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水神殿編
1-15 深夜の語らい
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会議が終わり、神殿に向かう最中にフィリアが声を掛けてきた。
カリナ隊長はまだ話があると宿舎に残っている。
「大丈夫かリョウマ? 其方、獣魔を殺すのは初めてじゃったのだろう? しかも最初から人型の獣魔はきつかったのではないか?」
命を奪って糧を得る。そのことに忌避感はない。
今回の場合は見た目が人に近いから躊躇したのだ。だが人を襲う害獣は即殺すべきだ。
俺はそんな事より、気にかけて心配してくれるフィリアの気持ちが嬉しかった。
「少し躊躇ったけど、問題ないです。人を襲う害獣は即殺が基本でしょ?」
俺の言葉を聞いたフィリアは少し迷ったそぶりをしながら、諭すように言った。
「なあリョウマよ。あいつらは人を襲う、人の立場から考えれば殺して当然じゃな。じゃがな、あやつらも魔法を使える、この意味が解るか?」
「……神の祝福を得ている?」
「そうじゃ、ちゃんと存在を神に認められているのじゃ。あやつらも子を産み育て、家族を作って愛し合っておる。それが明日行く集落を形成しておるのじゃ。その事は頭に止めておくのじゃぞ」
「俺は……」
「なに、難しく考えるでない。巫女や姫騎士が万が一捕まったら、犯され孕まされ死ぬまで産床にされるのじゃ。妾は死んでも嫌じゃ! 死んだ方がましじゃ。あやつらは人と相容れない存在、即殺すのじゃ! 良いな? 変な同情や気配りは無用じゃぞ?」
「エッ~!? じゃあなんで態々俺が戸惑うようなこと吹き込むんですか?」
「猟師は獣を狩って糧を得ているじゃろ? でも中には貴族なんかがそうじゃが、お遊びで獣を追い、食べもしないのに狩って剥製などにしておる。妾はそういうのは好かぬのじゃ。戦争で相手を殺す、盗賊や野党も襲ってきたら殺す。でもそやつらにもちゃんと愛すべき家族がおるのじゃ。同じ殺すにしてもちゃんとした理由をもってほしいのじゃ。なぜ殺すのか、殺したのかじゃな! リョウマにはちゃんと理由を持って、考えてから殺してほしい。快楽殺人はダメじゃぞ。初めて殺めた時に変にはまるやつが稀におるのじゃ」
見た目10歳の子供なのに、心にしみるありがたい教えだった。
「さあ戻ったら、すぐに夕飯じゃ。明日の事を皆に伝えねばな。貴重なジェネラルのお肉じゃ、皆、喜ぶぞ」
俺の懸念を払拭する程の笑みを見せ、肉じゃとケラケラ笑うフィリアに見惚れてしまった。
「そうじゃ、忘れるところじゃった! 其方、今日痛みが強かったら妾のところに直ぐくるのじゃぞ。夜中でも構わぬでな。少しじゃが楽にしてやれるでの」
正直フィリアが何を言ってるのか解らなかった。ナビーが即座にフォローしてくれた。
『……マスター、レベルが上がると約八時間後にレベルアップ痛というものが襲ってきます。人によって程度が違うようですが……ナビーの予想ではマスターはかなり酷い痛みがきそうです。通常は2・3時間で治まりますが、マスターの場合前例がないので不明ですね。一気に数レベル分の痛みとか。マスター可哀想……しくしく』
『なんかお前楽しんでないか? しくしくとか口で言ってるし』
「痛みとかフィリア様の魔法とかで緩和できるのですか?」
「痛み軽減は気持ち程度じゃな。あれは無理に抑えるものではない。筋肉痛と同じで、一度破壊してより優れたものに作り変えられるのじゃ。個人差がありレベルの上がるのが遅い者ほど劇的な変化がみられるでな。加護や祝福が付く時もある、そなたも楽しみじゃな」
すぐに神殿に到着し部屋前で別れた。
さて、速攻でトイレに篭った……ドキドキしながらステータスを開く。
なんじゃこりゃ! と女神たちの思惑道理になるとこだったが、叫ぶのはグッと我慢した。
《リョウマ・タカナシ》
HP:6807
MP:3411
レベル:8
種族:神族
性別:男
年齢:15
職業:創造神
攻撃力:525
防御力:451
敏捷力:679
知力:684
精神力:528
運:879
魅力 :測定不可
SP:1262
AP:13
MPの多さに驚いたが、正直これが良いのかどうかが分からない。
比べられる基準がないからだ。
『ナビーその辺どうなんだ?』
『……15歳、レベル15の少年の基準値はこうです』
《15歳基準値君》
HP:500
MP:50
レベル:15
種族:人族
性別:男
年齢:15
職業:村人A
攻撃力:100
防御力:50
敏捷力:50
知力:50
精神力:50
運:30
魅力:50
『……あくまで基準値ですが、これにレベルアップ時の祝福や信仰している神の加護などでステータスにプラス補正がかかります』
『俺の数値おかしいよな? レベル8とかでの数値じゃないよな……魅力測定不可ってなんだよ』
『……思うところはありますが諦めてください。女神様の強い愛ゆえ、こうなることは分かっていました。運:879は酷いですね……女神の愛を感じます。良いドロップは見逃してなるものか! みたいな?』
『明日のために聞くが、ゴブリンの平均攻撃力はどんなだ?』
『……ゴブリンは最下級の獣魔に位置しています。一般的に10歳の子供のレベルだそうです。怖いのは武器ですね。10歳でも武器を持つと簡単に人を殺せます。油断はできないですが今のそのお体でダメージはないです。ちなみにオークは平民でも成人男性3人が武器を持って挑まないと倒せないほどには強いです。それでも魔獣としては弱い部類です。一般の村人が装備なしで通常攻撃2・3発で死に至ります。拾った剣とかを持っていたら結構危険ですね、即死もありえます』
『そうか、油断はできないな。少しオリジナルを増やしておくから補助頼む』
『……マスター、また何か考え付いたのですか?』
【魔法創造】
1、【殺生強奪】
2、・殺した相手からSP・AP・Exp・技・スキルをすべて奪う
・相手が死亡した時点で強制強奪
・全てを奪われた者は蘇生魔法が無効になる
・この機能はON・OFFできる
3、イメージ
4、【魔法創造】発動
【自動拾得】
・死亡させた魔獣や獣のインベントリ自動格納
・ドロップした武器やアイテムのインベントリ自動拾得
・魚やエビなどの小さな生物だった場合は食材や素材品のみ自動拾得可能とする
・人体は殺しても勝手に拾わない事
・歩いてて知らない間に殺した昆虫類も勝手に拾わない事
・ON・OFFできる
『……マスター、えぐいです』
レベル開放で、既存の初級魔法が一式解禁になっている。
『ん? ナビー初級魔法の習得はレベル10からじゃないのか?』
『……レベル10からというのはあくまで目安です。個人で少し差があります。祝福が関係してくるので属性によって得意属性は早く、苦手属性は遅いか全く発動しないかとかですね』
よし魔法が使えるなら、いろいろ考えがある。
【並列思考】
・思考を並列的に同時に行えるようになる
・熟練レベルにより同時思考できる数が増える
【多重詠唱】
・【並列思考】と【無詠唱】を使用する事により多重詠唱が行える
・熟練レベルにより多重詠唱できる数が増える
【高速思考】
・思考の高速化により魔法発動や考えが早くなる
・熟練レベルにより思考速度が上がる
【ホーミング】
・魔法にホーミング機能を付与する
・イメージした部位にピンポイントで当てられるようになる
・相手が避けても自動追尾で狙った箇所を当たるまで追いかける
【無詠唱】
・魔法を呪文の発動無く、イメージだけで発動できるようになる
どうだろう、かなりチートだがかっこいいかも。よし検証。
【ファイアボール】を無詠唱で多重起動してみた。
10個の火の玉がイメージどおり俺の周りをゆっくり衛星のように周回軌道している。スゲーかっこいい!
ここじゃ発動できないからスキルをキャンセルする……キャンセルしても消費MPは起動した分だけ使うようだ。
レベルアップ時にAPを13手に入れているので、【多重詠唱】【並列思考】をレベル3にした。
これで同時に30個魔法を発動できるようになった。
『……あ! マスター、【高速思考】と【並列思考】ですが、ナビーもリンクしているようで、ユグちゃん情報を同時に3つ処理できるようになりました』
『これまでは、俺以外に1つしか覗けなかったのか?』
『……そうです。なので何カ所も切り換えながら、マスターの周辺警戒をしていたのですが、これで随分楽になりました』
夜23:50分、俺は激しい痛みに耐えていた。
動けないほどの筋肉痛、成長痛のようなむず痒い骨の痛み……思っていたよりハードだった。
2・3時間って言ってたな……結構きついな、グスン……。
コンコン……ノック後、そっとフィリア様が入ってきた。
「どうじゃ、そろそろ始まっておろう。見にきてやったぞ」
女神降臨であった。
「フィリア様! 痛いです、きついです! グスン……」
「遠慮せずとも部屋にこいと言ったではないか。何、やせ我慢しておるのじゃ。なんの得にもならんぞ?」
そういいながら、ベッドサイドに腰を掛け、俺の胸のあたりに手を置いて何かつぶやいた。
ファリアの手がポッーと青く光って、暖かい何かが胸のあたりから入ってくる感覚があった。
どうやら回復魔法の一種のようだ。
「どうじゃ? 妾のオリジナル魔法じゃが無いよりマシじゃろ?」
「マシどころか、凄く楽になりました。回復魔法の亜種ですか? 良かったら教えてください」
「教えてもよいが、水系初級程度の祝福がいるのじゃが、其方アクアヒールはできるのか?」
「初級は最近覚えました。大丈夫です」
本当は今日のレベルアップで覚えてた……が正しいのだけどね。
「疲労回復と痛みの緩和ができる魔法なんじゃがな。付きっきりで手を当てておかないと効果がないのが欠点での、手当だけに……」
「……」
「つれないのう。黙られるとよけいに虚しいではないか……【アクアフロー】と名付けた。発動時のちょっとしたコツじゃが……」
俺はフィリアにコツを教わり簡単に習得した。
その間もフィリアは嫌な顔一つせず俺に魔法を掛けてくれていた。
大してMPはいらないと言っても時間は有用だ。また恩を1つ作ってしまった。
「フィリア様、お礼と言ってはあれですけど【エアーコンディショナー】のコツを教えますね」
1、体の周りに空気の膜でできた結界をイメージする、使用属性は風と暗黒
暗黒属性の空間魔法で結界を張り、その結界は空気の膜のようなイメージをする
膜の範囲は体表5mmから1mをイメージする、寝るときとか移動の際困るので
2、膜の結界が出来たら、中の温度管理を自動もしくは手動で調整できるイメージをする
温度調整のための属性は火と水
自動管理はユグドラシルが自動でやってくれると信じる
3、持続時間は12時間、MP12消費する
タイマー機能で時間でで付けたり消したり出来るイメージを与える
4、中のまとった空気が常に清浄であるように浄化の魔法を付与、属性は聖
5、他者に掛けた場合その人が調整できるイメージを付与
【エアコン】と掛けられた人が詠唱すると調整可能にできるイメージ
「大体こんな感じなのですが沢山工程はありますが使う魔法はすべて生活魔法程度です。大事なのはイメージ力です。できないと思ったらできません。柔軟に考え、できるとイメージすれば管理者であるユグドラシルがサポートしてくれます」
「妾の【アクアフロー】と違って難しそうじゃの。妾にできるじゃろうか?」
「さっきも言いましたが、まず、既に発想がダメです。難しそう、できるじゃろうか? これじゃあ、できるものもできないでしょう。一度エアコン魔法を掛けてあげますので、調節の仕方や覆っている空気の膜のイメージを感覚で感じてください。何度も言いますが大事なのはイメージです。【エアーコンディショナー】、【エアコン】と詠唱してどんなものかいじってみてください」
「少しの間、妾の魔法が解けるが辛抱してくれるかの。【エアコン】ホー! やっぱり涼しいのう! これは覚えたいのじゃ! フムフム……大事なのはイメージ、イメージ……」
15分ほど【エアコン】操作画面でああでもないこうでもないと説明してあげた。
「そなたに掛けてみるぞ。【エアーコンディショナー】どうじゃ?」
「お! 【エアコン】……あ~惜しい! でもほぼ成功です! フィリア様!」
「ほぼとはどういうことじゃ? 成功なのか?」
「ええとですね、エアコンの機能としては成功です。持続時間が3時間ほどと短く、タイマー機能がないですね。温度調整はバッチリできますし。結界膜のエリアも調整できてます。空気清浄もバッチリですね。タイマーは寝るときにあれば便利なのですが、絶対いるものじゃないですし、持続時間も3分ならあれですが、3時間なら十分使えるのではないですか? 初めてでここまでできれば大成功ですよ。一度俺のを解除して自分に掛けて確認してはどうです?」
俺が先に掛けてやったものをキャンセルし、自分に掛けてみたようだ。
「おお! ちゃんと涼しいぞ! むっ、やはり持続は3時間でタイマー機能が付いておらぬな。だがオリジナルの凄いものが覚えられて妾は嬉しいぞ、リョウマに感謝するのじゃ。今年から涼しい夏が送れると思うと嬉しくなってくるわ」
「もしフィリア様がこの魔法を誰かに教えてあげたいと思うなら、制限なく教えてあげてかまいません。ただこの魔法がとても危険なのを理解できる人でお願いします。温度を上げすぎたり下げすぎたりすれば命を落とす魔法です。十分注意してくださいね……あとフィリア様痛いです。きついです……」
「あっ……すまぬ忘れておった。嬉しすぎて忘れておったわ」
慌てて【アクアフロー】の魔法を掛けてくれ、その後も痛みが消えるまで側に居てくれた。
その間フィリアの事をいろいろ話してもらえた……。
何故フィリアだけ200年もここで暮らしているのか。成長が止まったままでいいのか? ここで200年も辛くないのか? 聞きにくいことを結構突っ込んで聞いてみたのだが、嫌な顔もせず正直に語ってくれた。
俺が使徒だから隠さず話すと前置きをして……。
フィリアは結局朝方まで俺の為に魔法をずっと掛けてくれた。
「今日は肉狩りじゃ。少ししか時間がないが、今からちゃんと眠るのじゃぞ。妾も其方も若いからのう3・4時間も寝れば十分じゃろう」
213歳なのに若いって?とかは言わない……。
フィリアは笑いながら自分の部屋に帰っていった。
フィリアの話には、バカな俺設定が関係していたのだ……申し訳なさで泣きそうになったが堪えた。
ここを出るまでに、なんとかしないとなと思いながらもすぐに寝付くのであった。
カリナ隊長はまだ話があると宿舎に残っている。
「大丈夫かリョウマ? 其方、獣魔を殺すのは初めてじゃったのだろう? しかも最初から人型の獣魔はきつかったのではないか?」
命を奪って糧を得る。そのことに忌避感はない。
今回の場合は見た目が人に近いから躊躇したのだ。だが人を襲う害獣は即殺すべきだ。
俺はそんな事より、気にかけて心配してくれるフィリアの気持ちが嬉しかった。
「少し躊躇ったけど、問題ないです。人を襲う害獣は即殺が基本でしょ?」
俺の言葉を聞いたフィリアは少し迷ったそぶりをしながら、諭すように言った。
「なあリョウマよ。あいつらは人を襲う、人の立場から考えれば殺して当然じゃな。じゃがな、あやつらも魔法を使える、この意味が解るか?」
「……神の祝福を得ている?」
「そうじゃ、ちゃんと存在を神に認められているのじゃ。あやつらも子を産み育て、家族を作って愛し合っておる。それが明日行く集落を形成しておるのじゃ。その事は頭に止めておくのじゃぞ」
「俺は……」
「なに、難しく考えるでない。巫女や姫騎士が万が一捕まったら、犯され孕まされ死ぬまで産床にされるのじゃ。妾は死んでも嫌じゃ! 死んだ方がましじゃ。あやつらは人と相容れない存在、即殺すのじゃ! 良いな? 変な同情や気配りは無用じゃぞ?」
「エッ~!? じゃあなんで態々俺が戸惑うようなこと吹き込むんですか?」
「猟師は獣を狩って糧を得ているじゃろ? でも中には貴族なんかがそうじゃが、お遊びで獣を追い、食べもしないのに狩って剥製などにしておる。妾はそういうのは好かぬのじゃ。戦争で相手を殺す、盗賊や野党も襲ってきたら殺す。でもそやつらにもちゃんと愛すべき家族がおるのじゃ。同じ殺すにしてもちゃんとした理由をもってほしいのじゃ。なぜ殺すのか、殺したのかじゃな! リョウマにはちゃんと理由を持って、考えてから殺してほしい。快楽殺人はダメじゃぞ。初めて殺めた時に変にはまるやつが稀におるのじゃ」
見た目10歳の子供なのに、心にしみるありがたい教えだった。
「さあ戻ったら、すぐに夕飯じゃ。明日の事を皆に伝えねばな。貴重なジェネラルのお肉じゃ、皆、喜ぶぞ」
俺の懸念を払拭する程の笑みを見せ、肉じゃとケラケラ笑うフィリアに見惚れてしまった。
「そうじゃ、忘れるところじゃった! 其方、今日痛みが強かったら妾のところに直ぐくるのじゃぞ。夜中でも構わぬでな。少しじゃが楽にしてやれるでの」
正直フィリアが何を言ってるのか解らなかった。ナビーが即座にフォローしてくれた。
『……マスター、レベルが上がると約八時間後にレベルアップ痛というものが襲ってきます。人によって程度が違うようですが……ナビーの予想ではマスターはかなり酷い痛みがきそうです。通常は2・3時間で治まりますが、マスターの場合前例がないので不明ですね。一気に数レベル分の痛みとか。マスター可哀想……しくしく』
『なんかお前楽しんでないか? しくしくとか口で言ってるし』
「痛みとかフィリア様の魔法とかで緩和できるのですか?」
「痛み軽減は気持ち程度じゃな。あれは無理に抑えるものではない。筋肉痛と同じで、一度破壊してより優れたものに作り変えられるのじゃ。個人差がありレベルの上がるのが遅い者ほど劇的な変化がみられるでな。加護や祝福が付く時もある、そなたも楽しみじゃな」
すぐに神殿に到着し部屋前で別れた。
さて、速攻でトイレに篭った……ドキドキしながらステータスを開く。
なんじゃこりゃ! と女神たちの思惑道理になるとこだったが、叫ぶのはグッと我慢した。
《リョウマ・タカナシ》
HP:6807
MP:3411
レベル:8
種族:神族
性別:男
年齢:15
職業:創造神
攻撃力:525
防御力:451
敏捷力:679
知力:684
精神力:528
運:879
魅力 :測定不可
SP:1262
AP:13
MPの多さに驚いたが、正直これが良いのかどうかが分からない。
比べられる基準がないからだ。
『ナビーその辺どうなんだ?』
『……15歳、レベル15の少年の基準値はこうです』
《15歳基準値君》
HP:500
MP:50
レベル:15
種族:人族
性別:男
年齢:15
職業:村人A
攻撃力:100
防御力:50
敏捷力:50
知力:50
精神力:50
運:30
魅力:50
『……あくまで基準値ですが、これにレベルアップ時の祝福や信仰している神の加護などでステータスにプラス補正がかかります』
『俺の数値おかしいよな? レベル8とかでの数値じゃないよな……魅力測定不可ってなんだよ』
『……思うところはありますが諦めてください。女神様の強い愛ゆえ、こうなることは分かっていました。運:879は酷いですね……女神の愛を感じます。良いドロップは見逃してなるものか! みたいな?』
『明日のために聞くが、ゴブリンの平均攻撃力はどんなだ?』
『……ゴブリンは最下級の獣魔に位置しています。一般的に10歳の子供のレベルだそうです。怖いのは武器ですね。10歳でも武器を持つと簡単に人を殺せます。油断はできないですが今のそのお体でダメージはないです。ちなみにオークは平民でも成人男性3人が武器を持って挑まないと倒せないほどには強いです。それでも魔獣としては弱い部類です。一般の村人が装備なしで通常攻撃2・3発で死に至ります。拾った剣とかを持っていたら結構危険ですね、即死もありえます』
『そうか、油断はできないな。少しオリジナルを増やしておくから補助頼む』
『……マスター、また何か考え付いたのですか?』
【魔法創造】
1、【殺生強奪】
2、・殺した相手からSP・AP・Exp・技・スキルをすべて奪う
・相手が死亡した時点で強制強奪
・全てを奪われた者は蘇生魔法が無効になる
・この機能はON・OFFできる
3、イメージ
4、【魔法創造】発動
【自動拾得】
・死亡させた魔獣や獣のインベントリ自動格納
・ドロップした武器やアイテムのインベントリ自動拾得
・魚やエビなどの小さな生物だった場合は食材や素材品のみ自動拾得可能とする
・人体は殺しても勝手に拾わない事
・歩いてて知らない間に殺した昆虫類も勝手に拾わない事
・ON・OFFできる
『……マスター、えぐいです』
レベル開放で、既存の初級魔法が一式解禁になっている。
『ん? ナビー初級魔法の習得はレベル10からじゃないのか?』
『……レベル10からというのはあくまで目安です。個人で少し差があります。祝福が関係してくるので属性によって得意属性は早く、苦手属性は遅いか全く発動しないかとかですね』
よし魔法が使えるなら、いろいろ考えがある。
【並列思考】
・思考を並列的に同時に行えるようになる
・熟練レベルにより同時思考できる数が増える
【多重詠唱】
・【並列思考】と【無詠唱】を使用する事により多重詠唱が行える
・熟練レベルにより多重詠唱できる数が増える
【高速思考】
・思考の高速化により魔法発動や考えが早くなる
・熟練レベルにより思考速度が上がる
【ホーミング】
・魔法にホーミング機能を付与する
・イメージした部位にピンポイントで当てられるようになる
・相手が避けても自動追尾で狙った箇所を当たるまで追いかける
【無詠唱】
・魔法を呪文の発動無く、イメージだけで発動できるようになる
どうだろう、かなりチートだがかっこいいかも。よし検証。
【ファイアボール】を無詠唱で多重起動してみた。
10個の火の玉がイメージどおり俺の周りをゆっくり衛星のように周回軌道している。スゲーかっこいい!
ここじゃ発動できないからスキルをキャンセルする……キャンセルしても消費MPは起動した分だけ使うようだ。
レベルアップ時にAPを13手に入れているので、【多重詠唱】【並列思考】をレベル3にした。
これで同時に30個魔法を発動できるようになった。
『……あ! マスター、【高速思考】と【並列思考】ですが、ナビーもリンクしているようで、ユグちゃん情報を同時に3つ処理できるようになりました』
『これまでは、俺以外に1つしか覗けなかったのか?』
『……そうです。なので何カ所も切り換えながら、マスターの周辺警戒をしていたのですが、これで随分楽になりました』
夜23:50分、俺は激しい痛みに耐えていた。
動けないほどの筋肉痛、成長痛のようなむず痒い骨の痛み……思っていたよりハードだった。
2・3時間って言ってたな……結構きついな、グスン……。
コンコン……ノック後、そっとフィリア様が入ってきた。
「どうじゃ、そろそろ始まっておろう。見にきてやったぞ」
女神降臨であった。
「フィリア様! 痛いです、きついです! グスン……」
「遠慮せずとも部屋にこいと言ったではないか。何、やせ我慢しておるのじゃ。なんの得にもならんぞ?」
そういいながら、ベッドサイドに腰を掛け、俺の胸のあたりに手を置いて何かつぶやいた。
ファリアの手がポッーと青く光って、暖かい何かが胸のあたりから入ってくる感覚があった。
どうやら回復魔法の一種のようだ。
「どうじゃ? 妾のオリジナル魔法じゃが無いよりマシじゃろ?」
「マシどころか、凄く楽になりました。回復魔法の亜種ですか? 良かったら教えてください」
「教えてもよいが、水系初級程度の祝福がいるのじゃが、其方アクアヒールはできるのか?」
「初級は最近覚えました。大丈夫です」
本当は今日のレベルアップで覚えてた……が正しいのだけどね。
「疲労回復と痛みの緩和ができる魔法なんじゃがな。付きっきりで手を当てておかないと効果がないのが欠点での、手当だけに……」
「……」
「つれないのう。黙られるとよけいに虚しいではないか……【アクアフロー】と名付けた。発動時のちょっとしたコツじゃが……」
俺はフィリアにコツを教わり簡単に習得した。
その間もフィリアは嫌な顔一つせず俺に魔法を掛けてくれていた。
大してMPはいらないと言っても時間は有用だ。また恩を1つ作ってしまった。
「フィリア様、お礼と言ってはあれですけど【エアーコンディショナー】のコツを教えますね」
1、体の周りに空気の膜でできた結界をイメージする、使用属性は風と暗黒
暗黒属性の空間魔法で結界を張り、その結界は空気の膜のようなイメージをする
膜の範囲は体表5mmから1mをイメージする、寝るときとか移動の際困るので
2、膜の結界が出来たら、中の温度管理を自動もしくは手動で調整できるイメージをする
温度調整のための属性は火と水
自動管理はユグドラシルが自動でやってくれると信じる
3、持続時間は12時間、MP12消費する
タイマー機能で時間でで付けたり消したり出来るイメージを与える
4、中のまとった空気が常に清浄であるように浄化の魔法を付与、属性は聖
5、他者に掛けた場合その人が調整できるイメージを付与
【エアコン】と掛けられた人が詠唱すると調整可能にできるイメージ
「大体こんな感じなのですが沢山工程はありますが使う魔法はすべて生活魔法程度です。大事なのはイメージ力です。できないと思ったらできません。柔軟に考え、できるとイメージすれば管理者であるユグドラシルがサポートしてくれます」
「妾の【アクアフロー】と違って難しそうじゃの。妾にできるじゃろうか?」
「さっきも言いましたが、まず、既に発想がダメです。難しそう、できるじゃろうか? これじゃあ、できるものもできないでしょう。一度エアコン魔法を掛けてあげますので、調節の仕方や覆っている空気の膜のイメージを感覚で感じてください。何度も言いますが大事なのはイメージです。【エアーコンディショナー】、【エアコン】と詠唱してどんなものかいじってみてください」
「少しの間、妾の魔法が解けるが辛抱してくれるかの。【エアコン】ホー! やっぱり涼しいのう! これは覚えたいのじゃ! フムフム……大事なのはイメージ、イメージ……」
15分ほど【エアコン】操作画面でああでもないこうでもないと説明してあげた。
「そなたに掛けてみるぞ。【エアーコンディショナー】どうじゃ?」
「お! 【エアコン】……あ~惜しい! でもほぼ成功です! フィリア様!」
「ほぼとはどういうことじゃ? 成功なのか?」
「ええとですね、エアコンの機能としては成功です。持続時間が3時間ほどと短く、タイマー機能がないですね。温度調整はバッチリできますし。結界膜のエリアも調整できてます。空気清浄もバッチリですね。タイマーは寝るときにあれば便利なのですが、絶対いるものじゃないですし、持続時間も3分ならあれですが、3時間なら十分使えるのではないですか? 初めてでここまでできれば大成功ですよ。一度俺のを解除して自分に掛けて確認してはどうです?」
俺が先に掛けてやったものをキャンセルし、自分に掛けてみたようだ。
「おお! ちゃんと涼しいぞ! むっ、やはり持続は3時間でタイマー機能が付いておらぬな。だがオリジナルの凄いものが覚えられて妾は嬉しいぞ、リョウマに感謝するのじゃ。今年から涼しい夏が送れると思うと嬉しくなってくるわ」
「もしフィリア様がこの魔法を誰かに教えてあげたいと思うなら、制限なく教えてあげてかまいません。ただこの魔法がとても危険なのを理解できる人でお願いします。温度を上げすぎたり下げすぎたりすれば命を落とす魔法です。十分注意してくださいね……あとフィリア様痛いです。きついです……」
「あっ……すまぬ忘れておった。嬉しすぎて忘れておったわ」
慌てて【アクアフロー】の魔法を掛けてくれ、その後も痛みが消えるまで側に居てくれた。
その間フィリアの事をいろいろ話してもらえた……。
何故フィリアだけ200年もここで暮らしているのか。成長が止まったままでいいのか? ここで200年も辛くないのか? 聞きにくいことを結構突っ込んで聞いてみたのだが、嫌な顔もせず正直に語ってくれた。
俺が使徒だから隠さず話すと前置きをして……。
フィリアは結局朝方まで俺の為に魔法をずっと掛けてくれた。
「今日は肉狩りじゃ。少ししか時間がないが、今からちゃんと眠るのじゃぞ。妾も其方も若いからのう3・4時間も寝れば十分じゃろう」
213歳なのに若いって?とかは言わない……。
フィリアは笑いながら自分の部屋に帰っていった。
フィリアの話には、バカな俺設定が関係していたのだ……申し訳なさで泣きそうになったが堪えた。
ここを出るまでに、なんとかしないとなと思いながらもすぐに寝付くのであった。
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ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
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父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
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同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
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俺が死んでから始まる物語
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パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
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セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?
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俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ?
それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ!
よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・
え?俺様チート持ちだって?チートって何だ?
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話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。
異世界は流されるままに
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これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。
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