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断章Ⅱ〜最終兵器にアイの花を〜
交差する祈り
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「……さて、殺り合いましょうか、イチゴさん」
「……その名前で呼ばれる、のは……不快だから、やめて」
「人生で最後になる機会かもしれないと言うのに……まあ、いいでしょう。それが最後の機会にしたいと、貴方が行動で申すのならば……そうするまでです」
言い終えた瞬間。
イチゴはそれを開戦の合図と捉え、真っ先に駆け出す。
祝福儀礼の爆剣を、左右の手に3本ずつ構え、今にも眼前の敵を屠らんと鬼気迫る勢いで走り出す。
確実に裏を取って、確実に仕留め———、
「呆気なかった、ですね。……それが、ゴルゴダ機関たる者がそんな体たらくでは、隊長など務まるわけがないと言うのに」
一瞬にして、決着はついた。
なぜか———滑って、転んだ。
床に転げ伏したのだ。
見上げた男———刹那の腕には、先程まで影も形もなかった———刀が握られており。
振り向いたところにあったのは、情けなくも膝から崩れ落ちる……上半身のない、赤に染まった、人の下半身らしき何か。
そこまで来て、ようやく———私は、今唐突に置かれた自らの状況を理解した。
両断、されたのだ。
転がり伏したのではない。
滑り落ちたのだ、腰から上、上半身が。
「………………ぁ…………あ……」
散乱した腸の描く蚯蚓模様を目にした時、口から出たのは唖然の唸りのみであった。
身体より、その血と共に力が抜け落ちる。
元よりそのはずだ、と覚悟していた心が、今になって「死にたくない」などと騒ぎ始める。
———いや、いいんだ。
元より私は、友達に見捨てられたあの日に死ぬべきだったのだから。
「次の手は、最後の悪あがきも……ない、と?」
「ぁ…………あ…………う、ふっ…………ぁ…………」
未だに生きようなどとほざく身体が、これでは終われまいと痙攣し跳ね上がる。
そうだ、流石に終われないはずだ、一矢報いなければ、覚悟の意味も、死の価値も無くなってしまうのだから。
……だから、ここで……せめて、コイツの腕1本でも、持っていかなければ……!
「…………流石にもう、動く気力すら残ってはいませんか」
刹那の言う通りだ、身体を動かす気力ならば残っちゃいない。
……それでも、それでは終われないと、せめてもの抵抗を。
悲鳴を上げ始めた身体を———、
『第3の部下を庇わずに、無責任にも自分だけ逃げていれば、こんなに痛い思いをすることもなかったのに』
と、今更ながら遅すぎる後悔を始めた頭を抑えつけ、それでもと、残った神力でなんとか爆剣の投擲を試みる。
———なんで、私はこんなにも頑張るんだろうか。
人生は一度きりだ、命の使い所だって———一度きりだ。
……でも、でもなんで私は、こんなところで命を使おうと、そう思ってしまった?
誰の為にか、そう考えた時、真っ先に思い浮かんだのが———レイラの笑顔だった。
それだけじゃない、次々に脳裏に走馬灯の如く蘇るのは、私が出会ってきた———素晴らしい仲間の数々。
そうだ、そうだった。
頑張る意味なんて、分からないと勝手に決めつけていたが。
そうだ、幸せになってほしかったのだ。
そうに決まってる、例えこの結論が唐突に思い浮かんだ、そう言い聞かせる為の、都合のいい結論だったとしても。
それでも、やはり———私と言う人を好きになってくれた人たちに、幸せになってほしかったから。
だから私はここにいて、今にも死にそうな身体を、死に物狂いで動かしているのだと、錯覚する。
———それは数年前、「君が死ね」と言われたあの日より。
その日より———他人と触れることがずっと……怖かった。
そのせいで、いつまでも無口のまま育って、ずっとこのままかと思っていた。
あの人と出会った時だって……好きだと感じてしまった時だって、ソレは一緒。……だけど。
そこで、私はある計画を目にした。
エターナルの事だった。
当時は衝撃だった、人間全てをロスト———永遠に生きる生命体へと変貌させる計画、だなんて。
でも、そんな世界の方が———他人に傷付けられず、ただただ1人で、揺蕩うようにのうのうと生きる事も、悪くはないと、そう思ってしまった。
その当時、私と一緒に仕事を行っていたのはレイラだけだったものだから、あまりにも思い切って、レイラにその事を話したこともあった。
『……そんなモノ、を、ゴルゴダ機関は行おうと、して……』
「……でも、私は…………それもいいかな、と、そう思———」
『いいって、いいわけないっすよ、そんな計画!……そんなの、そんなの死んでるのと変わらないじゃないっすか!
……自我もなく、ただ生きるだけの生命体に進化する……だなんて、そんな事、現実とも思いたくはないっすけど、私は……賛同することは……ないっす……!』
「………………誰かと、いる……事が、怖く……ないの?……傷付けられるかも、裏切られるかも、って……思ったり、しないの?」
『しませんよ、むしろ他人には期待してます、……ほら、いつか私を迎えに来てくれる……白馬の王子様だって、この世にはいるはずなのだから……!』
「……随分と、恋愛脳……なのね、貴方」
『それでも、隊長の……性格よりかはマシだと自負してますよ、……そんな、他人に一度裏切られたからと言って……それ以降の期待を無下にしちゃうのは……どこか違うと思います。
それに……それはとっても酷いことだと思うんすよ。……他人を気にかけない、そんな世界……なんて、出会いも無ければ、経験もない世界。
私ぐらいの年頃の女の子だと、やっぱしそーいうモノにドキドキしたりするものなんすから、それを奪う……エターナル?……ってのは大いに反対っす!』
「……きっと、私には一生……分からない、他人を気にかけて、他人の幸せを願うことの……素晴らしさが」
『もー隊長ってば、19にもなるのにちっとも女の子らしくないんだから……』
「19は、もういい年……いってる、でしょ。……それに私は、既に……2児の———」
『……それはそれとして、隊長はもっと……他人を見た方がいいと思います。
……そして、せめてまずは知ろうとするところから……そんな簡単なことからでもいいから、とりあえず……もっと、この世界に触れていった方がいいと思います。
幸せにするとか、そーいう難しいことは後回しにして、まずは……まずは私から先に知ってみるとか!』
「レイラを、知る……か」
私が「エターナル」に抱き始めた疑問は、いつの間にかどこまでも肥大化してしまっていた。
私が他人の———レイラのその、明るく情熱的な人間性を知っていくにつれ、『本当にエターナルは、万人にとって救いのあるモノなのか』と考えるようになり———。
そうして、あの日———カーオ、ディルと共に決起を思い立ち、戦死した(とされている)タルム元隊長の残した第3番隊———正式名称、実態解明用機動部隊・ゴルゴダ機関第3番隊が再結成されたのだ。
その真の目的は———プロジェクト:エターナルの完全、不可逆的阻止。
……そう、ニトイとツバサの神力波長を比べていたのも、後々エターナルの阻止に繋がるやもしれない、と考慮してのことだった。
……その実、そんな事をしている暇もなく、エターナルは遂に実行されようとしているのだが。
意識を戦いに———もはや戦いとしては成り立っていない、ソレへと引き戻す。
右手には剣を、左手には———反逆の為の銀貨30枚を。
両断された身体の如く切り離された意識を、もう1度、死力を尽くして研ぎ澄ます。
祈ったところで、この世界に我らを助く神など存在しなかった、だから祈るのではなく、自ら行動を起こさなくては。
そんな、神の奇跡など無いに等しいのだから———、
……だからこそ、奇跡ってのは自分の手で起こすモノなんだ。
本来、こんなに落ち着いてはいられないのだ。
身体全体には、とても激痛と例えちゃいけない類の痛みが走り続けている。
本来ならば、痛みで頭さえも焼き切れてしまいそうな衝撃、どこまでもその思考を殺し続ける痛覚の数々。
そんな痛みの中でなお落ち着いていられるのは、やはり———もはや自分が助からない事など、とうの昔に分かりきっていたからであろう。
地に伏した上半身を、なんとか必死に捻り。
眼前の『最悪』を凝視しながら、既に起爆ボタンの押された爆剣を、指の間にて立てて待つ。
———そうして、一息置いた後。
ノーモーションで投擲された3本の爆剣は、確実に刹那の左腕を貫く。
「……ほう、それでもなお、動かせるとは———」
もはやその腕に、同時にして深々と突き刺さった爆剣を、刹那がその一瞬で引き抜く事など、叶うはずもなかった。
ならばこその捨て身の作戦。
一瞬にして突発的な爆発音が、地の下の通路にて響き渡った。
「……ぁ、やれた…………私、の、勝ち……っ」
逆流した血が勢いよく口から飛び出るが、既に下の口からも勢いよく、そしてかなり大量に吐血しているので、もはやそんなもの———蚊に噛まれた程度でしかなかった。
爆煙の晴れた視界には、既に上半身の砕け散った肉片しか残っておらず、やはりそれは私の……文字通り決死の作戦が成功した事を意味していた。
「……さて、殺り合いましょうか、イチゴさん」
「……その名前で呼ばれる、のは……不快だから、やめて」
「人生で最後になる機会かもしれないと言うのに……まあ、いいでしょう。それが最後の機会にしたいと、貴方が行動で申すのならば……そうするまでです」
言い終えた瞬間。
イチゴはそれを開戦の合図と捉え、真っ先に駆け出す。
祝福儀礼の爆剣を、左右の手に3本ずつ構え、今にも眼前の敵を屠らんと鬼気迫る勢いで走り出す。
確実に裏を取って、確実に仕留め———、
「呆気なかった、ですね。……それが、ゴルゴダ機関たる者がそんな体たらくでは、隊長など務まるわけがないと言うのに」
一瞬にして、決着はついた。
なぜか———滑って、転んだ。
床に転げ伏したのだ。
見上げた男———刹那の腕には、先程まで影も形もなかった———刀が握られており。
振り向いたところにあったのは、情けなくも膝から崩れ落ちる……上半身のない、赤に染まった、人の下半身らしき何か。
そこまで来て、ようやく———私は、今唐突に置かれた自らの状況を理解した。
両断、されたのだ。
転がり伏したのではない。
滑り落ちたのだ、腰から上、上半身が。
「………………ぁ…………あ……」
散乱した腸の描く蚯蚓模様を目にした時、口から出たのは唖然の唸りのみであった。
身体より、その血と共に力が抜け落ちる。
元よりそのはずだ、と覚悟していた心が、今になって「死にたくない」などと騒ぎ始める。
———いや、いいんだ。
元より私は、友達に見捨てられたあの日に死ぬべきだったのだから。
「次の手は、最後の悪あがきも……ない、と?」
「ぁ…………あ…………う、ふっ…………ぁ…………」
未だに生きようなどとほざく身体が、これでは終われまいと痙攣し跳ね上がる。
そうだ、流石に終われないはずだ、一矢報いなければ、覚悟の意味も、死の価値も無くなってしまうのだから。
……だから、ここで……せめて、コイツの腕1本でも、持っていかなければ……!
「…………流石にもう、動く気力すら残ってはいませんか」
刹那の言う通りだ、身体を動かす気力ならば残っちゃいない。
……それでも、それでは終われないと、せめてもの抵抗を。
悲鳴を上げ始めた身体を———、
『第3の部下を庇わずに、無責任にも自分だけ逃げていれば、こんなに痛い思いをすることもなかったのに』
と、今更ながら遅すぎる後悔を始めた頭を抑えつけ、それでもと、残った神力でなんとか爆剣の投擲を試みる。
———なんで、私はこんなにも頑張るんだろうか。
人生は一度きりだ、命の使い所だって———一度きりだ。
……でも、でもなんで私は、こんなところで命を使おうと、そう思ってしまった?
誰の為にか、そう考えた時、真っ先に思い浮かんだのが———レイラの笑顔だった。
それだけじゃない、次々に脳裏に走馬灯の如く蘇るのは、私が出会ってきた———素晴らしい仲間の数々。
そうだ、そうだった。
頑張る意味なんて、分からないと勝手に決めつけていたが。
そうだ、幸せになってほしかったのだ。
そうに決まってる、例えこの結論が唐突に思い浮かんだ、そう言い聞かせる為の、都合のいい結論だったとしても。
それでも、やはり———私と言う人を好きになってくれた人たちに、幸せになってほしかったから。
だから私はここにいて、今にも死にそうな身体を、死に物狂いで動かしているのだと、錯覚する。
———それは数年前、「君が死ね」と言われたあの日より。
その日より———他人と触れることがずっと……怖かった。
そのせいで、いつまでも無口のまま育って、ずっとこのままかと思っていた。
あの人と出会った時だって……好きだと感じてしまった時だって、ソレは一緒。……だけど。
そこで、私はある計画を目にした。
エターナルの事だった。
当時は衝撃だった、人間全てをロスト———永遠に生きる生命体へと変貌させる計画、だなんて。
でも、そんな世界の方が———他人に傷付けられず、ただただ1人で、揺蕩うようにのうのうと生きる事も、悪くはないと、そう思ってしまった。
その当時、私と一緒に仕事を行っていたのはレイラだけだったものだから、あまりにも思い切って、レイラにその事を話したこともあった。
『……そんなモノ、を、ゴルゴダ機関は行おうと、して……』
「……でも、私は…………それもいいかな、と、そう思———」
『いいって、いいわけないっすよ、そんな計画!……そんなの、そんなの死んでるのと変わらないじゃないっすか!
……自我もなく、ただ生きるだけの生命体に進化する……だなんて、そんな事、現実とも思いたくはないっすけど、私は……賛同することは……ないっす……!』
「………………誰かと、いる……事が、怖く……ないの?……傷付けられるかも、裏切られるかも、って……思ったり、しないの?」
『しませんよ、むしろ他人には期待してます、……ほら、いつか私を迎えに来てくれる……白馬の王子様だって、この世にはいるはずなのだから……!』
「……随分と、恋愛脳……なのね、貴方」
『それでも、隊長の……性格よりかはマシだと自負してますよ、……そんな、他人に一度裏切られたからと言って……それ以降の期待を無下にしちゃうのは……どこか違うと思います。
それに……それはとっても酷いことだと思うんすよ。……他人を気にかけない、そんな世界……なんて、出会いも無ければ、経験もない世界。
私ぐらいの年頃の女の子だと、やっぱしそーいうモノにドキドキしたりするものなんすから、それを奪う……エターナル?……ってのは大いに反対っす!』
「……きっと、私には一生……分からない、他人を気にかけて、他人の幸せを願うことの……素晴らしさが」
『もー隊長ってば、19にもなるのにちっとも女の子らしくないんだから……』
「19は、もういい年……いってる、でしょ。……それに私は、既に……2児の———」
『……それはそれとして、隊長はもっと……他人を見た方がいいと思います。
……そして、せめてまずは知ろうとするところから……そんな簡単なことからでもいいから、とりあえず……もっと、この世界に触れていった方がいいと思います。
幸せにするとか、そーいう難しいことは後回しにして、まずは……まずは私から先に知ってみるとか!』
「レイラを、知る……か」
私が「エターナル」に抱き始めた疑問は、いつの間にかどこまでも肥大化してしまっていた。
私が他人の———レイラのその、明るく情熱的な人間性を知っていくにつれ、『本当にエターナルは、万人にとって救いのあるモノなのか』と考えるようになり———。
そうして、あの日———カーオ、ディルと共に決起を思い立ち、戦死した(とされている)タルム元隊長の残した第3番隊———正式名称、実態解明用機動部隊・ゴルゴダ機関第3番隊が再結成されたのだ。
その真の目的は———プロジェクト:エターナルの完全、不可逆的阻止。
……そう、ニトイとツバサの神力波長を比べていたのも、後々エターナルの阻止に繋がるやもしれない、と考慮してのことだった。
……その実、そんな事をしている暇もなく、エターナルは遂に実行されようとしているのだが。
意識を戦いに———もはや戦いとしては成り立っていない、ソレへと引き戻す。
右手には剣を、左手には———反逆の為の銀貨30枚を。
両断された身体の如く切り離された意識を、もう1度、死力を尽くして研ぎ澄ます。
祈ったところで、この世界に我らを助く神など存在しなかった、だから祈るのではなく、自ら行動を起こさなくては。
そんな、神の奇跡など無いに等しいのだから———、
……だからこそ、奇跡ってのは自分の手で起こすモノなんだ。
本来、こんなに落ち着いてはいられないのだ。
身体全体には、とても激痛と例えちゃいけない類の痛みが走り続けている。
本来ならば、痛みで頭さえも焼き切れてしまいそうな衝撃、どこまでもその思考を殺し続ける痛覚の数々。
そんな痛みの中でなお落ち着いていられるのは、やはり———もはや自分が助からない事など、とうの昔に分かりきっていたからであろう。
地に伏した上半身を、なんとか必死に捻り。
眼前の『最悪』を凝視しながら、既に起爆ボタンの押された爆剣を、指の間にて立てて待つ。
———そうして、一息置いた後。
ノーモーションで投擲された3本の爆剣は、確実に刹那の左腕を貫く。
「……ほう、それでもなお、動かせるとは———」
もはやその腕に、同時にして深々と突き刺さった爆剣を、刹那がその一瞬で引き抜く事など、叶うはずもなかった。
ならばこその捨て身の作戦。
一瞬にして突発的な爆発音が、地の下の通路にて響き渡った。
「……ぁ、やれた…………私、の、勝ち……っ」
逆流した血が勢いよく口から飛び出るが、既に下の口からも勢いよく、そしてかなり大量に吐血しているので、もはやそんなもの———蚊に噛まれた程度でしかなかった。
爆煙の晴れた視界には、既に上半身の砕け散った肉片しか残っておらず、やはりそれは私の……文字通り決死の作戦が成功した事を意味していた。
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