異世界漂流者ハーレム奇譚 ─望んでるわけでもなく目指してるわけでもないのに増えていくのは仕様です─

虹音 雪娜

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第三章 来訪、襲来、ガルムドゲルン

#14 ルーエラ驚愕、ヒロシ撃沈

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 俺達も飲み始めて、あちこちから声を掛けられていろいろと絡んだ。
 洞窟で予想してた通りガズのおっさんにニヤニヤされながらからかわれたよ…リオの事で。
 まぁ、他の冒険者…この前の祝宴で一緒に飲んでたであろう人達も、ガズのおっさんと同じようにニヤニヤしてたけど…。

 実際?こうして綺麗どころに囲まれてる俺はかなり目立つだろうし?どう見てもハーレム以外の何物でもないです本当にありがとうございましたって感じですが、この状態…可愛い女の娘達が側にいて手放しでヒャッホーイと喜べるほどの胆は無いです。
 ええ、根性無しですよ?本人が一番よく分かってますからね、でもあっちの方は人並みにあるっていうのが質悪いというか…油断するとすぐそっち方面にいっちゃうっていうどうしようもなさ…この本性を知った時、彼女達が俺から離れていくのが目に浮かぶんですよ…そうなった時に多分立ち直れないんじゃないかと怖くて仕方が無いっていうのが本音です、はい。

 冒険者のみんなにニヤニヤされながらそんな事思ってたら、また尻尾まで使って器用に料理を運んでいた竜人のルーエラが、俺達の前のテーブルまで来た。

「ちょいとごめんなー、前失礼するよ……っと。悪いね、邪魔しちゃっ……ん?…………んんんっ!?!?」

 テーブルに料理を置いて俺達の方を向いたルーエラが、物凄い驚愕を浮かべた表情…それこそこの世に有り得ないものを見てしまったかのような顔をして固まってた。


「「「「…?」」」」


 何をそんなに驚いてるのかと不思議に思ったんだけど、どうやらルーエラの視線はリオで固定されてるっぽい。
 なんだろ?同じ竜人だからかな?


「…………リ……リー姉………なの、か……?………」

「………?………?……………」


 ん?リー姉?なんだ顔見知りだったのか?
 でもリオは小首を傾げてるけど…。


「……何で………え?……生き、てる……の………?……」

「………………あ。…………ルー…………だ………………」

「っ!?やっぱリー姉かっ!ちょっ、何でっ!?生きてるなら生きてるって教えろよっ!!こっちはみんな逝っちまったと思ってたよっ!!」

「なんだなんだ?ルー、リオと知り合いなのかよ?」

「知り合いも何もアタシの姉貴だよっ!!」

「は?姉貴?」

 まさかの血縁、しかも姉妹とは…。

「400年くらい前、勇者達に付いてったっきり帰って来なかったから…多分あの時の戦いで逝っちまったんだろうなって……。それなのになんでこんなとこにいるんだよっ!しかも何事も無かったようにしれっとしてさっ!!」

 …ってことは……ルーエラもこの見た目で400歳超えてるのか…。
 竜人スゴいな…じゃなくて、姉妹再会とか偶然にしても程があるんじゃないか?しかも400年越しとか…。

「…………ルー……元、気………そう……………」

「元気だよっ!リー姉は相変わらずっぽいなっ!」

「………そ、う……?………」

「そのスッとぼけ具合は全然変わってないっ!」

「そっかぁ~。リーちゃんはぁ昔っからぁ~こんなぁ感じだったんだぁねぇ~。ふふっ、可愛いぃなぁ~」

 そう言いながらまたよしよしって頭を撫でるマール…相当リオを気に入ってるらしい。
 リオもリオでマールに撫でられるのが気に入ったのか、目を細めて気持ち良さそうにしてる…それでもほとんど表情は変わってないんだけど。
 うん、やっぱりマールがお姉ちゃんって感じに見える…まぁ、リオがそれでいいんなら特に何も言わないけどね。

「同じ竜人なのは一目瞭然やったけど、まさか姉妹とは思わへんかったわ…」

「…アタシもまさかこんな所で会えるなんて思いもしなかったよ…。見た時ゴーストかと疑ったくらいだし」

「ああ、それで生きてるなんて確かめたんだ。大丈夫、ちゃんと生きてるよ。まぁ、ちょっと昔と変わっちゃってると思うけど…」

「…ん?それってアタシの知ってるリー姉とは違っちゃってるってこと?」

 まぁ、見た目は竜人で同じなんだろうけど、種族違っちゃってますからね。
 人格とかは変わってないみたいだから、大した問題じゃないのかもしれないけど…。

「その辺はリオに直接聞いてみるといいよ。リオ、俺達のパーティーに入ったから、これからいつでも会えると思うし」

「そっか、姫達のパーティーに入ったんだ…。っていやいやそうじゃなくて!まずは身内に報告するのを優先してほしかったんだって!」

「あー、うん、それはまぁ当然やと思うけど、今日ここに来たばっかりやしな…。ウチらもリオの事まだなんも聞いとらんし」

「え、今日来たの?この街に?」

「うん~そうだよぉ~。一人でぇ洞窟にぃ居たのを~見つけてぇ連れてぇきちゃったんだぁ~」

「洞窟って…何でそんなと「あー、いたっ!ルーさん!」……あ」

 俺達が話し込んでる所に割り込んできたのはフェレアだった、多分ルーエラを呼びに来たんだろう。
 これは別にサボってるわけじゃないと思うからちょっとフォローしておこうか。

「マスターが呼んでますよっ!ほらっ、行きますよっ!」

「えっ、あ、ちょっ!フェレっ待っ……」

 って、フォローする間もなくフェレアに腕を掴まれて問答無用で引っ張られていった…。
 ま、まぁ、この街にいる限り会おうと思えばいつでも会えるだろうから、とりあえずはいいか。
 リオは…何故かまだマールに甘えてるんだけど……妹と再会出来たっていうのにいいのか?それで…。



「あ、いたいた。ナオトっ」

「ナオトさんっ、えへへっ、来ちゃいましたっ」


 ルーエラが連れ去られていったすぐ後に、リズとラナが俺達の所に顔を出した。
 仕事は…終わったんだよな?

「リズ、ラナ、お疲れ様。仕事終わったのか?」

「「お、終わったよ…?」「お、終わりました…よ?」」

 おい、二人ともなんで疑問形なんだよ…若干目泳いでるし。

「ま、こんな騒ぎなんだから細けーこと気にすんなよナオトっ」

「そや、ラナやリズやってまだこれから大変なんやろうし」

「…まぁ、そうか。今くらいは別に気にすることもないか。ラナ、フィルさんには言ってくれた?」

「あ、はい、伝えておきましたよ。なんかマスターも参加したそうな感じでしたけど…」

 フィルさん…それは現実逃避的な意味では…。
 一応ここのトップなんですから頼みますよ、ホント。


 ラナとリズを加えて、益々包囲された俺…いやホント元の世界と比べて雲泥の差があるこの状況、差があり過ぎて自分の中で上手く消化出来てないというかなんと言うか…もし、仮に、元の世界でこんな状況になったとしたら…いや、あり得ないこと想定するのは止めよう……虚しくなるだけだし。
 今、目の前のこれが事実だって、それだけでもう十分過ぎるからね…さっきも思ったけど、ヒャッホーイするほどの胆は無いけど、心の奥底でヒャッホーイってするくらい嬉しいのは間違いないわけで…。


「…おい、何鼻の下伸ばしてんだよっ」

 えっ!?俺今そんな顔してるのかっ!?って焦って声掛けてきたやつの方を向いたら……


「……なんだ、ヒロシか」


 …ヒロシと、ヒロシのパーティーメンバーの女の娘2人だった。

「なんだってなんだよっ!ったく、何でお前だけこんないい思いしてんだよ…俺だって漂流者なんだぜっ」

「まぁ、俺のは奇跡みたいなもんだからなぁ…自分でも未だに信じられないとこあるし」

「性格的な問題だと思う。ヒロシはもう少し相手を思い遣った方が良い」

「何だよフラムまで…どっからどう見ても俺の方がイケてんだろ?」

「みみ、見た目の問題じゃ、ないと、おお、思います…よ?ひ、弘史さん……」

「こんな根性無しの軟弱そうなやつより俺のが百倍マシだろっ」

 …自分でも分かっちゃいるけど、他人に言われると結構抉られるなぁ……まぁ、ある意味トラウマになってるしな…あの時ちゃんと根性出しとけば親友に……あ、また凹んできた……泣きそう。

「…その自信があれば、ヒロシも出来るだろ……」

「まぁ、そりゃイケるとは思ってるけどよ…って、何でそんな泣きそうになってんだよっ」

「……ちょっと、な……。元の世界のこと思い出して凹んだだけだよ……」

「んだよ、そんなシケたツラしてっと女共に逃げられちまうだろーが。お前も漂流者なんだからもっとシャキッとしろよ」

 ぐっ…痛いところを……自分でもそんな事分かってるさ、けどそんな自信満々になれるような根拠っていうか根源っていうか、そういう基になるものが無いんだよ…ヒロシみたいにイケメンってわけでも無いし、こんな厨二病設定背負ってる中身おっさんで、どうやって自信持てるっていうんだよ…。
 ヤバいどんどん凹んできた…これ本当に泣くかも……。


「おいっヒロシっ!てめぇアタイらのナオトにチョッカイ出してんじゃねーぞっ!」

 泣きそうになってたところにアーネが見兼ねたのかヒロシに突っ掛かってった…うわ、俺情けない……こんな風に庇ってもらうとか、これじゃみんなも幻滅してすぐ離れていっちゃうよな…。

「うわっ!ちょっ、アーネちゃん!違う違うっチョッカイなんて出してねーって!」

「あぁ?んじゃ何でナオトが沈んでんだよっ!てめぇが何か言ったんだろーがよっ!」

 いや、うん、ごめん、自分で凹んで沈んだだけなんだよアーネ…まぁ、ヒロシに追い打ちかけられた感は多少あるけど…。

「いや、だから俺のせいじゃねーって!コイツが勝手に沈んでっただけだってっ」

「ハッ、どうだかなっ、どーせナオト貶すようなことでも言ったんだろーがっ!」

「い、いやっ、そこまで言ったつもりはねぇよ…」

「嘘は良くないな、ヒロシ。根性無しだの軟弱そうだの言ってたじゃないか」

「わわ、私も、き、聞きました、よ…」

「ちょっ、おいっフラムも知美も何言って…」

「…おいヒロシ……お前がいくら漂流者だからってなぁ……アタイにも限界ってもんがあんだよ………」

 あ…何か身体全体がプルプル震えてる…アーネ、キレそうになってないか?これ…。
 いや、ホントそこまでの事じゃないっていうか、ヒロシ完全にとばっちりになってるよな…?

「アーネ、待った。ヒロシの言ってることは大体合ってるから…。俺が勝手に凹んだだけだし」

「……ホントかよ」

「ホントだって」

「…じゃあ何で凹んだんだよ。言ってみ?」

「え、あ…っと、それはだな……ちょっと元いた世界であった事を思い出しちゃって…」

「…何でそんな凹むような事思い出したんだよ」

「そ、それは…根性無しって言われたから…」

「……やっぱヒロシのせいじゃねぇか……よし、キレるわ、もう許さねぇ」

「ちょっ、待った待った!いや、ホント俺が情けないってだけだからっ!それに今ここで暴れるのはダメだって!」

「アーネちゃん…そんなにこいつのことがいいのかよ…?」

「……は?ったりめーだろ、ナオトはもうアタイらの仲間で、手放すつもりなんかこれっぽっちもねーよっ!」

 えぇ…ヒロシの言う通りこんな根性無しで情けなさ全開、一人で思い出しては勝手に凹むようなやつなんだけど…そこまで言われるようなやつではないと思うんですよ…。

「…はぁぁ……何でかなぁ~、こう言っちゃなんだけど、俺のが絶対イケてるし、アーネちゃん達と上手くやっていけると思うんだけどなぁ……」

「……あのなぁ、お前のその自信はどっから来てんだよ。それによぉ、お前、アタイらのことちゃんと見てねーだろーが」

「いや、ちゃんと見てるっての。その耳とか尻尾とか、めっちゃ可愛いじゃん!」

「…上っ面しか見てねぇじゃねーか。そんなヤツに付いていくわけねーだろーがよっ」

「ヒロシ、自分の欲望に忠実なのはいいが、前面に出し過ぎるとアーネのように避けられて当然だと思う」

「ひひ、弘史さんは、ほ、本当に、けけ、獣耳見た途端、だ、駄目になります、ね…」

 あ、やっぱりそこだったんだ…まぁ元の世界じゃケモ耳なんてコスプレなんかでしかいないだろうし、本物に惹かれるのは…うん、俺もなんか段々分かってきたような気がする。
 あの、表情以上にものを言う動きとか、撫でた時に触ったあの感触とか…。


「ちょっとヒロシ、アナタこんな時でもまたやらかしてるの?」

「いや、ちげーよっ…ちょっと話し掛けただけだっての。そしたらコイツが勝手に凹んでよ…」

「なんや、ウチらだけやなくてナオトはんにも絡んでくるんか?」

「シータちゃんまで…」

「私たちぃのぉ~ナオちゃんに~変なことぉしたらぁ~…私もぉ黙ってぇられないよぉぉ~?」

 アーネとヒロシのやりとりがヒートアップしてきたのを皮切りにみんなも参戦してきた…いや、みんなもういいって……これ以上庇われると余計情けないって俺が思っちまうから…マールもその眼、ちょっと発動しかけてるって。

「いや、ホントなんでだよ?なんでそんなコイツがいいんだ?みんな…。俺があんなに誘っても全然ダメだったってのに」

「お前こそあんな誘い方でアタイらがホイホイ付いてくると思ってたのかよ?周りの迷惑も考えないでよぉ」

「そうですよ。いつもいつも受付塞いじゃって…周りの人達に迷惑掛けて、わたし凄く肩身が狭かったんですから…」

「え、いや、元の世界じゃいつもあれでイケたから、こっちでも同じようにやってただけだぜ…?」

 流石イケメン、成功実績に裏付けされた自信だった…そりゃそうか、上手くいけばそれでいいんだって思うのは普通だもんな。
 ただ、向こうの世界で上手くいってたことがこっちの世界では通用しないっていうのが理解出来てなかったって話か。
 あれ?そうすると…こっちの世界って、向こうの世界ほど見た目重視じゃないってことなのかな?なら、俺でもワンチャン…いや、そんな都合のいい夢見るのは止めよう、絶対後で痛い目見るわ。

「元の世界がどうやったのかは知らへんけどな、少なくともウチらにはあないな誘い方意味あらへんで?」

「そうだぁねぇ~、あんなぁ感じでぇ~話しぃかけられてもぉ~、鬱陶しぃいぃってぇ思うぅだけだぁよぉ~?」

「う、鬱陶しい…?俺が、鬱陶しい……」

「ひひ、弘史さん…も、もしかして、きき、気付いてなかったんです、か…?」

「いや、だって、鬱陶しいなんて言われた事ねぇし…」

「ヒロシが気付いてなかったことに私は驚きなんだが」

「あんだよ、ハッキリ言ってやった方がよかったのか?ウザいってよぉ」

「……俺、が………ウザい……………」

 あー…ヒロシまで凹んじまった……ここで俺達が沈むのはマズい、そもそもこの場は士気上げるために用意したんだから。

「アーネもみんなも許してやってくれないか?ヒロシも悪気があってやってたわけじゃ無さそうだし…」

「んだよ、なんでナオトがソイツ庇うんだよっ」

「いや、これでも同じ漂流者だし…あ、ちょっと漂流者同士話させてもらえないか?俺からちゃんと言っとくから…。トモミちゃん、だっけ?君も来てくれる?」

「ちょっ、ナオトっ!」

 無理矢理会話切って二人を連れて少しみんなから離れた…これ以上話してるとヒロシが立ち直れないような気がしたから。
 あと、漂流者同士で聞きたい事もあったし。


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