ν - World! ――事故っても転生なんてしなかった――

ムラチョー

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一章

二十六話 PvPⅠ

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「あれ?」

 サンドシザーの攻撃をさばきつつ何とか攻撃を繰り返していた所で突然強制的に元のエリアに飛ばされた。
 どうやら十五分経過で時間切れになっていたようだ。
 ずっと戦闘に集中していたせいで時間の経過に気が付かなかった。
 いかんな、今度から時間とかにも注意を配るようにしねぇと。

 敵に集中しすぎて誘い込まれるとか、野犬とかなら普通にやってきそうだからなぁあのテストサーバは。

「おう、残念だったな。回避は凄かったが、そっちに集中しすぎて削りきれないとか魅せプレイ意識し過ぎなんじゃねーか?」
「んん? 特に魅せプレイとかは一切意識してなかったが、単純に火力不足かなぁ。たしかにもうちょっと無理すれば手数は増やせそうだけど、無理して痛い思いするのもなぁ」

 いつの間にか俺のコンソールの前まで来ていたSADの言葉に答える。
 アイツの言う通り、攻めに意識を割けばもう少し手数は増えると思うんだが……

「ただ、手数倍にしてもなぁ? さっきのも削れたのは3割程度だったし、倍になっても6割にしか届かねぇ」
「たしかに今回のテストモンスターは総じて体力高めだったが、体力以外は適正レベル相等だったし普通にやって削りきれない程じゃなかったはずだぞ?」
「ああ、うん。適正レベルのは割とあっさり倒せたんだが、流石にちょっと想定レベル上げすぎたみたいでなぁ」
「は?」

 流石にダブルアップは無理があったよなぁ。
 削りきれない程ステータス補正が高いとは思わなかった。
 レベルは目安って言ってたけど、レベル補正とかもあるんだろうか?

「あの、キョウさん? つかぬことをお聞きしますがレベルはおいくつで?」

 ――と、アホみたいな顔してるSADに変わってロイさんに質問されたが、これってあっさりばらしていい情報なのか?
 と一瞬思ったけど、まだ低レベルだしどうせテストアカウントだからガチ対戦するわけでもないしステータスやスキルなんて知られても特に問題はないか。

「こちとら始めて一週間も立ってないんですよ? そりゃレベルは1ですよ。あと30くらいステータス伸びればレベル2に届きそうなんで適正レベルは1のハイだと思いますけど」
「ほうほう、それで、今戦ってたサソリのレベルは?」
「レベル2のミドルですけど……」

 その瞬間周囲がざわついた。
 なんか気がついたら他のプレイヤーも集まってるし!
 あれ? もしかして俺熱中しすぎて周りを完全にまたせてたとかか!?

「マジだ、今戦ってたのレベル2のミドルに設定されてる……」

 あれ、周りの人がそれについて驚いてるってことは、俺以外のほとんどの人がレベル2のハイクラス以上ってことか?
 なんか玄人の中に一人だけ場違いな素人が混ざってるっぽくて超居心地悪いんですけど……!

「なぁキョウ。もし良ければでいいんだがステータスとスキル構成、ステータス画面で見せてもらえないか? もちろん嫌なら嫌で構わないんだが、ちょっとどうしても気になってな……」
「いや、別に俺みたいな低レベルのステータスは見られても特に困らんしテストアカウントなんて別に知られたって困らんだろ。嫌ならそもそもレベルすら教えやしなかったっての」

 どうせテスト用のアカウントなんて検証のためにデータ取られまくってるだろうしな。
 そういって俺のステータス画面を表示する。



キョウ
人間:男:ハイナ村の新入り
Lv1
HP   :640
SP   :62
空腹値  :10
疲労値  :30
STR  :21
VIT  :19
DEX  :20
AGE  :21
INT  :10
MND  :14

―――――――――
■フィジカルスキル

腕力:18
  肩制御:6
  肘制御:9
  手首制御:11

脚力:24
  足首制御:14
  膝制御:13
    重心移動:9

疾走:21

筋力:15
  筋力制御:4
  力点制御:3
 
集中:34
  無我:10

隠密:3

気配探知:8
―――――――――
■バトルスキル

武器適正・右手:14

片手剣適正:15
  ピアース:9

短剣適正:6

投擲:6

踏み込み:19
  飛影:8

歩法:14
  円の歩法:7
  直の歩法:1

――――――――――
■ワークスキル

解体:6

調理:6

陣地構築:4

騎乗:2

石材加工:2

木工:14

建築:3


「ちょおっ!? 見せるのはステータスだけで、スキルとかは隠しておいて良いんですよ!?」
「え? あ、そうなの? じゃあ次からは気をつけるよ。今はどうせ見られても対して困らないレベルのものしか無いし……」
「そうして下さい。パラメータ値はともかくスキルはプレイヤーの個性にもなるので攻略の最重要情報でもあるんです」

 そのまま表示したらカイウスさんに突っ込まれた。
 ステータスって言うからステータス画面全部だと思ってたわ。

「しかしコイツはまた、なんというか手広くやってますね……って、集中高っ!? 開始数日でスキル30超えとか何事ですか!?」
「いろいろやんないと生きていけなかったんだよ……」

 にしてもやっぱり集中の成長速度はおかしいんだな。
 一個だけ馬鹿みたいに伸びてるからそんな気はしていたけど。

「でも、他に特に特殊なスキルとかがあるわけではなく、あのレベル差を覆して純粋にアレとやりあってた……?」
「特殊スキルとかあったら楽できたんスけどねぇ。チートスキルとか実際貰ってもゲームがつまらなくなるだけなんで要らないですけど……」

 何の気なしに表示してみて確認したが、テスト環境故か格上と戦ってもスキルのレベルアップはないようだ。
 残念。
 ただまぁ、あのサソリの緩急織り交ぜる動きはある程度追えるようになったし、プレイヤースキルは上がっただろうからそれで良しとしておこう。

「それにしてもほんとに1なんですね。……いや、むしろソロで、しかもたった数日でこれだけ色々手を出しながら既にレベル2が見えているっていうのはかなりの成長速度ではありますけど」
「まぁやってるのはモンスター退治じゃなくて、食料確保のための獣相手の狩りなんですけどね……」

 早く俺もかっこいい装備着て仲間と冒険したい!

「えっと、多分キョウさん判ってないと思うんで説明すると、このゲームって現行仕様でのレベルのカンストってレベル10なんです。それでレベル5への想定到達期間が最速攻略組を想定して6ヶ月と見ています。1年毎に超大型アップデートと題して色々な仕様を追加する予定ではありますが、最初のアップデートの時点で「ネトゲ廃人」と呼ばれるごく一部のプレイやーでも1年でレベル6に辿り着くのは本当にごく一部だと見ています。場合によっては誰もレベル6にたどり着かないとも。要するに今バージョンでのエンドレベル想定は5なんです」

 C1さんがマニュアル読めない俺に気を使って説明してくれた。

 レベルカンストが5のゲームでレベル1がレベル2に挑むというのは、一般的なレベル99カンストのゲームに換算するとレベル差20のモンスターに喧嘩を売っているようなものなんだそうだ。
 そう言われてようやく自分が無茶なことをしていたことに気付いた。
 これがただのRPGであれば特に問題はなかった。
 ただし、MMOにおいてレベル差というのはどのゲームでも厳然たる壁として立ちはだかっている。
 最後にやっMMOでもレベル差が5以上あるともうソロでの勝利はかなり辛く、10も差があれば絶望的どころか最悪逃げることすら出来ないほどに力の差がハッキリ出てしまっていた。
 
 それがレベル差20相当……まぁ1のハイの俺が2のミドルに挑んだわけだから20とは言わず15とか程度だろうけど、どっちにしろ無謀もいいトコなのだ。
 そりゃアレだけ突いてもちっとも体力削れないわけだ。

「なるほどな……」

 食い入るように俺のステータスウィンドウを眺めていたSADがようやく気分が落ち着いたのか顔を上げた。

「よし、ちょっとPvPしてみないか?」
「え、何それ意味がわかんない」

 ちっとも落ち着いてなかった。

「つかなんで突然PvPなんだよ! まだ他にも色々テストあるかも知んないだろ」
「いや、次のテストがPvPなんだよ」
「何でお前がそんな事知ってるんだ?」
「何でって、テスターとはいえ俺も運営側の人間だろうが」
「……そういやそうだったな。すっかり忘れてたわ」

 そりゃテスト内容知っててもおかしくねーわ。

「でも何で一番レベル低い俺なんだよ。こういうのは一番レベル高い同士でやるのが普通だろ?」

 レベルが上がればやれることも増えるし処理も複雑になる。
 つまり不具合が出やすくなる訳で、単純なテストケースとしてなら多数のスキルを持ってる高レベル者同士のほうが取れる情報は多いと思うんだが……

「まぁ普通ならそうなんだが、開発チームからの指名でな。俺は見てただけだから魅せプレイ的なノーダメ狙いにしか見えなかったんだが、どうもお前は他のプレイヤーと根本的に戦い方が違うんだそうだ」
「違う……と言われてもなぁ?」
「俺もなんか凄いことしてんな―、くらいしか判らんがまぁクライアントの希望って事だし付き合ってくれや」
「まぁ良いけど……」

 仕事と言われては流石に断れん。
 まぁ、レベル差がはっきりしてるなら負けて当然だし気楽にやれて良いとも考えられるか。

「所で、お前レベル幾つなんだ?」
「俺か? ん~……なんか変な先入観持たれるのもアレだから対戦終わったら俺もステータス見せてやるよ」
「さよか」

 正直に言うと事前に力量差知っておきたかったけど、まぁ後で見せてもらえるならそれでも良いか。
 どっちにしろ俺より高レベルであることは確定してるんだし。

「ではPvPテストはこの場で行いましょう。両者の承認があれば一部の特殊エリアを覗いてどこでも可能なシンプルPvPマッチは、提案側が申し込むと申し込まれた側にPvPを受けるかどうかの確認ウィンドウが表示されます。そのウィンドウのOKを選択すればその場でPvP開始です。エリアは挑まれた側が受諾したその場を中心に半径10範囲のインスタンスエリアが作成されます。エリアは挑まれた場所のコピーエリアです」

 つまり、対戦を受け入れるとその場所に、見た目が全く同じの別エリアが作られて飛ばされるってことか。
 まぁ、街中でPvPとか始めようにもNPCだったり関係ない人もいるわけで、その場で即バトルスタートは流石にならないか。
 半径10mって結構広いけど、魔法使いや弓使いの事を考えるとコレくらいの広さがないと近接有利になっちまうって事だろうか。

「今回はシンプルPvPモードなので処理条件は単純にHPを削り切ること。エリア専有時間は15分で、決着がつかなかった場合戦闘終了時に残りHP割合の多い方が勝ちとなります。対戦ルールはいくつかありますが今回はシンプルなルールでのリスクマッチとなり勝利側はPvPポイントが入手できます。これはポイント移動確認のためだけのものなので特に難しく考える必要はありません」

 ポイントが有るってことはPvPランクマッチがあるって事だよな。
 今言っていたリスクマッチがそのままそれか。
 気楽に対戦出来るなら元々格ゲー好きだしちょっと楽しめるかもしれないな。

「では、SADさんからキョウさんへ対戦申し込みをお願いします。キョウさんも準備が整ったらOKを選んで対戦を開始してください」

 目の前に表示された確認ウィンドウにOKをだす。
 準備も何も、手持ちの装備はショートソードとナイフしかないから、特に準備らしい準備の必要はないのだ。

 説明通り、周囲の空気が切り替わる。
 風景は変わらずコロシアムの舞台っぽいが、周囲から他のテスター達の姿が消えていた。
 つまりインスタンスエリア……バトル専用のエリアに移動したということだろう。
 目の前に居るのはSAD達PTだけだ。

「っておい、1対4かよ!?」

 何で高レベル側の方が人数多いんだよ!?

「ああ、すまんPT解散するの忘れてただけだ。戦うのは俺だけだから安心してくれ」
「いやそこは忘れんなよ!?」
「細かいことは気にすんなって。先手は譲ってやるから準備できたら攻撃仕掛けてきてくれ」

 いい加減な奴め……
 しかし先手を譲ってもらえるのはラッキーだな。
 まともにやってもまず勝てんだろうしここは一つ、アレを試してみるか……

 SADのレベルは最低でも2の上位以上は確定。おそらく3か、下手すると4に届いてる可能性もある。装備とか明らかに俺のものより性能が高い。かっこよさげな鎧もそうだが、剣とか明らかに街で売ってるような人工物さがないレア武器っぽい意匠だしな。
 レベル2のミドルレベル設定のテスト用モンスターですら削りきれない俺の火力では倒すことはまず無理だ。
 下手すると掠っただけで全部持っていかれかねない。
 となると、俺に出来ることと言えば嫌がらせくらいか。

 うん、嫌がらせ、悪くないな。

 出来ることに全力を注ぐ。
 俺は何も間違っていないはずだな。
 ポジティブな意味で!

 警戒しつつ右手で構えていた剣を下げて構えを解く。
 そのまま無防備に一歩、SADに向かって歩き――

 SADが怪訝な表情で息を吐くその瞬間、一切構えを取ることなく次の一歩にそのまま【飛影】を載せて一気に距離を埋める。
 驚愕で固まり目を見開くSADの表情を見ながら、俺もこんなだったのかと納得しながら首へ一撃叩き落とす。

「チッ……」

 急所のはずの首に直撃したはずなのに、切り裂けなかった。
 サンドシザーの爪よりも頑丈なんじゃねーのか!?

 焦って下がろうとするSADの膝の後ろに足を引っ掛け転ばせると顔面にもう一撃。
 コレも額に弾かれる。
 鎧避けて急所狙いで攻撃してんのにどれだけ頑丈なんだよ!?

 流石に追い打ちは許してくれなかった。
 自分が倒されない事を理解して、切り払いで距離を取られてしまった。
 俺がガーヴさんにやられた初動でのフェイントからの畳込みを真似ただけだが、やはり有効だった。
 俺が鈍くさいわけではなかったと証明できてちょっとホッとした。

 十中八九通用するとは思っていたから、あわよくば初手で一気に決めたかったんだがステータス差ばかりはどうにもならないか。

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