元魔王と不死身少女

小烏 暁

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第5話 魔王の家

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するとそこにいたはずのネルメスが消えていた。

老「よろしくお願い致しますネルメス様、いえ、滅王様」

ネルメスが消えた所で老人は頭を下げて言った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

少女「........ん....」

この少女の名はイモータル・ペスト
奴隷商からは不死身の娘と言う由来で付けられた名だ。
彼女はその通り不死身であり。老いる事も朽ちることもできない。
切断された腕は瞬く間に再生し人々から気味悪がられていた。
大人からは軽蔑された目で 子供からは化け物だと罵られていた。
彼女の年齢は16歳 母親は優秀な魔女 父は普通の人間 その間から生まれた子がこの子である。
しかし彼女が4歳になる頃に母親 父親は勇者に殺された。


私は両親から預かった首輪を身につけて逃げて逃げて逃げてひたすら逃げた。
だが結局捕まった。
私はここで死ぬという事を覚悟していた。
でも、 死ななかった。
いくら首を撥ねられても手首を切り取っても
臓物をえぐりだされても....


私は死なない。
「痛い 苦しい 辛い 助けて 誰か助けて もう痛い思いはしたくない。」

母親は言っていた。
「この首輪は貴方をここにとどめてくださる。」と。

そう言っていた事を思い出した。

私は母親が憎い、憎たらしい

4歳の私が思った最初の感情であった

そして私は10歳の歳を迎えた
私は髪の色が変わってしまった。
私は父のような黒毛の髪だった。
今は....白くなってしまった。

6年間ずっと私は売られ続けた。
いくら喉を潰しても いくら八つ裂きにされても
私は生きている。

もう痛いのは慣れた。

人間の順応性が恐ろしい
いや、そもそも私は人間なのか今となっては分からない

そして私が16歳の時次の奴隷商の所にいた。
その奴隷商の人は私が身につけている首輪をどこで手に入れた とか どうやって生きている
とか言ってきた。

私には意味が分からない。

だからずっと黙った

奴隷商の人は私の腕を切断 指を折った
もう私は慣れっこだったからぜんぜん痛くなかった。どうせ生えてくるから。

彼女の言った通り腕は何事も無かったかのように再生した。

ほら、治った
やっぱり私は死ねない。
この首輪のせいで

そう思っていたら奴隷商が部屋から居なくなった。

少女「やっと終わった」

そう思ったが数十分後に扉が開いた
知らない人?が入ってきた。

新しい買い手だろう。
でも人間と言っていいのだろうか。
確かに見た目は人間そのものだが
明らかにおかしい、どう見ても人間では出せないオーラを纏っている。

奴隷商はネルメス様と呼んでいた。
様という事はどこかの貴族なのだろう
また私はこの人に売られてストレス発散用の肉塊として扱われるだろう。

私は2人の話をじっと聞いていた。
そしたらネルメス様という方は私を見て

「ふむ、おい、そこの娘 その首輪をどこで手に入れた」

「....」

私は喋らない。
喋りたくない。

「おい聞いているのか 貴様に言っているのだぞ?」

少女「....」

彼女は黙ったままだ。

そのまま私を除いて話をしていた。

話が終わった時
ネルメス様?が私を担いだ。
少女「.....!!」

何で担ぐ必要があるの!?
私は必死の思いで抵抗したが
全く離れないというかぜんぜん動かないんだけど!?

「威勢が良い被験体は嫌いではないぞ、だがこれだと持ち帰るのが大変だ」

急に私のおでこに手を当ててきた
なに?なにするの?

「少し眠ってもらう」

そこから私の記憶が無い。
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