58 / 78
メインストーリー2
続々々々々・メムロの章:起床編
しおりを挟む
「・・・-い」
「おーーーーい」
ルーナさんの声で目が覚めた。
「あ、ルーナさん、おはようございます」
ルーナさんは呆れた表情をしている。
「おはようって・・・まぁ起きたのなら、ギルドに行くわよ」
「は、はい」
ルーナさんに言われるがまま僕達はギルドに向った。
続々々々々・メムロの章:起床編
「おはようございます、ロキさん」
ギルドに入るとまるで何事も無かったかのようにロキさんがいつも通りの場所に居た。
「ふむ、メムロはたっぷり休めたようだな」
え、僕は?どういう事だろう。
「そうそう、メムロちゃんはいつでもどこでもぐっすりさんやからなぁ」
「もう、サーカさん、いつでもどこでもって・・・」
いつものようにサーカさんが僕をからかってくる・・・が、珍しくルーナさんが止めに入らない。
「メムロちゃん・・・他にゆーことあるんとちゃうか?」
え?え?どういう事だろう。
困惑している僕を見かねたのかロキさんが声をかけてきた。
「メムロ、挨拶は大切だが空気を読むのも大切だ」
「せやでメムロちゃん、けーわいっちゅーやつやで」
「け、けーわい?」
「メムロちゃんの寝ぼすけなんはいつも通りやけど、とりあえず今は謝っとき」
「え、す、すみません」
状況はわからないが言われるがまま僕は謝った。
「ふむ、まぁよい。ルーナもいいかげん機嫌をなおせ」
「べ、別に怒ってるわけじゃないわよ!」
ルーナさんが怒り口調で怒ってないと言っている。
こっそりとサーカさんが耳打ちしてきた。
「ルーナちゃんはメムロちゃんがいつまで経ってもギルドにけーへんから、しんぱ・・・げぼっ!」
「サーカ、そういうのじゃないから!」
そう言いながらもルーナさんの拳はサーカさんのみぞおちを捕らえていた。
「ルーナ、それぐらいにしておけ。メムロも無事に起きてきたからよかったではないか」
ロキさんがルーナさんを制した。
「まったく、ロキもサーカも甘いんだから。メムロくんも眠り癖治しなさいよ!」
ルーナさんは呆れながらも、ついでのように注意された。
・・・
どうやら僕は丸一日寝ていたらしい。
呆れられるのも仕方が無い。
「んで、ロキはん、オレらはどないすんの?ってどーせセキダイコなんやろ?」
サーカさんは殴られた場所をさすりながらもロキさんの反応をうかがった。
「そうだ、セキダイコの様子を見に行ってくれ」
ルーナさんの話だとセキダイコが緑に光ったらしいのでその調査という事か。
「メムロちゃんが寝ぼすけでよかったわ、ほないくでー」
サーカさんはそう言いながら僕の頭をポンポンと叩いた。
「さ、遅れを取り戻すよ」
そう言うとルーナさんは僕の背中をパーンと叩いてギルドを出て行った。
「メムロ、無理はするなよ」
「はい!行ってきます!」
ロキさんに頭を下げて僕はギルドを後にした。
・・・
セキダイコには何度も行っているので迷う事は無い。
・・・
無言のまま黙々と進んでいく。
なんだか重苦しい雰囲気なのはやっぱり僕が原因だからかな。
「あ、あの、ごめんなさい」
「へ?メムロちゃん、いきなりなんなん?」
「いや、僕が寝すぎたせいで・・・」
「メムロくん、それはもういいのよ」
「せやせや、メムロちゃんが寝坊してくれたからセキダイコに行けるんやし」
「でも、なんだかいつもより雰囲気が・・・」
そう言った途端、サーカさんとルーナさんが顔を合わせると・・・
「プッ、メムロくん違うのよ」
「ハッハッハッ、メムロちゃんはやっぱりおもろいやっちゃなー」
先ほどの重苦しい雰囲気と違い、二人は大笑いしている。
「え?え?何が?」
訳がわからずうろたえている僕を見て、また二人は大笑い。
「二人とも何なの!教えてよ!」
「メムロくん、ごめんごめん、説明するね」
・・・
どうやら二人ともセキダイコに行きたいために僕を利用していたらしい。
ご丁寧に僕の知らない間に眠り薬も使っていたとの事。
「じゃあ、ギルドでの二人のやりとりは?」
「あぁ、あれはなー、なんちゅーか、メムロちゃんがめっちゃ寝るからなー、さすがにあせったわ」
「うんうん、お昼過ぎぐらいに起きてくれたらよかったんだけど、まさか1日中寝るとは思ってなくて。でも、心配したのはホントよ」
そう言いながらも二人とも笑うのをやめない。
「なぜ僕がギルドに来るのが遅いとセキダイコになるの?」
「それはね、ギルドに入るのが早い人は遠くに行く任務になる事が多いのよ」
なるほど。
「まー、ロキはんの事やからメムロちゃんがはよぉ来てても遠くには行かせへんと思うけどなー」
「え、じゃあ眠り薬とか使う必要は無かったのでは?」
「念のためよ、念のため」
念のためで薬を盛られるなんてたまったものじゃないと思いつつもいつもの二人に戻ったので一安心。
「で、セキダイコの様子ってのはどの辺りまでいくの?」
「知らん」
「え、サーカ、何をするかわかっててセキダイコって言ったんじゃないの?」
ルーナさんはともかく、サーカさんも知らないらしい。
「まぁ、そんなん行ってから考えたらえぇねん」
相変わらず適当な人だ。
続々々々々・メムロの章つづく
「おーーーーい」
ルーナさんの声で目が覚めた。
「あ、ルーナさん、おはようございます」
ルーナさんは呆れた表情をしている。
「おはようって・・・まぁ起きたのなら、ギルドに行くわよ」
「は、はい」
ルーナさんに言われるがまま僕達はギルドに向った。
続々々々々・メムロの章:起床編
「おはようございます、ロキさん」
ギルドに入るとまるで何事も無かったかのようにロキさんがいつも通りの場所に居た。
「ふむ、メムロはたっぷり休めたようだな」
え、僕は?どういう事だろう。
「そうそう、メムロちゃんはいつでもどこでもぐっすりさんやからなぁ」
「もう、サーカさん、いつでもどこでもって・・・」
いつものようにサーカさんが僕をからかってくる・・・が、珍しくルーナさんが止めに入らない。
「メムロちゃん・・・他にゆーことあるんとちゃうか?」
え?え?どういう事だろう。
困惑している僕を見かねたのかロキさんが声をかけてきた。
「メムロ、挨拶は大切だが空気を読むのも大切だ」
「せやでメムロちゃん、けーわいっちゅーやつやで」
「け、けーわい?」
「メムロちゃんの寝ぼすけなんはいつも通りやけど、とりあえず今は謝っとき」
「え、す、すみません」
状況はわからないが言われるがまま僕は謝った。
「ふむ、まぁよい。ルーナもいいかげん機嫌をなおせ」
「べ、別に怒ってるわけじゃないわよ!」
ルーナさんが怒り口調で怒ってないと言っている。
こっそりとサーカさんが耳打ちしてきた。
「ルーナちゃんはメムロちゃんがいつまで経ってもギルドにけーへんから、しんぱ・・・げぼっ!」
「サーカ、そういうのじゃないから!」
そう言いながらもルーナさんの拳はサーカさんのみぞおちを捕らえていた。
「ルーナ、それぐらいにしておけ。メムロも無事に起きてきたからよかったではないか」
ロキさんがルーナさんを制した。
「まったく、ロキもサーカも甘いんだから。メムロくんも眠り癖治しなさいよ!」
ルーナさんは呆れながらも、ついでのように注意された。
・・・
どうやら僕は丸一日寝ていたらしい。
呆れられるのも仕方が無い。
「んで、ロキはん、オレらはどないすんの?ってどーせセキダイコなんやろ?」
サーカさんは殴られた場所をさすりながらもロキさんの反応をうかがった。
「そうだ、セキダイコの様子を見に行ってくれ」
ルーナさんの話だとセキダイコが緑に光ったらしいのでその調査という事か。
「メムロちゃんが寝ぼすけでよかったわ、ほないくでー」
サーカさんはそう言いながら僕の頭をポンポンと叩いた。
「さ、遅れを取り戻すよ」
そう言うとルーナさんは僕の背中をパーンと叩いてギルドを出て行った。
「メムロ、無理はするなよ」
「はい!行ってきます!」
ロキさんに頭を下げて僕はギルドを後にした。
・・・
セキダイコには何度も行っているので迷う事は無い。
・・・
無言のまま黙々と進んでいく。
なんだか重苦しい雰囲気なのはやっぱり僕が原因だからかな。
「あ、あの、ごめんなさい」
「へ?メムロちゃん、いきなりなんなん?」
「いや、僕が寝すぎたせいで・・・」
「メムロくん、それはもういいのよ」
「せやせや、メムロちゃんが寝坊してくれたからセキダイコに行けるんやし」
「でも、なんだかいつもより雰囲気が・・・」
そう言った途端、サーカさんとルーナさんが顔を合わせると・・・
「プッ、メムロくん違うのよ」
「ハッハッハッ、メムロちゃんはやっぱりおもろいやっちゃなー」
先ほどの重苦しい雰囲気と違い、二人は大笑いしている。
「え?え?何が?」
訳がわからずうろたえている僕を見て、また二人は大笑い。
「二人とも何なの!教えてよ!」
「メムロくん、ごめんごめん、説明するね」
・・・
どうやら二人ともセキダイコに行きたいために僕を利用していたらしい。
ご丁寧に僕の知らない間に眠り薬も使っていたとの事。
「じゃあ、ギルドでの二人のやりとりは?」
「あぁ、あれはなー、なんちゅーか、メムロちゃんがめっちゃ寝るからなー、さすがにあせったわ」
「うんうん、お昼過ぎぐらいに起きてくれたらよかったんだけど、まさか1日中寝るとは思ってなくて。でも、心配したのはホントよ」
そう言いながらも二人とも笑うのをやめない。
「なぜ僕がギルドに来るのが遅いとセキダイコになるの?」
「それはね、ギルドに入るのが早い人は遠くに行く任務になる事が多いのよ」
なるほど。
「まー、ロキはんの事やからメムロちゃんがはよぉ来てても遠くには行かせへんと思うけどなー」
「え、じゃあ眠り薬とか使う必要は無かったのでは?」
「念のためよ、念のため」
念のためで薬を盛られるなんてたまったものじゃないと思いつつもいつもの二人に戻ったので一安心。
「で、セキダイコの様子ってのはどの辺りまでいくの?」
「知らん」
「え、サーカ、何をするかわかっててセキダイコって言ったんじゃないの?」
ルーナさんはともかく、サーカさんも知らないらしい。
「まぁ、そんなん行ってから考えたらえぇねん」
相変わらず適当な人だ。
続々々々々・メムロの章つづく
0
あなたにおすすめの小説
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる