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第29話 エルフ王と王女と面会する
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「エルフ王。件(くだん)の人間二人をお連れしてきました」
王室には、エルフ王がいた。若々しい。人間で言えば20代~30代くらいには見えた。だが、本来の年齢で言えば遥かに高齢なのだろう。エルフは長寿の種族である事くらい、俺でも知っている事だった。彼らの月日の経過は人間のそれよりもずっと穏やかなのだ。
だから彼の本来の年齢が100歳だろうが、200歳だろうが、驚くまでの事もない。
「……そうか。その二人が君が報告していた、人間二人組か」
「その通りです。エルフ王。私は彼等に命を助けられました。それほど長い時間を過ごしているわけではありませんが、恐らくは信用できる人達だと思います」
「私がエルフの王だ。まずは礼を言わせて貰おう。我等がエルフの民。セシリアの命を救ってくれた事、誠に感謝する」
エルフ王は俺達に頭を下げる。
「エルフ王。教えてください。一体、何があったのですか? エルフ軍と魔王軍との戦争は拮抗状態にあると聞き及んでいます。それどころか、最近はエルフ軍の方が優勢に転じかけていたそうではないですか? それなのに、なぜ急に大勢が悪化したのです?」
「君の言う通りだ。我々エルフ軍の戦況は決して悪くはなかった。むしろ、こちらの方が優勢だったというのもその通りだ。戦況が急激に悪化したのには明確な理由がある。あくまでも前線から生き残ってきたエルフ兵の話を聞いただけに過ぎないが、魔王軍は今までにいなかった新戦力を投入してきたようなのだ」
「新戦力?」
「ああ……その新戦力——どうやら人間の男のようだ。その男一人が戦線に投下された事で、我がエルフ軍の戦況は大幅に悪化してしまったのだ」
人間の男。その時、俺は何となくだが嫌な予感がした。だが、この嫌な予感の正体が何なのか、この時の俺はまだ理解していなかったのだ。
「そうですか……たった一人の人間によって、そんなにも戦況が一変してしまうなんて……」
一体、どんな奴なんだ。一人で戦況を左右できるんだ。よっぽどの力を持っているに違いない。
「エルフ王。どうか、俺達に協力させてください」
「……しかし。部外者である君達を危険に晒すわけには。これは私達、エルフの問題だ。君達にそこまでして貰う義理はないのだよ。ここにいるセシリアの命を助けて貰っただけでも、こちらとしては十分だ」
「……しかし」
「良いではないですか。お父様。私達、エルフ軍の戦況は決して良くありません。猫の手でも借りたい状況です。力を貸してくれるとおっしゃっているのでしたら、例え人間の力だとしても、借りたらどうでしょうか?」
一人のエルフの少女が姿を表す。流れるような金髪をした絶世の美少女。気品を感じる立ち振る舞い。エルフ王を父呼ばわりしているのだから、容易に彼女が王女である事を察する事が出来た。
「レティシア……う、うむ……しかしだな。やはりエルフ国の問題は我がエルフ国だけで解決するのが筋であってだな。部外者の力を借りるのは……我々の面目が」
エルフ王は言葉を濁らせる。やはり自分の肉親相手だと何かと勝手が違うのだろう。
「お父様。それはあくまでも問題が我々の力で何とかなる場合だけの話でしょう。今、我々が置かれている状況はその範疇を超えています。その場合、面目だとかなんだとか言っている場合ではない。違いますか?」
「……そ、それはだな。た、確かにお前の言う通りだがな……」
「私は思うのです。もしや、そこにいる彼は伝説に聞き及んだ、異世界より召喚された勇者様なのかもしれません。この混沌とした世界を救うべく、異世界より召喚された伝説の勇者様」
「ち、違う……俺は勇者なんかじゃない」
だが、俺だけは少なくとも知っていた。世界を救う伝説の勇者がいない事を……。あいつ。日向勇人ではこの世界を救えない事を俺だけは知っていた。だから、俺があいつの代わりにこのエルフの国に来たのだ。
「勇者じゃなくても、なんでもいいです。私の名はレティシアと申します」
エルフの王女、レティシアに手を握られる。確かに伝わってくる温かみ。気恥ずかしくなってくる。
「むっ!?」
俺が照れているのを見て、エステルが眉を潜めた。だが、状況が状況だけに何か言い出す事もなかった。
「あなた様のお名前を教えて頂けないでしょうか?」
「俺の名はカゲト。そして彼女がエステルだ」
「カゲト様とエステル様ですね。ご存じだとは思いますが、我がエルフ軍の戦況は芳しくありません。どうか我々にお力を貸して頂けはしないでしょうか?」
「も、勿論です。お、俺達はその為に来たのですから」
や、やばい。俺は女の子と手もまともに繋いだ事がないんだ。だからこう、手を握られるだけでも心拍数が上がってくる。平静ではいられなくなってきた。
「本当ですか? それは実に嬉しい事です。勿論、タダ働きなんてさせるつもりはありません。魔王軍を退け、このエルフ国に平穏が訪れた暁には望むものは何でも差し上げましょう」
「望むもの?」
「カゲト様。あなたは何をお望みでしょうか?」
あの勇者ハヤトだったら、こんな時、何を望むだろうか……。間違いないだろう。この美麗なエルフ姫の肉体を要求したに違いない。だが、俺がそんな事を望むわけがなかった。陰キャにはそんな要求、ハードルが高すぎる。
「い、今は望みなんて考えられない……後で考えるよ。無事にこのエルフ国にその平穏が訪れた後に……」
「そうですか……でしたらその時にまた、お伺いしますね」
彼女は微笑んで語り掛けてくる。
「うむ……。確かにレティシアの言っている通りだな。我がエルフ軍の状況は決して良くない。だからカゲト殿とエステル殿のお力を借りられるというのなら、借りて置いた方が得策だ。どうかよろしく頼めるか。本来ならば他国に援軍を頼まなければならないかもしれないが……もはや我々には使者を送っている時間的余裕はないのだ」
エルフ王はそう言って頭を下げてくる。
こうして俺達はエルフ軍と協力し、魔王軍と立ち向かっていく事になったのだ。
「それでは改めまして、よろしくお願いしますね。カゲト様。エステル様」
レティシアは俺達に頭を下げる。
――と、その時の事であった。
「た、大変です! エルフ王!」
一人のエルフ兵が王室に飛び込んでくる。
「どうしたのだ!? そんなに慌てて」
「そ、それが、緊急事態なのです!」
『緊急事態』。嫌な予感がした。一同に緊張が走る。
「魔王軍が我がエルフ国に攻め入ろうとしているのです!」
「なんだと!」
エルフ王の表情が一変した。明らかな動揺が見てとれる。
「我がエルフ軍には防衛隊がいるのだぞ。それに森による護りだってある……それなのに、こんな短期間で突破されるものなのか?」
「わ、わかりません……どんな手品を使ったのか。皆目見当も……ただひとつだけ言える事は、我がエルフ国に危機が差し迫っているという事だけなのです」
俺達が動こうとした時だった。
「待って下さい。カゲト様。私もご一緒します」
「……エルフの王女様が。危険です」
大体、そもそも彼女は闘えるのか。
「見くびらないでください。これでも、私は魔法が多少使えるんです。きっとお二人の役に立てると思います。それにエルフ国の危機を指を咥えて見ているなんて事、とてもできません」
「わかった……だったら一緒に行こうか」
こうして俺達は魔王軍を迎え撃つべく、エルフ国を出たのであった。
そしてそこで俺達は思わぬ人物と再会を果たす事になる。
王室には、エルフ王がいた。若々しい。人間で言えば20代~30代くらいには見えた。だが、本来の年齢で言えば遥かに高齢なのだろう。エルフは長寿の種族である事くらい、俺でも知っている事だった。彼らの月日の経過は人間のそれよりもずっと穏やかなのだ。
だから彼の本来の年齢が100歳だろうが、200歳だろうが、驚くまでの事もない。
「……そうか。その二人が君が報告していた、人間二人組か」
「その通りです。エルフ王。私は彼等に命を助けられました。それほど長い時間を過ごしているわけではありませんが、恐らくは信用できる人達だと思います」
「私がエルフの王だ。まずは礼を言わせて貰おう。我等がエルフの民。セシリアの命を救ってくれた事、誠に感謝する」
エルフ王は俺達に頭を下げる。
「エルフ王。教えてください。一体、何があったのですか? エルフ軍と魔王軍との戦争は拮抗状態にあると聞き及んでいます。それどころか、最近はエルフ軍の方が優勢に転じかけていたそうではないですか? それなのに、なぜ急に大勢が悪化したのです?」
「君の言う通りだ。我々エルフ軍の戦況は決して悪くはなかった。むしろ、こちらの方が優勢だったというのもその通りだ。戦況が急激に悪化したのには明確な理由がある。あくまでも前線から生き残ってきたエルフ兵の話を聞いただけに過ぎないが、魔王軍は今までにいなかった新戦力を投入してきたようなのだ」
「新戦力?」
「ああ……その新戦力——どうやら人間の男のようだ。その男一人が戦線に投下された事で、我がエルフ軍の戦況は大幅に悪化してしまったのだ」
人間の男。その時、俺は何となくだが嫌な予感がした。だが、この嫌な予感の正体が何なのか、この時の俺はまだ理解していなかったのだ。
「そうですか……たった一人の人間によって、そんなにも戦況が一変してしまうなんて……」
一体、どんな奴なんだ。一人で戦況を左右できるんだ。よっぽどの力を持っているに違いない。
「エルフ王。どうか、俺達に協力させてください」
「……しかし。部外者である君達を危険に晒すわけには。これは私達、エルフの問題だ。君達にそこまでして貰う義理はないのだよ。ここにいるセシリアの命を助けて貰っただけでも、こちらとしては十分だ」
「……しかし」
「良いではないですか。お父様。私達、エルフ軍の戦況は決して良くありません。猫の手でも借りたい状況です。力を貸してくれるとおっしゃっているのでしたら、例え人間の力だとしても、借りたらどうでしょうか?」
一人のエルフの少女が姿を表す。流れるような金髪をした絶世の美少女。気品を感じる立ち振る舞い。エルフ王を父呼ばわりしているのだから、容易に彼女が王女である事を察する事が出来た。
「レティシア……う、うむ……しかしだな。やはりエルフ国の問題は我がエルフ国だけで解決するのが筋であってだな。部外者の力を借りるのは……我々の面目が」
エルフ王は言葉を濁らせる。やはり自分の肉親相手だと何かと勝手が違うのだろう。
「お父様。それはあくまでも問題が我々の力で何とかなる場合だけの話でしょう。今、我々が置かれている状況はその範疇を超えています。その場合、面目だとかなんだとか言っている場合ではない。違いますか?」
「……そ、それはだな。た、確かにお前の言う通りだがな……」
「私は思うのです。もしや、そこにいる彼は伝説に聞き及んだ、異世界より召喚された勇者様なのかもしれません。この混沌とした世界を救うべく、異世界より召喚された伝説の勇者様」
「ち、違う……俺は勇者なんかじゃない」
だが、俺だけは少なくとも知っていた。世界を救う伝説の勇者がいない事を……。あいつ。日向勇人ではこの世界を救えない事を俺だけは知っていた。だから、俺があいつの代わりにこのエルフの国に来たのだ。
「勇者じゃなくても、なんでもいいです。私の名はレティシアと申します」
エルフの王女、レティシアに手を握られる。確かに伝わってくる温かみ。気恥ずかしくなってくる。
「むっ!?」
俺が照れているのを見て、エステルが眉を潜めた。だが、状況が状況だけに何か言い出す事もなかった。
「あなた様のお名前を教えて頂けないでしょうか?」
「俺の名はカゲト。そして彼女がエステルだ」
「カゲト様とエステル様ですね。ご存じだとは思いますが、我がエルフ軍の戦況は芳しくありません。どうか我々にお力を貸して頂けはしないでしょうか?」
「も、勿論です。お、俺達はその為に来たのですから」
や、やばい。俺は女の子と手もまともに繋いだ事がないんだ。だからこう、手を握られるだけでも心拍数が上がってくる。平静ではいられなくなってきた。
「本当ですか? それは実に嬉しい事です。勿論、タダ働きなんてさせるつもりはありません。魔王軍を退け、このエルフ国に平穏が訪れた暁には望むものは何でも差し上げましょう」
「望むもの?」
「カゲト様。あなたは何をお望みでしょうか?」
あの勇者ハヤトだったら、こんな時、何を望むだろうか……。間違いないだろう。この美麗なエルフ姫の肉体を要求したに違いない。だが、俺がそんな事を望むわけがなかった。陰キャにはそんな要求、ハードルが高すぎる。
「い、今は望みなんて考えられない……後で考えるよ。無事にこのエルフ国にその平穏が訪れた後に……」
「そうですか……でしたらその時にまた、お伺いしますね」
彼女は微笑んで語り掛けてくる。
「うむ……。確かにレティシアの言っている通りだな。我がエルフ軍の状況は決して良くない。だからカゲト殿とエステル殿のお力を借りられるというのなら、借りて置いた方が得策だ。どうかよろしく頼めるか。本来ならば他国に援軍を頼まなければならないかもしれないが……もはや我々には使者を送っている時間的余裕はないのだ」
エルフ王はそう言って頭を下げてくる。
こうして俺達はエルフ軍と協力し、魔王軍と立ち向かっていく事になったのだ。
「それでは改めまして、よろしくお願いしますね。カゲト様。エステル様」
レティシアは俺達に頭を下げる。
――と、その時の事であった。
「た、大変です! エルフ王!」
一人のエルフ兵が王室に飛び込んでくる。
「どうしたのだ!? そんなに慌てて」
「そ、それが、緊急事態なのです!」
『緊急事態』。嫌な予感がした。一同に緊張が走る。
「魔王軍が我がエルフ国に攻め入ろうとしているのです!」
「なんだと!」
エルフ王の表情が一変した。明らかな動揺が見てとれる。
「我がエルフ軍には防衛隊がいるのだぞ。それに森による護りだってある……それなのに、こんな短期間で突破されるものなのか?」
「わ、わかりません……どんな手品を使ったのか。皆目見当も……ただひとつだけ言える事は、我がエルフ国に危機が差し迫っているという事だけなのです」
俺達が動こうとした時だった。
「待って下さい。カゲト様。私もご一緒します」
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