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第三章 親父たちの航悔(航海?)
親父たちの航海四日目 夕方2
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前回までのあらすじ
豪華客船ダメダニック号から避難する為に、教授は操舵室を船に改造し、操舵丸と名づけた。
親父たちは脱出のために準備を始めた。
「うむ、準備はできたし、脱出するとしようではないか!」
乗り気の教授と違って、他の親父たちの表情は暗かった。
「絶対に悪い予感しかしない!」
「右に同じ!」
「左に同じでござる!」
「肯定であります!」
「うむ、諸君!なぜそんなに暗いのかね?」
「教授!この状況を見て何とも思わないのか?」
親父たちの乗った操舵室の船は弦で引っ張られる矢のごとく、少しずつ後ろに下がっていく。
「うむ、何か問題でもあるのかね?」
「「「「充分問題だ(でござる)!」」」」
教授がまともな物を作るわけがないことを、親父たちはわかっていた。
わかっていたが、納得はしていなかった。
「船長達が逃げ出さなければ、こんな目に会わかったのに……」
「船乗り失格でござる!」
「そうだな!船長達が悪い!」
「肯定であります!」
納得できない親父たちは逃げ出した船長達に責任転嫁の愚痴を言った。
「うむ、諸君!それはちょっと違うぞ!国際海事協定で船長は船と全乗船者に対して責任を負うと定めているが、最後まで船に残るべきとは明記されていないよ!」
「「「「…………!!」」」」
「うむ、諸君らが納得しないものわからないでもないが、ここは異世界だよ!我々あの常識は通じないことがある。それはこの旅でわかっていたことだろう!」
「教授の言うことももっともだが…………」
「なんか納得できない!」
「同じでござる!」
「肯定であります!」
そんな親父たちの会話の間に船は後ろに下がるのをやめた。
「うむ、出発の用意はできたようだね!では出発するとしよう!」
教授の言葉に親父たちの間に緊張感がはしる。
「うむ、操舵丸。出発進行!」
そう言って教授は手元のレバーを引く。
操舵丸が勢いよく、空を飛んだ。
「ロボット兵器に乗って、出撃するパイロットの気持ちがこの年になって、わかった!」
「奇遇だな!ワシも同じことを考えていた!」
「もうすぐ海上に着地するでござる!」
「肯定であります!」
「…………」
親父たちの会話の中で教授だけが、無言だったのは気絶していたからだ。
そのことに親父たちは誰も気づいていなった。
この後、操舵丸は海上を水きりの様に跳ねながら着地した。
操舵丸の中にいた親父たちが酔ったのは言うまでもない出来事であった。
豪華客船ダメダニック号から避難する為に、教授は操舵室を船に改造し、操舵丸と名づけた。
親父たちは脱出のために準備を始めた。
「うむ、準備はできたし、脱出するとしようではないか!」
乗り気の教授と違って、他の親父たちの表情は暗かった。
「絶対に悪い予感しかしない!」
「右に同じ!」
「左に同じでござる!」
「肯定であります!」
「うむ、諸君!なぜそんなに暗いのかね?」
「教授!この状況を見て何とも思わないのか?」
親父たちの乗った操舵室の船は弦で引っ張られる矢のごとく、少しずつ後ろに下がっていく。
「うむ、何か問題でもあるのかね?」
「「「「充分問題だ(でござる)!」」」」
教授がまともな物を作るわけがないことを、親父たちはわかっていた。
わかっていたが、納得はしていなかった。
「船長達が逃げ出さなければ、こんな目に会わかったのに……」
「船乗り失格でござる!」
「そうだな!船長達が悪い!」
「肯定であります!」
納得できない親父たちは逃げ出した船長達に責任転嫁の愚痴を言った。
「うむ、諸君!それはちょっと違うぞ!国際海事協定で船長は船と全乗船者に対して責任を負うと定めているが、最後まで船に残るべきとは明記されていないよ!」
「「「「…………!!」」」」
「うむ、諸君らが納得しないものわからないでもないが、ここは異世界だよ!我々あの常識は通じないことがある。それはこの旅でわかっていたことだろう!」
「教授の言うことももっともだが…………」
「なんか納得できない!」
「同じでござる!」
「肯定であります!」
そんな親父たちの会話の間に船は後ろに下がるのをやめた。
「うむ、出発の用意はできたようだね!では出発するとしよう!」
教授の言葉に親父たちの間に緊張感がはしる。
「うむ、操舵丸。出発進行!」
そう言って教授は手元のレバーを引く。
操舵丸が勢いよく、空を飛んだ。
「ロボット兵器に乗って、出撃するパイロットの気持ちがこの年になって、わかった!」
「奇遇だな!ワシも同じことを考えていた!」
「もうすぐ海上に着地するでござる!」
「肯定であります!」
「…………」
親父たちの会話の中で教授だけが、無言だったのは気絶していたからだ。
そのことに親父たちは誰も気づいていなった。
この後、操舵丸は海上を水きりの様に跳ねながら着地した。
操舵丸の中にいた親父たちが酔ったのは言うまでもない出来事であった。
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