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距離感
距離感3
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明くる日、二人の距離は縮まることもないまま朝を迎えた。
朝食を終え、伯父の手紙を読みながら乙が廊下を歩いていると、曲がり角でメイドとぶつかった。
ボフン…!
「きゃ!!」
「ッ!!」
思わずメイドの腰に手で支え、抱き寄せる。
胸のなかにスッポリ入って居るメイドは口を開いた。
「すみませ…ッ!!」
「……」
顔を上げたメイドは瀾だった。
「あ…申し訳ありません…」
「…いや」
無表情でそれだけ伝えると、乙はスッと離れ、また歩きだす。
「ぁ…ぁの…」
乙の後ろ姿を見つめながら小さくつぶやいた。
もちろん乙には聞えない声で・・・。
自分で決めた事だというのに、胸が張り裂けそうに哀しくトクンと鳴った。
「姉様~♪」
「お♪どうした?」
楽しそうな優しい笑顔。
それは、もう自分には向けられることはない…。
静かに後ろを向き、仕事をするため乙とは逆方向へ歩いていった。
何も変わらない、いつもと同じ作業の繰り返し。
窓を拭き・洗濯・野菜の皮剥き…。
ただ、いつもと違う事は、早朝にぶつかったあの時から乙をまだ見かけていない。
朝食の時間も廊下ですれ違うこともなく、乙が帰ってくる前と何ら変わらなかった。
どこかで、ほんの少しホッとしている自分がいる。
胸の痛みがない代わりにポッカリ穴が開いたような、そんな感覚のまま昼を向かえる。
休憩も終わり、また仕事に取り掛かるため席を立つと先輩のメイドに呼び出された。
「野中さん、買い出しに行ってもらえるかしら?」
「はい」
メモを受け取ると、そこにはちょっとした備品類やついでにメイド達の茶菓子などが書いてあった。
久しぶりの外出。
いつもは他のメイドが行く。
なぜなら、遅くならなければ買い物の合間に息抜きのウインドウショッピングも楽しめるからだ。
この買い出しの役目は殆ど、先輩メイド達の特権と言ってもいい。
しかし、何故今日は瀾なのか。
それは、今日は先輩メイド達の定期の健康診断のため、空いていたのが瀾しか居なかったと言う理由だった。
朝食を終え、伯父の手紙を読みながら乙が廊下を歩いていると、曲がり角でメイドとぶつかった。
ボフン…!
「きゃ!!」
「ッ!!」
思わずメイドの腰に手で支え、抱き寄せる。
胸のなかにスッポリ入って居るメイドは口を開いた。
「すみませ…ッ!!」
「……」
顔を上げたメイドは瀾だった。
「あ…申し訳ありません…」
「…いや」
無表情でそれだけ伝えると、乙はスッと離れ、また歩きだす。
「ぁ…ぁの…」
乙の後ろ姿を見つめながら小さくつぶやいた。
もちろん乙には聞えない声で・・・。
自分で決めた事だというのに、胸が張り裂けそうに哀しくトクンと鳴った。
「姉様~♪」
「お♪どうした?」
楽しそうな優しい笑顔。
それは、もう自分には向けられることはない…。
静かに後ろを向き、仕事をするため乙とは逆方向へ歩いていった。
何も変わらない、いつもと同じ作業の繰り返し。
窓を拭き・洗濯・野菜の皮剥き…。
ただ、いつもと違う事は、早朝にぶつかったあの時から乙をまだ見かけていない。
朝食の時間も廊下ですれ違うこともなく、乙が帰ってくる前と何ら変わらなかった。
どこかで、ほんの少しホッとしている自分がいる。
胸の痛みがない代わりにポッカリ穴が開いたような、そんな感覚のまま昼を向かえる。
休憩も終わり、また仕事に取り掛かるため席を立つと先輩のメイドに呼び出された。
「野中さん、買い出しに行ってもらえるかしら?」
「はい」
メモを受け取ると、そこにはちょっとした備品類やついでにメイド達の茶菓子などが書いてあった。
久しぶりの外出。
いつもは他のメイドが行く。
なぜなら、遅くならなければ買い物の合間に息抜きのウインドウショッピングも楽しめるからだ。
この買い出しの役目は殆ど、先輩メイド達の特権と言ってもいい。
しかし、何故今日は瀾なのか。
それは、今日は先輩メイド達の定期の健康診断のため、空いていたのが瀾しか居なかったと言う理由だった。
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