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第19話 よしよしよしよし ♡

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「ちくしょー!!」

「飽きてきた、貴様は基礎もなってなければセンスもないな。何ならある?」

 破損が目立つ石の舞台の上で田武攻周防子の個人レッスンは続いていた。白いレーザーで幾度も狙いを付けたが未だに周防子から合格をもらえるような決定打は与えられず。

 だが周防子の見つめる先、片手をつきボロボロになった黒紫の学ランはまだ諦めた目はしていなかった。

 ニヤリとワラい、直後攻撃を仕掛けるため接近し。

 もう幾度も繰り返しては迎撃をはかるも蹴り飛ばされたこの流れ。

 強すぎる……敵わない相手には能力に頼ってどこかの場面……耐えて耐えて戦い方で勝つしかない。それが今の俺のジンジュ────。

 再び構えた六の指、合わせて成した井のカタチ。両の親指をこすり白を爆発させ。

「サン弾!! イッちゃえよおおおお!!」

 拡散ビーム、前方一面を激しく乱射するその弾幕。

 だが、それに物怖じもせず受け止めて突貫して来た止まらない黒スーツ。

 白い閃光を貫き現れた敵に、バックステップで距離を取るが間に合わない。

 黒いヒールはダッダッ、と石のステージを踏み締め、白いポイントを踏み締めた。

 五百里が予めマジナイチカラを注ぎ込んだ白い地から溢れ吹き上がるように。

 眩い閃光は天へと伸び天と繋がるほどの威力を罠にハマったターゲットへと爆発させた。

 手応えあり。

「やったやったぞおおおお、散々蹴りやがって見たか馬鹿野郎が!!」

 五百里は散々に黒いヒールで蹴られた分、周防子へとその隠していたストレスを爆発させてみせた。あの周防子先生から一本を取った、その現実に歓喜している。

『ふむ、猿知恵だが一発勝負では悪くはない』

 声が聞こえた。たしかに、聞こえていた。振り返る勇気はなく。その背に密着するかかる吐息に身震い。

「な、なんで…………バケモノ……」

『貴様の技はぜんぶ私に筒抜けだ、馬鹿か?』

「あっ……あ、ああああああ!!!!」

『フフ男子とはかわいいものだ馬鹿であればあるほどな、やり直せ底辺!』

 冷や汗をながす五百里は学んだのか既に防御体制、背を襲った鋭いイチゲキに滑り飛ばされがっくり無様に顔から地に伏した。



▼▼▼
▽▽▽



 すわちゃん先生の個人レッスンと称したものは終わった。激し過ぎた運動、流しすぎた汗をシャワーで流し清潔を取り戻していく。

 未知の負荷のかかり過ぎた身体に沁み渡る、既に予約し沸かされていた湯船。

 はぁぁーー、と長く息をつき蘇っていく身体と消耗した精神。

「やっと終わった……つかれすぎた……でもまたひとつ、イヤひとつ飛ばしてみっつは生まれ変わった気分だ!!」

「信じられるかまだ夢の中にいるようだ……神呪使い……今日は俺のジンジュ、マジナイ? を試されていたんだろうけど……周防子先生のマジナイは結局なんだったんだ……生身であれだと絶対に勝てる気がしねぇ……全力で張った弾幕の背後にいるなんて人間じゃないだろ……まぁジンジュを使わせていたと思っておこう、うん! 素人がプロに技を使わせたんだ誇っていいぜ月無五百里!」

『そうだ誇っていい月無五百里くん』

 パン、っと開いた先、振り向くと一糸まとわぬ女が五百里の目に映る、近づく、ちゃぷんと向かい合っている。

「で私のマジナイが分かったのかそれは偉いな、では教えろ、なんだ言え?」

「…………」

「どうしたさっさとしろ私直々にかわいい生徒を褒めてやろう」

「はぁ……勘弁してください……わかりません……ただの独り言ですよ」

「フフ、独り言か。しかし分からないようならそれは正解だ、神呪使いとして能力を完全に把握されるのは死に等しい」

「死に等しい……たしかに、えでも俺」

「あぁ、どうやら貴様は私を信頼してイノチを預けてくれたようだな」

「え、は、いや!? え!?」

「よしよしよしよし、さすが私だなこの四混高校どころかどの学校の屑先生より生徒思いの教員向けだ」

 何故か五百里はよしよしされている。やがて湯船のなか背に回った周防子にぎゅっとつかまり絡め取られ、右手で濡れた頭のよしよしを継続されている。

「はぁ……いや別に隠す気はなかったんで……」

「ん? そうかしかし戦闘ではなるべく隠せ。あのトラップのように攻めさせた敵を欺き使えれば合格だ、よしよしよしよし」

「うれしいですけど……よしよしは……キャラが……」

「ほぉ? ならこれはなんだ」

 足先でちょんちょんとつつかれた、湯の中でビンビンと硬くなったもの。

「ここれはチガ!! オート生理現象ですんで!!」

 そう言い五百里は湯船から出ようと立ち上がろうとするが、ギュッとさらにチカラを込め絡みつかれ湯船へと引き摺り込まれ。

「なにをやっているすわちゃん先生のよしよしはまだ終わってないぞ? 照れているのか、ご褒美だぞ」

「いや今日はもう十分受け取りました! ありがとうございます周防子先生! では! ぐっ……ぐががうおおおおおお」

 ばしゃばしゃと手足をもがき暴れるが一向に拘束は解けず。



▼▼▼
▽▽▽



「ほぉら、こっちもよしよしよしよし」

「あっ、ああああああああ」

「まったく相変わらず男子生徒に大人気だなすわちゃん先生のよしよしは、ふふ」

 すりすりと後ろから絡めとった足で五百里のそそり立った陰茎をしごきあげていく。頭をよしよしとその謎の慈愛で撫で上げられながら。

「だめだめだめ待ってでるでるでる!!」

「よしよしよしよしよしだせ」

「ああああああああ」

 びゅるっと湯の中に放出した白濁。足でしごりあげられお漏らしするように。

 ハァハァと息を荒げる男子生徒をよしよし射精が終わったあとも、すわちゃん先生のよしよしと称した身勝手なご褒美は続いた。
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