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捨てられて拾われて
淑女教育スタート
その日は打ち合わせと軽い実力テストで終わった。実力テストの回答を元に、ブーランジュ先生が指導方法を組み立ててくれる。
本格的な勉強が始まったのは、2日後。ブーランジュ先生は通いだから、我が家が馬車を迎えに行かせて、その馬車に乗ってくる。私は自分の部屋でおとなしく待っていた。
「失礼いたします」
ブーランジュ先生が入ってきて、挨拶をしてから勉強が始まる。最初は先日の実力テストの答え合わせから。
「キャスリーン様は『テンセイシャ』と伺っておりましたが、この国の歴史にもお詳しいのですね」
「一時期蔵書庫にこもって、歴史書や政治事例を読みふけりました。お義母様が心配なさって、マナーなどを教えてくださって、熱は冷めましたけど」
「一般教養は満点に近いです。マナーも侯爵夫人に教わっておられただけあって完璧ですね。後は、ダンスと芸術面ですが」
「芸術面?」
「楽器の演奏や声楽、刺繍などですね」
「楽器……」
「やってみたい楽器はございますか?」
「ピアノとか金管楽器……。あ、でも金管楽器はまだ止めておいた方が良いかも」
「何故ですか?」
「金管楽器も木管楽器も息を吐く楽器ですよね。キチンと成長した肺でないと機能を損なう恐れがあるって聞いた事があるんです。真偽のほどは分かりません」
「でしたらお好きなもので良いのでは?」
「考えていいですか?」
「もちろんですとも。刺繍は貴婦人のたしなみですから、必ず習得しましょう」
「はい」
「絵画展や音楽鑑賞も必要ですけれど、そちらはおいおいですわね」
今日は文字の練習から。文字は習得したけれど、美しい文字は練習をしなければ上達しない。最初は基本文字。次に単語。文字数を徐々に増やしていく。
「お上手ですね」
「お義母様に比べたらまだまだです」
「侯爵夫人は美文字で有名なお方ですからね。侯爵様とご結婚なされた当時、侯爵様は奥様の文字に惚れたなんて噂が飛んだそうです。仲睦まじいお2人のお姿にすぐに噂は消えたそうですけど」
「そうなんですね」
1日目の授業は文字の練習と計算。計算は小学校程度。貴族学院入学時にテストがあるから、その為の勉強みたい。学力が低いと入学出来ないって、入試みたいなものかな?
「今日はここまでにいたしましょう」
「はい。ありがとうございました」
宿題は最初だから無いらしい。「今は無いけどその内出しますからね」ってにっこりされた。
授業が終わってブーランジュ先生を見送る。
「始めての授業は、どうだった?」
「楽しかったです。お義母様、相談があるんですけど」
「あら、なぁに?」
お義母様とサロンに移動する。
「芸術教養で、何か楽器をって言われたの。何が良いかな?って思って」
「楽器?私はヴァイオリンを弾くわね。旦那様はチェロよ」
「じゃあ、弦楽器の方が良い?」
「そういう訳でもないわ。ピアノでも良いし。ここにはピアノもあるわ。弾いてみる?」
演奏室には艶やかなグランドピアノが鎮座していた。壁際のケースには様々な弦楽器と金管楽器と木管楽器。ギターもあったし琵琶のような楽器もあった。
「こちらは観賞用ね。弾ける人が居ないのよ。先々代様がお好きで集めたらしいわ」
「いろんな楽器があるんですね」
前世では楽器を習った事はないと思う。あいまいな記憶も多いし確実ではないけど。勉強の基礎は染み付いているって感じなのかな?
「お義母様、私はピアノを弾いてみたいです」
「弾いた事はあるの?」
「たぶん無いです。前世で有名だった曲は、弾けますけど」
前世で有名だった曲。主に黒鍵を使う、猫がさんざんな目に遭う曲だ。作曲者は不明。日本語の作詞者は有名な童謡作詞家。
ピアノの鍵盤蓋を開けて、黒鍵に指を乗せる。ポーンという控えめな音がした。ピアノを弾くのって、結構体力が要ったんだっけ。世界的なピアニストが毎日数㎞走っていると聞いたことがある。専用トレーナーがついているとかも。うろ覚えだけどね。
「うふふ。キャシーちゃんはピアノを演ってみたいの?習い事の日が増えるわよ?」
「どれを選んでも同じですよね?」
「そうね」
笑みを浮かべながらお義母様が言った。
演奏を始める。この曲は特に習わなくても弾く事が出来る。器用な人なら1度聞けば弾けるだろう。
「あら、明るい曲ね」
「歌詞は可哀想でしたけどね。猫を踏んづけておいて引っ掛かれて、爪を切れだの髭を剃れだの。謝って仲直りしましたけど」
「あらあら。でも仲直りはするのね」
「と、いうか、ご機嫌を取ったって感じです」
覚えている曲を弾いてみる。こうやって弾くと、覚えているのは童謡ばかりだ。
習う楽器をピアノに決めて、後日ブーランジュ先生に伝えた。先生はピアノは専門外なので、専門の教師を頼んだ方が良いと言ってくれた。
6歳になる頃には、週4日のブーランジュ先生の授業と週3日のピアノのレッスン、同じく週3日のダンスのレッスンに、お茶会の作法や美術品の目利きなどの授業まで加わった。分刻みまではいかないけど、それなりに忙しい日々を過ごしていた。
そんな中、王宮で未就学児の交流のお茶会が開かれた。フンワリしたオレンジのドレスと緩く結われた頭を気にしつつ、お義父様、お義母様と一緒に王宮に向かう
「緊張してる?」
「もちろんです。王宮なんて行った事はありませんでしたし」
「今日は気楽なお茶会よ。いつもの私のお茶会に参加するよりは、緊張しないと思うわ」
今日までにお義母様に連れられて参加したお茶会は20回以上。それなりに顔見知り以上の同年代の友達も出来た。
大人達は私が転生者だと知っていたし、養女だという事も知られていた。
王宮の庭に設えられたお茶会の会場で、定められた席に座る。すでに着席している友達もいたし、女の子だけでなく男の子も集まってきた。
王妃様が主催のお茶会の途中で、王子様が現れた。ちょっと待って。これって婚約者選びじゃないよね?
王子様にはまだ婚約者は居ない。今現れた王子様は第4王子様で、私より9歳上の15歳。当然のように私より年上のお姉様方の黄色い悲鳴が上がった。
王子様がひとつひとつのテーブルを回っていく。高位貴族からだから、私達のテーブルは2番目だ。
「はじめまして。お嬢様方。少しお邪魔しても?」
「もちろんでございます」
私達のテーブルで、1番の高位は私だけど、1番年上のお姉様はハイレント侯爵家のミリアディス様。穏やかで私達年下組の事も気遣ってくれる優しい方だ。同じ侯爵家だからと交流も多くて、私が転生者だと知っても「あら、そう」の一言で片付けた、私のお姉様的存在でもある。
「この中に『テンセイシャ』が居ると聞いたんだけど?」
「彼女ですわ」
ミリアディス様が当たり前のように私を紹介した。
「お初にお目にかかります。フェルナー家長女、キャスリーン・フェルナーでございます」
挨拶しないわけにはいかないから、仕方なく立ってカーテシーで挨拶をする。
「養女だって聞いたけど?」
ミリアディス様が立ち上がろうとした。それを目線で抑える。
「仰る通りです。本来ならばこの席に座る事も烏滸がましい身の上ですわ」
「ごめんね、失礼なことを聞いて。ローレンスから聞いて、少し話をしたくて」
「ローレンスお義兄様からですか?」
「うん。王家には嫁ぎたくないって言っていたって」
「お義兄様ったら。本当の事ですけど」
「本当なんだ?」
「義父にも言ってあります。転生者といえど権謀術数の中で生きてきたわけではないですし、前世の記憶を持っているというだけの子供が、社交界を牽引できるわけがありません。そういうお役目はもっと高位のお姉様方にお任せしたいと思います」
「自分でやってみる気には?」
「なりません。家の為にはなるでしょうけど、政治バランスも崩れそうですし。私は上の方を支える方が合っています」
「王子妃も『上の方を支える仕事』だよ?」
「一臣下としての話です」
「なるほどね」
王子様は他のお姉様と話して次のテーブルに行ってしまった。
「キャシーちゃん、あんな事を行って良いの?」
「王家には嫁ぎたくないって事ですか?本当の事ですし、お義父様も了承してくださっているので。それにもっとお似合いの方が、いらっしゃるじゃないですか」
本格的な勉強が始まったのは、2日後。ブーランジュ先生は通いだから、我が家が馬車を迎えに行かせて、その馬車に乗ってくる。私は自分の部屋でおとなしく待っていた。
「失礼いたします」
ブーランジュ先生が入ってきて、挨拶をしてから勉強が始まる。最初は先日の実力テストの答え合わせから。
「キャスリーン様は『テンセイシャ』と伺っておりましたが、この国の歴史にもお詳しいのですね」
「一時期蔵書庫にこもって、歴史書や政治事例を読みふけりました。お義母様が心配なさって、マナーなどを教えてくださって、熱は冷めましたけど」
「一般教養は満点に近いです。マナーも侯爵夫人に教わっておられただけあって完璧ですね。後は、ダンスと芸術面ですが」
「芸術面?」
「楽器の演奏や声楽、刺繍などですね」
「楽器……」
「やってみたい楽器はございますか?」
「ピアノとか金管楽器……。あ、でも金管楽器はまだ止めておいた方が良いかも」
「何故ですか?」
「金管楽器も木管楽器も息を吐く楽器ですよね。キチンと成長した肺でないと機能を損なう恐れがあるって聞いた事があるんです。真偽のほどは分かりません」
「でしたらお好きなもので良いのでは?」
「考えていいですか?」
「もちろんですとも。刺繍は貴婦人のたしなみですから、必ず習得しましょう」
「はい」
「絵画展や音楽鑑賞も必要ですけれど、そちらはおいおいですわね」
今日は文字の練習から。文字は習得したけれど、美しい文字は練習をしなければ上達しない。最初は基本文字。次に単語。文字数を徐々に増やしていく。
「お上手ですね」
「お義母様に比べたらまだまだです」
「侯爵夫人は美文字で有名なお方ですからね。侯爵様とご結婚なされた当時、侯爵様は奥様の文字に惚れたなんて噂が飛んだそうです。仲睦まじいお2人のお姿にすぐに噂は消えたそうですけど」
「そうなんですね」
1日目の授業は文字の練習と計算。計算は小学校程度。貴族学院入学時にテストがあるから、その為の勉強みたい。学力が低いと入学出来ないって、入試みたいなものかな?
「今日はここまでにいたしましょう」
「はい。ありがとうございました」
宿題は最初だから無いらしい。「今は無いけどその内出しますからね」ってにっこりされた。
授業が終わってブーランジュ先生を見送る。
「始めての授業は、どうだった?」
「楽しかったです。お義母様、相談があるんですけど」
「あら、なぁに?」
お義母様とサロンに移動する。
「芸術教養で、何か楽器をって言われたの。何が良いかな?って思って」
「楽器?私はヴァイオリンを弾くわね。旦那様はチェロよ」
「じゃあ、弦楽器の方が良い?」
「そういう訳でもないわ。ピアノでも良いし。ここにはピアノもあるわ。弾いてみる?」
演奏室には艶やかなグランドピアノが鎮座していた。壁際のケースには様々な弦楽器と金管楽器と木管楽器。ギターもあったし琵琶のような楽器もあった。
「こちらは観賞用ね。弾ける人が居ないのよ。先々代様がお好きで集めたらしいわ」
「いろんな楽器があるんですね」
前世では楽器を習った事はないと思う。あいまいな記憶も多いし確実ではないけど。勉強の基礎は染み付いているって感じなのかな?
「お義母様、私はピアノを弾いてみたいです」
「弾いた事はあるの?」
「たぶん無いです。前世で有名だった曲は、弾けますけど」
前世で有名だった曲。主に黒鍵を使う、猫がさんざんな目に遭う曲だ。作曲者は不明。日本語の作詞者は有名な童謡作詞家。
ピアノの鍵盤蓋を開けて、黒鍵に指を乗せる。ポーンという控えめな音がした。ピアノを弾くのって、結構体力が要ったんだっけ。世界的なピアニストが毎日数㎞走っていると聞いたことがある。専用トレーナーがついているとかも。うろ覚えだけどね。
「うふふ。キャシーちゃんはピアノを演ってみたいの?習い事の日が増えるわよ?」
「どれを選んでも同じですよね?」
「そうね」
笑みを浮かべながらお義母様が言った。
演奏を始める。この曲は特に習わなくても弾く事が出来る。器用な人なら1度聞けば弾けるだろう。
「あら、明るい曲ね」
「歌詞は可哀想でしたけどね。猫を踏んづけておいて引っ掛かれて、爪を切れだの髭を剃れだの。謝って仲直りしましたけど」
「あらあら。でも仲直りはするのね」
「と、いうか、ご機嫌を取ったって感じです」
覚えている曲を弾いてみる。こうやって弾くと、覚えているのは童謡ばかりだ。
習う楽器をピアノに決めて、後日ブーランジュ先生に伝えた。先生はピアノは専門外なので、専門の教師を頼んだ方が良いと言ってくれた。
6歳になる頃には、週4日のブーランジュ先生の授業と週3日のピアノのレッスン、同じく週3日のダンスのレッスンに、お茶会の作法や美術品の目利きなどの授業まで加わった。分刻みまではいかないけど、それなりに忙しい日々を過ごしていた。
そんな中、王宮で未就学児の交流のお茶会が開かれた。フンワリしたオレンジのドレスと緩く結われた頭を気にしつつ、お義父様、お義母様と一緒に王宮に向かう
「緊張してる?」
「もちろんです。王宮なんて行った事はありませんでしたし」
「今日は気楽なお茶会よ。いつもの私のお茶会に参加するよりは、緊張しないと思うわ」
今日までにお義母様に連れられて参加したお茶会は20回以上。それなりに顔見知り以上の同年代の友達も出来た。
大人達は私が転生者だと知っていたし、養女だという事も知られていた。
王宮の庭に設えられたお茶会の会場で、定められた席に座る。すでに着席している友達もいたし、女の子だけでなく男の子も集まってきた。
王妃様が主催のお茶会の途中で、王子様が現れた。ちょっと待って。これって婚約者選びじゃないよね?
王子様にはまだ婚約者は居ない。今現れた王子様は第4王子様で、私より9歳上の15歳。当然のように私より年上のお姉様方の黄色い悲鳴が上がった。
王子様がひとつひとつのテーブルを回っていく。高位貴族からだから、私達のテーブルは2番目だ。
「はじめまして。お嬢様方。少しお邪魔しても?」
「もちろんでございます」
私達のテーブルで、1番の高位は私だけど、1番年上のお姉様はハイレント侯爵家のミリアディス様。穏やかで私達年下組の事も気遣ってくれる優しい方だ。同じ侯爵家だからと交流も多くて、私が転生者だと知っても「あら、そう」の一言で片付けた、私のお姉様的存在でもある。
「この中に『テンセイシャ』が居ると聞いたんだけど?」
「彼女ですわ」
ミリアディス様が当たり前のように私を紹介した。
「お初にお目にかかります。フェルナー家長女、キャスリーン・フェルナーでございます」
挨拶しないわけにはいかないから、仕方なく立ってカーテシーで挨拶をする。
「養女だって聞いたけど?」
ミリアディス様が立ち上がろうとした。それを目線で抑える。
「仰る通りです。本来ならばこの席に座る事も烏滸がましい身の上ですわ」
「ごめんね、失礼なことを聞いて。ローレンスから聞いて、少し話をしたくて」
「ローレンスお義兄様からですか?」
「うん。王家には嫁ぎたくないって言っていたって」
「お義兄様ったら。本当の事ですけど」
「本当なんだ?」
「義父にも言ってあります。転生者といえど権謀術数の中で生きてきたわけではないですし、前世の記憶を持っているというだけの子供が、社交界を牽引できるわけがありません。そういうお役目はもっと高位のお姉様方にお任せしたいと思います」
「自分でやってみる気には?」
「なりません。家の為にはなるでしょうけど、政治バランスも崩れそうですし。私は上の方を支える方が合っています」
「王子妃も『上の方を支える仕事』だよ?」
「一臣下としての話です」
「なるほどね」
王子様は他のお姉様と話して次のテーブルに行ってしまった。
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