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犬宮賢とヤクザ
「翔を守ってくれ」
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「はぁぁぁああ、疲れた。やっぱり、実家には出来る限り近づきたくない」
「確かに、あれは俺でもあまり行きたくねぇな」
心優と黒田が疲労全て吐き出すように、大きくため息を吐く。
そんな二人など気にせず、犬宮は欠伸を零し涙を拭いた。
四人は今、探偵社に戻るためビル街を人にぶつからないように歩いていた。
もう少しで日が完全に落ちる時間帯。
夕暮れがビルの窓を反射し、ビル街をオレンジ色へ染めていく。
疲れた体を引きずり歩いていると、そんな夕暮れが目に映り、心優は足を止めた。
────オレンジ色の世界だ。
ここはビルに囲まれているから、自然豊かな景色を堪能することは出来ない。
それでも前の方を見れば、ビルの隙間から輝く夕暮れを見ることが出来る。
眩しくて、目上辺りに手を添えながらになってしまうけど、やっぱり夕暮れは綺麗だし、ずっと見ていたい。
心優が足を止めると、犬宮と黒田、最古もつられるように足を止め振り向いた。
「どうした、心優」
「っ、あ、すいません」
「謝罪じゃなくて、どうしたのかを聞いているんだけど」
犬宮の棘のある言葉に、心優は顔を引きつらせつつ、前を歩く彼に駆け寄り頬を膨らませた。
「――――私、夕暮れを見るの好きなんですよ。綺麗なので」
「あぁ、確かに綺麗だよね。ここがビル街だから自然を楽しむことは出来ないけど、窓に反射してオレンジ色が街全体に広がっている。これはこれでいい」
犬宮も心優と同じ景色を見ると、表情が少しだけ綻んだ。
黒田も最古と共に夕暮れを見て、お互い微笑み合う。
四人で夕暮れを楽しんでいると、黒田が思い出したように隣に立つ犬宮へ顔を向けた。
「なぁ、賢。これからどう動くつもりだ?」
「んー? どう動くと聞かれてもなぁ。人間の方はもう真矢家にぶん投げたし、あとは特に俺がやる事はないかな。怪異は黒田がやってくれるだろうし」
「…………俺がやるのはいいけどよぉ。何も考えてくれねぇの?」
「考えるのはいいけど、もう色々決まっているんじゃないの?」
黒田の言い方を真似するように、犬宮は横目で質問を返す。
数秒、お互い探るように目を合わせていると、黒田はニヤッと口角を上げた。
楽し気にクククッと笑い、ズボンのポケットに手を添える。
「分かってんじゃねぇか、賢。あとは、首無しとの話し合いをするだけだ」
――――え、首無しとの話し合い?
心優が疑問に思い問いかけようとしたが、それより先に犬宮が口を開いてしまった。
「わかった。信三さんの方と黒田の話し合いが終わり次第、動き出すよ。…………ちなみになんだけど、何を考えているかだけは、先に聞いてもいい?」
「ひ・み・つ」
「…………………………………………きもっ」
「ひど過ぎね?」
語尾にハートが付きそうな言い方に、犬宮は軽蔑したような表情を浮かべ蔑む。
二人の会話を大人しく聞いていた心優は、「んー??」と、唸り首を傾げてしまった。
「黒田さん……。首無しと話し合いたいって、どういう意味だろう?」
※
信三と話をつけてから一週間。
探偵社では、犬宮がパソコンをいじり、心優は今回の事件をまとめた資料を読み直していた。
――――えっと……。
今回の事件は新谷雫さん。旧名、桜花雫さんが探偵社に訪れ、夫である新谷岳弥の浮気調査をしてほしいという話から始まった。
これだけだと、雫さんは可哀想な被害者。
でも、それは違うと、すぐ犬宮さんは嗅ぎ分けたんだよね。
危険人物だとわかったおかげで、警戒も出来た。
でも、探偵社に来る前から準備は整っていたらしく、岳弥殺害を止められはしなかった。
犬宮さんのハッキングが上手くいかなかったのもあるのかなぁ。
岳弥さんの死体の周りには二つの穴。
血だまりには、誰か――――いや、雫さんの足跡。
最古君が見つけた、黒いワイヤー。
死因は首の切断、尾行していた黒田さんが目を離した一瞬のうち殺られてしまった。
犯人は、確実に雫さん。
ただ、雫さんは岳弥さんの殺害は今はもうついでと言っていた。
今は、真矢家へダメージを与えるため、私の命を狙っている。
それに加え、飛縁魔という怪異も出てきて、もうごちゃごちゃ……。
「はぁ…………」
色々な事があり過ぎてため気を吐いていると、真矢家から帰ってから一週間弱、姿を一切現さなかった黒田が何事もなかったかのように探偵社のドアを開けた。
「賢~、準備は出来たか?」
ヘラヘラした表情を浮かべ中に入ってくる。
ソファーに座っている心優と最古の頭を撫で、窓側に座る犬宮へと近づいた。
「黒田の方は?」
「準備出来たぞ。出来たから、早く行動に移したい」
――――ん? できるだけ早くに行動したい?
確かに。準備が整ったのなら、すぐに行動へ移りたい気持ちは分かる。
でも、心優は今の黒田の言葉を、どこか納得出来ない。
首を捻り、胸に渦巻くモヤモヤの正体を考えながら二人を見ていると、黒田がどこか焦っている様子なのがわかった。
表情は固く、貧乏ゆすりをしている。
普段の彼からはあまり想像できない後ろ姿に、心優は声をかけようと「あの」と口を開いた。
――――――――プルルルルルルルルルルル
刹那、部屋の中に一本の着信が鳴り響いた。
犬宮がすぐに手を伸ばし、事務机に置かれている受話器を取り、耳に当てる。
「はい――あ」
そこからは敬語で犬宮が誰かと話し、すぐに電話は切られた。
「なんだったんだ?」
「黒田にとっては朗報。今すぐ動き出すよ」
今の電話は、犬宮が首を長くして待っていた人からのものだった。
やっと事件解決に向けて動けるようになり、急ぎ足で準備。
心優も、後れを取らないように準備を始め、最古も笑顔を浮かべ犬宮の後ろを付いて行く。
そんな慌ただしい光景を見ている黒田の額からは、一粒の汗が滲み出ていた。
・
・
・
・
・
・
・
・
繁華街へと向かって行く四人は、誰も口を開かない。
いつも心優や犬宮に話しかける黒田さえ口を閉ざしている為、静か。
────やっぱり黒田さん、いつもと様子が違う。
笑っているけどなんか固いし、どこか焦っている。
いつもの黒田なら心優も話すのに慣れているため、すぐに問いかけていただろう。
だが、今の黒田は、話しかけてはいけないような気がして中々聞けない。
何度か口を開きかけたが、そこから出る言葉はなく閉ざされる。
────聞かなくても、いいか。
もう、諦めるしかない。
ため息を吐きつつ、二人に置いていかれないように後ろを歩き続けた。
その時、何を思ったのか。
犬宮は当たり前のようにお店とお店の隙間に入ってしまい、繁華街の裏へと入っていく。
――――あ、あれ? このルート……。
向っているのは、岳弥さんの死体が見つかった路地裏? なぜ………。
不思議に思いながらも、今歩いているのは薄気味悪い路地裏。
また、幽霊か何かが出て来るんじゃないかと想像してしまい、心優は怯える。
恐怖と不安感で、犬宮の腕を掴もうとした時、名前を呼ばれてしまい手が止まった。
「心優」
「っ、はい。あの、どうしたんですか?」
「お前は、翔を守ってくれ」
その言葉に首を傾げた心優だったが、黒田がいつの間にか後ろに立っており、肩に手を置かれる。
そのまま後ろへと下げられてしまった。
「黒田さん?」
「こっちから仕掛けるつもりだったけど、あっちが先に動き出してたみてぇーだぞ」
心優を見る事はせず、真っすぐ前だけを見ている黒田を見上げ、心優も目線を追うように前を見る。
最初は何も見えなかったが、トンッ、トンッと。足音が鼓膜を揺らし始めた。
――――トンッ、トンッ
足音が徐々に大きくなる。
心優は息を飲み、最古を横目で見た。
今は犬宮が最古の肩を掴み守っているが、先程の彼の言葉がある。
──── お前は、翔を守ってくれ
おそらく犬宮が、最古を守れない状況になると予想しての言葉。
心優は汗を滲ませながらも拳を強く握り、地面を蹴る準備。
いつ、誰が襲って来てもいいように、臨戦態勢を作った。
――――トンッ、トンッ
「あ、の人…………」
やっと、目視できるようになった心優は目を見開き、近づいて来ている人を思わず凝視。
「な、なんで? だって、死んだはず……」
心優が驚くのも無理は無い。
今、前方から近づいてきているのは、死んだはずの雫の夫、新谷岳弥だったから。
「まさか、生きていたの?」
「いや、よく見るんだ、心優ちゃん」
取り乱している心優の耳元に口を寄せ、黒田が冷静に伝える。
何を見ればいいんだと思いながらも、岳弥をもう一度見た。
すると、何かに気づき、ヒュッと息を吸った。
「く、首に、赤い、傷跡?」
心優が言う通り岳弥の首には、死体だった時の傷が首にしっかりと刻まれていた。
「確かに、あれは俺でもあまり行きたくねぇな」
心優と黒田が疲労全て吐き出すように、大きくため息を吐く。
そんな二人など気にせず、犬宮は欠伸を零し涙を拭いた。
四人は今、探偵社に戻るためビル街を人にぶつからないように歩いていた。
もう少しで日が完全に落ちる時間帯。
夕暮れがビルの窓を反射し、ビル街をオレンジ色へ染めていく。
疲れた体を引きずり歩いていると、そんな夕暮れが目に映り、心優は足を止めた。
────オレンジ色の世界だ。
ここはビルに囲まれているから、自然豊かな景色を堪能することは出来ない。
それでも前の方を見れば、ビルの隙間から輝く夕暮れを見ることが出来る。
眩しくて、目上辺りに手を添えながらになってしまうけど、やっぱり夕暮れは綺麗だし、ずっと見ていたい。
心優が足を止めると、犬宮と黒田、最古もつられるように足を止め振り向いた。
「どうした、心優」
「っ、あ、すいません」
「謝罪じゃなくて、どうしたのかを聞いているんだけど」
犬宮の棘のある言葉に、心優は顔を引きつらせつつ、前を歩く彼に駆け寄り頬を膨らませた。
「――――私、夕暮れを見るの好きなんですよ。綺麗なので」
「あぁ、確かに綺麗だよね。ここがビル街だから自然を楽しむことは出来ないけど、窓に反射してオレンジ色が街全体に広がっている。これはこれでいい」
犬宮も心優と同じ景色を見ると、表情が少しだけ綻んだ。
黒田も最古と共に夕暮れを見て、お互い微笑み合う。
四人で夕暮れを楽しんでいると、黒田が思い出したように隣に立つ犬宮へ顔を向けた。
「なぁ、賢。これからどう動くつもりだ?」
「んー? どう動くと聞かれてもなぁ。人間の方はもう真矢家にぶん投げたし、あとは特に俺がやる事はないかな。怪異は黒田がやってくれるだろうし」
「…………俺がやるのはいいけどよぉ。何も考えてくれねぇの?」
「考えるのはいいけど、もう色々決まっているんじゃないの?」
黒田の言い方を真似するように、犬宮は横目で質問を返す。
数秒、お互い探るように目を合わせていると、黒田はニヤッと口角を上げた。
楽し気にクククッと笑い、ズボンのポケットに手を添える。
「分かってんじゃねぇか、賢。あとは、首無しとの話し合いをするだけだ」
――――え、首無しとの話し合い?
心優が疑問に思い問いかけようとしたが、それより先に犬宮が口を開いてしまった。
「わかった。信三さんの方と黒田の話し合いが終わり次第、動き出すよ。…………ちなみになんだけど、何を考えているかだけは、先に聞いてもいい?」
「ひ・み・つ」
「…………………………………………きもっ」
「ひど過ぎね?」
語尾にハートが付きそうな言い方に、犬宮は軽蔑したような表情を浮かべ蔑む。
二人の会話を大人しく聞いていた心優は、「んー??」と、唸り首を傾げてしまった。
「黒田さん……。首無しと話し合いたいって、どういう意味だろう?」
※
信三と話をつけてから一週間。
探偵社では、犬宮がパソコンをいじり、心優は今回の事件をまとめた資料を読み直していた。
――――えっと……。
今回の事件は新谷雫さん。旧名、桜花雫さんが探偵社に訪れ、夫である新谷岳弥の浮気調査をしてほしいという話から始まった。
これだけだと、雫さんは可哀想な被害者。
でも、それは違うと、すぐ犬宮さんは嗅ぎ分けたんだよね。
危険人物だとわかったおかげで、警戒も出来た。
でも、探偵社に来る前から準備は整っていたらしく、岳弥殺害を止められはしなかった。
犬宮さんのハッキングが上手くいかなかったのもあるのかなぁ。
岳弥さんの死体の周りには二つの穴。
血だまりには、誰か――――いや、雫さんの足跡。
最古君が見つけた、黒いワイヤー。
死因は首の切断、尾行していた黒田さんが目を離した一瞬のうち殺られてしまった。
犯人は、確実に雫さん。
ただ、雫さんは岳弥さんの殺害は今はもうついでと言っていた。
今は、真矢家へダメージを与えるため、私の命を狙っている。
それに加え、飛縁魔という怪異も出てきて、もうごちゃごちゃ……。
「はぁ…………」
色々な事があり過ぎてため気を吐いていると、真矢家から帰ってから一週間弱、姿を一切現さなかった黒田が何事もなかったかのように探偵社のドアを開けた。
「賢~、準備は出来たか?」
ヘラヘラした表情を浮かべ中に入ってくる。
ソファーに座っている心優と最古の頭を撫で、窓側に座る犬宮へと近づいた。
「黒田の方は?」
「準備出来たぞ。出来たから、早く行動に移したい」
――――ん? できるだけ早くに行動したい?
確かに。準備が整ったのなら、すぐに行動へ移りたい気持ちは分かる。
でも、心優は今の黒田の言葉を、どこか納得出来ない。
首を捻り、胸に渦巻くモヤモヤの正体を考えながら二人を見ていると、黒田がどこか焦っている様子なのがわかった。
表情は固く、貧乏ゆすりをしている。
普段の彼からはあまり想像できない後ろ姿に、心優は声をかけようと「あの」と口を開いた。
――――――――プルルルルルルルルルルル
刹那、部屋の中に一本の着信が鳴り響いた。
犬宮がすぐに手を伸ばし、事務机に置かれている受話器を取り、耳に当てる。
「はい――あ」
そこからは敬語で犬宮が誰かと話し、すぐに電話は切られた。
「なんだったんだ?」
「黒田にとっては朗報。今すぐ動き出すよ」
今の電話は、犬宮が首を長くして待っていた人からのものだった。
やっと事件解決に向けて動けるようになり、急ぎ足で準備。
心優も、後れを取らないように準備を始め、最古も笑顔を浮かべ犬宮の後ろを付いて行く。
そんな慌ただしい光景を見ている黒田の額からは、一粒の汗が滲み出ていた。
・
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繁華街へと向かって行く四人は、誰も口を開かない。
いつも心優や犬宮に話しかける黒田さえ口を閉ざしている為、静か。
────やっぱり黒田さん、いつもと様子が違う。
笑っているけどなんか固いし、どこか焦っている。
いつもの黒田なら心優も話すのに慣れているため、すぐに問いかけていただろう。
だが、今の黒田は、話しかけてはいけないような気がして中々聞けない。
何度か口を開きかけたが、そこから出る言葉はなく閉ざされる。
────聞かなくても、いいか。
もう、諦めるしかない。
ため息を吐きつつ、二人に置いていかれないように後ろを歩き続けた。
その時、何を思ったのか。
犬宮は当たり前のようにお店とお店の隙間に入ってしまい、繁華街の裏へと入っていく。
――――あ、あれ? このルート……。
向っているのは、岳弥さんの死体が見つかった路地裏? なぜ………。
不思議に思いながらも、今歩いているのは薄気味悪い路地裏。
また、幽霊か何かが出て来るんじゃないかと想像してしまい、心優は怯える。
恐怖と不安感で、犬宮の腕を掴もうとした時、名前を呼ばれてしまい手が止まった。
「心優」
「っ、はい。あの、どうしたんですか?」
「お前は、翔を守ってくれ」
その言葉に首を傾げた心優だったが、黒田がいつの間にか後ろに立っており、肩に手を置かれる。
そのまま後ろへと下げられてしまった。
「黒田さん?」
「こっちから仕掛けるつもりだったけど、あっちが先に動き出してたみてぇーだぞ」
心優を見る事はせず、真っすぐ前だけを見ている黒田を見上げ、心優も目線を追うように前を見る。
最初は何も見えなかったが、トンッ、トンッと。足音が鼓膜を揺らし始めた。
――――トンッ、トンッ
足音が徐々に大きくなる。
心優は息を飲み、最古を横目で見た。
今は犬宮が最古の肩を掴み守っているが、先程の彼の言葉がある。
──── お前は、翔を守ってくれ
おそらく犬宮が、最古を守れない状況になると予想しての言葉。
心優は汗を滲ませながらも拳を強く握り、地面を蹴る準備。
いつ、誰が襲って来てもいいように、臨戦態勢を作った。
――――トンッ、トンッ
「あ、の人…………」
やっと、目視できるようになった心優は目を見開き、近づいて来ている人を思わず凝視。
「な、なんで? だって、死んだはず……」
心優が驚くのも無理は無い。
今、前方から近づいてきているのは、死んだはずの雫の夫、新谷岳弥だったから。
「まさか、生きていたの?」
「いや、よく見るんだ、心優ちゃん」
取り乱している心優の耳元に口を寄せ、黒田が冷静に伝える。
何を見ればいいんだと思いながらも、岳弥をもう一度見た。
すると、何かに気づき、ヒュッと息を吸った。
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