無敵少女の意のままに

CHABO

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Idol

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【previously on 無敵少女の意のままに】
格上のリザードモンスターを何とか退けた一行。
遺跡の地下にてナックス城の王様を発見、では今城にいる王様は一体...。

「アンちゃん!!」
「はぁ...分かりましたわ」
アンちゃんが監獄をこじ開ける。
「お、おぉ、助かった。恩に着るぞ!!」
爺さん、アンちゃんに少し引いてるw
「アンちゃん!転移魔法はどこにセットしてある?」
「ウルズですわ。どうするつもりですの?」
「ソフィーちゃんとエメリーちゃんはちょっと待ってて。アンちゃん行くわよ!!」
マァナはアンと王様を連れてウルズに向かった。
「あいつ、何かを決めたら頭より体が動くタイプだな...w」

「おとうさん!!」
「お、おぉ、ってマァナ?お前キャブルに向かったんじゃなかったのか?」
「この人ちょっと預かってて!!」
「はぁ?誰だ、この人??」
「ナックス城の王様、じゃあね、よろしく!!」
「あ、あぁ、王様ァァ!!??ちょ、ちょっと待てマァナ!!」
「行っちゃったわね...。」
「ほ、んとう、ですか??」
「あ、あぁ...厄介になる...とりあえず食事をもらえないだろうか?」
「はっ、はい、ただいま!!」
「あの子、また面白そうな事に首突っ込んでるみたいね~、羨ましいわ~」
あいつは間違いなくお前の娘だよ、全く...w

2人が戻ってきた。
「お待たせ、行くわよ~!!」
「えっ?どこにだ?」
「ナックス城に決まってるでしょ!偽の王様潰すわよ!!」
「おぉ~面白そ~~、行こう行こう!!」
「何でそうなる??w」
「ご褒美たんまりよ~~、伝説の武器とかもらえちゃったりして~~。とびきりキレイな宝石もきっとあるわよ~~」
「いきますわよエメリー!!汚い真似をするモンスターには鉄槌ですわ!!」
人参作戦により3対1になったわたしにこれ以上の反論の余地はなかったw

地上に戻ったが、先ほどのリザードモンスターは消えていた。
「あれ?あいつ、どこ行ったんだろ。何か野良モンスターぽく無かったよね~」
あいつはわたしをいつでもやれた。
わざわざ説明しながら攻撃してきたからな。
訓練?う~ん、分からんが誰かの差し金だろうか...。
差し金...と言えばあいつしかいないなw
まぁこれ以上考えても分からん、忘れよう。
「よし、急ぐわよ、馬車に乗って!!」
もうマァナは矢も盾もたまらんくなっとるw

「ふんふんふ~~ん♪」
「アンちゃん嬉しそうだな~、新しい花そんなに気に入ったのか??」
「えぇ、この花は屍食花というそうです。人間の死体からしか咲かないとっても美しい花ですわ~」
怖っっ!!w
間違いなく媒体は冒険者の死体だろww
「こっちは多血花、大量の人間の血液を媒体にして...」
「あぁ~もういいよ、ありがとうアンちゃん、ははは...ところでマァナ、運の上がる液体はもうないのか?」
「ないわよ。っていうか調合方法も忘れちゃった~あはは」
お前、何のためにエメリーに液体飲ませてんだよw
「かぁ~~~...」
エメリーは寝とる、こんなパーティで城の制圧なんか出来るのかw
「はぁ~、いい香りですわぁ~」
その花の香りってさぁ...w

もうすっかり夜だ。
マァナは相変わらず元気で馬車を走らせている、スタミナ無尽蔵か...。
「寝てていいわよ~、まだ少し時間かかるから~」
「お前はいいのか??」
「スタミナ増強剤飲んでるから大丈夫よ~~」
それって後からとんでもない副作用が出る類の奴だろw
「わ、分かった。無理はするなよ、何かあったらすぐ起こせ」
「はいは~~い、お休み~~」
わたしは運転を任せ、少し仮眠を取った。

「着いたわよ~、みんな起きて~~」
「ふわぁぁぁ~、良く寝た~」
「着いたか、どうだ、戦況は??」
「そうね、城を反乱軍が取り囲んでいるけど...膠着状態ってところかしら?」
「深夜だからな、一旦休戦状態なのだろう」
「侵入できそうな扉は~~、ないわね...そんなに甘くないか~」
「わたしに案がある」
城の兵士全員を相手にしていては命がいくつあっても足りない。
ここは偽の王1人に照準を絞るのが得策だ。

「この反乱軍の代表に会わせてくれる?」
「あれ、マァナちゃん!久しぶりだね~」
マァナはキャブルにも数人知り合いがいるのでパイプ役として代表を紹介してもらった。
「ここが代表の天幕だよ」
4人で天幕に入る。
「ようこそ反乱軍へ。参戦、感謝する」
「わたし達は重要な城の情報を握っている。王への使者として送ってほしい」
「ほう、それはどんな情報だ??」
「それは言えない。だが、確実にこの戦争を勝利に導く情報だ」
「おじいちゃんの名前に誓って本当よ!」
「エヴァンズ司教の名に誓って、か...いいだろう。おい、城に使いを出せ。使者が4人向かう、とな。表向きは和平の交渉と伝えるんだ」
うまくいった、あとは王の正体を暴くだけだ...。
ここで真実を伝えても多くの血が流れる、わたし達4人で上手くやるしかない!!
わたし達は夜が明けるまで休むことになった、決戦は明日!!

時はさかのぼり、ここは築城8割の魔王城。
第2回、無敵少女対策定例会議のつづき...。
「俺の推しはやっぱサウスウェスト大陸のパフューンだな。3人で歌って踊るあのステージは一度見たら虜だぜ!!」
「我はやはりアトランティック大陸のキャニーちゃんじゃな。楽曲、ビジュアル、どれをとっても最高じゃ!!年甲斐もなく財産の半分をお布施してしまっておるよ」
「何も恥じる事はないぞクトゥルフよ!!うちの管轄のウルズ128も今グイグイ来てるぜ。次世代の覇権は間違いなく彼女達と思ってる!」
「おぉわたしも先日見てハマったよ!!毎回ライブのたびに成長しているのを見れるのがこの上なく推せる!!」
「分かるよ!ステージに128人もいる圧倒的存在感、1人は必ず推せる子が見つかるのもいいよな、ガハハハ!!」
「そういえばこの前民族衣装で楽器片手に踊るアイドルを発見してな...」
その後、延々と互いの推しについて議論する会議に終始し、第2回無敵少女対策定例会議は閉会したそうなw
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