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セクシーブラが陳列されている場所に移動する。
セクシーブラがずらりと並んでいる。そのほかのセクシー下着も並んでいる。どの下着も透明度が高いし、露出度も高い。見ているだけで鼻血の気配を感じてしまう。
「お兄ちゃん。すごいね」妹が感嘆する。「どれもスケスケだよ。大人の女性はこんなの着けてるんだね。小泉さん、この中のどれかを着けるんだね」
「・・・」
「私も挑戦してみようかな」
妹がとんでもないことを言う。
「まだ早い」
僕は父親みたいなことを言う。
「早いって私と小泉さん、一学年しか違わないよね」
「子供のときの一学年は10歳くらい違うんだ」
「じゃあ私は25歳ということになるのかしら?」
小泉さんが言う。
「いや、そういうわけでは・・・」
「でも清水くんの理論ではそうなるよね」
「・・・」
「そっか。清水くんには私、25歳に見られてるのか・・・ショックだな」
「違うよ。小泉さんは15歳だよ」
「どの辺が15歳に見える?」
「・・・制服が似合うところかな」
「清水くんは制服フェチなんだ」
「違うよ」
「制服嫌いなの?」
「嫌いじゃないけど」
「好きなんでしょ?」
「好きだけどフェチじゃないよ。そういう目では見てないよ」
「そういう目って?」
「・・・もう小泉さん、勘弁してよ」
「ごめん。清水くんのリアクションが面白くてつい」
小泉さんは笑いながら言う。
「お兄ちゃん、制服フェチだったんだ」
妹がニヤニヤしながら言う。
「話を蒸し返すな」
「てへっ」
妹は舌を出す。
「可愛くない」
「てへっ」
小泉さんは舌を出す。
僕はどう反応していいか困る。
「可愛いと思った?」
小泉さんが訊いてくる。
「うん」
「何で小泉さんのことは可愛いと思ったのに私のことは可愛いと思わなかったの。不公平だよ。妹差別だよ」
妹は文句を言ってきた。
「清水くん、差別は良くないわ」
「・・・」
「妹さん、可愛かったわよね?」
「うん」
「お兄ちゃん。大好き」
妹が抱きついてくる。
「コラ!抱きつくな」
「いいじゃん。兄妹なんだから。妹の特権だよ」
「お兄さん」
と真凛ちゃん。
「何?」
「てへっ」
真凛ちゃんは舌を出す。恥ずかしそうに。感想を求める目をしている。
「可愛いよ」
「ありがとうございます」
小泉さんがニコニコしている。店長もニコニコしている。
そんなに僕をからかって楽しいかと言いたかった。でも止めた。楽しいよという答えが返ってくる気がしたからだ。
「さあ、清水くん。私に似合うセクシーブラを選んで」
「・・・男友達に選ばせるようなものではない気がするのだけど」
最後の抵抗を試みる。
「私は清水くんとは男とか女とか関係なしに付き合っていきたいと思ってるの。最終的には一緒に温泉に入れるようになるのが目標よ」
「それはハードル高過ぎないかな?」
「目標は高くよ。地道に努力を積み重ねればきっと達成できると私は信じてるわ。今回のことはその第一歩よ」
「一歩目のハードルが恐ろしく高いと思うのだけど」
「大丈夫。清水くんなら超えることができるわ」
「そうは思えないけど」
「頑張って。応援してるから」
「私も応援してるよ」
と妹。
「私も応援してます」
と真凛。
「私も応援しています」
と店長。
「・・・善処するよ」
僕はセクシーブラを探し始める。
僕の選んだブラを小泉さんが着る。そう思うとどれを選んでいいかわからない。間違ってもスケスケのブラを選ぶわけにはいかない。だが、なかなか透けていないブラが見つからない。もしかしてここにはスケスケのブラしか陳列されてないのではないか。
罠に嵌められたのではないかと思った。小泉さんは僕にスケスケなブラを選ばざるを得ない状況に追い込んだのではないか?僕を困らせるために。小泉さんならそのくらいのことやりかねない。
「小泉さん」
「なに?」
「まだ早いと思うんだ。これは大人になってから着けるべきだと思うんだ」
「私には似合わないってこと?」
「似合うかどうかは僕にはわからない。僕は年相応のものを着けるべきだと思っただけだよ」
「そう・・・そうよね。清水くんの言う通りだわ。わかった。年相応のブラを着けるわ。えっとこれを着けるわ」
小泉さんは商品を手に取る。白のセクシーブラだった。言うまでもなくスケスケだ。
「いやいや。どう見ても年相応のものではないよ」
「気に入らない?」
「・・・気に入らないとかそういうことではなくて」
「答えて。このブラは気に入らない?」
「気に入らなくはないよ」
「気に入ったのね?」
「まあ、うん」
「うん。これ試着する。決定。さあ、試着室に行きましょう」
小泉さんは試着室に向かって歩き出した。
「お兄ちゃん」妹は僕の肩に手を置く。「諦めて。小泉さんは本気だよ。私にはわかるわ」
「私も本気だと思います」
と真凛。
「・・・」
「女の本気を受け止めるのは男の義務だと思うの。だからお兄ちゃん、頑張って」
男の義務っていったい・・・僕はそれについて考えてみたが、答えにたどりつくことはできなかった。
セクシーブラがずらりと並んでいる。そのほかのセクシー下着も並んでいる。どの下着も透明度が高いし、露出度も高い。見ているだけで鼻血の気配を感じてしまう。
「お兄ちゃん。すごいね」妹が感嘆する。「どれもスケスケだよ。大人の女性はこんなの着けてるんだね。小泉さん、この中のどれかを着けるんだね」
「・・・」
「私も挑戦してみようかな」
妹がとんでもないことを言う。
「まだ早い」
僕は父親みたいなことを言う。
「早いって私と小泉さん、一学年しか違わないよね」
「子供のときの一学年は10歳くらい違うんだ」
「じゃあ私は25歳ということになるのかしら?」
小泉さんが言う。
「いや、そういうわけでは・・・」
「でも清水くんの理論ではそうなるよね」
「・・・」
「そっか。清水くんには私、25歳に見られてるのか・・・ショックだな」
「違うよ。小泉さんは15歳だよ」
「どの辺が15歳に見える?」
「・・・制服が似合うところかな」
「清水くんは制服フェチなんだ」
「違うよ」
「制服嫌いなの?」
「嫌いじゃないけど」
「好きなんでしょ?」
「好きだけどフェチじゃないよ。そういう目では見てないよ」
「そういう目って?」
「・・・もう小泉さん、勘弁してよ」
「ごめん。清水くんのリアクションが面白くてつい」
小泉さんは笑いながら言う。
「お兄ちゃん、制服フェチだったんだ」
妹がニヤニヤしながら言う。
「話を蒸し返すな」
「てへっ」
妹は舌を出す。
「可愛くない」
「てへっ」
小泉さんは舌を出す。
僕はどう反応していいか困る。
「可愛いと思った?」
小泉さんが訊いてくる。
「うん」
「何で小泉さんのことは可愛いと思ったのに私のことは可愛いと思わなかったの。不公平だよ。妹差別だよ」
妹は文句を言ってきた。
「清水くん、差別は良くないわ」
「・・・」
「妹さん、可愛かったわよね?」
「うん」
「お兄ちゃん。大好き」
妹が抱きついてくる。
「コラ!抱きつくな」
「いいじゃん。兄妹なんだから。妹の特権だよ」
「お兄さん」
と真凛ちゃん。
「何?」
「てへっ」
真凛ちゃんは舌を出す。恥ずかしそうに。感想を求める目をしている。
「可愛いよ」
「ありがとうございます」
小泉さんがニコニコしている。店長もニコニコしている。
そんなに僕をからかって楽しいかと言いたかった。でも止めた。楽しいよという答えが返ってくる気がしたからだ。
「さあ、清水くん。私に似合うセクシーブラを選んで」
「・・・男友達に選ばせるようなものではない気がするのだけど」
最後の抵抗を試みる。
「私は清水くんとは男とか女とか関係なしに付き合っていきたいと思ってるの。最終的には一緒に温泉に入れるようになるのが目標よ」
「それはハードル高過ぎないかな?」
「目標は高くよ。地道に努力を積み重ねればきっと達成できると私は信じてるわ。今回のことはその第一歩よ」
「一歩目のハードルが恐ろしく高いと思うのだけど」
「大丈夫。清水くんなら超えることができるわ」
「そうは思えないけど」
「頑張って。応援してるから」
「私も応援してるよ」
と妹。
「私も応援してます」
と真凛。
「私も応援しています」
と店長。
「・・・善処するよ」
僕はセクシーブラを探し始める。
僕の選んだブラを小泉さんが着る。そう思うとどれを選んでいいかわからない。間違ってもスケスケのブラを選ぶわけにはいかない。だが、なかなか透けていないブラが見つからない。もしかしてここにはスケスケのブラしか陳列されてないのではないか。
罠に嵌められたのではないかと思った。小泉さんは僕にスケスケなブラを選ばざるを得ない状況に追い込んだのではないか?僕を困らせるために。小泉さんならそのくらいのことやりかねない。
「小泉さん」
「なに?」
「まだ早いと思うんだ。これは大人になってから着けるべきだと思うんだ」
「私には似合わないってこと?」
「似合うかどうかは僕にはわからない。僕は年相応のものを着けるべきだと思っただけだよ」
「そう・・・そうよね。清水くんの言う通りだわ。わかった。年相応のブラを着けるわ。えっとこれを着けるわ」
小泉さんは商品を手に取る。白のセクシーブラだった。言うまでもなくスケスケだ。
「いやいや。どう見ても年相応のものではないよ」
「気に入らない?」
「・・・気に入らないとかそういうことではなくて」
「答えて。このブラは気に入らない?」
「気に入らなくはないよ」
「気に入ったのね?」
「まあ、うん」
「うん。これ試着する。決定。さあ、試着室に行きましょう」
小泉さんは試着室に向かって歩き出した。
「お兄ちゃん」妹は僕の肩に手を置く。「諦めて。小泉さんは本気だよ。私にはわかるわ」
「私も本気だと思います」
と真凛。
「・・・」
「女の本気を受け止めるのは男の義務だと思うの。だからお兄ちゃん、頑張って」
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