108 / 733
学院初等部 4学年生
災害派遣終了
救出される人数が少なくなってきて、私達は帰ることになった。後は現地の人達で対応出来る。
「お嬢さん、世話になったね」
ジェラルドさんとジーンさんとザクセンさんに見送られた。ザクセンさんは私が最初に治療した光魔法使いのお医者様だ。
「お世話になりました」
「世話になったのはこっちだよ。光の聖女様として扱わないでくれって言われた時はどうしようかと思ったけどね」
「ここには救援に来たのですもの。光の聖女様なんて言われて特別扱いを受ける為じゃありません」
「それでも光の聖女様が駆け付けてくれた。その事がみんなの希望になったんだよ。礼を言わせとくれ」
ジェラルドさんとジーンさんとザクセンさんが揃って頭を下げた。
「身に余る光栄です」
ワンピースの裾を持ち上げてカーツィをすると、「貴族だねぇ」なんて笑われた。
ジーンさんとザクセンさんは、光魔法使いとして関わりが多かったのもあって、まるで家族のように扱ってくれた。ダニエル様とシェーン様の事も護衛だと知っていて、それでもあれこれ用件を言い付けていた。ダニエル様とシェーン様は文句を言いながらも嬉しそうに動いていたのは気の所為かな?サミュエル先生とマリアさんはニコニコと見ているし、止める気はなかったみたい。
レジェス鉱山のある地のベルヌーイ領の教会までは、鳥さんに乗っていく。この鳥さんに乗るのも今日で最後だ。私の後ろではシェーン様が相変わらず私を抱え込むようにして乗っている。ダニエル様がものすごく駄々をこねていたけど、マリアさんの「いい加減にしなさい。私と代わる?」の一言で引き下がっていたのが面白かった。マリアさんはサミュエル先生と一緒に乗ってるんだけど、嫌だったの?ボロンガ鳥は3人乗りだったよね?
「気にしなくても良いですよ。キャスリーン様はすべてを私に委ねていてください」
相変わらず耳元で、低い声で囁かれる。上空を飛んでいるから風の音が凄いんだけど、はっきり聞こえるのは特殊な発声法とかだろうか。特定の人だけに声を届ける技能もあるって聞いたし。
「シェーン様、お休みの前の罪人さんってどうなったんですか?あれから拝見しておりませんけれど」
私の腰に回されたシェーン様の腕に、ギュッと力が入った。
「あの者達は反省が見られないと判断され、労役場を移される事になりました」
「でもあの人って……。なんでもありません」
「キャスリーン様は我々がお守りします」
『あの者達』って事は、あの人はやっぱりセジャンの両親なのかな?
その後は会話も無く、ベルヌーイ領の教会に着いた。シェーン様の手を借りて鳥さんから降りる。
「乗せてくれてありがとうございました」
鳥さんにお礼を言うと、首を下げて顔を寄せてくれた。大きなくちばしが間近に来たけど、穏やかな黒い目で見つめられていて、ちっとも怖くなかった。フワフワの羽毛にそっと触れるとクルルと啼いてくれた。
「キャシーちゃん、行くよ」
「はい。またね」
鳥さんに別れを告げて、教会に入る。来た時とは打って変わって、静謐さに満ちた聖堂内を歩き、奥の部屋に入る直前にサミュエル先生にお願いしてみた。
「先生、神様にご挨拶をさせていただきたいのですが」
「ん?挨拶?」
何を言っているのか分からないという表情を見せるサミュエル先生に、重ねてお願いする。
「私に少しだけ時間をください。聖堂内を無断で通らせていただいたんです。ご挨拶をさせていただきたいんです」
「ご挨拶ね。いいよ。まだ時間もあるし」
許可を得て神像の前に移動する。この教会の神像は王都の物より小さい。でも2メートル位ある。私から見れば十分大きい。毎年誕生日前に各所のサイズを測られるけど、両手を広げた長さが128センチだったんだよね。両手を広げた長さと身長はほぼ同じだから、私の身長は128センチ前後って事になる。もう少し大きくなりたいな。
神像の前に跪いて、ご挨拶とお礼を述べる。
『先日は無断で聖堂内を通らせていただき、申し訳ございませんでした。急いでいたからとはいえ、非常に礼を失する行為をお詫びいたします。先だっての事故の犠牲者は少なくございませんでしたが、お陰さまを持ちまして全員の命が失われるという、最悪の事態は避けられました。ひとえに御礼申し上げます』
お礼を申し上げて深く礼をする。立ち上がってからもう一度礼をしたら、サミュエル先生に「丁寧だね」と言われてしまった。
奥への扉を通って、転送部屋への階段を降りる。青白く光る魔法陣。この仕組みはどうなっているのか興味はあるけど、研究する程の情熱は無い。
魔法陣の輝きが増して、みんなで足を踏み入れる。一瞬の浮遊感の後、サミュエル先生に促されて魔法陣から出た。扉を出て階段を登る。
「キャスリーン様、お疲れではございませんか?」
「大丈夫です。お気遣いありがとうございます」
シェーン様が気遣ってくれた。階段を登りきっても静謐な雰囲気は変わらない。教会ってこういうものよね。初日のベルヌーイ領の教会が異常だったんだよね。緊急事態だったから仕方がないけど。
奥の部屋から出ると、そこで働いていた神官が慌ててどこかに走っていった。
「おかえりなさいませ、ブランジット様、フェルナー様。無事のご帰還、おめでとうございます」
「うん、ありがとう。無事に帰ったよ。エドワードは?」
「連絡をお受けして、用意を整えておられました。今、使いを走らせましたのでもうまもなくおみえになられると思います。こちらへどうぞ」
神官に案内されて、少し広い部屋に入る。寛げるようにか大きなソファーが置かれていた。
「お茶をお持ちいたします」
「うん、頼むよ」
紅茶を出されてしばらくすると、扉の向こうでバタバタという足音が聞こえた。
「飛んできたんだろうね」
ボソリとサミュエル先生が呟いた。ダニエル様とシェーン様とマリアさんが一歩下がる。
ノックの音にサミュエル先生が笑いながら許可を出す。許可の声が消えない内にドアが開いた。
「キャシー、おかえり」
予想に違わずローレンス様が飛び込んできて、私をギュウっと抱き締めた。
「ただいま戻りましたわ、ローレンス様」
「よく顔を見せて。大変だっただろう?」
「皆様がよくしてくださいまして、そこまででも」
「こっちに連絡が入っているよ。キャシーが居てくれたから、何人も命を救われたってね」
「少しはお役に立てたようで、ホッといたしました」
「今日はゆっくりするといい。キャシーの友人のシーケリア嬢も毎日キャシーを案じていたよ。呼びに行かせたからね」
「ありがとうございます」
「もう一度顔を見せておくれ」
いとおしげに頬を挟まれて、しげしげと顔を覗き込まれた。
「そろそろ良いかな?」
遠慮がちなサミュエル先生の声が聞こえた。
「なんだ。居たんですね」
「見事にキャシーちゃんしか目に入ってなかったね」
「当然です。災害救助の為の派遣だと分かっていましたからね。キャシーがそんな状況を放っておけるわけがない。その邪魔をするなど婚約者としても元義兄としても許せませんから」
「心配はしなかったんだ?」
「心配はしてましたよ。それは当たり前です。ですがあの状況で私に出来る事なんて限られていましたからね」
隣に座って私の手を握りながら、サミュエル先生とダニエル様とシェーン様を見る。マリアさんに目を移して、困惑したように私を見た。
「マリアさんです。あちらでは私の侍女のような働きをしてくださいました」
「護衛とはいえ男性ばかりだからね。キャシーちゃんに不自由させたくないし。マリアなら1度顔を合わせているからね」
「そうですか。マリアといったね。キャシーが世話になった。礼を言うよ」
「もったいないお言葉です」
「お嬢さん、世話になったね」
ジェラルドさんとジーンさんとザクセンさんに見送られた。ザクセンさんは私が最初に治療した光魔法使いのお医者様だ。
「お世話になりました」
「世話になったのはこっちだよ。光の聖女様として扱わないでくれって言われた時はどうしようかと思ったけどね」
「ここには救援に来たのですもの。光の聖女様なんて言われて特別扱いを受ける為じゃありません」
「それでも光の聖女様が駆け付けてくれた。その事がみんなの希望になったんだよ。礼を言わせとくれ」
ジェラルドさんとジーンさんとザクセンさんが揃って頭を下げた。
「身に余る光栄です」
ワンピースの裾を持ち上げてカーツィをすると、「貴族だねぇ」なんて笑われた。
ジーンさんとザクセンさんは、光魔法使いとして関わりが多かったのもあって、まるで家族のように扱ってくれた。ダニエル様とシェーン様の事も護衛だと知っていて、それでもあれこれ用件を言い付けていた。ダニエル様とシェーン様は文句を言いながらも嬉しそうに動いていたのは気の所為かな?サミュエル先生とマリアさんはニコニコと見ているし、止める気はなかったみたい。
レジェス鉱山のある地のベルヌーイ領の教会までは、鳥さんに乗っていく。この鳥さんに乗るのも今日で最後だ。私の後ろではシェーン様が相変わらず私を抱え込むようにして乗っている。ダニエル様がものすごく駄々をこねていたけど、マリアさんの「いい加減にしなさい。私と代わる?」の一言で引き下がっていたのが面白かった。マリアさんはサミュエル先生と一緒に乗ってるんだけど、嫌だったの?ボロンガ鳥は3人乗りだったよね?
「気にしなくても良いですよ。キャスリーン様はすべてを私に委ねていてください」
相変わらず耳元で、低い声で囁かれる。上空を飛んでいるから風の音が凄いんだけど、はっきり聞こえるのは特殊な発声法とかだろうか。特定の人だけに声を届ける技能もあるって聞いたし。
「シェーン様、お休みの前の罪人さんってどうなったんですか?あれから拝見しておりませんけれど」
私の腰に回されたシェーン様の腕に、ギュッと力が入った。
「あの者達は反省が見られないと判断され、労役場を移される事になりました」
「でもあの人って……。なんでもありません」
「キャスリーン様は我々がお守りします」
『あの者達』って事は、あの人はやっぱりセジャンの両親なのかな?
その後は会話も無く、ベルヌーイ領の教会に着いた。シェーン様の手を借りて鳥さんから降りる。
「乗せてくれてありがとうございました」
鳥さんにお礼を言うと、首を下げて顔を寄せてくれた。大きなくちばしが間近に来たけど、穏やかな黒い目で見つめられていて、ちっとも怖くなかった。フワフワの羽毛にそっと触れるとクルルと啼いてくれた。
「キャシーちゃん、行くよ」
「はい。またね」
鳥さんに別れを告げて、教会に入る。来た時とは打って変わって、静謐さに満ちた聖堂内を歩き、奥の部屋に入る直前にサミュエル先生にお願いしてみた。
「先生、神様にご挨拶をさせていただきたいのですが」
「ん?挨拶?」
何を言っているのか分からないという表情を見せるサミュエル先生に、重ねてお願いする。
「私に少しだけ時間をください。聖堂内を無断で通らせていただいたんです。ご挨拶をさせていただきたいんです」
「ご挨拶ね。いいよ。まだ時間もあるし」
許可を得て神像の前に移動する。この教会の神像は王都の物より小さい。でも2メートル位ある。私から見れば十分大きい。毎年誕生日前に各所のサイズを測られるけど、両手を広げた長さが128センチだったんだよね。両手を広げた長さと身長はほぼ同じだから、私の身長は128センチ前後って事になる。もう少し大きくなりたいな。
神像の前に跪いて、ご挨拶とお礼を述べる。
『先日は無断で聖堂内を通らせていただき、申し訳ございませんでした。急いでいたからとはいえ、非常に礼を失する行為をお詫びいたします。先だっての事故の犠牲者は少なくございませんでしたが、お陰さまを持ちまして全員の命が失われるという、最悪の事態は避けられました。ひとえに御礼申し上げます』
お礼を申し上げて深く礼をする。立ち上がってからもう一度礼をしたら、サミュエル先生に「丁寧だね」と言われてしまった。
奥への扉を通って、転送部屋への階段を降りる。青白く光る魔法陣。この仕組みはどうなっているのか興味はあるけど、研究する程の情熱は無い。
魔法陣の輝きが増して、みんなで足を踏み入れる。一瞬の浮遊感の後、サミュエル先生に促されて魔法陣から出た。扉を出て階段を登る。
「キャスリーン様、お疲れではございませんか?」
「大丈夫です。お気遣いありがとうございます」
シェーン様が気遣ってくれた。階段を登りきっても静謐な雰囲気は変わらない。教会ってこういうものよね。初日のベルヌーイ領の教会が異常だったんだよね。緊急事態だったから仕方がないけど。
奥の部屋から出ると、そこで働いていた神官が慌ててどこかに走っていった。
「おかえりなさいませ、ブランジット様、フェルナー様。無事のご帰還、おめでとうございます」
「うん、ありがとう。無事に帰ったよ。エドワードは?」
「連絡をお受けして、用意を整えておられました。今、使いを走らせましたのでもうまもなくおみえになられると思います。こちらへどうぞ」
神官に案内されて、少し広い部屋に入る。寛げるようにか大きなソファーが置かれていた。
「お茶をお持ちいたします」
「うん、頼むよ」
紅茶を出されてしばらくすると、扉の向こうでバタバタという足音が聞こえた。
「飛んできたんだろうね」
ボソリとサミュエル先生が呟いた。ダニエル様とシェーン様とマリアさんが一歩下がる。
ノックの音にサミュエル先生が笑いながら許可を出す。許可の声が消えない内にドアが開いた。
「キャシー、おかえり」
予想に違わずローレンス様が飛び込んできて、私をギュウっと抱き締めた。
「ただいま戻りましたわ、ローレンス様」
「よく顔を見せて。大変だっただろう?」
「皆様がよくしてくださいまして、そこまででも」
「こっちに連絡が入っているよ。キャシーが居てくれたから、何人も命を救われたってね」
「少しはお役に立てたようで、ホッといたしました」
「今日はゆっくりするといい。キャシーの友人のシーケリア嬢も毎日キャシーを案じていたよ。呼びに行かせたからね」
「ありがとうございます」
「もう一度顔を見せておくれ」
いとおしげに頬を挟まれて、しげしげと顔を覗き込まれた。
「そろそろ良いかな?」
遠慮がちなサミュエル先生の声が聞こえた。
「なんだ。居たんですね」
「見事にキャシーちゃんしか目に入ってなかったね」
「当然です。災害救助の為の派遣だと分かっていましたからね。キャシーがそんな状況を放っておけるわけがない。その邪魔をするなど婚約者としても元義兄としても許せませんから」
「心配はしなかったんだ?」
「心配はしてましたよ。それは当たり前です。ですがあの状況で私に出来る事なんて限られていましたからね」
隣に座って私の手を握りながら、サミュエル先生とダニエル様とシェーン様を見る。マリアさんに目を移して、困惑したように私を見た。
「マリアさんです。あちらでは私の侍女のような働きをしてくださいました」
「護衛とはいえ男性ばかりだからね。キャシーちゃんに不自由させたくないし。マリアなら1度顔を合わせているからね」
「そうですか。マリアといったね。キャシーが世話になった。礼を言うよ」
「もったいないお言葉です」
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
誘拐された公爵令嬢ですが、なぜか皇帝に溺愛されています』
富士山麓
恋愛
舞踏会で王太子から婚約破棄を告げられそうになった瞬間――
目の前に現れたのは、馬に乗った仮面の皇帝だった。
そのまま攫われた公爵令嬢ビアンキーナは、誘拐されたはずなのに超VIP待遇。
一方、助けようともしなかった王太子は「無能」と嘲笑され、静かに失墜していく。
選ばれる側から、選ぶ側へ。
これは、誰も断罪せず、すべてを終わらせた令嬢の物語。
【完結】広間でドレスを脱ぎ捨てた公爵令嬢は優しい香りに包まれる【短編】
青波鳩子
恋愛
シャーリー・フォークナー公爵令嬢は、この国の第一王子であり婚約者であるゼブロン・メルレアンに呼び出されていた。
婚約破棄は皆の総意だと言われたシャーリーは、ゼブロンの友人たちの総意では受け入れられないと、王宮で働く者たちの意見を集めて欲しいと言う。
そんなことを言いだすシャーリーを小馬鹿にするゼブロンと取り巻きの生徒会役員たち。
それで納得してくれるのならと卒業パーティ会場から王宮へ向かう。
ゼブロンは自分が住まう王宮で集めた意見が自分と食い違っていることに茫然とする。
*別サイトにアップ済みで、加筆改稿しています。
*約2万字の短編です。
*完結しています。
*11月8日22時に1、2、3話、11月9日10時に4、5、最終話を投稿します。
完結 王族の醜聞がメシウマ過ぎる件
音爽(ネソウ)
恋愛
王太子は言う。
『お前みたいなつまらない女など要らない、だが優秀さはかってやろう。第二妃として存分に働けよ』
『ごめんなさぁい、貴女は私の代わりに公儀をやってねぇ。だってそれしか取り柄がないんだしぃ』
公務のほとんどを丸投げにする宣言をして、正妃になるはずのアンドレイナ・サンドリーニを蹴落とし正妃の座に就いたベネッタ・ルニッチは高笑いした。王太子は彼女を第二妃として迎えると宣言したのである。
もちろん、そんな事は罷りならないと王は反対したのだが、その言葉を退けて彼女は同意をしてしまう。
屈辱的なことを敢えて受け入れたアンドレイナの真意とは……
*表紙絵自作
旦那様、離婚しましょう ~私は冒険者になるのでご心配なくっ~
榎夜
恋愛
私と旦那様は白い結婚だ。体の関係どころか手を繋ぐ事もしたことがない。
ある日突然、旦那の子供を身籠ったという女性に離婚を要求された。
別に構いませんが......じゃあ、冒険者にでもなろうかしら?
ー全50話ー
記憶が戻ったのは婚約が解消された後でした。
しゃーりん
恋愛
王太子殿下と婚約している公爵令嬢ダイアナは目を覚ますと自分がどこにいるのかわからなかった。
眠る前と部屋の雰囲気が違ったからだ。
侍女とも話が噛み合わず、どうやら丸一年間の記憶がダイアナにはなかった。
ダイアナが記憶にないその一年の間に、王太子殿下との婚約は解消されており、別の男性と先日婚約したばかりだった。
彼が好きになったのは記憶のないダイアナであるため、ダイアナは婚約を解消しようとするお話です。
何もしなかっただけです
希臘楽園
ファンタジー
公爵令嬢であり王太子の婚約者であった私は、「地味だ」という理由で婚約を破棄され、王宮を去った。
それまで私が担っていた役目を、誰も知らないまま。
――ただ何もしなくなっただけで、すべては静かに崩れていく。
AIに書かせてみた第14弾は、「追放ざまぁ」系の短編。