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:メイド、耐える:
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どんなことがあったとしても、寝て起きれば普通に朝が来ていて、仕事の時間はやってくるわけで――。
メイド頭の九条さんの指示で洗濯ものを取り込む彩葉は、どうやって変態との接触を回避するかそればかり考えていた。
「大変なことになっちゃったのよね……はぁ……」
変態だと確信が持てないころ――つまり、雇われてすぐのころに、彩葉は盛大な勘違いのはてに辰之進に処女を捧げてしまった。
それ自体は、不思議なことに悔いてはいないのだ、残念なことに。
その最初のプレイがもう――処女でもわかる、普通ではなかった。だがやっぱり、悔いてはいないのだ。
なにせあの男は、彩葉が処女とわかっていながら、ディープキスをしながら赤いロープで亀甲縛りにした挙句目隠しをして、両胸と秘所にローターを装着したのだ。
ぶうん、と震えるオモチャ。
「きゃああ、なに、これぇ!」
「気持ちいいだろう? いや、きみの体は喜んでいるよ、びくびくと。さぁ、こっちにおいで」
「ううう、歩けません、見えません……辰之進、さん……? どこ、ですか?」
「ご主人さま、だよ」
「え……」
「言えるだろ? いい子だ、いってごらん……」
「ごしゅじん、さまぁ……」
「いい子だ、ご褒美をあげよう」
このご褒美というのが、彩葉の常識を超えていた。
なんと、ローターの振動を強いものにし、あろうことかベッドにその状態で一時間も放置したのだ、あの男は。
未知の恐怖と快感と混乱で彩葉は無茶苦茶だった。
下腹部に熱はたまっていくし、怖いし、快楽の波にのまれてしまう。しかしこの先どうなるのか、興味も尽きない。
「う、う、ごしゅじん、さ、まぁ……」
いつの間にか戻ってきた辰之進が「淫らだね、処女なのにぐちょぐちょだよ」と囁き、「必要なさそうだけど……」と、楽し気に下腹部にローションを垂らし、愛液とローションとでぐずぐずになった蜜壺へ、じわじわと己の肉の棒を押し付ける。
「う、あ……はうっ……」
「ヒクヒクして物欲しそうだけど……さすがに目隠しのままロストバージンは可哀想だよね」
目隠しが外されたと同時に、一気に挿入したのだ。
一気に狭い道を挿入された衝撃と、あまりの快感に彩葉は達してしまい、それだけで意識を失ってしまった。
しかし困ったことに――その初体験が不快ではなかったのである。それには彩葉自身もびっくりである。
以来、すっかり気をよくした辰之進は、ことあるごとに彩葉を調教しようとする。
「見つけたぞ、彩葉。何をしている」
これのどこが仕事以外の作業に見えるのだろうか。
「あたしはここに、お仕事をしにきてるんです。邪魔しないで」
しっし、と手振りをするが、変態はお構いなしで近寄ってくる。そして、シーツごと彩葉を乱暴に捕まえた。
「あっ、洗いなおさなきゃいけないじゃないですか!」
上等なシーツは気持ちいいなぁ、などと見当違いのことを思ってしまう彩葉である。
「しょうがないなぁ……。お前は思いのほか、堅苦しいな」
「はい?」
「俺の花嫁になれ。万事解決だ」
「お断りよっ! あたしは、会社のためになる相手としか結婚しないの!」
「だから、俺と結婚すればいい。金ならいくらでも出せるし、俺はお前を心行くまで食べつくせる。夫婦なら、昼だの夜だの外だの細かいことを気にせずお前は俺に抱かれることができる。良いことだらけだ」
違う、と、彩葉は首を横に振る。
「後半部分は聞かなかったことにする」
「そっちの方が大事だろう? 結婚なんて合法的にヤれる正統な手段のひとつじゃないか」
「えぇい、ヤることからはなれろ変態!」
「なんだい。じゃあ、融資か」
そうじゃない。融資云々ではなくて、会社や社員のため、社長と肩を並べて同じ目線で物事を考えてくれる相手が欲しいのだ。
彩葉はそれを切々と訴える。
が。
住良木辰之進は、つまらなさそうに腕の中の彩葉を見つめて、あろうことか鼻で笑った。
「いいさ――。金でも思想でもベッドでも、俺を忘れられないようにしてやる」
端正な顔が寄ってきて、彩葉の唇に辰之進の唇が押し付けられた。
柔らかくて甘いキス、それだけで彩葉の下腹部はきゅんとするが――そうではない。
「ええい、やめてください!」
「いいじゃないか。社長夫人だぞ。悪くないだろう?」
話が通じない――どうしたものか、と思案する彩葉の体がふわりと抱き上げられた。
「きゃーっ」
「我慢できない。ヤらせろ」
「やだ、やめっ……」
「嫌だと言っていられるのは今のうち――お前の身体は正直だからな」
歩きながら、スカートの下に入り込む手。それを払おうとしたが、シーツがはらりと落ちてしまう。
さらに、辰之進の手には小さなオモチャがあって、震えるそれで太ももをするすると撫でられる。彩葉は思わず息をのんだ。
「抵抗をやめた、ご褒美だ」
ローターが肉粒をこりこりと刺激し、穴の浅いところを出入りする。
「んっ……んっ」
「ぞくぞくするだろう? いい表情だ」
彩葉は淫らな声が出ないよう、必死で唇を噛んだ。その仕草さえも、辰之進を喜ばせているとは気付かずに。
メイド頭の九条さんの指示で洗濯ものを取り込む彩葉は、どうやって変態との接触を回避するかそればかり考えていた。
「大変なことになっちゃったのよね……はぁ……」
変態だと確信が持てないころ――つまり、雇われてすぐのころに、彩葉は盛大な勘違いのはてに辰之進に処女を捧げてしまった。
それ自体は、不思議なことに悔いてはいないのだ、残念なことに。
その最初のプレイがもう――処女でもわかる、普通ではなかった。だがやっぱり、悔いてはいないのだ。
なにせあの男は、彩葉が処女とわかっていながら、ディープキスをしながら赤いロープで亀甲縛りにした挙句目隠しをして、両胸と秘所にローターを装着したのだ。
ぶうん、と震えるオモチャ。
「きゃああ、なに、これぇ!」
「気持ちいいだろう? いや、きみの体は喜んでいるよ、びくびくと。さぁ、こっちにおいで」
「ううう、歩けません、見えません……辰之進、さん……? どこ、ですか?」
「ご主人さま、だよ」
「え……」
「言えるだろ? いい子だ、いってごらん……」
「ごしゅじん、さまぁ……」
「いい子だ、ご褒美をあげよう」
このご褒美というのが、彩葉の常識を超えていた。
なんと、ローターの振動を強いものにし、あろうことかベッドにその状態で一時間も放置したのだ、あの男は。
未知の恐怖と快感と混乱で彩葉は無茶苦茶だった。
下腹部に熱はたまっていくし、怖いし、快楽の波にのまれてしまう。しかしこの先どうなるのか、興味も尽きない。
「う、う、ごしゅじん、さ、まぁ……」
いつの間にか戻ってきた辰之進が「淫らだね、処女なのにぐちょぐちょだよ」と囁き、「必要なさそうだけど……」と、楽し気に下腹部にローションを垂らし、愛液とローションとでぐずぐずになった蜜壺へ、じわじわと己の肉の棒を押し付ける。
「う、あ……はうっ……」
「ヒクヒクして物欲しそうだけど……さすがに目隠しのままロストバージンは可哀想だよね」
目隠しが外されたと同時に、一気に挿入したのだ。
一気に狭い道を挿入された衝撃と、あまりの快感に彩葉は達してしまい、それだけで意識を失ってしまった。
しかし困ったことに――その初体験が不快ではなかったのである。それには彩葉自身もびっくりである。
以来、すっかり気をよくした辰之進は、ことあるごとに彩葉を調教しようとする。
「見つけたぞ、彩葉。何をしている」
これのどこが仕事以外の作業に見えるのだろうか。
「あたしはここに、お仕事をしにきてるんです。邪魔しないで」
しっし、と手振りをするが、変態はお構いなしで近寄ってくる。そして、シーツごと彩葉を乱暴に捕まえた。
「あっ、洗いなおさなきゃいけないじゃないですか!」
上等なシーツは気持ちいいなぁ、などと見当違いのことを思ってしまう彩葉である。
「しょうがないなぁ……。お前は思いのほか、堅苦しいな」
「はい?」
「俺の花嫁になれ。万事解決だ」
「お断りよっ! あたしは、会社のためになる相手としか結婚しないの!」
「だから、俺と結婚すればいい。金ならいくらでも出せるし、俺はお前を心行くまで食べつくせる。夫婦なら、昼だの夜だの外だの細かいことを気にせずお前は俺に抱かれることができる。良いことだらけだ」
違う、と、彩葉は首を横に振る。
「後半部分は聞かなかったことにする」
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「えぇい、ヤることからはなれろ変態!」
「なんだい。じゃあ、融資か」
そうじゃない。融資云々ではなくて、会社や社員のため、社長と肩を並べて同じ目線で物事を考えてくれる相手が欲しいのだ。
彩葉はそれを切々と訴える。
が。
住良木辰之進は、つまらなさそうに腕の中の彩葉を見つめて、あろうことか鼻で笑った。
「いいさ――。金でも思想でもベッドでも、俺を忘れられないようにしてやる」
端正な顔が寄ってきて、彩葉の唇に辰之進の唇が押し付けられた。
柔らかくて甘いキス、それだけで彩葉の下腹部はきゅんとするが――そうではない。
「ええい、やめてください!」
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