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7話 うっかりオナニー*
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シャワーで身体を洗い流した後、壁に手をついてケツを後ろに突き出す。
惨めさと情けなさに唇を噛み締めながら、恐る恐る後ろの孔に指を差し込んでみた。
そんなところを自分で触るのは初めてだったけど、そこは驚くほどすんなりと自分の指を飲み込んでいった。
いや、違うな。よくよく考えてみれば、この穴にオレの指を突っ込んだのは、初めてではなく2回目だ。
八剱斗環としてこいつの身体を味見をしようとしたときに、オレはこいつのアナルに指を突っ込んでいる。
その時はこんなにふわトロアナルなんかではなく、こいつマジでオメガかよ? ってくらいこの場所は閉ざされていて、それで琴宮がチンポどころか道具すら突っ込んだことのない処女だと判明したんだ。
オメガの発情期はだいたい一週間ほど続くらしい。その期間は、獣のように盛った状態になり、自分の意志で性的衝動を抑えるのは難しくなるそうだ。そんな時、オメガは抑制剤を飲むか、道具を使って自分で慰めるか、その辺にいるアルファとヤるかしかない。
昔、突然発情期になったオメガに路地裏に連れ込まれて、オレは童貞を卒業した。好きでもない男の上に乗っかって快楽を求め、狂ったように腰を振るオメガはなかなか滑稽だった。
それ以来、オレにとってオメガとは、金ヅルか棒を突っ込むための穴くらいにしか思えなくなった。そんなオメガに自分がなってしまうだなんて、とんだ誤算だ。まぁ、なってしまったものは仕方ねぇが……
琴宮は元々性欲は薄い方で、初めての発情期が来るのも遅かったらしい。3ヶ月に一度の発情期は、二、三日間薬を飲むだけで収まると言っていた。
実際、金目の物がないか家中くまなく探したとき、金目の物どころかそういった道具の類も一切見当たらず、「絶滅危惧種かよ」と爆笑した記憶がある。
まぁ、発情期が短くて軽いというのはオレにとっては嬉しい情報だ。
そんなことを思い出しながらケツから相神の精子を掻き出していたら、指先がケツの中のシコリを引っ掻いた。
「ふぁん……」
勝手に甘ったるい声が口から溢れる。ああ、これが前立腺ってヤツか、と頭は冷静に分析するが、シコリを弄る指が止まらない。
「んぁ、イイ……はっ、あぁっ……」
指1本だけじゃ物足りなくなって、2本目の指も突っ込んだ。
なんつー声が出てんだよ。なんだか、甘ったるくてオレの声じゃねぇみたいだ……って、琴宮の身体なんだからそれは当たり前か。
2本の指でグジュグジュと掻き回したところであっさりと物足りなくなり、オレは指を一度引き抜くと、今度は3本纏めて突っ込んだ。
「ひぁん……! あ、そこっ!! そこぉ……!!」
ジュボジュボと、先程相神がオレのケツに突っ込んだ時と同じような音がする。あのときはただ闇雲にケツの中を掻き回されていただけだったけれど、今はその刺激を最も感じるところに集約して与えている。
相神に与えられた雑な刺激でも十分気持ちよかったのは心外だが、いま自分で追いかけている快感は段違いの気持ち良さだ。
くっそ、相神のヤツ、雑な前戯しやがってよ!
……いや、そうじゃない。そうじゃなくて、ええと、相神のヤローはやっぱりただのド下手糞だな! キスも下手だったし。
アルファらしい整った顔立ちの割には、案外、今日まで童貞だったりしてな! は、それはイイ。傑作だ。
相神のことばかり考えてることに気づかないまま、オレはケツ穴オナニーを続けた。
惨めさと情けなさに唇を噛み締めながら、恐る恐る後ろの孔に指を差し込んでみた。
そんなところを自分で触るのは初めてだったけど、そこは驚くほどすんなりと自分の指を飲み込んでいった。
いや、違うな。よくよく考えてみれば、この穴にオレの指を突っ込んだのは、初めてではなく2回目だ。
八剱斗環としてこいつの身体を味見をしようとしたときに、オレはこいつのアナルに指を突っ込んでいる。
その時はこんなにふわトロアナルなんかではなく、こいつマジでオメガかよ? ってくらいこの場所は閉ざされていて、それで琴宮がチンポどころか道具すら突っ込んだことのない処女だと判明したんだ。
オメガの発情期はだいたい一週間ほど続くらしい。その期間は、獣のように盛った状態になり、自分の意志で性的衝動を抑えるのは難しくなるそうだ。そんな時、オメガは抑制剤を飲むか、道具を使って自分で慰めるか、その辺にいるアルファとヤるかしかない。
昔、突然発情期になったオメガに路地裏に連れ込まれて、オレは童貞を卒業した。好きでもない男の上に乗っかって快楽を求め、狂ったように腰を振るオメガはなかなか滑稽だった。
それ以来、オレにとってオメガとは、金ヅルか棒を突っ込むための穴くらいにしか思えなくなった。そんなオメガに自分がなってしまうだなんて、とんだ誤算だ。まぁ、なってしまったものは仕方ねぇが……
琴宮は元々性欲は薄い方で、初めての発情期が来るのも遅かったらしい。3ヶ月に一度の発情期は、二、三日間薬を飲むだけで収まると言っていた。
実際、金目の物がないか家中くまなく探したとき、金目の物どころかそういった道具の類も一切見当たらず、「絶滅危惧種かよ」と爆笑した記憶がある。
まぁ、発情期が短くて軽いというのはオレにとっては嬉しい情報だ。
そんなことを思い出しながらケツから相神の精子を掻き出していたら、指先がケツの中のシコリを引っ掻いた。
「ふぁん……」
勝手に甘ったるい声が口から溢れる。ああ、これが前立腺ってヤツか、と頭は冷静に分析するが、シコリを弄る指が止まらない。
「んぁ、イイ……はっ、あぁっ……」
指1本だけじゃ物足りなくなって、2本目の指も突っ込んだ。
なんつー声が出てんだよ。なんだか、甘ったるくてオレの声じゃねぇみたいだ……って、琴宮の身体なんだからそれは当たり前か。
2本の指でグジュグジュと掻き回したところであっさりと物足りなくなり、オレは指を一度引き抜くと、今度は3本纏めて突っ込んだ。
「ひぁん……! あ、そこっ!! そこぉ……!!」
ジュボジュボと、先程相神がオレのケツに突っ込んだ時と同じような音がする。あのときはただ闇雲にケツの中を掻き回されていただけだったけれど、今はその刺激を最も感じるところに集約して与えている。
相神に与えられた雑な刺激でも十分気持ちよかったのは心外だが、いま自分で追いかけている快感は段違いの気持ち良さだ。
くっそ、相神のヤツ、雑な前戯しやがってよ!
……いや、そうじゃない。そうじゃなくて、ええと、相神のヤローはやっぱりただのド下手糞だな! キスも下手だったし。
アルファらしい整った顔立ちの割には、案外、今日まで童貞だったりしてな! は、それはイイ。傑作だ。
相神のことばかり考えてることに気づかないまま、オレはケツ穴オナニーを続けた。
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