【本編完結】厄災烙印の令嬢は貧乏辺境伯領に嫁がされるようです

あおまる三行

文字の大きさ
82 / 98
ほどけては結われる花々の章

58.君が泣かないから

しおりを挟む
 ルーチェの送ってきた記録。ダリウスが添えた書状。
 それらを総合して分析し、王都の旧商業地区の外れに的が絞られた。

「すみませんユフェミア嬢、付き合わせてしまって」
「いいえ? 街を歩くのは好きですもの」
 ユフェミアは穏やかに言って日傘を傾け、なんでもない日常の散歩のようにカイネの隣を歩いている。
 何も見つからなくても構わない、と言外に示しながら。

 それでも、いくつかの店を訪ねた帰り道、ふと聞いた噂が糸口になった。

 ――王都の端に、変わった孤児院があるらしい。

 その孤児院は、商会長の遺言によって運営されているという。
 建物自体は古く、決して立派とは言えないが、子供たちの身なりは清潔で、食事にも困っていないと。
「……」
 辿り着いた孤児院は、静かな路地の奥にあった。
 寄付の志がある、とユフェミアが適当な理由を告げているうちに――
 窓の向こうの壁に、カイネは足を止めた。

 壁に、絵が飾られている。
 見覚えのある、柔らかな色使い。
 切り離され、額に収められた一枚のページ。

 並び立つ王と少女の絵。
 少女の瞳に施された特殊な塗料。輝く印が王を見つめている。
 少女のまなざしの中で、王は悪しき者を退けている。

「……あ」
 喉から、かすれた声が漏れた。
 ユフェミアは何も言わず、その横顔を見ていた。

 応対していた若い女性は、ユフェミアの「ここは商会の経営なのですか」という問いに笑顔で頷いた。
「はい。この孤児院は、ある商会長様の、ご遺言で運営されております」
 その商会長は、数年前、ヴァルト辺境伯領で不慮の事故に遭い、命を落としたという。
 そして、その子息――若様も、同じ時期に行方不明になった。
「遺言には、こうありました。もし自分が死に、その時に息子がいなかった場合、遺産はすべて、困っている子供たちのために使うこと、と」

 孤児院の中は、光に満ち溢れて明るい。
 子供たちの笑い声が遠く聞こえてくる。

「この絵本の挿絵も……?」
 カイネの問いに、女性は微笑んだ。
「ええ。商会長様が最後に持っておられた品の中に、絵本の取引明細が残っておりまして。珍しいアンティークでしたが現物はなく、きっと事故に遭われた時に失くされたのだと思います。商会長様を慕っていた従業員たちが、街で見かけるたびに買い集めました。少しずつ、少しずつ」

 カイネは、額に収められたページを見つめる。
 子供たちのための物語。
 正しさと、迷いと、光の話。

 胸の奥が、静かに震えた。
 カイネに確証はなかった。
 やはり、名前も、顔も、記憶の断片は散り散りになったまま。思い出せない。
 それでも。
 この孤児院に集められたページと、遺言の内容と、商会長と子息の話。
 すべてが、一つの事実を示していた。

 ユフェミアは少し離れたところで、応対に出た若い女性と話している。
「絵本の挿絵だというあの絵、とても美しいから気になります。けれど、事情が事情ですし……そういうものなら、売ってはいただけませんよね」
「え、ええ……実は、ある時代に神殿が禁止にした本らしくて。もう手に入らないものですから……」

 カイネは、額の中の絵本を、もう一度だけ見上げた。
 そして振り返る。
「……ユフェミア嬢。帰りましょう。確認ができました。内容はこれで、揃うはずです」
 名乗るつもりはなかった。証拠は出せない。

 そうして孤児院を出ようとした、そのときだった。

「……あ、あの」
 低い声が、背後から零れた。
 振り返ると、先ほどまで応対していた女性の後ろに、年嵩の男が立っていた。
 焦った調子で呼びかけてくる。
「私は、商会長の代から働いていて。今は職を離れ、ここに世話になっていて」
 男の視線は、カイネに注がれていた。
 カイネは、思わず帽子に手をやったが、もう遅かった。
 男は、遠い記憶を手繰り寄せるように、目を細めている。
「…………若様……?」
 呟きは、独り言に近い。

 カイネは言った。
「すみません」
「……」
「今は、色々と混乱してますし……確証もありません。俺は……何も覚えてはいませんから」
 嘘ではなかった。
 ただ、すべてを否定しているわけでもない。
 沈黙が落ちる。
 男は一瞬、逡巡する。
 だが、次の瞬間、力を抜いたように笑った。
「……そうですか」
 男は、それ以上踏み込まなかった。
 深く問いただすことも、名を求めることも。

「……絵本を求めていらっしゃるのですね」
「いや、でも……」

 男は、ゆっくりと首を振った。
「あなたになら」
 戸棚から、小さな包みを取り出す。
 丁寧に保管されていた、残りの絵本のページだった。

 差し出された包みに、カイネは一瞬躊躇って、それから受け取った。

 指先に伝わる、紙の感触。
 懐かしくて、遠い。
「ありがとうございます」
 その言葉に、男は小さく笑った。
「商会長様が喜ばれます。……また、お越し頂けますか」
「……はい。俺は……今、ヴァルト辺境伯家の厄介になっています。いずれ、また……」

 その言葉だけで十分だった。
 孤児院を後にしながら、カイネは包みを胸に抱えた。

 ――それでいい、と。

 胸の奥で、誰かがそう言った気がした。





 しばらく、二人は無言のまま歩いた。

 王都の端へ向かう道は、夕刻の空気を帯びて静かだった。
 石畳を踏む靴音だけが、一定の間隔で続く。
 風に揺れる看板の軋み、遠くの人声――それらが、やけに現実的で、先ほどまでの出来事が夢だったようにも思えた。
 カイネは包みを抱えたまま、視線を前に固定している。

 ユフェミアはその顔をそろりと覗き込んで、少々驚いた。
 カイネの表情はいつもと変わらなかった。
 軽く口角を上げ、気楽そうに歩いている。
 けれど、わずかに強張っていると、ユフェミアは感じ取った。

「……ありがとうございます」
 不意に、低い声が落ちた。
 ユフェミアが足を止めるより早く、カイネは続けた。
「それだけです。言わせてください」
 振り返らない。
 照れ隠しでも、誤魔化しでもない。
 今はそれ以上、言葉を重ねられなかった。

 数歩進んでから、ようやくカイネはいつもの調子で息を吐いた。
「さーて、帰りましょうか!」
 くるりと振り向き、軽く笑う。
 いつもと変わらない笑み。
「思ったより遅くなっちまってすみませんね。俺の都合で連れまわして、疲れませんでしたか」
 冗談めかした声。
 普段と同じ、砕けた口調。

 だからこそ。
 ユフェミアは、衝動的に一歩踏み出していた。

 気づけばカイネの手を取っていた。
 取り落とした日傘がぱたんと道に倒れる。

 僭越かもしれない。
 同僚としての領分を超えているのかもしれない。
 ――それでも。
(今この瞬間に、ここにいるのは、私しかいないから……)
 
「……ユフェミア嬢?」
 カイネが、目を瞬かせる。
「え、ちょ、なんですか。……え」
 驚きの声は上がったが、振り払おうとはしなかった。
 片腕に包みを抱え、ユフェミアに掴まれた手をどうしていいのか分からない様子で、困ったように固まっている。

「……わかりません。自分でも」
 ユフェミアの声は、少しだけ震えていた。
「でも、あなたが何も言わないから」
「……」
「だから私も、何も言えなくて」
「……」
「……こうするしか、思いつかなくて」
 それ以上は言わない。

 しばらくして、カイネは小さく息を吐いた。
「……よしてくださいよ、もう」
 苦笑しながら。
 まるでユフェミアの方を慰めるかのように、あはは、と大袈裟に笑って。
「俺、こういうの弱いんですから。それにね、ユフェミア嬢。あなたみたいな綺麗な方からこんなことされたら、大概の男は勘違いしますよ? いけませんって。案外危なっかしいところがありますね」
 それでも、ユフェミアは何も言わない。

「……優しいんですね。ほんとに、俺に気を遣う必要なんて、ないんですから。父が亡くなってるってこと、ある意味で予想の範疇でしたし。まあ、そうだろうなって」
「……」
「寧ろ俺は嬉しいんです。俺の記憶の中にいた父が本物だということがわかって。だからね、儲け物なんですよ。奥様たちがいろいろ思いついてくれて、あなたが協力してくれて、そのお陰でこれだけのことが分かったんですから。だから、慰める必要なんてないんです、俺はこれからも旦那様と奥様のために全力で働けばそれで良いんだってわかりましたし。まあ、あの施設のための支援ができればとは思いますが。これからもずっと、ヴァルト辺境伯家で気兼ねなく働けます」
「……」
「奥様にかかわる厄災の烙印のことだって、この絵本が神殿から発禁本にされていたのだとしたら、やっぱりなんらかの手がかりになってる可能性はありますよね? 奥様の役に立てるのなら、こんなに嬉しいことはありませんよ! 手際良くこれだけ見つけられるなんて、俺たちって優秀だと思いません? いやあ、これだけの収穫が得られるとは僥倖でした。だから、だから俺は」
「……」
「だから、俺は……」
「……」
「……」
「……」
「…………ユフェミア嬢」
「……」
「頼むから、なんとか言ってください、よ。俺は、……」
「……ええ、カイネ」 
 ユフェミアは静かに、その頬を拭った。
 濡れてはいない。
 けれど、まるでそれが流れているかのように、優しく撫でる。
「よく、頑張りましたね」

 夕暮れの道に、二人分の影が重なっていた。





 夜更け。
 王都の邸は静まり返り、灯りの落とされた回廊に、机上の燭台だけが淡い光を落としていた。

 ユフェミアはペンを取り、白い便箋に向かう。
 宛名は――ルーチェ・ヴァルト辺境伯夫人。

 昼間の出来事を思い返しながら、言葉を選ぶ。
 感情に流されすぎないように、けれど、事実は正確に。

 ――カイネの件について。
 ――絵本のページは孤児院で発見されたこと。
 ――その絵本が、烙印に関する寓話であったこと。

 さらに、調べの過程で判明した事実も記す。
 その絵本は、ある時代に「不穏な教義を含む」として発禁となり、神殿が主導して回収を行っていたこと。
 完全に失われたわけではなく、断片的に流通し、こうして今に残ったらしいこと。

 ――やはり、烙印の内容を示唆するものでした。
 ――神殿が恐れ、隠した理由が、そこにあるように思われます。

 書き終えると、ユフェミアは一度ペンを置き、深く息をついた。
 紙を丁寧に折り、封をする。
 あとは、明朝、確実な手で届けさせればいい。

 燭台の火を落とし、ユフェミアは立ち上がった。
 向かう先は、廊下の奥。
 カイネの部屋だった。

 今日のことで、彼は思った以上に疲弊している。
 気丈に振る舞っていたが、それが無理であることくらい、見ていればわかる。

 ユフェミアは水差しと、軽食を添えて盆に載せる。
 それから、小さな紙片。
 ――お大事に。
 ――あなたの一人の同僚として、とても心配しています。
 それだけを書いた、短い言葉。

 部屋の前に立ち、ユフェミアは一度だけノックをした。
 返事はない。
 灯りも落ちている。

 扉越しに、声を落とす。
「……カイネ。起こしてしまったら、ごめんなさい」
 囁くように。
「お水と、少しだけ食べられるものを持ってきました。ここに置いておきますから」
 静かに盆を置く。
 無理に扉は開けない。
 それが、今の距離だった。
 立ち去る前、もう一度だけ、扉に向かって言葉を落とす。

「今夜は、ゆっくり休んでくださいませ」
 返事はない。
 けれど、構わなかった。
 ユフェミアは踵を返し、静かな足取りで廊下を戻る。

 灯りの消えた邸の中、それぞれが夜を越えようとしていた。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました

由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。 尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。 けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。 そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。 再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。 一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。 “尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。 静かに離婚しただけなのに、 なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。

【1話完結】あなたの恋人は毎夜わたしのベッドで寝てますよ。

ariya
ファンタジー
ソフィア・ラテットは、婚約者アレックスから疎まれていた。 彼の傍らには、いつも愛らしい恋人リリアンヌ。 婚約者の立場として注意しても、アレックスは聞く耳を持たない。 そして迎えた学園卒業パーティー。 ソフィアは公衆の面前で婚約破棄を言い渡される。 ガッツポーズを決めるリリアンヌ。 そのままアレックスに飛び込むかと思いきや―― 彼女が抱きついた先は、ソフィアだった。

【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。

猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で―― 私の願いは一瞬にして踏みにじられました。 母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、 婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。 「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」 まさか――あの優しい彼が? そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。 子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。 でも、私には、味方など誰もいませんでした。 ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。 白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。 「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」 やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。 それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、 冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。 没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。 これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。 ※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ ※わんこが繋ぐ恋物語です ※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ

《完結》金貨5000枚で売られた王太子妃

ぜらちん黒糖
恋愛
​「愛している。必ず迎えに行くから待っていてくれ」 ​甘い言葉を信じて、隣国へ「人質」となった王太子妃イザベラ。 旅立ちの前の晩、二人は愛し合い、イザベラのお腹には新しい命が宿った。すぐに夫に知らせた イザベラだったが、夫から届いた返信は、信じられない内容だった。 「それは本当に私の子供なのか?」

婚約破棄して泥を投げつけた元婚約者が「無能」と笑う中、光り輝く幼なじみの王子に掠め取られました。

ムラサメ
恋愛
​「お前のような無能、我が家には不要だ。今すぐ消えろ!」 ​婚約者・エドワードのために身を粉にして尽くしてきたフィオナは、卒業パーティーの夜、雨の中に放り出される。 泥にまみれ、絶望に沈む彼女の前に現れたのは、かつての幼なじみであり、今や国中から愛される「黄金の王子」シリルだった。 ​「やっと見つけた。……ねえ、フィオナ。あんなゴミに君を傷つけさせるなんて、僕の落ち度だね」 ​汚れを厭わずフィオナを抱き上げたシリルは、彼女を自分の屋敷へと連れ帰る。 「自分には価値がない」と思い込むフィオナを、シリルは異常なまでの執着と甘い言葉で、とろけるように溺愛し始めて――。 ​一方で、フィオナを捨てたエドワードは気づいていなかった。 自分の手柄だと思っていた仕事も、領地の繁栄も、すべてはフィオナの才能によるものだったということに。 ボロボロになっていく元婚約者。美しく着飾られ、シリルの腕の中で幸せに微笑むフィオナ。 ​「僕の星を捨てた報い、たっぷりと受けてもらうよ?」 ​圧倒的な光を放つ幼なじみによる、最高に華やかな逆転劇がいま始まる!

【完結】前提が間違っています

蛇姫
恋愛
【転生悪役令嬢】は乙女ゲームをしたことがなかった 【転生ヒロイン】は乙女ゲームと同じ世界だと思っていた 【転生辺境伯爵令嬢】は乙女ゲームを熟知していた 彼女たちそれぞれの視点で紡ぐ物語 ※不定期更新です。長編になりそうな予感しかしないので念の為に変更いたしました。【完結】と明記されない限り気が付けば増えています。尚、話の内容が気に入らないと何度でも書き直す悪癖がございます。 ご注意ください 読んでくださって誠に有難うございます。

「ひきこもり王子」に再嫁したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、素直に従った結果……

ぽんた
恋愛
「おれがおまえの姉ディアーヌといい仲だということは知っているよな?ディアーヌの離縁の決着がついた。だからやっと、彼女を妻に迎えられる。というわけで、おまえはもう用済みだ。そうだな。どうせだから、異母弟のところに行くといい。もともと、あいつはディアーヌと結婚するはずだったんだ。妹のおまえでもかまわないだろう」 この日、リン・オリヴィエは夫であるバロワン王国の第一王子マリユス・ノディエに告げられた。 選択肢のないリンは、「ひきこもり王子」と名高いクロード・ノディエのいる辺境の地へ向かう。 そこで彼女が会ったのは、噂の「ひきこもり王子」とはまったく違う気性が荒く傲慢な将軍だった。 クロードは、幼少の頃から自分や弟を守る為に「ひきこもり王子」を演じていたのである。その彼は、以前リンの姉ディアーヌに手痛い目にあったことがあった。その為、人間不信、とくに女性を敵視している。彼は、ディアーヌの妹であるリンを憎み、侍女扱いする。 しかし、あることがきっかけで二人の距離が急激に狭まる。が、それも束の間、王都が隣国のスパイの工作により、壊滅状態になっているいう報が入る。しかも、そのスパイの正体は、リンの知る人だった。 ※全三十九話。ハッピーエンドっぽく完結します。ゆるゆる設定です。ご容赦ください。

置き去りにされた転生シンママはご落胤を秘かに育てるも、モトサヤはご容赦のほどを 

青の雀
恋愛
シンママから玉の輿婚へ 学生時代から付き合っていた王太子のレオンハルト・バルセロナ殿下に、ある日突然、旅先で置き去りにされてしまう。 お忍び旅行で来ていたので、誰も二人の居場所を知らなく、両親のどちらかが亡くなった時にしか発動しないはずの「血の呪縛」魔法を使われた。 お腹には、殿下との子供を宿しているというのに、政略結婚をするため、バレンシア・セレナーデ公爵令嬢が邪魔になったという理由だけで、あっけなく捨てられてしまったのだ。 レオンハルトは当初、バレンシアを置き去りにする意図はなく、すぐに戻ってくるつもりでいた。 でも、王都に戻ったレオンハルトは、そのまま結婚式を挙げさせられることになる。 お相手は隣国の王女アレキサンドラ。 アレキサンドラとレオンハルトは、形式の上だけの夫婦となるが、レオンハルトには心の妻であるバレンシアがいるので、指1本アレキサンドラに触れることはない。 バレンシアガ置き去りにされて、2年が経った頃、白い結婚に不満をあらわにしたアレキサンドラは、ついに、バレンシアとその王子の存在に気付き、ご落胤である王子を手に入れようと画策するが、どれも失敗に終わってしまう。 バレンシアは、前世、京都の餅菓子屋の一人娘として、シンママをしながら子供を育てた経験があり、今世もパティシエとしての腕を生かし、パンに製菓を売り歩く行商になり、王子を育てていく。 せっかくなので、家庭でできる餅菓子レシピを載せることにしました

処理中です...