ゾルガー家の一員となった私を侮る者はいない。フレディがザーラが私たちを追い出すことはないし。筆頭侯爵夫人でなくなったら……今ほど社交に出る必要はなくなるわよね。家政の仕事もザーラの担当になるし。あら、そう考えると今よりも自由になる時間が増えるわよね。王都にいなきゃいけない理由もないし……
「あの……」
「何だ?」
「悪くないと、思います」
「悪くない?」
珍しくヴォルフ様の声や表情に揺らぎを感じたわ。だけど、そう思われても仕方ないわよね。普通、当主夫人の座を失くすことは決して喜ばれることじゃないもの。
「だって、今までよりも自由な時間は増えますし、社交シーズンだからって王都にいなければいけない義務もありませんし」
「まぁ、そうなるな」
「ヴォルフ様は? ヴォルフ様のお仕事はフレディが担うのですよね」
「ああ。まぁ、さすがに一人では無理だろうから手は貸すが」
そうよね、だったらヴォルフ様も今よりもずっと自由な時間が出来るわ。それなら子どもたちと過ごす時間も増やせるし、領地にも今より頻繁に行ける。もしかしたら海だって……
「私には何の異論もございませんわ」
なぜかしら? とてもいい提案に思えてきたわ。ヴォルフ様と子どもたちとの時間をゆったりと過ごせるなんて、もしかしたら最善なのではないかしら?
腰を浮かさんばかりにフレディが声と身体を震わせたけれど、その心情は痛いほどにわかるわ。私も昨夜、この話を聞かされた時は驚いたし、ヴォルフ様が冗談を仰るようになったのかと別の意味で戦慄したもの。働き盛りで体調に陰りはなく、瑕疵もない現状では爵位を譲る利がないから。だけど……
「叔父上、どうしてですか? まさか、体調に何か問題が……」
「体調に問題はない。だが、この先俺が筆頭侯爵であることがこの国に悪影響を及ぼす可能性がある」
「あ、悪影響って……」
フレディの声が嗄れ、薄緑の瞳は真意を探ろうと真っ直ぐにヴォルフ様に向けられていた。誰よりも尊敬し目標としていた叔父の真意を図りかねて混乱しているのね。それでも……以前のように取り乱したりはしていない。だからこそ、今だと思われたのかもしれないけれど。
私が当主の座をフレディに譲ると聞かされたのは昨夜、湯浴みも終え二人きりで寝酒を嗜んでいた時だった。
「イルーゼ、聞きたいことがある」
その声に振り向くと、蒸留酒が注がれたグラスを手に、ヴォルフ様が真っ直ぐに私を見ていた。何かしら?
「俺が、爵位をフレディに譲ると言ったら、反対するか?」
その問いは予想していたどれとも掛け離れていて、すぐには理解出来なかった。爵位をフレディに? 現状でそんなことをする必要なんて……もしかして?
「ヴォルフ様、まさか毒が?」
心当たりといえば、査問会でジーモンから受けた傷のこと。用心していたけれどやはり毒が塗られていたの? 解毒剤も飲まれたし、今だってどこかがお悪いようには見えないけれど、当主を務めるのが難しいほどの症状が? 思い当たった可能性に全身の血がどこかへ流れ出るような感覚を覚えた。
「毒の心配はない」
その言葉に安堵したいけれど、だったら何故? その疑問が拭えなければ安心など出来そうになかった。
「俺が筆頭侯爵でいることが、この国にとっていいと思えないからだ」
「何を、仰って……」
誰よりも、もしかしたら国王陛下よりも国と民のことを考えていらっしゃったヴォルフ様なのに? 誰に告げるでもなく、黙々と民の生活を守るために尽力してくださっていたのを私は知っている。陛下や宰相閣下たちが気付かないことも指摘し、他国の怪しい動きにも目をやり、この国の安定のために尽くしてこられたヴォルフ様が、この国の枷になると?
「どうしてですの? ヴォルフ様は誰よりも国のことを……」
「俺はやりすぎたのかもしれない」
「やりすぎたって……」
いつも通り感情の変化がないヴォルフ様。だからその心中を察するのは簡単ではないけれど、最近はようやく理解出来るようになってきたと思っていた。だけど、今のヴォルフ様のお心が……見えない。
「先々王の負の遺産を払拭し、国とゾルガーの力を取り戻すためにやってきた。ようやく国が安定したと、王が外遊に出ても揺らぐことはないと思っていた。だが、現実は違った」
それは……この度のイステルとギュンター様が陛下の不在に乗じてヴォルフ様に冤罪を被せようとしたことを指していらっしゃるのね。だけど、それはヴォルフ様の過失ではないわ。イステルやギュンター様が己の立場も忘れて私欲に走った結果だもの。一方でヴォルフ様は寝食を惜しんで国のために働かれていたわ。だからヴォルフ様が気にされる必要など一つもないのに。
「ですが、ヴォルフ様は誰よりも国のために尽くしてこられましたわ」
「だが、周囲はそうは思わなかった。お前も見ただろう、裁判や査問会で貴族らが俺を見る目を」
そう言われると何も言い返せなかった。五侯爵家や一部の上位貴族はまだしも、貴族の中にはやはりそうだったかと疑惑を信じる者たちが少なからずいた。ヴォルフ様に非がないことは証明されたけれど、ヴォルフ様は疑惑を向けられたことそのものを問題視されているのね。
「急ぎ過ぎたんだろう。今の俺なら簒奪は容易いと、誰もがそう感じるほどに」
「否定、出来ませんわね」
悲しいけれどそれが現実だわ。そう、今回は事なきを得たけれど、また時が経てば同じような話は必ず上がって来るでしょうね。これまでだって何度も噂になっていたのだから。そして、疑惑が上がるたびにヴォルフ様の名に傷がついていく。今は陛下がヴォルフ様を慕っていらっしゃるから問題ないけれど、もし代替わりされたら? 陛下との間にある親密さはリカード様にはないだけに、緻密に仕組まれたら今度こそ冤罪だと証明することが出来ないかもしれない。
「王もエーリックも俺を頼りすぎている。奴らは何も考えずに俺が提案したことを受け入れるだろう。五侯爵家もだ。俺に物申せるのは今やランベルツくらいだ。ベルトラムは年若く経験が足りず、それはエーリックも同じ。アルトナーも子のことがあるから俺に強く出られない」
確かに仰る通りね。今ヴォルフ様に物申せる人なんかいないわ。公的にも立場的にもそれが出来るのは陛下お一人だけど、その陛下があれだもの。
「だから、爵位をフレディに譲って、一線を引かれると」
「ああ。今のフレディなら筆頭侯爵の務めも果たせるだろう。力関係的にもちょうどいい。元々五侯爵家は特定の者に権力が集中しすぎないようにと、互いに監視し合って暴走しないようにとの考えから生み出されたものだ。当主の代替わりが進み、若い者は年も近く交流もある。年寄りが暴走しても三人いれば止められるだろう」
暴走って……でも、いつの時代も野心に囚われてミュンターの前当主のような者が現れる可能性はないとはいえないのよね。今危険そうなのはランベルツかしら? マルレーネ様が王太子妃になり、いずれ王妃となれば侯爵が野心を持って……はないとは言い切れない。そうなった時、フレディとエルマ様、エーリック様が共闘すればその野心を抑えることは出来るはず。
「王も五侯爵家も、俺に任せておけばいいと考えている。俺が急にいなくなれば行き詰るだろう。俺は不老不死ではない。それでは困る」
「そう、ですわね」
その空気は私も感じていたわ。陛下を筆頭にヴォルフ様に任せておけば大丈夫だと、問題ないと皆が考えている。だけどそこで思考を止めてしまったら失った時の衝撃は図り知れない……
「王は自分で考えて国を導く義務があるが、俺が近くにいるとあれが成長せん」
「……それで、爵位を譲られるのですね」
「ああ」
ヴォルフ様の仰ることは、正しいわ。私も皆がヴォルフ様を頼りにし過ぎていると感じるもの。ヴォルフ様に私欲がなく、常に公明正大でいらっしゃるから問題は起きていないけれど、それが永遠に続くわけもない。
「わかりましたわ。ヴォルフ様のお心のままに」
「お前はいいのか?」
「私、ですか?」
「お前は筆頭侯爵夫人になるためにここに来た。まだ若い、前当主夫人と呼ばれるには早すぎるだろう」
思いもしない指摘だった。確かに同じ年の方々はまだ若夫人と呼ばれ、爵位も義父が持っている方ばかり。この年で隠居している方なんていないわよね。だけど……
「私は、構いませんわ」
「本当にいいのか?」
「最初は、誰にも侮られたくなくて、両親や姉を見返してやりたくてここに参りましたけれど……今、私は幸せです。爵位などどうでもいいくらいに」
何も隠居したからって何もかもを失うわけじゃない。前侯爵夫人の称号は社交界では変わらず力を持つし、ゾルガー家の一員となった私を侮る者はいない。フレディがザーラが私たちを追い出すことはないし。筆頭侯爵夫人でなくなったら……今ほど社交に出る必要はなくなるわよね。家政の仕事もザーラの担当になるし。あら、そう考えると今よりも自由になる時間が増えるわよね。王都にいなきゃいけない理由もないし……
「あの……」
「何だ?」
「悪くないと、思います」
「悪くない?」
珍しくヴォルフ様の声や表情に揺らぎを感じたわ。だけど、そう思われても仕方ないわよね。普通、当主夫人の座を失くすことは決して喜ばれることじゃないもの。
「だって、今までよりも自由な時間は増えますし、社交シーズンだからって王都にいなければいけない義務もありませんし」
「まぁ、そうなるな」
「ヴォルフ様は? ヴォルフ様のお仕事はフレディが担うのですよね」
「ああ。まぁ、さすがに一人では無理だろうから手は貸すが」
そうよね、だったらヴォルフ様も今よりもずっと自由な時間が出来るわ。それなら子どもたちと過ごす時間も増やせるし、領地にも今より頻繁に行ける。もしかしたら海だって……
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